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2024年4月14日日曜日

映画 「燃える勇者」

 1981年  日本。





アフリカで育った野生児・『ジョー』(真田広之)は、死んだ両親の遺骨を日本に納めるためにやって来た。(お金が全くないので、取りあえず密航で)


「アフリカの動物たちが俺を待っているんだ!」


すぐにでもアフリカに戻りたいジョーは、神戸から出る船(もちろん密航)に乗りこみたくて、神戸行きの列車(もちろん無賃乗車)に忍び込んだ …… 

のだが! 


列車はまるっきり反対方向の東北に辿り着いてしまう。


(困ったなぁ~。さて、これから飯のタネを探さなくちゃ …… )←(一文無しでも全然困った様子でもないジョー)


そんな折、町中を全速力で通り過ぎていく暴れ馬に遭遇。


(これこそ俺の出番!)とばかりに、簡単に馬に飛び移り静めたジョー。


この馬の持ち主で年老いた『坂本和平(かへい)』(佐野浅夫)は、ジョーにおおいに感謝した。


あっさり、坂本の牧場で厄介になる事が決まったジョーは超ラッキー。

和平と一緒に住んでいる孫の『和代(かよ)』(伊藤かずえ)も、とても嬉しそうである。


《↑『不良少女と呼ばれる』前のまだ初々しい伊藤かずえ。この時14歳》



《↑『3代目水戸黄門』様になる前の佐野浅夫さん。いかにも善人って感じ》




そうして、その夜は、たまたま和代の15歳の誕生日。

3人でささやかながら誕生日祝いをしていると、ジャーナリストをしている和代の兄・文男が、ぶらりと現れた。

「和代、コレ、誕生日のプレゼントだ!」


包み紙を開いてみるとオシャレな鏡が出てきた。

「ありがとう、兄さん!」


だが、兄を見たのはそれが最期。

翌朝、和代の兄・文男は泥酔した状態で、そのまま車で海に飛び込み、水死体として発見されたのだった。



「こんな …… 兄さんが泥酔して自殺なんかするはずがないわ!」

和代の嘆きを、ただ側で聞いてあげるしかできないジョー。


そこへ文男の昔からの友人で、同じジャーナリストの『西条』(勝野洋)がやって来た。


「和代ちゃん、兄さんから何か預かったモノはないか?! 文男はどうやら町一番の権力者・大矢グループの会長や《大矢建設》の事を独自に調べていたらしいんだが …… 」


かねてから、きな臭い噂がある《大矢グループ》。

この事件の裏には、きっと大矢グループが関わっているはずだ!


西条は相当自信がある様子で、 そんな風に断言するのだが ………




真田広之主演の映画第3弾。(第1弾『忍者武芸帖 百地三太夫』、第2弾『吠えろ鉄拳』は既に、このブログでも取り上げてあります)


で、たまたま観れたこの映画なんだけど ……



まぁ、ハッキリ言って、ど~でもいいような場面ばかりが続いて、本当に イライラさせること!💢(笑)



原因は分かってる。


冒頭にも書いたように、【悪の組織《大矢グループ》の証拠が、妹・和代(伊藤かずえ)の誕生日プレゼントの鏡の中に隠している】事は、観ている人なら誰でも察しがついて、ピーンとくるはずなのだ。


この映画は尺が90分しかないのに、映画の半分以上を使って、そこまでを、まぁ、引っ張ること!引っ張ること!


後半近くになって、和代が腹立ち紛れに鏡に八つ当たりして、割れた鏡の裏から《毒ガス製造法》の科学式を収めたフィルムを見つけるのだが ……「あぁ、やっぱりね」って感じで、既にゲンナリ気分。


それと同時に、こんなのに誰も気づけないなんて、「登場人物たちは皆、 アホ か!」って即座に思ってしまった。(この映画自体、脚本がとにかくお粗末。今の小学生でもこれよりマシな話が書けるはずである)



この映画は、他にも有名人たちがゾロゾロ出演しているのだが、まるで本筋には関係ない人物ばかりなので、ただ、映画の尺を埋めるためだけのような ……


当時『ダンシング・オール・ザ・ナイト』が大ヒットしたもんたよしのりやら、もんた&ブラザーの面々たちが、金で雇われた《不良バイカー》の役で登場するのだが、けっこうなポンコツ具合。(何度か登場しては真田広之一人に、簡単にボコられております)


大御所・若山富三郎なんて、大矢建設の雇われ運転手役で、不良バイカーとジョーたちのいざこざに、要らぬお世話でトラックで割って入ってくるだけ。(その後、留置所送り。これにて出番は終了である)


《↑必要?》


そうして、当時、jacの次世代スターとして期待されていた黒崎輝が『吠えろ鉄拳』に続いて、またもや(バーターで)登場する。



白いギターを抱えて町から町へ。

いつしか、この事件に自ら首を突っ込んでしまい、狙撃までされて痛手を負う『三浦勝』(黒崎輝)。


それでもジョーや西条にくっついて敵の本拠地に乗り込んでいこうとするのだが。(↓行く前からこんなんですもん。悲劇的な末路は、な〜んとなく想像できる)





とにかく、ここまで(1時間過ぎ)が異様に長く感じてしまい、「ハァ〜」なんて溜め息で、視聴を何度か中断したくらい。


それにしても、この映画『燃える勇者』に、他の人は(どんな評価をつけているんだろう? …… )と調べてみると、けっこうな✨高評価✨である。



えっ?なんでぇーーー?!



その疑問は最後まで、この映画を辛抱強く観た者にだけ分かる。



山の上、広大な土地を切り開き、創り上げられた、まるで要塞のような敵の本拠地。


秘密裏に毒ガスを製造して、外国に輸出しようとしている【大矢鉱山】がそこにある。








こんな場所をよくぞ探してきたよ。


こんなトンデモない場所でのアクション・シーンなら、ハラハラ、ドキドキしないはずがない!


映画は、もう、ラストまで、アクションにつぐアクション 怒涛の快進撃💥💥💥!(「今までのつまらなさは何だったのー?!」と思っていたら、アクション監督として千葉真一の名前が。流石である)



敵にさらわれた和代を救い出せ!

列車で運び出される毒ガスを守るのだ!


立て!立つんだー!ジョー!(いつの間にか作品が変わってる?(笑))



私の評価は、前半(マイナス)と後半(プラス)で、星☆☆☆でございます。






※尚、この舞台となった場所は、秋田県鹿角市(かづのし)にある【尾去沢鉱山】である。




大昔から砂金✨が取れたことで有名で、持ち主を変えては拡張していき、ご覧のように巨大化していったらしい。(1978年に閉山。映画は、そのタイミングで即、撮影されているのだ)


今(2024年)でも、その形は何とか残されていて、史跡扱いになっている。(拝観料を払えば見学もできるのかな?)


今じゃ、こんな撮影許可も簡単にはおりないだろうし、そういう意味では、この映画は希少な記録映画でもあるのだ。





実際に見にいってみるのもいいかもね。(「あ〜、ここで真田広之が撮影したんだなぁ~」って感慨深くなったりして)


お粗末さま。

2022年12月17日土曜日

映画 「快盗ルビイ」

 1988年  日本。




※はじめに …… タイトル『快盗ルビイ』の《》の文字は、けっして《怪盗(かいとう)》ではない。


《愉快》、《痛快》の《(かい)》の文字が使われていて、《快盗》と読ませているので、くれぐれもお間違いなく。(けっこう勘違いしてる人が多いので)



数十年ぶりに観た、小泉今日子真田広之のロマンティック・コメディー映画。

今観ても中々オシャレであり、心地よい気持ちにさせてくれるような、至福の一本でございました。


なので、ここに取り上げて、思った事をまたツラツラと書いてみますね。(こんな映画を昔のように、年末年始の深夜映画でやりゃいいのにね)



★原作はアメリカの推理作家ヘンリー・スレッサー


推理作家でも主に短編の方が得意だったみたいで、かの有名なヒッチコック劇場にも作品をいくつか提供していたとか。

ヘンリー・スレッサーが書いた原作『快盗ルビィ・マーチンスン』は短い短編を集めた連作短篇集である。


特に名前のない “ぼく” の視点から、従兄弟である犯罪者ルビィ・マーチンスンの計画や実行、事の顛末を愉快に描いている。(最後はことごとく犯罪計画は失敗するというドジっ子)


原作では、この『ルビィ・マーチンスン』は《》(オッサン)である。


この事実を知ってしまい、書店に並んでいる文庫本にも、なかなか、当時は食指が動かなかった。(原作は面白いのかしらん?)



★脚本、監督はオールマイティーになんでもこなす和田誠さん


和田誠さんは、脚本、映画監督だけじゃなく、執筆やイラストレーター、作詞家、映画評論家として幅広く多岐に活躍されたお方である。(2019年没)


今なら、トンデモ(?)料理研究家・平野レミの旦那さまって言った方が、若い人には分かりやすいかもしれない。


《↑平野レミ


この平野レミが突然テレビに現れだした時、アホな私は、この人をしばらくの間、水森亜土と思ってた。

「最近の水森亜土はイラストだけじゃなく料理もするようになったのか …… 」と勝手に勘違いしていたものだった。(笑)


独特なハッチャケ具合や奇抜なキャラクターが妙に重なって見えたのかもしれない。


この人の作る料理 ……

野菜や具材をテキトーに切ったり千切ったりして、鍋やフライパン(レミパン)にジャンジャン放り込むのがほとんど。


「こうすれば簡単でしょ!」とか「いいの!いいの!こうすれば短時間で作れちゃうからね!」っていつも言っている。


結果、出来た料理を食べるタレントたちは

「美味しい!」と絶賛しているが、時にはあきらかに失敗作のようなモノもあったりして ……(笑)


でも、平野レミは決してメゲない


平野レミを見てると、

「なるようになるさ!」や「明日があるさ!」、「コレがダメなら、次からはこの手でいけばいいじゃない!」なんてポジティブなワードが、ズラズラと浮かんでくる。


根っからの根明(ねあか)人間。(ある意味羨ましい)


多分、和田誠さんも、『快盗ルビィ・マーチンスン』の主人公を女性に改変して、加藤留美ルビィ)を創造しようとした時、奥方・平野レミの事を思い浮かべたはずだ。


そのくらい主人公・ルビィ平野レミの性格は似かよっている部分があると、今回映画を観直して、直感した。


●初対面の相手でも、まるで警戒心なんて無し。(林徹真田広之)を引っ越してきた自分の部屋に、すぐ引きこんじゃう)


●突飛な発想(犯罪計画もさることながら、言う事全てが突飛である)


●メゲない!くじけない!明日があるさ!(計画が失敗しても、即座に「次はこうしましょ!」と言って、違う計画を話す《変わり身の早さ》)


ねっ、この加藤留美の性格、平野レミさんに似ていませんかね?(ただ、小泉今日子はソレを過剰にならないように、なるべく普通の口調で演じていますが)



★ヒロイン・小泉今日子



やっぱり、この時の小泉今日子は別格なくらい可愛らしい。


80年代は、2大巨頭・松田聖子中森明菜がいて、フアン同志で


「オレは聖子ちゃん派だ!」とか

「明菜の歌唱力の方がスゴいよ!」

と、バチバチやりあっていた時 ……… 

そのどちらにも属さないフアンは小泉今日子を選んでいて、常に3番手にいた気がする。


今でこそ、ニックネームなんてのは当たり前でも《キョンキョン》なんて呼称で呼ばれはじめたのは、この人が最初だったかも。(けっして聖子にも明菜にも、こんなニックネームはつかなかった。この後に中山美穂を《ミポリン》、南野陽子を《ナンノ》なんて呼ばれ方が続いたが)


バッサリ刈り上げたショート・カットにすると《キョンキョン・カット》なんて言われて、たちまち巷で大流行した。(誰でも似合うとは思わない)


元気な歌は、明るく元気よく!

でも、身近にいたら「即、友だちになれそう!」な親しみやすさもある。


だから、キョンキョンのファッションは、よく一般人に真似されていたし、一時はCMにもバンバン起用されていた。


そんなのが《キョンキョン》なんてニックネームをつけられた理由だったのかもしれない。



そんなキョンキョンのお芝居はというと …… 正直よく分からない。


簡単に切り捨てて下手とも言えないし、特別に上手いとも思えない。


ごくごく《普通》なのだ。

普通の口調で話していて、普通にソコに存在しているって感じ。


でも、この《普通らしさ》が、この広い芸能界では希少に見えて、ドラマでも映画でも起用されやすいのかな。



★アクションとイケメン顔を封印して


ダサダサの寝癖頭や厚底メガネ

だらしなく緩みきった口元

常にオドオドしていて、背を丸めて歩く姿 ……


こ、これが真田広之なのか?!


当時は、この真田広之の演技に戦慄した。


それまでの真田広之の映画を観てきた人に、この変わり様は、ある意味衝撃的だったはずだ。


古巣のジャパン・アクション・クラブ(J・A・C)から独立しても(普通なら数年干されるだろうが)、映画界は真田広之を、やっぱり見放さなかった。


和田誠さんの映画では『麻雀放浪記』に起用されて、その後に『快盗ルビィ』と連続登板である。



この映画『快盗ルビィ』が成功するかは、ほぼ真田広之にかかっていると言ってよい。


物語は、ダサダサ男『林徹』(真田広之)の目線で常に進んでいくのだ。




『ルビィ』(小泉今日子)の突飛な犯罪に振り回されながらも、徐々に惹かれていくような様子をコミカルに、可笑しみを交えながら演じなければいけないという、難しい役。


なまじ運動神経が良くて、素がイケメンの彼が、それを全て封印して演じるのは、とても大変だったろうと思う。(イケメンにはイケメンの悩みがあるのね〜)


とにかく、これは充分に成功してるし、当時も面白かったが今回もイヤミなく観れた。


観ていない若い人にも、オシャレな小泉今日子真田広之の名演技は超オススメである。(キョンキョンって、昔はこんなに可愛いかったんだぞー!(笑))


長々、書いたが星☆☆☆☆。


二人が歌い踊る♪『たとえばフォーエバー』に耳を傾け、主題歌♪『快盗ルビィ』で終わる年末も、また乙で良いモノかもしれない。

2022年3月21日月曜日

映画 「伊賀忍法帖」

 1982年  日本。




この映画に関しては、昔からあんまり良い評判を滅多に聞かない。


『伊賀忍法帖』のタイトルでも、原作があの『魔界転生』と同じ山田風太郎ですもん。


マトモなアクションを楽しむような忍者活劇じゃないのだ。(相当グロい内容に、現代においては、ちとドン引きする)


オマケに、当時の角川映画の悪趣味な部分が出過ぎている感じだ。(角川映画といえば、横溝正史の金田一シリーズのように、首が●●●。今では美保純渡辺典子には、かなり汚点といえる作品かも)


私も最近の真田広之熱で、再度観直してみたが、評価は、やっぱり変わらず ……… あまり楽しめなかった。(『里見八犬伝』や『忍者武芸帖 百地三太夫』のように多少の《痛快さ》や《爽快さ》があればねぇ〜)


それでも、この映画に関しては別のエピソードがあるので、そこを書いておこうと思い、今回は取り上げた次第である。





で、この御方が出てくる。


皆さん、ご存知の有名な方、原田知世である。(まぁ、可愛らしいこと)


こんな可愛いい(≧∇≦)原田知世は、当時、熱烈な 真田広之の大フアン!♥ だったのだ。


「あ〜、憧れの真田広之様に会いたい〜!」


少女、原田知世が考えるのは寝ても覚めても、その事ばかり。(みんなフアンっておんなじ気持ちなのね)


とうとう中学3年生になった原田知世は、大胆にも行動にまで移してしまう。


なんと!自ら、《角川映画の新人募集》に応募してしまうのだ。


「グランプリが取れれば、憧れの真田広之と共演できる!毎日、真田広之の近くにいられる!」

ただ、それだけの理由で。(こんだけ愛される真田広之って、いったい …… 男冥利に尽きるだろうよ)



でも、ときに神様は残酷なモノである。



「今回のグランプリは渡辺典子さんに決定しました!!」


原田知世、大ショック!😭(ガビ〜ン!)


原田知世は結局、次点となり、審査員から特別賞が与えられたのだが、本人にしてみれば、

「んなこたぁ~、ハッキリ言ってど~でもいい」事なのだ。


かなり(ドヨヨ〜ン)落ち込んだはずの原田知世。


だが、それでも気持ちを切り替えて、立て直すことにする。


(この仕事を続けていれば、いつか真田広之様と共演できるかも …… )と。(今となっては、そんな日が来ないのを、我々は知ってるけどねぇ~(笑))


見事、グランプリに輝いた渡辺典子には、真田広之との共演、ヒロインの座が約束されていた。


それが、この映画『伊賀忍法帖』なのである。(これが渡辺典子のデビュー作なのだ)


とにかく、内容は冒頭に書いたように散々でも、ヒロイン役らしく渡辺典子は真田広之と終始イチャイチャしてる。(エンディングでは二人の長いキスシーンまである)



この映画を原田知世は、当時観ただろうか。


観ていたなら、きっとこんな気持ちだったのかも。


(あそこにいたのは、もしかしたら私だったのかもしれないのに ……… )



壁に爪をあてて、相当悔しがっていたのかも。(コレ、あくまでも私の勝手な想像ですので)



でもねぇ〜、新進女優のスタートとしては、この映画、渡辺典子にとってはラッキーだったのかしらん?(後年を知る自分としては、とても良いとは思えない)


最初からドギツイ映画に出てしまった渡辺典子の、次に与えられた役は、あの問題作の映画化『積み木くずし』である。(テレビ版の高部知子が例の事件で干されてしまった為、急遽、そのお鉢が渡辺典子にまわってきたのだ)


これまた、ドギツイ化粧に荒れた不良姿の渡辺典子に、アイドル的な人気が出るはずもない。



グランプリまでとった彼女に、角川側も「このままじゃ、いかんだろう …… 」と、やっと本腰を入れ始める。


等身大の役を与えようと、赤川次郎の原作映画をあてがって、主題歌を歌わせるシステムに切り替えるも、完全に出遅れた感じ。



その間、原田知世は『時をかける少女』のヒットで、薬師丸ひろ子の二番手になっていたのだから。


角川三人娘の序列は、薬師丸ひろ子原田知世渡辺典子の順番で、世間的には認知されていたはずである。



それにしても、この後に真田広之は薬師丸ひろ子とも共演している。(『里見八犬伝』や『病院へ行こう』でも)


こうして渡辺典子とも共演していて、唯一、共演していないのは、角川三人娘の中では原田知世だけなのだ。



こんなに真田広之を慕っていた原田知世なのに ……(トホホ可哀想)


そう考えると、真田広之も罪作りな男よのぉ~。(もう、今じゃ、とっととハリウッドに行ってしまったし)



原田知世は、この後、『早春物語』でオッサン林隆三相手にキスシーンがまわってくるのだが、「とてもイヤでした」と、どっかでコメントしてるのを聞いた覚えがある。(けっこう、根はハッキリした性格なのかも、原田知世って人も)



(あ〜、これが憧れの真田広之ならなぁ~ …… )

なんていう、原田知世の心の声が聞こえてきそうだ。



この『伊賀忍法帖』は、そんな二人の女優、原田知世渡辺典子の明暗を分けた映画として、記憶にとどめておくのもいいかもしれない。(映画は散々な出来でもね)


長々、お粗末さま。これにて。


2022年3月13日日曜日

映画 「吼えろ鉄拳」

 1981年  日本。




忍者武芸帖 百地三太夫(1980年)』は、今観ても大傑作だと思うし、とても面白かった。


それでも、当時はヒットしなかったそうな。(コレがヒットしない理由が、よ~分からん。当時の人は見る目がないのか?)



監督の鈴木則文さんは、それゆえにとっても心残り。


真田広之に心底惚れこんでいた鈴木監督は、「なんとしても真田広之を《スター》に!」してあげたかったそうな。


東映に直談判までして、リベンジのつもりで撮りあげたのが、この『吼えろ鉄拳』だという。(脚本にも参加してる)


そのかいあってか、この『吼えろ鉄拳』は、当時、そこそこヒットしたらしいのだ。



こんな情報を事前に知ると、観る前から期待値もググ〜ン!と上昇するというもの。



で、観た感想 ……… 


こんなにバカバカしい映画は滅多にお目にかかれません(笑)。(しかもチョー、ダサ過ぎる!)




ある日、

アメリカはテキサスで育った『響譲次(ひびき じょうじ)』(真田広之)は、病床の父親『鉄心』(石橋雅史)からトンデモない話を打ち明けられた。




「許してくれ!オマエは私の本当の息子じゃないんだ!」


ガ~ン!(゚∀゚)


「オマエは、日本にいるお金持ちの日野原家から私が《誘拐》してきた子なのだ!」


ガガ~ン!(*﹏*;)


オマケにオマケに、譲次には双子の兄弟『日野原透(とおる)』(真田広之・二役)がいて、目下、行方不明中。(冒頭で、とっくに殺されてますけど)


盲目の姉『千尋(ちひろ)』(志穂美悦子)までいるという。



それだけ言い残すと、嘘の父親・鉄心は(コトリッ)息絶えた。(まるで死に逃げじゃん(笑))


譲次は鉄心を埋葬すると、日本へやって来た。


(自分の兄弟は、いったい今どうしているのか ………)


それだけを知るために ………




この後、

アメリカから日本にやってきた譲次を待ち構えるのは、スリの常習犯(大木こだま(チッチキチ~))や、その仲間のチンピラ(黒崎輝)たち。


オッパイポロリのビキニ・ギャルやら、あのアブドラ・ザ・ブッチャーまでもが、わんさと登場するのだ。(いずれも、只の賑(にぎ)やかし屋たち。本筋には全く影響ない)



当時、悪役プロレスラーで、日本でも大人気だったブッチャーが、こんな映画に?出てた事に驚く。(*﹏*;)




黒崎輝なんてのはジャパン・アクション・クラブで次世代スターとして期待されてたけど、可哀想に全く人気が出なかったなぁ~(笑)。(なんせ、この《豚っ鼻》が残念)




こんな面子とドタバタ騒いでいると、譲次の顔を見た悪役の一味がビックリ驚いて、日野原家に一報を入れてきた。



「何ぃ?双子の片割れの『譲次』が生きていて、日本にいるだと?!」




譲次の両親や透までも殺して、ヤクザとつながりがある叔父『日野原一輝(いっき)』(成田三樹夫)は焦りまくり。

麻薬で巨大な金を動かしながらも政界に進出しようと企んでいたのだ。



(邪魔な譲次 ……… 今更ノコノコと …… )


その一方では、目の不自由な譲次の姉・千尋をそばに置きながらも、日野原家に伝わる伝説の秘宝《シバの女王》探しまでも行っていた一輝さん。(あ〜、悪事も忙しや〜(笑))



(この私の野望を邪魔だてする奴らは、全て皆殺しだ!たとえ甥でも ……… )



それでも、一応は「譲次を味方に引き入れてみようか …… 」と、部下に命じて屋敷に連れて来させてみる。




「本当に?あなた本当に、あの弟の譲次なの?!」


数十年ぶりに再会した『千尋』(志穂美悦子)は感無量。



「譲次君、よく無事に帰ってきてくれた。今夜は君の帰還をお祝いしてパーティーをしようじゃないか。充分にくつろいでくれたまえ!ハハハ!」(渇いた笑い)


つくり笑顔で迎える一輝と、見るからに悪そうな顔の手下たち。




そんなパーティに余興として呼ばれてきたのが、これまた見るからに怪しいマジシャン『Mr.マジック』(千葉真一)。(『Mr.マジック』って、まんまやんけ。他に名前なかったんかいな(笑))



「オイ!そこのカッペ君、気をつけなよ。君の近くには《殺人犯人》がいるぞ!」


譲次に腹話術で危険を呼びかけるMr.マジックとは、いったい何者なのか?(まぁ、演じるのが千葉真一である以上、ただのマジシャンでないのはお察しの通り)



それに慌てたのは悪党たち。

楽屋に急いで乗り込むもMr.マジックはいずこへ。既に、もぬけの殻でございました。(「チクショー!」)



そんな忠告どおり、一輝や悪党たちの企みを知ってしまう譲次。


一輝に「仲間にならないか?」の誘いを受けるも、もちろん正義の味方『譲次』(真田広之)の答えは決まってる。



「断固として『NO!』だ!!」


「殺せ!譲次を殺してしまえーー!!」(やっぱり、こうなるのね〜)


こうして、一輝たちが次々と差し向けてくる暗殺集団から逃げながら闘い続けるという、譲次の忙しい日々が始まるのである ………





変な坊さんの暗殺集団に追いかけられたり、

香港ロケがあったり、

ヘリが飛び交い、爆風やいくつもの銃弾が火を吹いたり ……



次から次に場面は変わり、決して退屈はさせないのだけど …………







それでも、この脚本は「まるで素人が書いたんじゃないか?」と思わせるくらい、 バカバカし過ぎる。こんな脚本に、どんだけ?《お金》がかかってるのやら ……… 今となっては驚くばかりである)



それを、音楽担当の羽田健太郎が作った間の抜けた曲が、さらに加勢する。(この御方、『渡る世間は鬼ばかり』などの作曲で有名なんだけど …… この映画に限っては駄曲ばかりである)




志穂美悦子なんてのは、もう散々な扱いだ。(いくら真田広之を売り出す為とはいえ可哀想)



多少、敵と応戦する場面もあれど、ヘロインを打たれてヘロヘロ。

オマケに最後は断崖絶壁で、敵の何発モノ銃弾を浴びて、海に真っ逆さま。(即死!)



女必殺拳』を、最近観たばかりのせいもあるけど、「あんまりやろ~!」と、叫ばずにはいられない。



それでも、この姉『千尋』(志穂美悦子)の死が、主人公『譲次』(真田広之)の怒り💢の原動力になると思えば、コレはコレで良いのかな?(3度目の視聴で、やっと、この域に収まった感じである)




1度目の視聴では、「こんなにバカバカしい話は無い!」と呆れ返り、



2度目の視聴では、「あっ、こんな人や、あんな人も、まだいた!」と発見する。(安岡力也や、プロレスラーのグレート小鹿まで出演していた)




3度目の視聴では、「クサイ台詞をいちいち吐く千葉真一や、真田広之の命がけのスタントを楽しもう!」と、割り切ることに決めました。




悪役の重鎮、成田三樹夫さんも、よくもまぁ〜こんな変な映画を引き受けてくれたよ。(この御方は「インテリ・ヤクザをやらせたら右に出ない」とまで言われた名優ですぞ)




厳めしい表情をつくりながらも、何度か観直すうちに、所々で(ププッ!)笑いをコラえているように見えるのは私だけ?(笑)(演じる方も平静じゃいられないだろうよ、この脚本と演出じゃ)




とにもかくにも、この映画はヒットして、なんとか真田広之は上手くスター街道にのれたそうな。(結局、格好いい真田広之が出てれば何でも良かったのかしらん?)




真田広之の歌う主題歌『青春の嵐(せいしゅん ハリケーン)』が、ところどころで流れる度に、またもや笑いを誘ってくる。(コレも珍曲である)



本人は、今現在、この映画を真顔で直視出来るのかな?

出来ないだろうなぁ~(チョーダサいし、あまりにも恥ずかし過ぎる)




危険なスタントやアクションだけじゃない。



《恥ずかしさ》を乗り越えた、その先にこそ、真のスター街道は開けるのだ。



そう思わせてくれた一編なのでございました。(アッパレ!真田広之!!)

青春ハリケ〜ン〜(ヤバい、いつの間にかクセになってるわ(笑))

2022年2月26日土曜日

映画 「忍者武芸帖 百地三太夫」

 1980年  日本。





天下の織田信長により、『羽柴秀吉』(小池朝雄)に命令が下った。



「百地(ももち)一族を全て皆殺し!抹殺せよ!!」


秀吉は、暗殺集団を束ねる甲賀忍者の長『不知火将監(しらぬいしょうげん)』(千葉真一)と結託して、百地一族を容赦なく無惨に殺してゆく。


(何としても、この鷹丸様だけはお守りせぬば ……)


百地三太夫の幼い一人息子・鷹丸は、お付きの爺やに抱えられて、命からがら海へ。


他の残った子供たちは散り散りに。

幼なじみの『おつう』とも別れてしまった。



……… そうして数十年が過ぎて、立派に成長した『鷹丸』(真田広之)は、小舟で一路、日本へと向かっていた。


彼は中国の漁船に運良く拾われて、当時の《明(みん)王朝》で、拳法使いとなっていたのだ。


「父と母の仇 …… 秀吉と不知火将監を絶対に倒してやる!!」


憎しみの炎をたぎらせて、鷹丸の復讐劇が始まる。




真田広之の初主演映画である。


最近観ていた映画のどれもこれもが愚作続きで、本当に気が滅入っていたのだが、そんなモヤモヤしたモノが、一変に吹き飛んでしまった感じだ。(このblogでも、それらの映画を取り上げようと思ったがやめた。悪口ばかりになりそうで)



この映画は 傑作だ!


久しぶりにチョー面白かった!!



とにかく、真田広之が  飛ぶ、飛ぶ!(高い城🏯からお堀りに! 、海に!🌊、 木の枝から木の枝へ!🌲)(空中ぶらんこまでやっちゃう特別サービス。サーカスか?(笑))


真田広之が  回る🌀、回る🌀、回り続ける!🌀(バック転!バック転!空中回転!)(オリンピックなら確実に金メダル)


真田広之が  蹴る、蹴る!(回し蹴り!飛び蹴り!バック転しながらの後ろ蹴り!)(どれだけ凄い身体能力?)



途中でよそ見なんて出来ようものか。


もう、どこから見ても一歩間違えれば確実に死ぬよ、コレ!


まさに《命がけ》のスタント・シーンの連続なのだから。



鷹丸の幼なじみ、『おつう』(蜷川有紀(にながわゆき))は生きていた。


伊賀忍者『服部半蔵』(夏八木勲)の義妹として育てられて。


「百地三太夫が隠した金山(財宝)の地図を示す短刀を奪うのだ!きっと鷹丸が持っているはずだ!」


鷹丸への情愛と義兄『半蔵』への恩義の間で苦悩する『おつう』。(クール・ビューティーの蜷川有紀さまに目がハート♥ この映画、彼女のデビュー作でもあるのだ)



もう一人のヒロイン、中国娘『愛蓮(あいれん)』(志穂美悦子)も、海を越えて、はるばる駆けつけた。


愛する鷹丸の為である。(強力な助っ人登場!それにしても、しっかりした肩幅を持つ志穂美悦子さんである(笑))



その代わり、再会した昔の仲間たちは、次から次に、鷹丸の目の前で無惨に殺されてゆく。


鉄砲で、弓矢で、そして刀で斬られて、と。(殺され方もバリエーションたっぷり。むごたらしく飛び散る鮮血の嵐)



残ったわずかな仲間と(ドヨヨ〜ン)意気消沈している鷹丸。


そんな鷹丸の前に、「しっかりせんかー!」と激をとばす、一人の老人が突然現れた。



武芸の達人『白雲斎』(丹波哲郎)である。(いきなり?)


「ワシがお前らを鍛えてやる!!」(誰も頼んでないのに自ら師匠に名乗りでる丹波哲郎さん(笑))




こうして白雲斎の元で修行した鷹丸たちは、いざ!決戦へ。



親の仇で、憎き『不知火将監』(千葉真一)と、その一派たちに最後の闘いを仕掛けるのだった ………。

 




監督は鈴木則文という人だが、この映画にはアクション監督が別にいる。


それが千葉真一で、俳優と兼任してつとめている。


ゆえに、今なら考えられない無茶ぶりのアクション・シーンが炸裂する。


ラスト近く、馬を転ばせて落馬させるシーンなんて、下手すりゃ首の骨でも折って死んでるよ、真田広之。(ゾゾ〜ッ)😱



とにかく、この映画が公開された当時は、世界中で

「なんちゅー、もの凄いアクション映画ができたんだーー!」

と熱狂させたそうな。(残念ながら、当時の日本ではヒットとまではいかなかったらしい。今回、初めて観たワタシは随分興奮したけどね)



根っからのアクション・オタク『千葉真一』、それに応える真田広之やJAC (ジャパン・アクション・クラブ)の面々たち。


初主演ゆえ、真田広之の意気込みも相当なモノ。

一気にアクション・スターとして認知される。




…… ただ、真田広之の思惑はどうだったのか?


(コレを足がかかりにして、いつかは ……)と、はるか遠い先の方を見ていたのかもしれない。



その話はいずれ、また。


映画は文句なしの、星☆☆☆☆☆であ〜る。(超オススメ!)


※当時、いとこの姉ちゃんが「キャアーーッ!真田さま〜!!」と熱狂していた理由が、やっと分かった1本でございました。(真田広之もカッコイイけど、ワタシ個人は蜷川有紀さまに「キャアーーッ!」(笑))