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2023年8月12日土曜日

ドラマ 「かもしれない女優たち2016」

 2016年 10月。




変わったドラマ見っけ!

…… と、いってもコレも平成も終わりに差し掛かった頃の、だいぶ前のドラマなのだけど。


それぞれの女優たちが実名で登場していて、

「もしも、あの時、〇〇の仕事を断っていたら …… 」なんて想像で、架空のパラレルワールドの世界を描いている。


一風変わった切り口に挑んでいるのは、お笑いタレントのバカリズム。(脚本)


第一弾が2015年にあり、竹内結子真木よう子氷川あさみで放送されている。


私が観たのは第二弾の広末涼子井川遥斉藤由貴版のスペシャルドラマ。(竹内結子のみ第二弾にも少しだけ出演している)



広末涼子は、「もしも伝説のドラマ《ビーチボーイズ》を断ってしまったら …… 」

井川遥は「あの時《写真集》を出さなかったら …… 」で、共に落ち目の女優になったしまった二人。


広末涼子の方は、結婚式の司会や、若い頃に出した《掃除本》を足がかりにハウス・キーパーの職で、なんとか食いつないでもいる。(広末が《掃除好き》なんてイメージは一切ないけど(笑))


井川遥の方はちまちまエキストラの女優だけを続けているみたい。

でもコチラには、一応、藤木直人(同名・俳優)という彼氏がいて、プロポーズを心待ちにしている様子。


で、問題は斉藤由貴なのだが …… 


カップヌードルのCMで評判になり、デビュー曲『卒業』がオリコン6位まで登りつめ大ヒット。(この辺りまでは現実と同じ)


だが、初主演ドラマスケバン刑事》を断ってしまった斉藤由貴!」は、そこから転落人生となる。


一気に落ち目。

仕事はなくなり、芸能界からは忘れられていき、ひっそりと引退。


暇をこいた斉藤由貴は図書館通いをはじめて、(なぜか?)理論物理学へと興味を持ちだし猛勉強して ……


現在(2015年)は、若い子らに混じって、48歳で、大学生となっていた。



夜は、かつて芸能人だったツテを使って《由貴ママ》なんて愛称で呼ばれながら、芸能人たちがお忍びで集まるBARを経営している。←(コレはコレで中々の成功じゃねぇの?)



そんなBARへ、子役から女優をしている夏帆((かほ)コチラも実名)は常連客となり、斉藤由貴を慕って足しげく通っていた。(井川遥藤木直人もココの常連客)



夏帆「ねぇねぇ、由貴ママが断った仕事って《ミニスカポリス》だったっけ?なんで断っちゃたのよ?」


斉藤由貴 「あのねぇ、《ミニスカポリス》じゃなくて《スケバン刑事》!それまで清純派路線だったのにいきなりのスケバン役でしょ。なんとなく、ついねぇ~ …… 」


夏帆 「ふ〜ん …… 」



だが、昼は大学生活、夜はBARの仕事。

卒業を間近に控えての論文の仕上げで、きりきり舞いの斉藤由貴はとうとう大学で、ある日、ぶっ倒れてしまう。


そんな病室へ、

「由貴ママ、大丈夫なのぉ~?」と、夏帆も心配してお見舞いに駆けつけた。


夏帆の手土産は、なんと!スケバン刑事の《ヨーヨー》である。


「由貴ママ、あんまりアタマ使いすぎ!コレならアタマ使わなくて済むでしょ」


だが、卒業論文で行き詰まっていた斉藤由貴はヨーヨーを見ているうちに、何かのヒントをつかんだようで ………




当人が同名で出演してくれて、しかも斉藤由貴じゃなきゃ、絶対に成り立たないようなお話。(よくこんな企画が通ったし、出演してくれたよ)


この後は、BARに、前述の広末涼子やら井川遥、藤木直人などが集結して、ちょっとしたスッタモンダがあるのだが、皆が皆、ハッピーエンドを迎える。(その中で論文が成功して《ノーベル賞》まで受賞してしまう斉藤由貴は、あんまりにも、やり過ぎのような気もするのだが …… )


まぁ、実名で皆が出演してくれてる以上、バカリズムとしては、だいぶ配慮した、こんな有り得ない結末もしょうがなかったのかも。



そうして、現在(2023年)に、このドラマを初めて観た私は、少し複雑な心境である。


このドラマの中で広末涼子が同じ歳で、女優として大成功している竹内結子を羨むシーンがあるのだが、現実では竹内結子が亡くなっている事実を誰もが知っている。


彼女に何があったのか詳しく報道もされなかったが、彼女こそ「もしも女優になっていなければ …… 」と思わずにはいられない。(このドラマを観た後では、一層そう思ってしまった。(少ししんみり))



広末涼子が、不倫して2度目の旦那と離婚したのはつい最近の事で、世間一般が知ってる事実。


このドラマの中で、結婚式の司会をしながらイケメン花婿に心ときめく広末だが、現実の彼女の男性遍歴を知っている我々には、ひと目で「ない!ない!絶対に有り得ない!」エピソードである。


なんせ、彼女の男の趣味は、男の自分から見ても、あまりにも《特殊》過ぎる!←(「広末、またもや、そっちに行く?」と誰もが、毎回思ってるはずだ)


結婚相手も不倫相手も、ごくごく普通のイケメンなんてのには絶対に惹かれない女、それが広末涼子なのである(笑)。

世間的には、こんなイメージが完全に定着している現在。(彼女は無事復活できるのか?こう、ご期待である)



そうして、斉藤由貴


3度目の不倫をしても、大したダメージもなく、歌手や女優を続けているのは皆がご承知のとおり。


それどころか「是非、出演してほしい!」と、次から次へと舞い込んでくる映画やドラマのオファーは、今も後を絶たない。


《不倫》くらいでは、びくともしない。

芸能界にしても、世間一般にしても、いつの時代も、斉藤由貴は求め続けられているのである。


そんな斉藤由貴が「《スケバン刑事》のオファーを蹴ったばかりに芸能界から消えていく?」


それこそ、有り得ないようなお話なのだけど。(こんな強力な個性や魔性が、人々の記憶から簡単に忘れ去れますかね?)


かくいう私もそんな魔性に魅了され続けた一人である。


バカリズムの脚本に、ところどころ苦笑いしながらも、これは「絶対に有り得ない話!」と全力でツッコむのが、このドラマの正しい観方だ。


そうして、何十年経っても、こんな扱いをされる《スケバン刑事》って、「名作だったんだなぁ~」と再認識させてくれたドラマなのでした。(デビュー曲《卒業》も、ドラマに中にちゃんと織りこまれております。やっぱスゴいわ、斉藤由貴!)



※尚、初代《スケバン刑事》は、当初、宇沙美ゆかりってアイドルにオファーがあったのは有名なお話。


それを、宇沙美ゆかりが蹴ったばかりに、次点として斉藤由貴が選ばれたのである。


こんなトリビアを知っておいて観ると、このドラマは案外面白いかもしれない。

《おしまい》

2022年1月26日水曜日

ドラマ 「花園の迷宮」

 1988年  3月。





「気に入らないねぇ …… そのホクロは《呪いホクロ》さ。今にきっとよくない事がおきるよ」


昭和7年(1932年)、若狭の漁村から、横浜の遊郭『福寿』に売られてきた二人の少女。


『美津』と『ふみ』(斉藤由貴)。


二人は緊張の面持ちで、女主人『多恵』(岡田茉莉子)と、女郎たちを束ねる遣り手(やりて)の『お民』(初井言榮)の前で面通しされている。


そんな二人に、無遠慮なお民はふみを見据えながら、こんな風に言い放ったのだ。


(しょうがないじゃないのよ …… 生まれつきのホクロなんだもの …… )


そこへ、とりなすように多恵が、

「まぁ、まぁ、民さん、二人とも可愛いじゃないのさ」と割って入った。


「フン!」とふてくされるお民の横で、多恵の言葉は続く。


「とにかく美津は18歳で、明日からでも《顔見せ》に出れるね。ふみは、まだ17歳か …… しばらくは下働きしてもらうよ。二人とも下がっておいで」


多恵の言葉に座敷から、そそくさ去る二人。

その奥では、まだお民の愚痴がブツブツ聞こえている。


「全く!昔なら14、5で客をとれたものを …… お役人の決めた法律で18からじゃなきゃダメだなんて。やりにくい世の中になったもんだ」



二人は自分たちの狭い部屋に戻ると、ひとまず「ホッ!」と息をはいた。


いくら覚悟して売られてきたとはいえ、まだ年端もいかない娘たち。

そんな不安をふみが言葉にすると、美津からは意外な言葉が返ってきた。


「あんな寂れた村に帰ってどうするの?私はここで立派に稼いでみせるわ!」


(お美津ちゃんは大人だ。あたしよりもしっかりしている ………なら、あたしもここで頑張って生きていかなきゃ ……… )


こんな美津の叱咤に、決意を新たにする『ふみ』。

次の日から、台所仕事、掃除、遊女の使い走りと懸命に働きはじめる。


だが、ふみは、この時まだ知らない。

この『福寿』で、この後に起こる凄惨な《殺人事件》のことを ………





原作は1985年に発表されて、翌年、江戸川乱歩賞を受賞した山崎洋子の『花園の迷宮』。


その昔、江戸川乱歩賞を受賞した作品に凝っていた時期があって(またもや)、この小説も御多分にもれず読んでみて、面白かった記憶がある。


江戸川乱歩賞を受賞すれば、作家として大々的に売り出されるし、映画化やドラマ化もされるという、なんとも優遇された時代である。(まぁ、昔は本もバカ売れしていたしね)


この小説も即、映画化がされるのだが、江戸川乱歩賞を受賞したとはいえ、まだまだ新進作家。



映像と小説は別物とはいえ、トンデモない改変 をされてしまう。(ゲゲッ)


小説の舞台、昭和7年は→昭和17年に。

主人公は遊郭に売られてきた少女『ふみ』なのに、『ふみ』から→女主人の『多恵』に変更。



その多恵を島田陽子が演じて、内田裕也とのデレデレ・シーンがながれるものだから、もはやタイトルだけは同じでも、完全な《別もの》に映画は仕上がっている。(『ふみ』役の工藤夕貴は、居ても居なくてもいいような脇役扱いである)


それに誰も彼もがドレス姿で、《遊郭》って雰囲気は全くゼロ。(やっぱり《遊郭》といえば着物でしょうよ)


昭和17年の設定すらおかしく思えて、「コレ、いったい何時代の話なの?」と、違和感だらけに思ったほどである。




オマケに、映画はコケて(当たり前だ)、島田陽子と内田裕也が現実でも公然の不倫関係。


特に内田裕也の方がメロメロ♥️♥️で、樹木希林を無視して、勝手に離婚届まで出してしまう始末。


それに、これまた、妻の樹木希林もカンカンに怒って、離婚届を無効にするよう裁判沙汰。


もうドロドロの愛憎劇で連日マスコミは大騒ぎ。(結局、二人の不倫は後に解消されるのだが💔)



当時は、こんな話題ばかりが先行されて、『花園の迷宮』のお話は、完全に置いてけぼりにされた感があったのでした。(ダメだ、こりゃ)



こんなトンデモ映画の公開が1988年1月。

それから2ヶ月遅れて、やっと原作どおりのドラマ化(日本テレビ『火曜サスペンス劇場』枠)が放送される運びとなる。


私なんか、完全に原作フアンだったので「やっとか ……」という想いと、主演が斉藤由貴という事で、放送当日は鎮座して待ち構えておりました。(今思うと、本当に後悔。なぜ?録画しとかなかったんだろう?)


一回きりの視聴ゆえ、冒頭に書いた序章は「多分、こんな風だったはず ……」と、あまり自信のだが、原作を読んでいるので大体合ってるはずである。



『ふみ』(斉藤由貴)は下働きをしながら、やがて女主人『多恵』の一人息子『陽太郎』(田中隆三)と親しくなっていく。


いつでも、ぶらりと外へ飛び出して、年中遊び歩いている陽太郎は、根っからの風来坊。


(全く働きもしないで …… いったい何考えてるのかしら)


そんな『ふみ』の視線に気づいたのか …… 陽太郎の方も、ふみの姿を見れば話しかけはじめて、自然と茶々を入れてくるようになる。

「変わった奴だ」と。



そんな生活を送る日々で、ある日、美津が客の男と一緒に亡くなってしまう。


《痴情のもつれの無理心中》 …… 誰もがそう思った事件だった。


そんな中で、

「違う!お美津ちゃんが死ぬはずがない!お美津ちゃんは誰かに殺されたんだ!」と、一人『ふみ』だけが声を荒らげて納得しない。


「うるさいね!ガタガタ言うんじゃないよ!!遊女の一人や二人が亡くなったからって遊郭じゃ、よくある話さ。お前の幼なじみが死んで損してるのはウチなんだよ!黙りな!!」



遣り手の『お民』(初井言榮)は、にべもなく、ふみを怒鳴り付ける。(あぁ、合う画像が見つからない。ゴメンなさい )


だが、誰に言われても引き下がらない『ふみ』は、素人探偵よろしく、ドロドロとした情念が渦巻く遊郭『福寿』の中で、事件にドンドン深入りしていく。


時には、陽太郎に憧れる遊女たちの嫌がらせに合ったりしながらも。(女の敵は女)


やがて起る、第2、第3の事件。

果たして《真犯人》は誰なのか?!………




こんなのが本来の『花園の迷宮』のあらましである。(本当に、あの素っ頓狂な映画は何だったんでしょう ( 笑 ) )


このドラマ、『火曜サスペンス劇場』枠の放送なれど、日本テレビ開局35周年作品と銘打たれていたので、とにかくセットが豪華。


忠実に、原作に出てくるような昭和初期の町並みを、大々的にセットを組んで、完全再現していた。(今思うと、相当お金がかかってるし、贅沢なドラマ化である)



主演の斉藤由貴にしても、この時期で久しぶりに活き活きしてるように見えた。


『スケバン刑事』、『はね駒』と立て続けに大ヒットをとばして、古巣のフジテレビに戻ってきても、ろくなドラマの主演ばかり。(『あまえないでよ!』、『遊びにおいでよ!』駄作のホーム・コメディーばかりでした)


ごく普通のホーム・ドラマ、恋愛ドラマじゃ、この人にはダメなのだ。



非現実的なキャラ設定(『スケバン刑事』、『吾輩は主婦である』)、時代モノ(『はね駒』)こそ、彼女の本領を充分に発揮できると、今じゃ確信している。(本人も浮き世離れした性格だしね)



物語のラスト、全ての事件が解決して遊郭『福寿』は店をたたむことになり、皆が散り散りに去っていく。


「お前は自由だ。これから好きな所に言って生きていくんだ」


陽太郎に言われて、町中の雑踏を歩き出す『ふみ』。


原作では、そこで足を止めて、人混みの中、陽太郎の姿を探して、後を追いかけてゆく『ふみ』の描写で終わったはずなのだが、ドラマではどうだっただろうか。(このあたり、記憶があやふやで ……… 変わり身の早い斉藤由貴ゆえ、振り返りもせず、スタコラ去っていったか?( 笑 ) )



なんにせよ、もう一度、記憶補完に見直してみたいドラマである。


DVD化希望。

星☆☆☆☆。


《 昭和初期 横浜遊郭街 》

2020年4月14日火曜日

ドラマ 「警視庁・捜査一課長」

2012年 土曜ワイド劇場よりスタート(5作)。

2016年 連続ドラマ化。スペシャルをはさみつつ、現在に至る。






副題には、「ヒラから成り上がった最強の刑事!」なんてものまでつく。




なんの気なしに、観始めた、このドラマだったが、この現代においては、「相当、《 ヘンテコ 》な刑事ドラマ」である。




この《 ヘンテコ 》さゆえに、数多いドラマの中でも、自分はドハマリしたのだが………。






警視庁・捜査一課長『大岩純一』(内藤剛志)のデスクに鳴り響く1本の電話。


「何ぃ?●●で●●のような御遺体が?!すぐ行く!」


運転手が乗せる車で、さっそく現場へと向かった一課長。




「一課長、こちらです」現場では『見つけの山さん』こと、『小山田管理官』(金田明夫)が出迎えてくれた。



山さんの案内で御遺体がある場所までくると、手を合わせる一課長。



「ガイ者は●●。今朝、●●によって発見されたそうです」



山さんの説明を、フン、フン言いながら頷く一課長。


そんな山さんの後ろから、ヒョッコリ現れる人影。


「でも、この御遺体オカシイですよ」


警部補、『平井真琴』(斉藤由貴)が声をかけると、山さん「わっ!!」と、ビックリ!



「何だ、また、お前か。いきなり後ろから現れて………何がオカシイんだ?」



平井は、そんな言葉にもお構い無しで続ける。


「だって、こんな変なポーズで死にますかね?普通……」


「何だ?またお前の《勘》ってヤツか?」話の腰を折られて、少しイライラ気味の山さん。




でも、一課長が言うと、途端に手のひら返し。


「山さん、大福の勘はあなどれないぞ!」(『平井』の好物が大福なので『大福』とは………なんちゅ~ネーミング・センスじゃ(笑))


「分かりました!ちゃんと頭の隅に入れておきます!」



もう、山さんも、あっちを立てて、こっちを立てて大変だ。




でも、これで済んだかと思ったら、今度は鑑識係が、勝手に喋りだしてウンチクを語り出す。(ヤレヤレ)


それを、一課長は「うん、……そうか………うん」なんて、いちいち聞くもんだから収拾がつかない有り様。




現場では、いつも誰彼が勝手に喋り出している。


それが終わるまで、じっと我慢の山さんである。



「よし!●●署に捜査会議場をもうける。至急手配してくれ、山さん!」



捜査一課長の声でとんでいく山さん。(ヤレヤレ、やっと終わったよ……)






捜査会議場に、ズラリと集められた精鋭の警察官たちを前にすると、大岩一課長は仁王立ち。


そして、皆の士気があがるよう、激がとぶ。


「必ず、犯人(ホシ)をあげる!!いいな?!」


「ハイ!!」


大勢の警察官たちは、一課長の激に応えるよう立ち上がり、一斉に飛び出していく。




だが、そんな中に、『平井真琴』の姿はなく、あくまでもマイペースな単独捜査。


「私は、こっちを当たってみますんで………」

どこまでも困ったちゃん、『平井警部補』(不思議ちゃん、斉藤由貴だからこそ許される)なのだが、そんな平井をとがめる事も、一切しない一課長。



「平井は平井の捜査方法があるんだろう……」

なんて言いながら、大岩一課長は、デ~ンと構えていて、どこまでも寛大なお人柄なのだった………。




こんなのが、延々続く『警視庁・捜査一課長』のパターン。



毎回、毎回、この繰り返しである。



変わるのは、被害者と殺害方法だけ。




女刑事の役割も、シーズン2で降板した斉藤由貴(例の騒動)の代わりに入った安達祐実にしても、その後の宮崎美子にしても………みんな基本、一緒。(まぁ、斉藤由貴がヤッパリ一番良かったけど…………と、思っていたら、まさかの、S4で復活してました!)



運転手も、田中圭から、どんどん出しゃばってきて、ナイツのになった今では、当たり前のように、捜査に口出ししてくる始末だ。




殺害現場は、まるで、そんな連中の井戸端会議と化している。



そんな連中の、収拾がつかないような言いたい放題に、もはや山さんも諦めムード。



でも、われらが大岩一課長は、それを、いつでも、ドーン!と、広い心で受けとめてくれるのだ。




頼りになる上司、理想の上司………


こんな上司の下では、「喜んで働かせてもらいたい!」と思わせてくれるところに、このドラマの成功がある。





そして、たま~に、突然、現れては去っていく『笹川本部長』(本田博太郎)には、「ププッ!」。(この人の芝居だけ、一気にコント臭くなる)



「今回もベリーグッドです!大岩一課長!!」(コントのつもりだろ?これ?(笑))




事件が終わって帰宅すれば、優しい妻、小春(床嶋佳子)と愛猫ビビが出迎えてくれる。


「おかえりなさい、あなた。すぐ食事の支度するわね」(こんな出来た奥さん、最近存在するのかね?)





ワン・パターンのドラマは数々あれど、ここまで徹底してパターンに固執するドラマも、珍しい。



たまに、やってれば、ついつい観てしまう。


こんな《 ヘンテコ 》な面々観たさに。

そして、理想の上司、大岩一課長会いたさに。




星☆☆☆☆であ~る。

※あっ、出来たらDVD化希望ね!

2020年3月4日水曜日

ドラマ 「はね駒」②

《①の続き》







樹木希林』という女優を、幼い頃からブラウン官を通じて観てきた自分は、それに対して、特になんとも思う事もなく………。



出ていれば、それだけで妙なおかしみを発揮していて、『寺内貫太郎一家』や『ムー』などは、面白、可笑しく素直に楽しんでいた。




出ていれば、「面白い人だなぁ~」くらいの感想。



後年、その当たり前だった事が、実は『どえらい人』だったと知る事になるのだが……。





もちろん、この『はね駒』でも、そのコメディエンヌぶりは健在で、斉藤由貴との母娘の掛け合いは超面白く、観る者を惹き付けた。



「母ちゃん~!」

「何だい?母ちゃん、母ちゃんって、いつまでも『やや子』(赤ん坊)のように言ってきて!」

なんていう、日常の何でもないやり取りでも、斉藤由貴と樹木希林が演じると、何だか、ホンワカ、ほのぼのとしていて、それでいて妙なおかしみがあった。




でも、この『はね駒』に限っては、それだけでないのが樹木希林の凄いところ。





やがて、東京で材木問屋を営む『小野寺源三』(渡辺謙)と結婚した『りん』は、祖父母、弘次郎、八重と暮らし始めるのだが(妻の家族全員を引き取る源三も寛大というか、太っ腹)、それだけでは、あきたらず、女性として初めての新聞記者となる。


子供が生まれてからも、家事と仕事を両立しながら、やっていく『りん』。(でも、それも難しく、結局は母親の八重に頼りっぱなしになってしまうのだが)



とうとう、3人目の子供が産まれるという時、『りん』も『源三』も考え出す。


「どうしようか?」

「どうしましょう?」

いつまでも子供の世話を母親の八重に頼むのも心苦しくなってきた『源三』と『りん』。



だが、根っから楽天家の『りん』は、

「大丈夫よ!」と、どこから来るのか、あくまでも楽観的な発言。


(仕事と家事、何とかなるわよ!)って感じなのだ。




翌日、朝の食事の支度をしながら、母娘は、何気に話し出した。


「どうするんだい?おりん、3人目が産まれるっていうのに……」

釜戸に火をくべながら、八重が聞くと、

「大丈夫よ!何でもかんでも母ちゃんに頼ろうとはしないわ! そうだ!!女中を雇いましょうよ!」


「女中?」

『りん』の突然の提案に火をくべながら、八重の目が、パッと開く。


「そうよ、女中ひとりを雇うくらい何でもないわ。一人でダメなら二人でもいいのよ。母ちゃん、私も女中くらい雇えるぐらいの給金をちゃんと貰っているのよ!そのくらい新聞社でも認められているんだから!安心して。」


『りん』は、そう言うと笑顔で、(この問題は、これで解決)とばかりに、キビキビと支度をはじめた。





だが………



「何、語ってるんだ?!オメェは!!」


振り向き様、顔色を変えた八重の怒声が台所中に響き渡る。



これまで見た事もないような母親、八重の顔に、ビックリして飛び上がらんばかりに驚く『りん』。



「誰が、今、金の話なんかした?アァ~?!」



『りん』を台所の板間に正座させると、般若のように恐ろしい顔の八重が真正面に鎮座する。


「何でもかんでも金で解決すればいいなんて、いつからオメェは、そだな薄汚ねぇオナゴになっちまったんだ!おりん!!」


八重の、あまりの迫力に微動だにできない『りん』。


「いいかい?女中ってのはあくまでも、おっ母さんの手助けをするもんなんだよ。それ分かって言ってるのか?!オメェは!!」


八重の言葉は、淀みなく続く。


「女中に母親の代わりは出来ねぇ。子供ひとりを育てはぐねたら、それは一生後悔しても取り返しのつかない事なんだぞ!それくらい子供を育てるって事は、大事な大切な仕事なんだ!それ分かってるのか?オメェは!!」


もう、『りん』は、さっきの笑顔はどこへやら、顔面蒼白になっている。


「母ちゃんも、お前が立派な仕事をしている事は知っている。でも母親としてしなければならない事、そしてお金では決して買えないものもある事。これだけは分かってくだっしょ(くれ)、『おりん』……… 」


八重が頭を下げると、『りん』は茫然自失としながらも、更に深々と頭を下げるのだった………







このシーン、ビデオテープをなくした今でも、ほとんどを覚えている。



この緊張感、この樹木希林の台詞の説得力。


朝のドラマを観ながら、この樹木希林の台詞が流れてきた時、当時、どれだけの人たちが頭(こうべ)を垂れただろうか。


このシーンの斉藤由貴なんて、まるで演技を通り越して、本当の母親に雷を落とされたように、見るも無惨な様子だ。



演技と現実の境界線が無くなる………、斉藤由貴にとっては、こんな事は初めての体験だったろうと思う。

ブラウン官で観ている自分にも、それは充分伝わってきた。




もちろん、芝居ゆえ、ちゃんとセリフがあり話の展開も分かっているはずなのだが、いざ撮影になった時の樹木希林の演技の振り幅や言葉の説得力が、その想像をはるかに上回り圧倒しているのだ。




後年、斉藤由貴自身も語ってるのを見た事がある。


「希林さんと演っていると、どんどん気持ちが役に入っていって、現実と芝居の境がなくなっていく………それが、ある意味、恐ろしくもある」と。



それくらい相手役を、ぐいぐい芝居の世界に引き込んでいく事ができるという特殊な仕事。


「それが女優という仕事なら、私もそんな女優になりたい!」

この『はね駒』の出会いは、斉藤由貴にこんな風に思わせたんじゃないか?と勝手に想像してしまう。




ドラマの後半、八重の言葉が身に染みた『りん』は、子育ての為に新聞社を退職する。


それに安堵した両親と祖父は故郷に帰る決意をし、ついに別れの日。


「台所はおなごの城だ!誰にも明け渡しちゃなんねぇぞ!分かったか?」と言う八重に、

「はい!」と直立不動の『りん』。



「ハイ、ハイ!って本当に分かってるのか?こら!」と言いながら、しゃもじで『りん』のお尻をペチン!


「痛ったぁ~い!何するのよ?、母ちゃん!」


笑顔の八重が、「しっかりやって、おくんなましね、小野寺の奥様!」なんて言葉をかけると、『りん』の顔が、途端に涙でグシャグシャ。


「母ちゃぁ~ん!!」


泣きながら抱きつく『りん』を笑顔で抱きしめる八重に、


(女優として教える事は、しっかり教えた。頑張るんだよ)とも言っているようにも見えた。


そして、それを斉藤由貴も感じたようにも見えた。




それから数10年が経った今…………斉藤由貴が女優として、いまだに必要とされているのも、この『はね駒』での樹木希林との出会いがあったからかもしれない。



星☆☆☆☆☆。

偉大な女優、樹木希林に合掌。


ドラマ 「はね駒」①

1986年 4月~10月。







「あ~あ、鳥になりてぇ~なぁ~ ………」



『橘りん』(斉藤由貴)は、福島県、相馬の空を見上げながら、ふと言葉を発した。



時は、明治23年。


『りん』は、厳格な父『弘次郎』(小林稔侍)と呑気で気立ての良い母『八重』(樹木希林)や妹の『みつ』。

父方の祖父母と暮らしていた。(兄の『嘉助』(柳沢慎吾)もいるのだが、家を飛び出していて、たまに帰ってくるような放蕩暮らし)



年が明ければ、『りん』には許嫁との結婚が待っている。


(このまま、私、本当にお嫁に行ってしまってもいいの……?)


父親同士が決めた結婚話は、トントン拍子に進んでいく中、漠然とした不安を抱える『りん』。



そんな折、女学校で教師をしている『松浪毅(たけし)』(沢田研二)と偶然知り合ってしまう。

「女性だって、これからの時代は勉強したり、学問を学ぶ自由がある!女性だって、色んな可能性があり、仕事だって、なんだって出来る!」



ガーン!



松浪の言葉は、時代錯誤の父親に育てられてきた『りん』にとっては、目から鱗。

まるで、天地がひっくり返るほどの大ショックだった。



オマケに、この松浪先生が超イケメン(この時のジュリーが、壮絶カッコイイのだ)


「松浪先生~♥」なんて言いながら、『りん』も明らかにホの字。





こうなりゃ、決めた!あたし女学校に行く!と決心した『りん』。


「母ちゃん、あたし女学校に行きたいの!」

「女学校さ、行って何するの?」と飄々とした『八重』に、

「もちろん勉強したいのよ!」(本当は好きな松浪先生の側にいたいんだけどね)



じい様もばあ様も、「おりんがここまで言うのなら、………」と、りんの味方ムード。(このお姑さんたち、二人は本当に人間が出来てる人たちだった)



だが、案の定、厳格な父親、『弘次郎』は大反対!


「おなごは、親の言う事をきいて嫁にいけばいいんだ!」の一点張り。



でも、『りん』も負けてはいない。


土壇場の土壇場で、

「あたし、やっぱり嫁っ子さ、行きたくない!女学校に行きたいんだ!」と先方がいる前で啖呵をきってしまう。



自分の面子を潰されて、ワナワナ、怒りに震える『弘次郎』は、とうとう日本刀まで抜き、『りん』に突きつけるも、

「おとっちぁん!!」と叫び、庇いだてする八重に、なんとか正気を取り戻し、とうとう根負け。


先方に頭を下げて、「勘当!」を宣言した。


そうして、『りん』は晴れて、憧れの松浪先生のいる女学校で奨学生となり、新生活を迎えるのだが………。




斉藤由貴が出演した伝説の朝ドラ『はね駒』である。


当時、『スケバン刑事』の流れと、アイドルとして歌もヒットしていた斉藤由貴は絶好調。


そのまま朝ドラのヒロインの座を勝ち取った。(もう、まるで、全てがお膳立てされているかのように、スターダムの階段を、瞬く間に駆け上がる斉藤由貴)



向かうところ敵なしの完全無双状態である。



そして、驚くなかれ、この『はね駒』、なんと平均視聴率が 40 %以上!



最高視聴率は、49 %なんてのを叩き出しているのだ!!(紅白歌合戦以上の驚異的視聴率)


多分、自分の記憶が確かなら、朝ドラで40%を叩き出したのは、これが最後の作品だったと思う。




この時期になると、一般家庭にもビデオテープが完全に普及していて、録画して観る事が可能になっていた。

高校生だった自分は、学校から帰ってきては録画していたものを必ず観ていたっけ。(あの録画していたVHSどこにいったのだろう、引っ越しの時に紛失してしまったが……トホホ)




ただ、単に斉藤由貴見たさに、見始めた朝ドラだったのだが、他の共演者たちも魅力的で、ドンドン引きずり込まれるように観ていた。




父親役の小林稔侍なんて、この『はね駒』で、やっと認知されて演技派と認められたんじゃなかろうか。



それまで、コツコツと映画やドラマの端役ばかりをこなしていて、今、ひとつ芽が出なかった小林稔侍。

厳格な父親、弘次郎役は、冒頭こそ、怖い印象だが(なんせ、娘相手に日本刀抜くくらいですもん)、徐々に角がとれて温和になっていく。



後に、『りん』の勘当をとき、先方に頭を下げて「許してほしい」と頼み込む弘次郎。(やっぱ娘は可愛いのだ)



次女みつが農家に嫁いで、身体を悪くして亡くなった時は、自分が決めた縁談ゆえ、自分を責めて、自分の古い考えを改めようと悔恨する。



徐々に柔和になっていく弘次郎。



その心の変化を巧みに演じた小林稔侍にとって、この『はね駒』は、まさに役者としてのターニング・ポイントだったはずである。





それは他の共演者たちもしかりだ。



後に、『りん』と結婚する事になる『小野寺源三』を演じた渡辺謙も。


この役が好評で、翌年には、大河ドラマの『独眼竜政宗』の主役に大抜擢。


いまや、世界の『渡辺謙』として呼ばれているのも、この『はね駒』があればこそである。





そして、この『はね駒』で、一番の功労者だったのが元々、演技派だった樹木希林。



樹木希林に関しては、語ると長~くなりそうなので、取り合えず、今回はここまで。

ドラマ・レビューとしては、異例なのだが②へ続くとする。


2019年7月9日火曜日

ドラマ「スケバン刑事」

1985年4月~10月。






1985年、4月に、そのドラマは突然、我々の前に現れた。



たまたま、偶然、合わせたチャンネルに映っていたのは、テレビシリーズ、『スケバン刑事』の第1話だった。



まだ、この第1話では、主人公の麻宮サキが、違う高校の、事件解決の為に潜入捜査中。


左手にヨーヨーを回しながら、ゆっくりと理事長室に近づくと、おもむろにドアを開ける。

「何だ?お前は?!」

「うるせぇー!」

サキは、左手のヨーヨーを、思いっきり振りかぶると、サイドスローで、相手に向けて投げた。(!)


いかにも当たれば痛そうな重合金製のヨーヨーが、理事長室に飾られていた石像を、粉々に打ち砕いた。(!!)


そして、サキの手元に帰ってくるヨーヨー(!!!)


「2年●組、麻宮サキ、またの名は『スケバン刑事』!」


そしてヨーヨーの片面の蓋が開くと、そこには、

「桜の大門!」

敵がビックリして、おもわず声に出す。(プッ!)



「スケバンまで張った、この麻宮サキが、何の因果か落ちぶれて、今じゃマッポ(警察)の手先……笑いたければ笑えばいいさ。だがな!、てめぇらみたいな悪党を許しちゃおけねぇんだ!!」



サキのヨーヨーが、理事長室にあるものを、すべて打ち砕く。壁を(ボコッ!)、テレビを(ボコッ!)


逃げ惑う理事長と校長。


ひと暴れしたサキは、ヨーヨーを投げると、そのヨーヨーのチェーンは、二人をとらえ、二人の腕に、幾重にも巻きつけたのである。(このチェーン、いったい何メートルあるのか……今でも謎である)


お縄にした悪党たちは、とうとう観念し、ヨーヨーを手にしたサキは、部屋を去るのだった…………。






この第1話をたまたま、偶然、観ていた自分。

「とんでもないドラマが始まったものだ!!」

見終わった感想が、まさにそれだった。




そして、絶対に、「このドラマは大ヒットする!」と、一瞬で確信した。



それくらい、何もかもが画期的だったのだ。




それまで、ただの遊びとしてのヨーヨーが、こんな使い方をされるなんて……。



投げる→相手を痛めつける→そして、また自分の手のひらに帰ってくる。

何度でも使用可能になる武器。(チェーンの長さだけは謎だが…)

そして、警察手帳の代わりに、ヨーヨーの蓋を開くとのぞかせる『桜の大門』。


そして、そして、インパクトのある『決め台詞』。



それを、デビューしたばかりのアイドル、『斉藤由貴』に叫ばせるアンバランスさ。




目がクリッとして大きな斉藤由貴は、すでに、その眼力で、CMデビューすると、瞬く間に視聴者を虜にした。

デビュー曲、『卒業』も、大ヒットするという異例づくしの新人。

この魔法のような眼力が、ドラマの世界でも通用しないわけがない。


たちまち、それは、自分はおろか大勢の視聴者を魅了し、ブラウン官の前に釘付けにしたのだった♥。





そして番組の中盤になると、これまた、とんでもないキャラクターたちが登場する。



海槌(みづち)三姉妹である。



「アーハァーハハハァーッ!アーハァーハハハァーッ!」白眼をひんむいて、高らかにバカ笑いしながら鞭を振り回している、二女の『海槌亜悠巳(あゆみ)』(遠藤康子(↑写真右))。


点々眉毛に、糸のような目をした、みるからに性悪そうな……でも、ピアニストを目指しているという三女、『海槌久巳(くみ)』(浅野なつみ(↑写真左))。





そして、長女の『海槌麗巳(れみ)』(高橋ひとみ)。



「サキィィ~!!」の低音ボイスで、唸ったかと思ったら、



「敗北者の為に流す涙などあるものですか! サキ!!、私が涙を流すときはね、世界を自分のこの手に入れた時だけよ!! ハァーッハハハー!!」

なんて、心に響く?台詞もある。




「私のような優秀な人間だけが、国民に夢と美しいビジョンを与えられるのよ!!」

(本当に麗巳様の言葉は、いつまでも心に響くなぁ~(笑))




これらのインパクトで、番組は大盛り上がり!


次々、仲間たちが倒されていく中で、最後に残された、サキと麗巳の一騎討ちへと物語は進んでいく…





そうして、爆破と共に二人の生死は不明となった……。(えっ?なぜ?どうなったの?!)



サキはいつか、帰ってくるかもしれない……


サキの机に飾られた一輪挿しを見ながら、涙する同級生たち。



それまで、サヨナラ……スケバン刑事、サキ………。



エンディングの斉藤由貴の『白い炎』が流れると、それをボンヤリ見ている自分。





あ~あ、終わっちゃったかぁ~、(ガックリ)何か、他に番組やってないかなぁ~

チャンネルを変えようする時、次の番組の予告が、サラッと流れた。


スケバン刑事 Ⅱ 少女鉄仮面伝説


なぁにぃ~?!

斉藤由貴の変わりの、この主人公は誰なんだぁ?!


それに鉄仮面って何だ?!


来週も、また当然のように、同じ時間にチャンネルを合わせた自分だったのである。


星☆☆☆☆☆。


2019年1月10日木曜日

映画 「トットチャンネル」

1987年 日本。








昭和28年、新聞の求人欄を見ながら、『柴柳徹子』(斉藤由貴)はブツブツ言っていた。


「細面(ほそおもて)、細面(ほそおもて)、細面(ほそおもて)……なんで日本人って、みんな細面が好きなのかしら」


新聞の《委細面談》の部分を、顔の《細面》だと勘違いしてしまう、すっとんきょうな徹子。



「あら、これ細面(ほそおもて)じゃなくてもいいのかしら?」


NHKの求人欄を見つけた徹子は、早速、履歴書を下手くそな字で書いて送った。(字がヨレヨレ)




そして、面接の日。


面接会場を間違えた徹子は、ギリギリで、すべりこみセーフ。


台本を使った演技も最悪。(審査員のクスクス笑い)


ペーパーテストにいたっては、まともに解答欄を埋められず、隣の席の『黒沢』(高嶋政宏)に、


「あの~見せて頂けません?」と言う始末。

「ダメです!」黒沢もピシャリ(当たり前だっつーの)




だが、徹子は、(どんな奇跡が起こったのか?)1次審査を受かってしまった。



喜び勇んで教室に行く徹子に、教員の『岡山』(植木等)が声をかける。


「あのね、柴柳さん、あなたのお点すご~く悪かったんでございますよ。でもテレビジョンの世界も始まったばかりですし、かえってなんにも知らない、こんな子が一人くらい居てもいいんじゃないか?っていう事で採用になったんでございますよ。」(こんな理由で受かるとは、スゲ~時代だ)



そう言われても、なぜか嬉しさがこみ上げてくる徹子は、

「ありがとうございます。」と元気よく挨拶したのだった。



でも、試練ははじまったばかり。


1次審査にパスした大勢の者たちは、ここから何人残れるのか ……… 数々の課題に挑戦しながら、ふるいにかけられてゆくのだ。




NHK専属タレントへの道は、とてつもなく厳しい〜







原作は黒柳徹子の自伝。


それを大森一樹が監督した。




そして、主演は、あの斉藤由貴だ。


黒柳徹子の原作もあるだろうが、この映画は斉藤由貴だからこそ、成功したんじゃないかと思う。



普通の人じゃ、冒頭に書いたあらすじを見て頂いてもお分かりのように、絶対に採用なんかされない。(だって0点ですよ)



この後も、失敗続きの『徹子』(斉藤由貴)なんだけど、(どういうわけなのか?)全てが良い方向へ、良い方向へと流れていく。


愛敬と調子の良さだけで、2次審査、3次審査を簡単にパスしていく徹子の強運は、まるで漫画のヒロインみたいな展開である。(んな、アホな!)



でも、こんな人が、この広い世の中、稀に存在してるのだ。




そして斉藤由貴も、また《強運》に守られている、その中の一人なのだと思っている。




斉藤由貴 ……… 本当に不思議な女性である。



東宝の準グランプリに選ばれ、ミスマガジンになると、すぐに歌手デビュー。


デビュー曲『卒業』は大ヒットし、『スケバン刑事』、朝ドラの『はね駒』とトントン拍子の活躍。

『はね駒』なんてのは、今じゃ考えられないほどの高視聴率40%を叩き出して、もはや伝説として語られている。




その後も、歌とドラマでコンスタントに活躍していく斉藤由貴。



幾多のスキャンダルがあっても、世間には許されてしまう。


そして結婚して、子供を産んで女優と歌手業は続き……



また、最近もマスコミを騒がせても、またまた世間には許されて、ケロッと、どこ吹く風で、にこやかに笑う斉藤由貴。


この映画の中の徹子の強運が、周囲に妬まれる事なく、面白おかしく爽やかに感じられるのは、主演が《不思議ちゃん》、斉藤由貴だからなのだ。




で、こんな斉藤由貴が嫌いかって?


大好きですよ!!



この冒頭に貼り付けた画像、「ヤバイ、見つかっちゃった」っていうような、なんともいえない顔をご覧あれ。



何か失敗しても、見てるこっち側は、なんだか許しちゃう気持ちになるじゃございませんか。(たま~に身近にもいるんだよなぁ~、こんな生まれ持った愛嬌の持ち主)



こんな不思議な雰囲気を漂わせる斉藤由貴。


すっとぼけて、ホワワ~ンとした空気感で、彼女は不死鳥のように、これからも世間を渡りあるいてくんだろうなぁ~。



高校生の頃、映画は楽しく観ました。

星☆☆☆☆です。