2023年9月5日火曜日

ぶらり旅 「リベンジ!今度こそ《宮崎県 児湯郡 西米良村(にしめらそん)》へ ②」

 


↑これを見て、すぐに気づくだろうか。


道路両端に集められた岩は、山から落ちてきた大量の《落石》である。


う〜ん、ちょっとゾッとする😱。(こんなのが車を走らせている途中で落ちてきたら、さすがに一巻の終りだ)


で、こんな場所を過ぎて、いよいよ《西米良村(にしめらそん)》である。



こんな遠く離れた山奥の孤立したような村にけっこうな数の人家が建っていて、ちょっと感動。(小学校や中学校、診療所までありました)


川の水は、やや緑がかった青で不思議な色合いを醸し出している。


《西米良村》の総人口は、令和5年8月時点で1040人。(女502人男538人)


2019年には1013人にまで落ちこんだ人口も、やや回復傾向にある。(「よく知ってるなぁ~」と思うでしょ。もちろん調べましたとも)


まぁ、今の世の中、《空き家バンク》なんてのもあるくらいだから、都会の喧騒に疲れて、多少お金に余裕がある人なら、こんな人里離れた場所に移り住むのも良いかもね。(西米良村も空き家バンクに登録しております)


それに、こんな辺鄙な村に、コレが出来た事が、人を引き寄せる一番の要因になっているのは間違いない。




それがコレ、《西米良温泉カリコボーズの湯 ゆた~と》。

平成11年に出来た日帰り温泉施設



私もココに行く事が目的で、遠路はるばるとやって来たのだ。



多分、出来た当初は村の人々が通うくらいの、ごく普通の施設として認知されていただろうに、それが年月を重ねるごとに口コミで徐々に評判が伝わりはじめ …… 


今では西米良村の観光名所として、希少な収益源となっている。(村の活性化としては大成功じゃないかな。駐車場は熊本ナンバー宮崎ナンバー鹿児島ナンバーの車で満員だった(チョー意外!(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)))



もちろん食事も出来ます。

↑(私が頂いたのは【西米良サーモン唐揚げ丼】でございました(味噌汁付きで880円))



そうして何より、温泉の泉質が、ココの最大の魅力だろう。




お湯がトロットロ!(まるで肌に吸い付くように)


(この「トロットロ」は何なんだろう?…… )と思って、後日、私の旅の師匠であるYさんに訊ねてみると、

「たぶん、《アルカリ成分》が多く含まれてるんじゃないのかな …… 」の名回答。(さすがは師匠!)


「温泉の中に片栗粉でも入ってるんじゃねぇの?」←(どっかの誰かさんの珍回答(笑))




……… まぁ、冗談はさておき、こんな泉質なら美肌にも効果的なのはお墨付き。他県からのリピーターも納得である。


私の住む街の近くにも、コレと似たような「トロットロ」の温泉があるが、ソコとは段違いの《トロットロ》濃度。



こんな不思議な温泉のある場所、誰にでもオススメしたい気持ちはあるけど、今までツラツラ書いたとおり、ココに辿り着くまでの難儀さを考えると、どうにも …… (よっぽど根性がある人しか無理かもしれない)





そうして、ここからの帰り道、(何を思いついたのか?)


ためしに219号線を熊本県に戻らずに、宮崎県は西都市(さいとし)に向けて車を走らせてみた。

だが、道路は 過酷 になっていき、即、後悔する




西米良村から西都市までの距離はざっと45キロくらいだが、山間のトンネルを何十回とくぐり抜ける事になるのだ。( 20以上 数えて、途中で諦めた)


そのトンネルも、1キロ近い長さのトンネルから〜短いトンネルまで種々様々。(昼間なのに、ほぼ車のライトは点けっぱなし。だって「通り抜けた!」と思ったら、すぐにまた、別のトンネルが現れるんですもん)




まさにトンネル地獄☠️ 》!




もう、後半はどれだけの数のトンネルを通れば気が済むんだぁぁーー!!ってな感じでヤケクソ気味になる😵‍💫



その間、人家はなし。自動販売機も一切なし。

たまにトンネルを抜ければ山からの湧き水がジャージャー、路面にまで広がっているだけ。



オマケに西都市に着いても、宮崎市までは、まだまだ30キロ以上の距離があるのだ。(宮崎から西米良村へやって来た人も相当な根性だ。だからこそ宮崎ナンバーの車が停まっている事に、後になって驚いたのだ)



①で書いたように熊本県から行っても難儀。

宮崎県から行っても、さらに難儀な《西米良村》。


2023年の5月には、土砂崩れと落石で、219号線区間は《全面通行止め》になった事もあったのだ。(よ~、復旧したよ)


西米良村》に住む人々は、さらに!さらに!過酷な生活である。




そんな場所へ2度も行った私は、命知らずのアホですか?(笑)



とにかく、「これから《西米良村》に行ってみよう …… 」と思う人の参考になれば、この記述も、これ幸いである。

そうして、出かける前は天候を、よくチェックしてくださいませ。



《西米良村》の旅、無事クリアの回でございました。【おしまい】


ぶらり旅 「リベンジ!今度こそ《宮崎県 児湯郡 西米良村(にしめらそん)》へ ①」

 



一度目は諦めて帰ってきた宮崎県は児湯郡(こゆぐん)、『西米良村(にしめらそん)』。


地図だけを見て、宮崎県は小林市から上部に向けて、ほぼ垂直に進めるような国道265号線を通っていけば、「簡単に着くだろう …… 」と思いきや ……『西米良村』は、そんなに甘くなかった。


よくよく調べてみれば、この265号線は何年も前から工事も手つかずで、国道とは名ばかり。


ひそかに酷道 》という名称で囁かれるほど、悪路として有名なのでした。(車1台がやっと通れるほどの狭い道幅に、あちこちで落石。そして迂回、迂回。You Tubeの動画を観たが本当に大変そうでした)



なら、「最初から《ナビ》を使えばいいじゃないか?」と言う人もいるが、私はあまり好きじゃない。


近道もあったりするのに、わざわざトンデモないルートを紹介したり …… (所詮は機械のすることだし当てにしてない)


それに、【人間】が【機械ごとき】に、いちいち命令されながら、長い道中を運転するなんて、考えただけでも、あ〜、煩わしい。(自分で運転は出来ないくせに、口うるさく指図だけをしてくるような奴(こんなのが人間でもいる)を、ずっと助手席に置いておくようなものだ)


旅の【舵取り】は自分で握っていたい。


たまにアクシデントに出くわしても、それはそれで、人間らしい失敗で良いじゃないか♪


それが、私が考える【自由な人間らしい《ぶらり旅》】なのである。



……… だいぶ話が脱線したが、とにかく、どんなルートなら大丈夫なのか、自分なりに少し調べてみた。

確実なのは、こんな感じだろうか。


宮崎県は《えびの市から》、赤線のようなルートで、一旦、熊本県の《人吉市》近くに221号線で上がっていって、途中から219号線へと曲がる。


そうして、《錦町》、《あさぎり町》、《多良木町》、《湯前(ゆまえ)町》を通り、


そのまま県境のトンネルを抜けて、またもや宮崎県に入り、その先に、やっと《西米良村》が見えてくるのだ。(青線は悪路、不通の265号線)


宮崎から熊本へ、そしてまた宮崎へ ……


今までの《ぶらり旅》の中でも、相当、ハードルが高くなりそうな予感。(でも、私の性格上、こんな場所こそ燃えてくる🔥けどさ)


だが、そうこうしている内に、季節は大雨の時期に突入し、今度は台風到来🌪️

『西米良村』の事どころか、ここ一ヶ月は大人しく、家でジッとして過ごしていた日々なのでした。(まぁ、貯まっていた映画やドラマを観るには、ちょうど良い時間だったけど)


そうして8月も末になった頃、やっと重い腰を上げて出かけていったのである。



熊本県に入って219号線に折れたところまでは快調。


だが、錦町を過ぎて、あさぎり町 近くに迫った頃、私はある異変に気が付きはじめた。


(なんで、皆さん、こんなに、ゆ〜っくり車を走らせてるの? …… )


40キロ制限の219号線を、ほぼ40キロ以下で走るノロノロ運転の車たち🚙💨💨

酷いのは、30キロ以下のスピードで走る車もいたりする。


そうして、よくよく並んでいる車を観察すると、やたらとこのマークをつけた車を見かけた。


そう、高齢者が車に貼るステッカー。


あさぎり町は高齢者65歳以上が4割近くを占める街だったのである。


左右には寂れた商店街がズラリと並んでいて、この219号線はあさぎり町のメイン・ストリートであり、生活動線なんだろうか。


たまに覗ける、その商店街の裏側には広大な田畑しか見えてこない。


そんなお年寄りばかりが運転する、遅々として進まない車の後ろで、最初こそはイライラしていた私も、途中で諦めた。


それにしても危なっかしいお年寄りの運転。(「アチャ~、ウインカーも出さずに、このお爺さん左の店に行こうとして、いきなりハンドルきったよ」なんてのも、しばしば …… )



(まぁ、いつかはココを抜けられるだろうよ …… )←(この辺りでは、こういった諦めや悟り、人間としての寛大さが求められてくるかもね)


結局、錦町から〜あさぎり町、湯前町まで、わずか20kmぐらいの距離に、なんと!1時間以上かかったのでした。(どんだけノンビリ、ゆったりの運転だったのか想像できるでしょ?)



こうして、やっとこさ湯前町を過ぎて、熊本県と宮崎県の県境にある横谷トンネルへ。


横谷トンネルの全長は1608mで、かなり長〜いトンネルだ。


この暗闇を抜ければ、そこは、もう宮崎県

はてさて、今度はどんなものが見えてくるのやら。


だが、私はそこで、またもや驚愕するような光景に出くわすのである。(⁠⊙⁠_⁠◎⁠)


《その②へ続く》