2019年10月30日水曜日

映画 「フィフス・エレメント」

1997年 フランス・アメリカ合作。








1914年のエジプト。



ある考古学者一行が、ピラミッド神殿で、4つのエレメントと、幻といわれる『フィフス・エレメント』について、熱心な解読作業をしていた。



そこへ空から巨大UFOがやって来る。

UFOからは、奇抜な格好の宇宙人が降りてきた。




その宇宙人『モンドシャワン人』は、ピラミッドから、4つの石を運びだしはじめた。



初めて見る宇宙人に皆が(ポカ〜ン!)呆気にとられていると、同行していた一人の神父に、モンドシャワン人が語りかけはじめる。(なぜか言葉はペラペラ)



「300年後、地球の危機が来る!その時に
我々は、またやって来る」と。



「そうして、このことを代々、お前の子孫に言い伝えるのだ」

それだけ言うと、UFOは遥か宇宙へ、とっとと帰っていく。



「まさしく神のお告げだ!!」

この衝撃的な出来事は、神父の心に深く刻み込まれた。




……… そうして300年後。


《2214年の地球》では、予言どおり絶体絶命の危機が訪れていた。



巨大な暗黒球体が、想像を絶するほどの巨大化を続けながら、地球へとグイグイ!急接近していたのだ。



この球体に、どんなに攻撃してもムダ。


それどころか、球体は、その攻撃さえも栄養にして、ドンドン巨大化🌑→🌑→🌑を続けている。




このままだと、地球は木っ端微塵なのである。




この球体を破壊するには、モンドシャワン人が運んでくるという、謎の秘密兵器『フィフス・エレメント』の到着を待たねばならないのだ。



だが、それを運ぶ宇宙船は、武器商人ゾーグの攻撃で、運悪く破壊されてしまう。



モンドシャワン人の残された細胞の一部だけが、なんとか、辛うじて地球へと持ち込まれた。



(こんな残骸で、いったい何が出来るというのだ …… )



政府関係者たちが固唾をのんでいると、科学者たちは、それを再生蘇生させるため、カプセルに投入。


カプセルの中で、ソレは、みるみる人間体へと形作られていく。


あっと言う間に、ソレは、オレンジ色の髪を持つ美しい女性へと変えられていった。(あら不思議!)



科学の勝利!『リー・ルー』の誕生である。



だが、『リー・ルー』(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、突然の環境の変化に大パニック。



研究所の壁をぶっ壊して簡単に逃げ出すと、高層ビルからダイビングした。



そこへ、たまたま通りかかった空飛ぶタクシーが、偶然受け止める。(未来では何でもありだ)



それは主人公であり、やがて世界を救う救世主となる『コーベン・ダラス』(ブルース・ウィリス)のタクシーだったのである ………





監督はリュック・ベンソン


あの、『ニキータ』や『レオン』を観た後では、「同じ監督なの?」と、ビックリしてしまう。



そのぐらい、ふざけてて、バカバカしくて愛すべきヘンテコリンな映画が『フィフス・エレメント』なのだ。




とにかく出演者たちが、どれもこれも、1度観たら忘れられないくらい、超個性的。




ブルース・ウィリス(まだ髪が残ってる)は赤いタンクトップ姿の元軍人。今じゃ落ちぶれて、空飛ぶタクシー運転手。



ミラ・ジョヴォヴィッチは、オレンジ色の髪に、包帯巻いたような奇抜な衣装(TMレボリューション?)で再生誕生する宇宙人。




クリス・タッカー(口デカい!そしてハイテンションで、常に、超うるさい!!)は、サザエさんみたいな髪型で、オネェ言葉の人気DJ。(これが人気なの?(笑))






●武器商人役のゲイリー・オールドマン

お前の髪型も、それ、イケてるつもりなのか?(笑)





●宇宙人の歌姫なんてのは、全身青色で、まるでウルトラの母みたいだ。


ハァ〜ア〜、ハァアアア
〜 ……… 」

(コレが未来では歌姫と絶賛される人の歌なの?(大爆笑))




こんな連中が「世界を救う、救わない」で、ジタバタ右往左往するのだ。



真剣になど観れるモノですか。


バカバカしさを通り越して、ただ笑うしかない!のである。




リュック・ベッソンが、16歳の時に考えたストーリーらしいが、なかなか資金繰りがあわなくて、何度も頓挫していたらしい。



でも、その前に低予算で撮った『レオン』が思いのほか大ヒットして、やっとこさ夢が叶って作れたというのだ。



だからこそ、この映画はバカバカしいながらも、不思議と変なパワーに満ち溢れている。




マトモな大人では考えつかないような ……



半端、意味もよく分からないのに、役者たちの過剰演技と、このビジュアルで強引に押しきられたような感じである。


結局、


『モンドシャワン人』って何者?

『フィフス・エレメント』って要するに何だったの?




そんな小難しい考えを思い巡らす前に、この濃いキャラクターたちは、スクリーン狭しと大暴れして、勝手にまくし立てていく。



これを強引と言わずして何と言う。



まさに力技の勝利である。


星☆☆☆☆☆。


※マジメに観てはダメダメ! 

この手の映画は、思いっきりふざけて、ツッコミながら楽しみましょうね!