2019年7月29日月曜日

アニメ 「ジョジョの奇妙な冒険 番外編」

  

 



あ~5部も終わってしまいましたね。




この5部まで、様々な登場人物たちが、それぞれ楽しませてくれたけど、前回、プロシュート兄貴とペッシが『スタンド』を利用した商売を想像してみたら、ふと、他の人たちは?と、思ってしまったのだ。




大人になったら、『スタンド』を利用して、どんな仕事をしているんだろう……とか、
想像は膨らむ。




4部では、トニオ・トラサルディーが、『パール・ジャム』を使ってレストランをしているし、

辻彩が、『シンデレラ』でエステティシャンをしている。


岸辺露伴は、『ヘブンズ・ドア』で漫画家。


けっこう、皆さん、『スタンド能力』を利用して、商魂たくましく商売をされているのだ。(まぁ、中には、そんなのに、まったく頼らずに、海洋学者になった空条承太郎なんてのもいるが。)



で、今回は、

「もしも、●●がこんな仕事をしていたら…」

と、勝手に想像してみました。(たわいない想像なので、お許し下さいませ)





●東方仗助……何でも治す『クレイジー・ダイヤモンド』は、超便利なスタンド。

傷でも怪我でも治す事ができる、このスタンドで、将来は、『お医者さん』か?


いやいや、とても仗助の柄じゃない。


それとも分解したバイクを元に戻す事もできるし、『修理工』?


それも、地道な仕事で、仗助の柄にあっているとは、とても思えない。



そこで考えました。

お金儲けに執着心のある仗助、その『スタンド』を生かして、ピッタリの仕事。


ズバリ、『新興宗教の教祖様』。


目の前で、次々、奇跡をおこして、大勢の信者たちを集めて、お金がガッポガッポ。


仗助の適職は、これしかない!と思うのだがどうだろうか?





●虹村億泰……何でも削るスタンド、『ザ・ハンド』で、できる仕事といったら、もう、これしかないでしょう。

『粗大ゴミ処理業』。

増えすぎたゴミも、チョイチョイと、あっという間に綺麗になくなるんだから。(ゴミ屋敷も一瞬で片付く)


でも、案外、仗助が『新興宗教の教祖』になったら、一緒に金儲けの為に手伝っているかもしれない(笑)




●広瀬康一………エコーズact.1~3で、テーマパークの音響効果や体感アトラクションの仕事ができるかも。

でも、性格上、地味で平凡なサラリーマンになってそう。(束縛の強い由花子の為に、仕事が終わったら一目散に帰宅する康一が浮かんでくる)





そして、5部。

ディアボロが倒され、ジョルノとミスタが、組織のトップとNo.2になった今、トリッシュはどうしているんだろう。



●トリッシュ・ウナ……何でも柔らかくするスタンド、『スパイス・ガール』の適職はこれしかない。


『人命救助隊』。



「キャー、ビルから人が飛び降りたわ!」

真っ逆さまに落ちていく人物、そして、地面を叩く『スパイス・ガール』!

(グニャリ~)

「地面を柔らかくしたから、もう大丈夫よ」と、トリッシュ。



お次は、


「キャー!高齢者の暴走車よ!」

猛スピードで走り抜けてくる車に、『スパイス・ガール』が駆けつける。


(ビョヨヨォ~ン)

「大丈夫よ、車と壁を柔らかくしといたわ」

「ありがとう、トリッシュ!」

「ありがとう、『スパイス・ガール』!」群衆が拍手する。



そんなこんなで、

「え~トリッシュ・ウナ、ここにあなたの日頃の人命救助に対する功績を讃えて表彰します」


カメラのフラッシュが、いくつも炊かれて、表彰状を受け取るトリッシュは、時の人となったのでした。






なんてね…………


バカバカしい空想をダラダラと書いてみました。

でも、こんな風に想像するのも、また楽しいかもしれない。


あくまでも、これは、『ひとりごと』ゆえ、寛大な皆様、大目に見てくださいませ。(笑)

2019年7月27日土曜日

アニメ 「ジョジョの奇妙な冒険 5部 ②」

 

 
            《カラフルなイタリアの街並み》




この『黄金の風』、出てくるキャラクターが、どれもこれも強烈。


自分がお気に入りのキャラクターについて、もうちょっとだけ語りたいなぁ~と、ふと思いたって、急遽②を設ける事にしました。


まず、味方のキャラクターで、自分が一番好きだったのは、ジョルノでも、ブチャラティでも、ナランチャでもない。





この『グイード・ミスタ』なのだった。




頭には、ヘルメットのような形の帽子をかぶっている。(それも白い線が、いくつも交差した格子柄の赤い帽子)。

上半身はピタリとした青いシャツ。(これも腹部がみえるくらい短いシャツで、これまた白い線の交差した格子柄である)



格子模様が好き?なのか?


下半身は赤いパンツ(これには今度は黒いトラ柄)にロングブーツ。


いずれにせよ、ピストルを使う暗殺者とは、とても思えないほどの目立つ格好をしているのだ。



性格は『4』という数字を、迷信深く意味嫌う以外は、至って単純。

特に思い悩んだり、考えたりするタイプじゃない。


それゆえに、チームの仲間たちとは誰とでも、すぐに打ち解けてしまう。(猜疑心の塊アバッキオや、新人のジョルノさえも。)


たまに、こんな誰とでも仲良くなれる人を見かけるが、狭量な自分には逆立ちしても真似できるはずもなく、


「あぁ~こんな性格にどうやったらなれるんだろう………」

と、ただ、ただ、憧れてしまうのだ。



この素晴らしい性格は、神様が、その人だけに授けてくれたギフト。

この性格ゆえ、彼は、この『黄金の風』でも最後まで、生き残るのである。



ただ、こんなミスタにも致命的な欠点がある。



「臭い、臭いわぁ~!脇が異様に臭いわぁ~!!」


とトリッシュ(笑)(ミスタと体が入れ替わったトリッシュの言いたい放題よ)



体臭がきついのが、最大の欠点か。

ん~……………でも、やっぱ、臭いのは、ちょっとイヤかもしれない(笑)






敵のキャラクターで好きだったのは、ブチャラティーたちを狙う暗殺集団の中の迷コンビ?!



ブロシュート兄貴ペッシである。



金髪を撫で付けて、ピシッ!と黒いスーツを着こんだプロシュート兄貴は、ダンディーでイケメン。


でも、その弟分、ペッシは……(笑)


顎のクビレなどが一切なく、顔面と体が直に繋がっている。(これで人間なのか?首を横に振ることもできないじゃないか。(笑))


そしてツルツル頭の登頂部からは、緑の髪の毛が、まるで葉っぱのようにピョーン!と、飛び出している。


その姿は、どう見ても、『パイナップル』?




いや『大根』なのだ。(笑)(この白い部分に目鼻口があると思いください)




この見た目の、ものすごいインパクトとは、逆に、ペッシの性格はいつも自信なさげ。




「アニキィ~、ブロシュート兄貴よぉ~」

なんて言いながら、プロシュート兄貴に、ベタベタ甘え放題なのだ。(この顔で)



そんなプロシュート兄貴は、暗殺者としての心構えを、ペッシに叩き込み教えていく。


「ペッシ、俺たち暗殺者は、『ぶっ殺してやる!』なんて言い方はしないんだ!なぜなら、そう思った時、相手は、殺されて、もう死んでいるんだからな!分かったか?!」


「分かったよぉ~、怒らないでくれよぉ~、プロシュート兄貴ぃ~」(どこまでも甘えん坊のペッシ)


こんなペッシを、プロシュート兄貴は、時には「この馬鹿野郎!」と踏みつけにしたりするのだが、次の瞬間には、頭をなでなでしたりもする。(こんな変な顔のペッシなのにねぇ~(笑))


アメとムチを、上手に使いながら、プロシュート兄貴は、こんな異形なペッシを愛しているのだ。



だがら、プロシュート兄貴は、ペッシを、決して見捨てない。


そして、その愛情が分かるのか………


何をされても、何を言われても、ペッシは、

「アニキィ~、プロシュート兄貴ィ~よぉ~」なのだ。



列車の中で、ブチャラティたちと戦いながらも、こんな二人の漫才コンビのような、やり取りに、なんだかホンワカしたり、笑ったりしたものだ。



暗殺者でも、なんだか憎めなくて、好きでしたね。



できたら、プロシュートとペッシ、生き残って、暗殺者なんて辞めて、二人して商売でもしてほしかったけどね。


たとえばペッシの『ビーチ・ボーイ』で魚をじゃんじゃん釣って、プロシュートの『ザ・グレイトフル・デッド』の力で、アジの干物にして、売るなんてのもいいんじゃないのかな?


堅気になれば、きっと、二人して、そんな商売でも始めていたかもしれない。




それにしても、このペッシのキャラクターのインパクトは、漫画でもアニメになっても凄いなぁ~。


間違いなく、長いジョジョ・シリーズの中で、これからも語り継がれていく名物キャラクターだろうと思うのである。


お粗末。

※補足として、ミスタやプロシュート兄貴、ペッシの事を、少し書けて、これで自分も満足。

危うく忘れるとこでした。アブナイ、アブナイ。

2019年7月24日水曜日

アニメ 「ジョジョの奇妙な冒険 5部 ①」

2018年~2019年。




《イタリア ネアポリスの街並み》




「この『ジョルノ・ジョバァーナ』には夢がある!!」



第3部、あのディオが、首から下のジョナサン・ジョースターの肉体を乗っ取り復活していた時、何故か?(ディオの気まぐれ?)日本人女性との間にできちゃった子供。



それが、この『汐華 初流乃(しおばな はるの)』=『ジョルノ・ジョバァーナ』である。



この複雑な運命ゆえ、吸血鬼の遺伝は受け継ぐことなく、普通の人間として産まれたジョルノだが、首にはジョースター家の遺伝である『☆形の痣』が存在する。


その後、母親はイタリア人と再婚し、イタリア人の義父に虐待されながら育つ。(母親の事は、その後、原作でも、まったく出てこないので、イタリア人の義父にジョルノを押し付けると、また、他の男の所にでもトンズラしちゃったんだろう)




こんな可哀想な境遇のジョルノ。


でも、世の中には、捨てる神もいれば拾う神もいる。

ジョルノを救ってくれたのは、街を支配しているイタリアのギャングの男。


静かに………そして、決してジョルノにも近づくことなく、遠くから見守り続け、ジョルノを虐める義父や近所の悪ガキたちにも、その威圧感で押さえつけてくれる。


その男に、次第に憧れていくジョルノ。


髪の毛が、黒髪から金髪に変わり、成長すると、『スタンド能力』まで目覚めた今、ジョルノの夢は、はっきりと形になった。


「『ギャング・スター』になりたい!」と………。






前作『ダイヤモンドは砕けない』から、まる1年。


充分な期間を設けて、作られた、この5部『黄金の風』。


スタートするまでは、ジョジョ信者たちは、ドキドキ、ハラハラだったろう。(なんせ、前作の出来が、チョー悪評だったので)

だが、ふたを開けてみれば、…………どの話数も、まったく作画が崩れない。

『美麗』、『素晴らしい』の絶賛の嵐。


ジョジョ信者の熱気は派生していき、しまいには、叶姉妹の次々繰り出すコスプレ姿などが話題になった。(しょこたんの、チンチクリンなコスプレには笑ってしまったが……)



だが、この5部、今でこそ、ここまで人気だが、連載時は、そこまでの人気を得ていたかは疑問である。

原作の荒木飛呂彦の絵柄は、独特すぎるくらい独特だ。


この絵柄には、好き嫌いが、真っ二つに分かれて、たぶんに馴染めない人の数の方が多いはず。


この人の描くキャラクターも、どんどん部を重ねるごとに強烈になってきて、連載時には、離れたフアンもいると思うのだ。



そして、この5部のキャラクターも、これまた強烈。


主人公のジョルノの姿さえ、普通の美的感覚を持つ一般人から見れば、「何だこれ?」と言って、生理的に受け付けない人もいるかもしれない。


前髪は、チョコ・コロネを3つ並べたようになっていて、少し長めの襟足は三つ編みにしている。(この時点で退散する人もいるかも)

服装はレザー生地の、ピッタリした学ラン風なのだが、おもいっきり胸部をハート型に切りぬいていて、見せつけている。



こんなイタリア人や15歳、当時も、現在も見たことない。(笑)



このジョルノもジョルノだが、ギャング組織のリーダー、ブローノ・ブチャラティの格好もこれまた……。


髪形は、中森明菜のデザイアーみたいなオカッパ頭に左右のピン止め。

服装は、これまた白い上下のレザーだが、柄として、無数のおたまじゃくし(何で?)、そして大量につけられたジッパー。


とどめは、やはりジョルノと同じように、胸をハート型に切りぬいていて、そこからは胸に彫りこんだタトゥーが見えているという、とんでもない格好なのだ。(まったく、こんなデザインの服、どこのブティックに売っているんだ?(笑))




こんな仮装したような登場人物たちが、敵も味方もウジャウジャ登場すると、「ここは、本当にイタリアで、この人たち、本当にイタリア人なの?」って思わずにはいられないのだ。




それでも見馴れてくると人物は、まだマシかもと思わせてくれる。


その登場人物たちの変な格好の上をいくのが、『スタンド』のデザインなのだから。




正直、連載時、この『スタンド』のデザインの気持ち悪さに、一時、撤退していた時期があった。


それまで3部は、まぁまぁ見れたが、4部で、「何か、ちょっと気持ち悪いなぁ~」というのがチラホラ。



5部に至っては、『スタンド』が「チョー気色悪い!」となってしまったのだ。


ジョルノの『ゴールド・エクスペリエンス』も気持ち悪いが『レクイエム』に進化してからは特に(気持ち悪い)。


仲間の、アバッキオの『ムーディー・ブルース』やトリッシュの『スパイス・ガール』も気持ち悪いが、その中で群を抜いて、気持ち悪いと感じたのが、フーゴの『パープル・ヘイズ』というスタンド。

口を縫われていて、開かない口からは、始終ヨダレが、ダラダラと流れている。


この気持ち悪いスタンド、『パープル・ヘイズ』の登場には、いくら、主人公の仲間だろうと、あまりにもの嫌悪感で、1回読むのを辞めたくらいだった。


そのくらい『グロテスク』、『キモい』、『吐き気がする』というスタンドなのである。


掲載誌は少年誌。

絶対に苦情が殺到したはずだ。


その不人気ゆえか、これ1回でフーゴも『パープル・ヘイズ』も離脱する。(ホッ!、原作者は後半フーゴを敵として出演させるつもりだったらしいが、そんな事もなく消えていった)



敵の『スタンド』たちも、本当に気持ち悪かった。

この気持ち悪さを、当時読んでいた自分は、とてもじゃないが、『格好いい』に変換できなかった。



だが、数十年経ち、人の好みや価値観も変わってくる。

そしてアニメにまでなる。


「おや?、こうして見ると、ちょっと格好いいかも………」


喋りだして動き始めた、ジョルノやブチャラティーたちの魅力は、その昔、自分が感じていた不快感を見事に消し去り、『傑作』と思わせる事に成功したのだった。




このアニメ化は成功だろう。

そして、この『黄金の風』の出来は、もしかしたら、またもや、次の6部に続く弾みになるかもしれない。(全てはBlu-rayやDVDの売り上げ次第であるが……)


これが、ジョジョシリーズの到達点といえる作品になったのではないだろうか。

もちろん星☆☆☆☆☆である。


※ただ、アニメになっても、やはり『パープル・ヘイズ』のグロテスクさは、受け付けられなかった。

これは生理的な問題。(ゲテモノ好きには、この異形な『パープル・ヘイズ』さえも、たまらない魅力なんだろうが………(笑))

そして、これ1回だけで、この『黄金の風』の全てを語れるはずもない。


自分が、特に印象に残ったキャラクターたちについて、次回語りたいと思う。

珍しく続くである。

2019年7月21日日曜日

映画 「アクアマン」

2018年 アメリカ。






苦手なアメコミ映画の分野だが、この映画は、観てみたかった。



主演が、かねてから気になっていた《ジェイソン・モモア》だったので。



ロングヘアーで髭モジャ。

まるで山賊風。

193cmの高身長に恵まれ、鍛えあげられた肉体。


まぁ、どこにでもいるマッチョ俳優に見えるのだが、中身はまるで正反対。



イタズラ好きで陽気な小学生が、まんま大人になった感じなのである(笑)





どこでも、誰でも愛嬌をふりまいて、どんなスナップ写真を撮られても、おどけたり、ふざけたりしている。



インタビューに答えているヘンリー・カヴィルに、後ろから、そっと忍び足で近づいていって、「ワァーッ!」なんておどかしたり、抱きついたり(やってる事は、ほんとに子供。(笑))




このロングヘアーを、少女漫画のごとく、ツインテールにして、決めポーズをとってみたり。(髭もじゃのツインテールなんて……笑われる気満々じゃないか(笑))



ハワイ出身もあり、生まれつきの明るさと、楽天的な性格で、誰にでも愛される、もっか注目度ナンバーワンの、『ジェイソン・モモア』。



そして、やっぱり、この『アクアマン』でも、その道化的でおかしみのある性格を、あちこちで見せてくれる。





人間と海底人のハーフ『アーサー』(ジェイソン・モモア)を海の決闘から救いだした『メラ王女』(アンバー・ハード)。


二人は逃げおおせて、伝説の武器《トライデント》(ドでかいフォークのような槍)を探すため、サハラ砂漠の地中深くにある遺跡にやって来た。




中央には石造りの円卓があり、丸い穴が空いている。



メラはその差し込み穴に、海底から持ってきたボトルを差し込んだ。


(きっと、なにか、手がかりを示すモノが現れるに違いないわ …… )



でも、しばらく待っても ………… まるで反応なし。



ガッカリするメラにアーサーが、

「こんな、何千年もの間、カラカラに渇いた場所なんだ。しょうがないさ」と言う。



その言葉に(ピーン!)とヒントを得たのか、メラがいきなり叫んだ。


「そうよ!、そうだわ!よ!が必要なんだわ!」


メラは特殊能力でアーサーの額から、空気中に汗を集めると、それをボトルに注ぎはじめた。



すると、円卓は光を帯びて、いきなり動き出したのだ!!(『フィフス・エレメント』を思い出すなぁ)



「くっだらねぇ~の!、最初から小便でもよかったんじゃねぇの?」

アーサーの身も蓋もない言葉に、なんともいえず顔をしかめるメラ。(笑)





円卓からは、見知らぬオッサンのビジョンが現れて次の手がかりを話しだす。



それが消え去ると、ボトルを叩き壊すメラに、



「あ~待ってくれよ、まだ、全部覚えきってなかったのにぃ~、君は覚えたの?」


「ええ。あなたは?」


「あ~、え~と………、ナンタラ、カンタラ、……『トライデント』だっけ?」


「……………」メラのジト目。(コイツ、まるであかんわ(笑))





終始こんなやり取りをしている、アーサーとメラが楽しい。(漫才みたい)





もちろん、『アクアマン』らしく海中のハードな闘いシーンもふんだんにあります。



それも中々見応えあるのだが、このジェイソン・モモアの、持ち前の陽気さが垣間見える事こそ、この映画の持ち味になってるのかもしれない。




この『ジェイソン・モモア』はこれから人。


これをバネに主演級へとのしあがるだろう。



星☆☆☆☆。


※エンディング・クレジットの後、次回に続くようなオマケシーンは必要なし。


最近、この手の終わり方の映画、本当に多いしイライラさせられる。


《続編》なんていつ作られるか、どうかも不確かなのに。(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の《2》や《3》のように連続で公開されれば、そりゃいいよ)


それが無ければ満点でございました …… (つくづく残念)




※後、ふと思ったのであるが、……… アーサーのジョークに顔をしかめるメラだったが、海の中の海底人たちって、排泄なんて、どうしてるんだろう?


いちいち陸に揚がってくるとも思えないし………

海の中に、あれだけの大量の海底人たち。


それが、海の中で、してしまえば …………


辺り一面に混ざりあって、それこそ大変な大惨事になるんじゃないだろうか?



目の前を、水の中で、誰かのウ●コが流れていたら………!(ゾゾッ)



変な疑問で幕にしておく。(笑)

2019年7月19日金曜日

映画 「スケバン刑事」

1987年 日本。







「お京やろう!うちらの手で《地獄城》の生徒たちを救いだそう!」(by 麻宮サキ = 南野陽子




テレビシリーズ『スケバン刑事 Ⅱ  少女鉄仮面伝説』のヒットをうけて、満を持しての劇場版。


原作者の和田慎二も浮かれて♪、ヨーヨー売りの店主役で出演したが、自分の熱気も頂点だった。


「これは、ぜひとも観に行かなくてはなるまい!」





『麻宮サキ』(南野陽子)は、壮絶だった戦いが終わり、大学受験の為に受験勉強をしていた。

(テレビシリーズで、本名の『早乙女志織』という名前が判明したのに、映画では、やっぱり『麻宮サキ』を名乗ってて、「んん?」だったのだが、高校生活が終わるまで手続きが単にめんどくさかったんだろう)




『スケバン刑事』の任も解かれ、悠々自適に普通の女子高生の生活を満喫するサキ。


仲間の『お京』(相楽ハル子)は進学なんてのは、はなからする気もなくバイト中。


『雪乃』(吉沢秋絵)は、留学の準備中だ。




そんなある日、サキは、『地獄城』と言われる軍事訓練学校から脱走してきた『和夫』(坂上忍)と知り合う。(放っておけばいいのに、サキの正義感がメラメラ)



『暗闇司令』(長門裕之)や『西脇』(蟹江敬三)に相談するも、まるで知らんぷり。



「もぉー、ええっちゃ!うちが、一人でなんとかする!」




それでも、やっぱり仲間は必要だ。


お京に相談すると、即座にO.K ! (ビー玉は常に携帯している)

雪乃以外の仲間を集める事にしたサキ。




そして、なぜか?仲間たちを無人の石切場に集めたサキ。(何で、また、こんなところで、わざわざ待ち合わせするのかね)


そこへ襲ってください!とばかりに、機関銃を乱射するヘリが飛んできた。(それみたことか)



逃げまどうサキたち。



そんな時、岩場の陰から助っ人参上!


3代目スケバン刑事『風間唯』(浅香唯)の登場だ。


唯の投げたヨーヨーは、ヘリの脚にひっかかり抜けなくなった。(ドジ)


ヘリに吊り上げられて、振り回されて、
「コラー!止まれ!アァーーー!」(ほんとコイツ何しにやって来たんだ(笑))



唯が振り回されると、担いできた風呂敷からは重合金ヨーヨーが落っこちた。それを拾うサキ。


(やれやれ、何てドジな『スケバン刑事』なんじゃ。ヨーヨーとは、こう使うものぜよ)、と思ったのか、どうか分からないが、サキが投げたヨーヨーは流石にベテランだけあって、一発でヘリに直撃!(クリーン・ヒット!)


ヘリは真っ逆さまに墜落して、大爆発したのだった。





だが、『和夫』(坂上忍)は、呆気なく殺されてしまった。( ……… )


「許さん!許さんぜよ!《地獄城》!」


またもや、サキの怒りがメラメラ。(殺されたのが坂上忍なら、そこまで怒らなくても ………(笑))




こうなりゃ雪乃も呼んで《地獄城》に殴り込みよ!じゃない、捕まっている他の生徒たちを助けるぞ!


エイ、エイ、オー!(あの~、私、留学したいんですけど …… by 雪乃。)





サキと仲間たちは《地獄城》の生徒たちを無事に救いだし、学園には火の手が …… 。




そこへ、

「よくも、俺の野望を打ち砕いてくれたな!このドブネズミめ!楽には殺さんぞ!」と悪の総大将『服部』(低音ボイスの伊武雅刀)の姿。



サキはヨーヨーを突き出すと、パカン!と蓋が開き、桜の大門が露になった。



「梁山高校3年B組 麻宮サキ。またの名は『スケバン刑事』!!」(ババァーン!!)



「服部!この《大門》は、おまんに青春を、もてあそばれた者たち、全ての怒りの《大門》なんじゃ!、この《大門》ある限り、おまんのまやかしの理想、必ず打ち砕いちゃる!!」

(この長セリフを、攻撃もせずに言い終わるまで、ひたすらおとなしく待っていてくれる優しい伊武雅刀(笑))




服部が、(ふふん)不敵な笑みで手袋を取ると、そこにはサイボーグの義手が ……(キリッ、キリッ、キリッの音に、ゾゾッ!)




なんの、こっちには新しい武器がある。


超密度合金製ヨーヨーが!



普通の重合金ヨーヨーの4倍の重さよ。(ただ、投げすぎると骨が砕けて再起不能になるが……って、ちょっと、それって粗悪品じゃないか!(笑))



左手にヨーヨーを構えると、右手で左手首を握りしめ(チョー重いので)満身の力を込めて投げるサキ。



そして、そのヨーヨーはドリルのような高速回転をしながら相手めがけてとんでいくのだった。(ヒィーッ!(笑))







今、観るとツッコミどころ満載の、この映画を当時は夢中で観てたんだよなぁ~。


時代の空気と熱気が、うまい具合に思春期の自分を揺り動かしていたのだ。



凛とした佇まいで、美しかった南野陽子に、ただ、ただ夢中になった日々……… 。



そう思うと、この映画は自分の青春の一頁であり、忘れられない想い出の聖典(バイブル)なのだ。



『南野陽子』、『スケバン刑事』、

そして『楽園のDoor』。




世界中が他人事(ひとごと)なら、傷つかずに過ごせるけど~


心ごと生きてゆきたくて、楽園のドアから、ひとり ……




まさに、映画の中の『麻宮サキ』(南野陽子)の心情をそのまま歌ったような、名曲中の名曲なのである。


星☆☆☆☆☆をつける自分を、どうぞ許してくださいませ。

2019年7月17日水曜日

映画 「ベイウォッチ」

2017年 アメリカ。




荒れ狂う海の中から、溺れた人を両手に抱えて、タイトルと一緒に浮かび上がってくる、巨大筋肉ゴリラ!(失礼!『ミッチ・ブキャナン』役のドウェイン・ジョンソン)。




その姿は、まるで漫画の『魁!男塾』の校長、江田島平八を実写で見るようなものである。(笑)





そんなゴリラ(またまた失礼!)じゃなくて、《ベイウォッチ》(水難監視救助隊)のリーダー、『ミッチ』(ドウェイン・ジョンソン)は、今日も砂浜を走りながら、何か異常がないかパトロール。(こんなのが走り回ってるビーチなんて……なんか怖い)




「やぁ!おはよう!」

ビーチにいる人々に、元気よく挨拶するミッチ。





砂浜でミッチを型どった砂の像を作っている人を見れば(なんて悪趣味な)、

「俺のモッコリは、もっと大きく作ってくれよ!」と下ネタも欠かさない。(なんやねん、これ(笑))





そんなミッチ、海岸で子供が拾っている紙包みを見ると、真剣な顔で足を止めた。




「これをどこで拾った?」

「海から流れてきたよ」


この紙包みは、果たして麻薬なのか?………




真剣なまなざしで、海を見渡すミッチ。(でも、観てる方は何か笑いがこみあげてくる)


でも、そんなのは、ひとまず置いといて(オイ!オイ!)、今日は一年に一度の『ベイウォッチ』のメンバーになるための試験の日だ。




これに専念するとしよう!(コラー!(笑))






なぜか、ここフロリダでは花形職業とされる《ベイウォッチ》。


それに、なりたくてピーチに集まった参加者たちの数は何百人。




そんな中に、小肥りの『ロニー』(ジョン・バス)の姿もあった。


目の前には、赤いハイレグ姿で金髪の『C・J』(ケリー・ローバック)がいる。



「あなたも試験に参加するの?」

「あ、あぁ…」セクシーなC・Jに目がトロ~ンのロニー。(いや、お前はやめとけよ(笑))





そして、ビーチにいるミッチとベテラン、ライフガードの『ステファニー』にも、ひとりの男が近づいてきた。


「ハ~イ、俺、マット・ブロディー。今日から《ベイウォッチ》になるんでヨロシク!」



軽いノリと、小生意気そうな態度が、カチン!と癪に障ったのか、ミッチとステファニーは、知らんぷり。




「聞いてるか?こいつが《ベイウォッチ》だってよ?」とミッチが言えば、

「知らないわ、何かの冗談じゃない?」とステファニーも調子を合わせる。




「オイオイ、俺を知らないのかよ。金メダルを2個取った『ブロディー』だぜ。ちゃんとオーナーの推薦状もある。」『ブロディー』(ザック・エフロン)が見せると、


「ヘン!何だこんなもの!」と言ってビリビリ破く、イジワルなゴリラ(失礼!ミッチ!)





元金メダリストのブロディーは、前日に飲みすぎて、大会本番の日、泳ぎながらプールをゲロまみれにして、選手生命を絶たれていた。(なんちゅー過去)




でも金メダリストのプライドだけは残っていて、《ベイウォッチ》の仕事も、「どうせ、簡単な仕事だろ」と思っていたのだ。


それを一瞬で見抜いたミッチ。(ただ単にイケ好かないガキだと思ったかもしれないが)





そんな中、砂浜には、ゼッケンをつけた参加者たちが並んだ。


《ベイウォッチ》になるための試験が、いよいよスタートする………。



この時期にピッタリの映画じゃないか、と思って選んだのだが、最初にこれを観た時、まるで80~90年代にタイムスリップしたようなノリに、ちょっとビックリしてしまった。




そのくらい、この映画では、『筋肉』やら、『ボ●ン』、『オチン●ン』、『S●X』なんてワードがバンバン飛び交う。(まぁ、ザック・エフロンが出ているので、大方予想はしていたけど……)





それにしても、オリジナルのテレビシリーズも、こんなにオゲレツなアクション・コメディーだったっけ?


オリジナルを観ていない自分は分かりようがないのだが。(デビッド・ハッセルホフの『顔』が受け付けなくて、全く観ていないのだ)






そして、映画は、アクション・コメディーという事で、見るからに濃い面子が出演している。





その存在自体が、もはやギャグのドウェイン・ジョンソン。


どんな映画でも、筋肉美を見せたがる、キワモノ変態俳優と進化したザック・エフロン。(ザックの、見るからに変な女装あり)


小肥りのジョン・バスって俳優は、初めて見たが、こいつのチ●コが挟まって抜けなくなるエピソードや、こいつの、見苦しいシャワーシーン、S●Xする様子なんて必要か?





女3人は、そのスタイルだけで目の保養にはなるのだが…。




ただ、このノリは、嫌いじゃない。



あの『グローイングアップ』や『ポーキーズ』、『ポリス・アカデミー』なんてあった、あの時代を知る者には、その時のノリを思い出させてくれる。


バカやって、ドジやって、恥ずかしい思いをして、それでも決めるときは決めます的なノリ。





クソ真面目なモラルを持ち込みすぎて、すっかりつまらなくなった最近の映画など、このバカバカしさを、少しは見習ってほしいと思います。

星☆☆☆。

2019年7月15日月曜日

映画 「大いなる休暇」

2003年 カナダ。


誰も使わなくなった寂れた漁船が、あちらこちらの岸壁にうちあげられている。

ここは、カナダ、ケベック州サントマリ・ラモデルヌ島。




年老いたジェルマン(レイモン・ブシャール)は、古きよき昔を回想していた。

「昔はよかった……。」


ジェルマンが子供の頃、島は活気があり、親たちは、朝も明けぬうちから、暗い海の中、漁に出ていった。


決して暮らしは楽ではなかったが、それでも働いた後は、その充足感で、家族揃って食事をする。
そして、父親たちは妻を抱く。


島は陽が沈むと、あちこちの家も似たり寄ったりで、同じような喘ぎ声が漏れはじめる。(なんせ娯楽らしいものが、一切ないので、楽しみといや、『スル』事しかないのだ)


そして、事が済めば、窓には、それぞれ灯りがともされ、男たちが、その満足感で一服する煙が見えたものだ。(ハイ、ご苦労様)

それから、時が過ぎて、この島も変わっていった……。



漁に行っていたものは、次々、老いて亡くなり、若い者は仕事を探して、さっさと島を出ていった。



そして、今では、人口わずか125人。



年老いて、仕事もなくなった、残された島民たちは、その全てが『生活保護』のお世話になっていた。

もちろん、ジェルマンさえも………。




「あ~空しい……」

でるのは溜め息ばかり。



ジェルマンの妻も、「こんな暮らしはイヤ!街に出て働きに行く!」という始末。

「まぁ、待ってくれ。わしがなんとかするから!」となだめるも、ジェルマンに良い策があるわけでもない。



そんな折、この島に大規模なプラスチック工場建設の話が持ち上がる。


やったー!

工場が出来れば、仕事も出来る!

仕事が出来れば、島に活気が戻ってくるはずだ!



………ただ、ひとつ問題が…………。
工場を建てるには、島に『医者』がいる事が必須条件。


もう、何年も、この島には医者なんて、いやしない。

「どうする?」

「どうしよう?」

ジェルマンと島民たちは、考える。



「いや、きっと、この島に来てくれる『医者』がいるはずだ。皆で探そう!」

ジェルマンの呼び掛けに、なりふり構わず、医者という医者に、手紙を書いて投函する島民たち。
だが、届いた手紙を目にした医者たちは、
「何だ、これ?」っと言いながら、ポイッ!と速攻で屑籠行き。

毎朝、郵便局の女性に訊ねるジェルマン。

「返事はきたか?」

「何もないわよ」

こんな日々がしばらく続き、諦めかけた頃、島を出ていって警察官になった、元町長の男から連絡が。



「『医者』が見つかったぞ!」


若い医者の名は、クリストファー・ルイス(デヴィド・ブータン)。
なんとか、この医者ルイスに、島を気に入ってもらい定住してもらおう。

ジェルマンと島民たちは、策を練りはじめるが………。






監督も出演者も、誰ひとり知らない、この映画。



何だか最近、個人的な事でゴタゴタが続いていた自分は、ただ、この『大いなる休暇』のタイトルだけに惹かれて観ることにしたのだが……。



全然、休暇じゃないじゃん。(笑)



みんなが、「働きたい!」と望む映画じゃん。


まぁ、医者が来るまでの間が、長~い休暇だったといえば、休暇なのだが。


後、この映画、出演者たちがフランス語を喋ってるので、てっきりフランス映画だとばかり思っていたのに、よくよく調べればカナダ映画だったとはね。


この映画に限っては、美女やイケメンを期待なさるな。


見事に、赤ら顔のオッサンや髭ボーボーのじいさんたちばかり。

若い医者や郵便局の女性も出てるが、申し訳ないけど、それほどでも………。



オッサンやじいさまたちの奮闘で、果たして医者は定住してくれるのか?


その奮闘の間も、ユル~イ時間が流れていく。
まぁ、たまには、こんな、ながら見の映画もいいかもしれない。


星☆☆☆くらいかな。

※《蛇足》島のオッサンたちも、若い人を呼び込みたければ、髪を整えて、髭も剃って身なりをピシャリ!と整えましょうね。

ホームレスのような年寄りばかりが、ウジャウジャいる島に、自分なら、絶対に住みたくはない。(笑)

2019年7月14日日曜日

映画 「サバービコン 仮面を被った街 」

2017年 アメリカ。





1959年…サバービコンの閑静な街に、ある日、黒人一家が引っ越してきた。


たちまち、ざわつく隣人たち。


一方、その隣には、『ガードナー・ロッジ』(マット・デイモン)と車椅子の金髪妻『ローズ』(ジュリアン・ムーア)、息子『ニッキー』が住んでいる。


それに、ローズの双子の姉、黒髪の『マーガレット』(ジュリアン・ムーア二役)が来たりもする。



黒人一家の引っ越しで、ざわつく中、こんな平和そうなロッジ宅で、ある夜事件は起きたのだった。



二人組の強盗がやってきたのである。(全然、覆面もしないでやってくるマヌケな強盗二人組)



二人は、ロッジの家族と、たまたま来ていたマーガレットを椅子に縛り上げた。


そして、クロロホルムをタオルにふくませて、嗅がせた。

もちろん、幼いニッキーにも……



そして、次にニッキーが目覚めると、そこは病院のベットの上。


なんとか助かったのだが、母親のローズだけは、大量に摂取したクロロホルムせいで亡くなってしまっていた。


悲しみにくれるニッキー少年。



だが、次の日から、マーガレットが髪を金髪にして、ロッジ家にやってきては父親のガードナーの妻のように振る舞いはじめる。



そう、この事件は、父親のガードナーと叔母のマーガレットが共謀して、二人組に頼んだ《擬装殺人》だったのだったのである。



監督ジョージ・クルーニー、脚本コーエン兄弟、主演マット・デイモン……


こんな名だたる面々が集まって、出来た映画は、全くの《クソ映画》でございました。(今回は言いきってしまおう!)



この後は、ガードナーとマーガレットが実行犯の二人組と揉めてしまって、互いに疑心暗鬼になって殺し合いになり、そのカラクリが保険屋にもばれたりして、どんどんと悲惨な結末へと流れていく。



特にヒネリもない、ただ、ただ悲劇にまっしぐらの映画でございます。




それと平行して、黒人一家を大勢の白人たちが取り囲んで、KKK(白人至上主義団体)のように襲撃するという話も進んでいく。(このサイドストーリー、果たして本当に必要だったのか?)



この街では、近所に強盗が入って殺人事件があったことよりも、黒人一家が引っ越してくる方が大事件なようで、本当に気色の悪い街である。



多勢に無勢の、この襲撃は観ていても、とても嫌な気持ちになる。


ただでさえ、本編は暗い話なのに。




幼いニッキーの目線で見れば、これまた嫌気がさすほどヒドイ話だ。




父親と叔母に、自分の母親を殺されて、それに親しい叔父さんまでも殺されて。


隣家の黒人友達は、連夜毎日「出ていけー!」コールだし。


そうして、最後には自分の父親と叔母にまで命を狙われる始末。




こんな救いのない物語、観ていて楽しいですか?

何度も見返したいと思いますか?



『ブラック・コメディー』なんて唱っているが、どこで笑えばよいのやら、全然自分には分からない。(誰が教えてほしいわ)



ジョージ・クルーニーは、残念ながら監督には向いてないように思えます。


コーエン兄弟の脚本でも、これは駄作。(この兄弟、傑作があれば愚作ありで、極端に波が多すぎる)


出演依頼がジョージ・クルーニーだったから、マット・デイモンも引き受けたのだろうか?(やめときゃよかったのに)



多分、この映画は、もう数年もすれば消えていて、語る者さえいなくなりそう。


悪いけど、忘れ去られた方がいい映画だってあるのだ。


2019年7月12日金曜日

映画 「ホテル・エルロワイヤル」

2018年 アメリカ。






時は1969年……



ネバダ州とカリフォルニア州の境界線をまたぐように、平屋のコテージを繋げて建てられた不思議なホテル、《エルロワイヤル》。



一台の車が駐車場に停まると、そこからは、黒人の女性『ダーリーン』(シンシア・エリヴォ)が降りてきた。


大きな荷物を抱えて歩くダーリーンの目の前には、年老いた神父の姿が見えた。



「どうしたんですか?道にでも迷ったの?」


ダーリーンが声をかけると、神父の『ダニエル・フリン』(ジェフ・ブリッジス)は、振り返り、にこやかに笑った。


「いや、迷ってないよ。ところで、こっちはネバダだ、何だか雨が降りそうだな。そっちのカリフォルニアはどうだい?」


「カリフォルニアはまだ晴れているわ」


すぐそばで、向かい合わせに立った二人。

その間を境界線の赤い線が、延々、伸びるように引いてあるのだ。



ダーリーンもフリン神父も、何だかおかしくなって、お互いに笑いあった。



二人がホテルに入っていくと、玄関の中までも、ネバダとカリフォルニアを分ける線は続いている。


ホールに人の姿はない。

その時、バーのカウンター下から一人の男が立ち上がった。


「私が一番乗りだ!」


セールスマンを名乗る『ララミー』(ジョン・ハム)は、客として来ているのに、無人のホールをいいことに、勝手にコーヒーを淹れてフリン神父とダーリーンに強引に押し付けた。


どこか調子のよさそうなララミーは、一人でベラベラと喋りまくっている。


ダーリーンは無視して、フロント室のドアを叩いた。


フロント室から、制服を慌てて着込みながら、若い男が飛び出てきた。


「も、申し訳ございません…」

ちょっとオドオドした、その男は『マイルズ・ミラー』(ルイス・プルマン)。



このホテルには、このマイルズしかいないのだ。


清掃もフロント係も、全てこのマイルズがひとりで請け負っている。(食事はサンドイッチなどの自販機が備え付けられている)


「あ、あの、その、チェックインのサインを……」

相変わらず、オドオドした様子で宿帳を取り出すマイルズに、ダーリーンはサインした。


「1号室は私だぞ!私が一番乗りだったんだからな!」とララミーが、遠くで叫んでいる。


しばらく悩んだダーリーンは、「いいわ、私は5号室でも…」と選んだ。

フリン神父には4号室を。




その後、また別の客が玄関ホールに、ズカズカ入ってきた。

若いサングラスをかけた女だ。

女はララミーをチラッと見ると、フロントのマイルズのそばまで一目散にやって来た。


「チェックインをお願い」


すると、また遠くで「1号室は私だぞ!」とララミーのウザイ声が響き渡った。


「じゃ、壁沿いの部屋ならどこでもいいわよ」


女『エミリー』(ダコタ・ジョンソン)は、宿帳には、サラサラと「クソッタレ!」とだけ書きなぐった。




全員がチェックインを済ませ、各部屋へと引き上げていく。


外は暗雲がせまり、ポツリポツリと降りだした雨は、やがて勢いを増していく。


州の境界線の間に建つ閑散としたホテルには、こんな風に客がやってくるのも、稀なのに今日に限ってはどうしたことか。


いきなりの続々の来訪者たち。


だが、彼らの抱えている事情は複雑で、やがて《エルロワイヤル》では、惨劇の夜がはじまるのである………。





年齢も素性も違う人々が集まり事件が起こる……この手の映画を久しぶりに見かけると、おおいに期待してしまう。



そして自分は気に入った。

中々、面白いじゃないですか。



ジェフ・ブリッジスは老いても、尚もいい味をだしているし、他にも感心したのは無名の俳優たち。




黒人女性ダーリーンを演じるシンシア・エリヴォ


ダーリーンの職業が歌手なので、当たり前の事なのだが、歌が強烈にウマイ!



透き通るような歌声。


そして、この人の、何だかずっと潤んだ瞳で、半分泣きだしそうな……自信なさげな雰囲気は何なんだろう………。



とにかく、近年の荒々しく闘う勇ましい、常に男と張り合ってばかりいるハリウッド女性とは正反対。


真逆のキャラクターで印象に残ってしまった。


シンシア・エリヴォ………忘れないで覚えておこうと思う。




それと、フロント係のマイルズ・ミラー役のルイス・プルマンもだ。


この人のオドオドした演技も堂にいっているが、でも後半で………おっと!、これも詳しくは語ってしまいたくはない。


とにかく、この人の演技も印象的だった。

ルイス・プルマンは、この後、あの『トップガン2』の出演が控えているらしい。


この人も、今後注目の若手になるに違いないだろう。




ホテルにそれぞれ集まった人々も魅力的だが、謎のカラクリ通路なんてのもあって、それだけでワクワクする。



そんな中に、新たにやってくる粗暴な男……『ビリー』(クリス・ヘムズワース)。(こっからが怒濤の展開が待ち受ける)




142分は、長いかなぁ~と思っていたが、そんな事、気にならないくらいだった。



近年のハリウッド映画にしては、珍しく及第点を越えたかな。


星☆☆☆。


※監督は、ドリューゴダードという人。この映画では、監督はもとより制作と脚本も手がけている天才肌。

そして、このゴダードは、J・J・エイブラムスの下で、テレビシリーズ『エイリアス』や『LOST』の脚本も書いていたのだ。


………どうりでお話がよくできてる。


脚本が書ける監督の映画は、「まず成功する」というのが、自分の考えである。

これからの活躍に、おおいに期待したい。

2019年7月9日火曜日

ドラマ 「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」

1986年11月~1987年10月。






『Ⅰ』がヒットして、『Ⅱ』もヒットしたなら、当然、今度は、『Ⅲ』だ!



簡単に企画は通ったが、『Ⅱ』までいたプロデューサーは、すでに移動。

そして、原作は『Ⅱ』で、尽きてしまい、皆が考え込んだ。




誰かが、「忍者なんていいんじゃないか?」と言い出した。(オイ、オイ……『スケバン』で『刑事』なのに、この上『忍者』って …… )



そして、主人公は三姉妹になる。(これは良し)



「後、『スター・ウォーズ』の雰囲気も入れたいよね!」(えっ?)

依田(般若)=ヨーダ。

帯庵和尚=オビワン。

礼亜=レイア姫。



段々と、怪しくなっていく企画会議 ……………




『スケバン刑事Ⅲ』の予告は、残り話数が少なくなってきた『スケバン刑事Ⅱ』の予告と共に紹介されだした。



そして、放送が開始されると、原作者の和田慎二がプンプン怒り心頭。

「《学生刑事》が、《学生》の為に戦わないで、なぜ?《自分だけ》の為に戦っているのか?!学生刑事の意味を、まったく理解していない!」と、自著のあとがきで本人が書いている。



おっしゃる通り。


自分も、観ていて、何か違和感を感じていたのが、まさにそれだった。



取り合えずヨーヨーを持ってるが、これって別に『スケバン刑事』じゃなくてもよくねぇ〜か?




なんせ、闘う相手が悪の忍者集団《陰(かげ)》。

校内にはびこる悪を取り締まる《学生刑事》の意味なんてのは、ほぼ無いのだ。




ただ、ただ、この三姉妹の魅力だけで最後まで観ていたようなものでした。







主人公の三女、『風間唯』(浅香唯)は、小柄でショートカット♥。


それまでのクールな主人公とは違い、思いついたら直ぐ行動の、どこかお間抜けさん。


でも、並外れた運動神経の持ち主でもある。(浅香唯自体が、本当に運動神経がいいのだろう …… ほとんどをスタント無しで行うくらいのキレのある殺陣。アクションを見せてくれている)




浅香唯は、斉藤由貴や南野陽子とは違い、デビューしても、中々すぐには売れなかった。


デビュー曲『夏少女』なんてのは、120位。

それからも出す曲、出す曲、100位以下 …… 。



この『スケバン刑事Ⅲ』のエンディングに、6曲目に出した『STAR』が使われると、それが、やっとこさ9位にランクインして、アイドル稼業も起動にのりだす。



だからこそ、あの熱の入れようなアクション・シーンだったのだろうよ。(苦労は人を強くするのだ)




長女役の『風間結花』(大西結花)は、最初から、3人の中では飛び抜けていた。

もう先にデビューしていた事もあり、演技の方はバッチリ。

安心して観れていたと思う。(アクション・シーンもなんなくこなしていた)




二女役の『風間由真』(中村由真)は、その点、まだまだセリフは棒読み。

アクションも何とかついていってるようで、他の二人が上手い分、タイミングや粗が見え隠れしていた。(デビューしたばかりだったし、実際は唯よりも年齢は年下だったのだ)




でも、この3人の魅力が番組を支え、視聴者を捉えて離さず『スケバン刑事』シリーズとしては、初の視聴率を20%越えを達成する。




ただ、…………この『スケバン刑事 Ⅲ 』、観続けていると、原作者が予期していたように段々とおかしな流れになってくるのだ。



敵の《陰》が、たんなる忍者集団というだけではなく人間離れした妖術使いになっていき、悪の親玉《果心居士》なんてのは、もはや人間でもない、立派な 化け物 なのである。



こんな化け物には出来ない事など、全くないのだ!



その証拠に、時空を歪めたり、人の成長をとめたり、念じるだけでどんなモノでも動かしたり …… もう、なんでもござれだ。(ちょっと、やり過ぎじゃねぇ〜の?)




そんな敵に、合金ヨーヨーやら、金属製の折り鶴やら、ましてや(チャチな)編み物のリリアン棒で立ち向かうなんて、だいぶ分が悪すぎやしないか?(笑)



まぁ、ラストは唯の投げるヨーヨーに不思議な力が宿り、それで簡単に仕留めたんだけどさ。(こっちも、こっちでリアリティーなんて完全に無視。なんでもござれでございました(笑))




だいぶ破綻した展開で、長きに渡って続いていた『スケバン刑事』シリーズは、こうして幕を閉じることになる。(ご苦労さま)





それでも、この放送が終わってからも、この三姉妹の友情だけは続いてゆく。


たま〜に、忘れた頃に今でも3人集まっては、『スケバン刑事』コンサートなんてものを、やっちゃったりもしている。



本当に仲の良い3人なんだろうなぁ~。



番組は、荒唐無稽で何ともいえない出来であるが、3人の仲の良さと奮闘に、ええい!オマケ!星☆☆☆☆にしておこう。



一挙に書いてみた『スケバン刑事』レビューでございました。

ドラマ 「スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説」

1985年11月~1986年10月。






暗闇指令(長門裕之)がブスッとした顔をしてふんぞり返っている。


麻宮サキが生死不明になり、エージェントたちは、2代目探しに奮闘していた。



だが、次から次に、連れて来られる、スケバン女子高生たちが全く役立たず。



『スケバン刑事』の基準に達しないレベルの者たちばかりだった。(でも、何故に?女子高生じゃなきゃダメなんだろう?男子高生でもいいような気がするが……そこは暗闇指令の趣味なんだろう……)




「実はひとり心当たりが……」

エージェントの西脇(蟹江敬三)がポツリと呟く。




スクリーンに映し出されたのは、奇妙な鉄仮面を被った女子高生。


「本名、五代陽子。バスト80、ウェスト56、ヒップ82………」(な、何をいきなり言い出すの?蟹江さぁ~ん!(笑))



「面白い、この鉄仮面連れてこい」


西脇のプロフィール紹介に気を良くした暗闇指令。(サングラスの下のニタリ顔が想像されるようだ。)




拉致されるように、連れてこられたスケバン鉄仮面『五代陽子』は、簡単に凄腕エージェントたちをけちらかす。


そして、


「仮面の額を狙え!そこにロック解除の電子キーがある!」

「ラジャー!」

西脇が投げた重合金製のヨーヨーは、陽子の仮面の額に見事、的中!



そして、左右に割れた仮面が足元に落ちると、見事な、長い黒髪の美少女、『五代陽子』(南野陽子)の姿が現れたのだった……。






最初、この第1話を観た時、初めて見た『南野陽子』を何とも思わなかった。


(整った顔をしているけど……ふぅ~ん、これが斉藤由貴の後釜かぁ~)

くらいの感想だったくらいだ。




自分の評価が、ガラリと変わったのは、第2話を観てからだった。


長い髪の両サイドを後ろで結んで、腰まで流している黒髪。

前髪は少しだけ、ふんわり眉にかかるくらいの長さ。



この顔立ちが、はっきり浮かびあがった髪型にした、『南野陽子』を見て、一瞬で「オオッ!」と唸ってしまったのだ。(可愛い♥、キレイ♥、何て美少女なのだ♥!)




本当に女性は髪型1つで、ガラリと変わるものだ。



ポニーテールの斉藤由貴とも違う、こんな髪型もあるのかぁ~と、当時、高校生の自分には、ちょっとした衝撃だった。




そして、番組を見続けると『南野陽子』の魅力も分かってきた。


『土佐弁』を喋っても、戦っていても(本人は大の運動オンチだったらしいが)、常に女性らしい女性なのだ。


本人がもともと、関西人だったせいもあるだろうが、なんだか、『しっとり』とか『はんなり』って言葉が似つかわしい。




佇まいや所作に、なぜか気品や上品さが見え隠れするのである。



どんなに荒々しい啖呵、

「おまんら、許さんぜよ!」

なんて台詞を言っていても、それは変わらないのだ。





そんな具合で、ますます、『スケバン刑事 Ⅱ 』にハマっていった自分。



それにしても、このエンディングの歌は下手くそだなぁ~(笑)。



南野陽子も歌は下手なのか……と思っていたら、最初のエンディング曲って、吉沢秋絵が歌ってたのね。(主人公がエンディングを歌うとばかり思ってたので……何か当時は、事務所の力関係が微妙に働いていたらしい。16話より~、南野陽子の曲に変わったが)。




2代目麻宮サキとなった南野陽子をサポートする仲間も、もちろん良かったですよ。






琴の爪と袱紗が武器の『矢島雪乃』(吉沢秋絵)は、おっとりしたお嬢様(この人、最後まで演技も歌も上手くならなかったなぁ~(笑))


ビー玉のお京こと『中村京子』(相楽ハル子)は、ちゃきちゃきの江戸っ子スケバン。(演技上手かったのに引退して残念)





そして、なんといっても蟹江敬三さん。


ダメ教師と凄腕エージェントを演じ分けて、見事に、この番組では爪跡を残した。(あの『Gメン』の殺人鬼、望月源治のイメージをやっと払拭したのではなかろうか)





これらの登場人物たちの魅力や、鉄仮面の謎、死んだ両親の謎、そこに絡んでくる巨悪の敵などで、これまた、前回を上回る人気を得たのだった。



そして、シリーズ中、一番好きなのも、この『Ⅱ』である。


文句なしに、星☆☆☆☆☆。


そして、女子高生のスカートは、現代の短いのよりも、膝より長めの方が好きである。

それを改めて確認できた作品でもある(笑)。


ドラマ「スケバン刑事」

1985年4月~10月。






1985年、4月に、そのドラマは突然、我々の前に現れた。



たまたま、偶然、合わせたチャンネルに映っていたのは、テレビシリーズ、『スケバン刑事』の第1話だった。



まだ、この第1話では、主人公の麻宮サキが、違う高校の、事件解決の為に潜入捜査中。


左手にヨーヨーを回しながら、ゆっくりと理事長室に近づくと、おもむろにドアを開ける。

「何だ?お前は?!」

「うるせぇー!」

サキは、左手のヨーヨーを、思いっきり振りかぶると、サイドスローで、相手に向けて投げた。(!)


いかにも当たれば痛そうな重合金製のヨーヨーが、理事長室に飾られていた石像を、粉々に打ち砕いた。(!!)


そして、サキの手元に帰ってくるヨーヨー(!!!)


「2年●組、麻宮サキ、またの名は『スケバン刑事』!」


そしてヨーヨーの片面の蓋が開くと、そこには、

「桜の大門!」

敵がビックリして、おもわず声に出す。(プッ!)



「スケバンまで張った、この麻宮サキが、何の因果か落ちぶれて、今じゃマッポ(警察)の手先……笑いたければ笑えばいいさ。だがな!、てめぇらみたいな悪党を許しちゃおけねぇんだ!!」



サキのヨーヨーが、理事長室にあるものを、すべて打ち砕く。壁を(ボコッ!)、テレビを(ボコッ!)


逃げ惑う理事長と校長。


ひと暴れしたサキは、ヨーヨーを投げると、そのヨーヨーのチェーンは、二人をとらえ、二人の腕に、幾重にも巻きつけたのである。(このチェーン、いったい何メートルあるのか……今でも謎である)


お縄にした悪党たちは、とうとう観念し、ヨーヨーを手にしたサキは、部屋を去るのだった…………。






この第1話をたまたま、偶然、観ていた自分。

「とんでもないドラマが始まったものだ!!」

見終わった感想が、まさにそれだった。




そして、絶対に、「このドラマは大ヒットする!」と、一瞬で確信した。



それくらい、何もかもが画期的だったのだ。




それまで、ただの遊びとしてのヨーヨーが、こんな使い方をされるなんて……。



投げる→相手を痛めつける→そして、また自分の手のひらに帰ってくる。

何度でも使用可能になる武器。(チェーンの長さだけは謎だが…)

そして、警察手帳の代わりに、ヨーヨーの蓋を開くとのぞかせる『桜の大門』。


そして、そして、インパクトのある『決め台詞』。



それを、デビューしたばかりのアイドル、『斉藤由貴』に叫ばせるアンバランスさ。




目がクリッとして大きな斉藤由貴は、すでに、その眼力で、CMデビューすると、瞬く間に視聴者を虜にした。

デビュー曲、『卒業』も、大ヒットするという異例づくしの新人。

この魔法のような眼力が、ドラマの世界でも通用しないわけがない。


たちまち、それは、自分はおろか大勢の視聴者を魅了し、ブラウン官の前に釘付けにしたのだった♥。





そして番組の中盤になると、これまた、とんでもないキャラクターたちが登場する。



海槌(みづち)三姉妹である。



「アーハァーハハハァーッ!アーハァーハハハァーッ!」白眼をひんむいて、高らかにバカ笑いしながら鞭を振り回している、二女の海槌亜悠巳(遠藤康子)。


点々眉毛に、糸のような目をした、みるからに性悪そうな……でも、ピアニストを目指しているという三女、海槌久巳(浅野なつみ)。





そして、長女の『海槌麗巳』(高橋ひとみ)。



「サキィィ~!!」の低音ボイスで、唸ったかと思ったら、



「敗北者の為に流す涙などあるものですか! サキ!!、私が涙を流すときはね、世界を自分のこの手に入れた時だけよ!! ハァーッハハハー!!」

なんて、心に響く?台詞もある。




「私のような優秀な人間だけが、国民に夢と美しいビジョンを与えられるのよ!!」

(本当に麗巳様の言葉は、いつまでも心に響くなぁ~(笑))




これらのインパクトで、番組は大盛り上がり!


次々、仲間たちが倒されていく中で、最後に残された、サキと麗巳の一騎討ちへと物語は進んでいく…。



そうして、爆破と共に二人の生死は不明となった……。(えっ?なぜ?どうなったの?!)



サキはいつか、帰ってくるかもしれない……


サキの机に飾られた一輪挿しを見ながら、涙する同級生たち。



それまで、サヨナラ……スケバン刑事、サキ………。



エンディングの斉藤由貴の『白い炎』が流れると、それをボンヤリ見ている自分。





あ~あ、終わっちゃったかぁ~、(ガックリ)何か、他に番組やってないかなぁ~

チャンネルを変えようする時、次の番組の予告が、サラッと流れた。


スケバン刑事 Ⅱ 少女鉄仮面伝説


なぁにぃ~?!

斉藤由貴の変わりの、この主人公は誰なんだぁ?!


それに鉄仮面って何だ?!


来週も、また当然のように、同じ時間にチャンネルを合わせた自分だったのである。


星☆☆☆☆☆。