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2021年1月14日木曜日

映画 「バーバレラ」

1968年 イタリア、フランス、アメリカ合作。





4万年後の宇宙は、平和そのもの。


宇宙飛行士『バーバレラ』(ジェーン・フォンダ)は、自らの宇宙船でひとり、銀河をパトロール中。


宇宙船の中、何故か?そこは天井から壁や床まで毛皮の絨毯がビッシリ敷き詰められている。


そんな中で無重力状態で、回転しながら、1枚、1枚、宇宙服をセクシーに脱いでいくバーバレラ。


気がつけば素っ裸の産まれたまんまの姿。



(あら、ヤダ! 脱ぎすぎちゃったわ)



そんな時に地球の大統領より連絡がきた。


モニターに大統領の顔が映し出されると、


「あのぉ~ちょっと着るもの探してきます」と、慌てるバーバレラ。


「いや、そのままでいい」(大統領も好きねぇ~(笑))



大統領がバーバレラに与えた任務は、凶悪な科学者『デュラン・デュラン』を見つけるために、遥か彼方の宇宙、『タウ・セティ系』に行って、宇宙の平和を守ることである。(女ひとりに、なんて任務だ)



バーバレラは、目標のタウ・セティ系に行くように自動操縦をセットすると、とりあえず、おやすみする事にした。


「着いたら起こしてね」(お気楽なバーバレラ)


コンピューターに、そう言うと、ひと休み、ひと休み……ムニャ、ムニャ……。




[バーバレラ、起きてください!磁気嵐です!]



コンピューターに、突然起こされると、宇宙船は真っ逆さま。


「あら、まぁ、大変!どうしましょう?!」(どこまでも、お気楽なバーバレラ)



バーバレラの宇宙船は、何とか、タウ・セティ系の第16惑星に不時着するのだった。



ノーテンキさと、セクシーさだけで、宇宙を冒険するバーバレラの、ノホホ~ンとしたSF映画である。


その大昔、テレビで放送されていた『バーバレラ』を、たまたま観ていた子供の自分は、ところどころで「?、?、?」と首をひねる場面ばかり。


こんな一部のマニア受けするような映画を、ゴールデン・タイムの時間帯で、堂々と放送していたのだから、今、考えると凄い事だ。


そして、数十年ぶりに改めて観た、バーバレラも『ヤッパリ変な映画』である。





宇宙船が不時着した惑星は、何もない辺り一面が氷原におおわれた世界だった。


そこで、バーバレラは、双子の女の子にあっさりと捕まった。(相手は子供なんだけど(笑) )


イカの橇(そり)に乗せられて連れて来られたのは、薄気味悪い子供たちがいる壊れた宇宙船。


そこにあったのは、これまた薄気味悪い人形たち。(これが、『人形の家』の世界か (笑))

その人形たちが、カチッ、カチッ!口を鳴らしながら、ゆっくり、ゆ~っくり、バーバレラに迫ってくる。(なぜか?さっさと逃げないバーバレラは、まるで襲われるのを待ってるようである )



「助けて~!」


人形たちがロープに縛られたバーバレラの洋服を噛みちぎりはじめる。(もう、本当に「何これ?」ってシーンの連続。「イヤア~ン」と、声がもれてしまうバーバレラは、襲われながらも、なんだか嬉しそう)


「やめろ!!」


そんなバーバレラを助けてくれたのが、この惑星に住む『マーク・ハンド』(ウーゴ・トニャッツィ)だった。(なんか簡単に一人でも脱出できそうですけど)

※ウーゴ・トニャッツィといえば、あの『Mr.レディMr.マダム』で有名なゲイのナイトクラブ経営者役の人。


「助けてくれてありがとう。何かお礼がしたいわ」と言うバーバレラ。


それならと、マークも遠慮せずに「君とS●Xしたい」と、ストレートな見返りを要求した。


「あれは気持ちが乱れるわよ」と言いながらも、お気楽なバーバレラは、特に嫌がる様子もなく、即O.K!。



バーバレラとマーク・ハンドを乗せた帆船は氷原をクルクルまわりながら、バーバレラの壊れた宇宙船へと進んでいく。(その間に「やる事をやっちゃいましょう」って事なのだが………それにしても、シュール過ぎる絵面が続くよ)



事が終わると「フゥン、フフゥ~ン♪」なんて鼻歌を歌ってしまうバーバレラは満足そうである。(全く、この娘ときたら (笑) )


親切なマークは、バーバレラの壊れた宇宙船を、ものの数秒で直してくれた。(いつ?そんな暇が!(笑) )


おまけに『デュラン・デュラン』の手がかりをつかむために、「『ソゴー』に行けば分かるかもしれない」とまで教えてくれる。(本当に何から何まで、ご苦労様です)



そして、直してもらった宇宙船で、再びソゴーを目指したバーバレラ。



しばらく進んでいくと、またもや敵の攻撃が。(これまた、あっさりやられるバーバレラ。でも怪我ひとつございません)


そんなバーバレラが気を失っていると、背中に羽根がはえてるけど、精神的なショックで飛べない盲目の美少年『パイガー』(ジョン・フリップ・ロー)が偶然通りかかった。(まったく、この娘ときたら……まるでダメ。運の良さだけで生き残ってきた感じのバーバレラなのである)


とりあえず、天使パイガーにも、「助けてくれてありがとう」と言って、バーバレラはお礼をした。(お礼って言っても、やっぱり例の《アレ》なんだけど (笑))



事が終わって、またもや、「フフゥ~ン♪」と鼻歌を歌っているバーバレラが、頭上を見上げると、あの飛べないパイガーが空を飛んでいる。



「OH!、パイガー!!」


「飛べるよ!バーバレラ!」



村の長老は、「これぞ、ホルモン療法の力じゃ!」とばかりに感嘆した。(どんな療法じゃ!(笑))



さぁ、飛べるようになったパイガーと供に、バーバレラは、やっとこさ、悪党『デュラン・デュラン』のいる本拠地を、目指して進んでゆくのだが………。



もう、ずっとこんな感じで、終始進んでいく『バーバレラ』の物語。


子供の頃に、こんなのを観た日には目が点、「?、?、?」になるのもお分かりいただけるでしょう。


緊張感もなければ、まるでハラハラもしない。

こんなSF映画も珍しい。




この後も、惑星の反乱分子『ディルダノ』(デヴィッド・ヘミングス)に出会うと、掌をかざして快楽へといざなったりするバーバレラ。


バーバレラの色気は掌を伝わり、ディルダノを、あっという間に昇天させたりする。(『サスペリア2』のデヴィッド・ヘミングスさんが、こんなトンデモ映画に?!)



こんなバーバレラに悪の親玉『デュラン・デュラン』も勝てるはずもなく、呆気なく撃沈。


宇宙の平和は、バーバレラの宇宙規模のセクシーさで、なんとか守られたのである。(チャン!チャン!)





馬鹿馬鹿しさ満点の、この映画を数十年ぶりに観ると、評価もガラリと変わってしまう。


いまやカルト映画というのも納得かも。



それにしても有名俳優さんたちが、揃いも揃って、よくぞこんな映画に出演してくださいましたよ。


ウーゴ・トニャッツィもデヴィッド・ヘミングスさんも、ご苦労様。(こんなのに出演して後悔はなかったのかな? (笑) )



まぁ、それもこれもジェーン・フォンダが主演だということで、すべて許されるので。



出演している俳優たちはもとより、これを観た世界中の男たちは、ジェーン・フォンダの虜になっちゃうはず。

そのくらい、ジェーン・フォンダ様の可愛らしさは、この映画では群を抜いている。


素晴らしいプロポーションもさることながら、ドジっ子さやおバカさ、もう全てが可愛らしいし愛しいのだ。(こりゃ、みんながベタ惚れになるのも納得だわ)


かくいう私も、ジェーン・フォンダ様の魅力に、今、この歳にになって、やっと気づいた次第で。(子供じゃ分からない。大人になって気づくジェーン・フォンダ様の魅力)



ストーリーや演出なんて二の次。


次々変わるバーバレラの衣装を、素直に楽しみましょう。


これはジェーン・フォンダ様を堪能するためだけの映画だったのである。

星☆☆☆☆☆。


2019年11月20日水曜日

映画 「キャット・バルー」

1965年 アメリカ。






リー・マーヴィンが、この作品で、アカデミー賞主演男優賞を受賞しているのは知っていたし、主演がピーター・フォンダの姉、ジェーン・フォンダなのも知っていた。



DVDのパッケージは、馬に乗ったリー・マーヴィンが壁にもたれかかっている物憂げな写真が使われている。


どんなに重々しい西部劇なんだろうと、勝手に決めつけて思っていたのだが………。





観てみると、まるで中身は大違い。




パッケージとのギャップに驚かされる。



なんなんじゃ、こりゃ〜???






オープニングには、皆様、ご存じのコロンビア映画の『コロンビア・レディ』(白い布をまとって、頭上にトーチを掲げている。自由の女神のようなコロンビア映画の象徴)が登場するのだが、それが突然アニメーションになると、白い布を脱ぎ捨てて、女ガンマンに早変わり。


バキューン!バキューン!とピストルを撃つ。(何これ?)


そんなのに度肝を抜かれていると、西部の街並みに変わり、バンジョーを弾きながら、二人の男が画面に現れて、突然歌い出す。



「キャット・バルー ~♪、キャット・バルー ~♪」



歌うのは、コメディアンの『スタッビー・ケイ』と当時、有名な黒人歌手、ジャズ・ピアニストの『ナット・キング・コール』。



「キャット・バルーは、縛り首になるぅ~♪それは彼女が人を殺したからぁ~♪」(なんちゅ~歌詞じゃ(笑))



この二人が、場面場面に出てきては、ストーリー・テラーのように、状況説明を軽やかに歌いあげながら、去っていくのだ。



そんな『キャット・バルー』(ジェーン・フォンダ)こと、キャサリン・バルーは、牢獄の鉄格子の中で、縛り首の時間を待っていた。




彼女がこうなったわけは原因がある。



あれは数ヶ月前 …………



教師になるために、都会で勉強して、無事に卒業したキャサリンは、故郷に戻るために列車に乗っていた。


そこで保安官に連行中の男『クレイ・ブーン』とその伯父『ジェド』と知り合う。





何の因果か、人の良いキャサリンは、クレイの逃亡を手助けしてしまう。(この伯父と甥、この後も出てくるのだが、この映画に必要か?というくらい、まるで役立たず。)




そんなこんながあって、何とか故郷についたキャサリン。

父親とユダヤ人の牧童が出迎えて、実家に馬車で戻ってくると……。



家が荒れ果てている。


父親は、この土地の水利権のため、「土地を手放せ!」と町の権力者、『パーシヴァル』に脅されていた。





こんな顔の殺し屋まで、差し向けて脅してくる。



そんな不安な様子のキャサリンに、再び出会ったクレイは助言をする。



「君も殺し屋を雇えばいいさ!」と。(「あなたが助けてよ!」というキャサリンに、へっぴり腰のクレイは、「俺に人殺しはムリ」と言うだけ。本当に頼りにならない男である。)




仕方なくキャサリンは、伝説のガンマン、『シェリーン』(リー・マーヴィン)を破格の50ドルで雇うも………また、またこの男も ………


常に酒がないと生きていけない、もはやアル中で、手が震えてピストルの弾は的にすら当たらない。(ダメだ、こりゃ)




そんなキャサリン、とうとう父親を殺されて、自ら復讐の為にのりだすのだが ……





父親の為の復讐劇なのに、何だか、とんでもなくお気楽〜な西部劇である。





ジェーン・フォンダが美人だけど、どこか、トボケていて愛嬌のある『キャット・バルー』を演じている。



ちょうど、この頃は、あのブリジッド・バルドーをスターにした『ロジェ・ヴァディム』と付き合い、「《セクシー道とは何ぞやを、徹底的に叩き込まれていた時期。(この後には、ロジェ・ヴァダムとのお色気SF映画の傑作『バーバレラ』が待機する)



表情や色気もムンムン全開で、バルドーのようにも見えてくる。(これが後に演技に開眼して、アカデミー賞主演女優賞をとるとは、この時点では、とても思えない)






リー・マーヴィンは、鉄の鼻を持つ殺し屋と、ヘベレケのアル中、シェリーン役の2役を演じていて、見事、アカデミー賞主演男優賞に輝いた。


このシェリーン役の情けなさを見ると、後年の渋みのある役柄なんてのも、こちらも、全く想像もできないが……。




映画の最後、馬に振り落とされそうになりながら、ヘベレケで、なんとかしがみついているマーヴィン。(これは演技なのか?それとも素なのか?実際のリー・マーヴィンも、当時、アル中寸前だったようだ)




何にせよ、この映画がターニング・ポイントになったのだけは確かである。




「キャット・バルー ~♪」と歌う二人組の歌も、映画を観た後、しばらくは耳に残るほど。




ん〜、不思議な西部劇だ。

星☆☆☆☆。