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2020年4月25日土曜日

映画 「氷の微笑」

1992年 アメリカ。






あるロック・スター『ジョニー・ボス』が性交中、ベッドに両手を縛られてまま、何者かに惨殺された。



31ヵ所もの刺し傷には、見ているだけで、身の毛がよだつ。




サンフランシスコ市警は、犯人をジョニーと性交中だった《女》と決定。




そうして、一番に浮かび上がってきたのが、ボスと付き合っていた、有名ミステリー作家の『キャサリン・トラメル』だった。





「俺が本人に会ってくる!」

自ら志願した『ニック・カラン刑事』(マイケル・ダグラス)は、過去の失態で、警察内部でも問題児扱い。


精神科医で恋人の『ベス』(ジーン・トリプルホーン)の後押しで、何とか首の皮一枚がつながっていたが、もはや後がない状態。



(ここで汚名を返上しなければ………)


名誉快復にと、意気揚々飛び出していった。



それを相棒の『ガス』も、「待ってくれよー!」と後を追いかけていく。




キャサリンの屋敷に二人が行くと、一人の女が出迎えてくれた。


「あなたがキャサリン?」


「違うわ。私は『ロキシー』。彼女の友達よ。彼女なら海岸の別荘。でも無駄足よ、彼女は殺してないわよ」

ロキシーの言葉など聞く耳もたず。




ニックもガスも、直ぐ様、海岸の別荘を目指した。




別荘の海辺を見渡すコテージには、リラックスして腰かけている女がひとり、煙草を優雅にふかしている。




「彼……死んだんですってね………」



そう言うと、『キャサリン』(シャロン・ストーン)は煙草を海に投げ捨てた。(今はこんな事しちゃいけませんよ)



「あなたが彼を殺したんですか?」ニックの質問はド直球のストレートだが、そんなものにもキャサリンは動じる風でもない。



「いいえ、…………彼とただ寝ていただけよ。彼、上手かったから………」



自分のセックス・ライフを、恥ずかしげもなく話すキャサリン。



(何なんだ?この女は?!何でこんなに落ちついているんだ?!………)



ニックもガスも唖然としている。




そんな二人が事件の事を、さらに追求して質問しても、キャサリンはのらりくらり。



しまいにはグウの音もでず、二人は、とっとと追い返されてしまった。




だが、ニックの中で何かが変わっていく。


キャサリンの全身から発する色香、フェロモン、セックスアピール……そんなものに迷わされて、次第にイライラを募らせるニックなのだが………。




久しぶりに観た『氷の微笑』。



シャロン姉さんの出世作であり、体当たりのセクシー・シーンの連続に目頭がクラクラ。



ヤッパリ今、観ても衝撃的でした。



警察の連中が取り囲む中、落ちついた表情の『キャサリン』(シャロン・ストーン)が、ノーパンで、脚を組みかえるシーンは、当時、どれだけの男供を悩殺しただろうか。(今でも鼻血ブー!)





でも、こんなのは本編では、まだまだ序ノ口の方。




次々繰り出す、マイケル・ダグラスとの官能シーンは、もはやサスペンスを通り越して、まるでセクシー・ビデオでも観ているようである。



この時期のマイケル・ダグラスも、なんせギラギラ無双状態。(中毒だった時期ですもん)



もう、まるで動物の交尾みたい。(『やりたくなったら、どこでもやっちゃう』状態)





でも、最初、シャロン・ストーンの起用には反対だったマイケル・ダグラス。



「そんな無名の女優と共演できるか!」だったのだ。



ポール・バーホーベン監督の『トータル・リコール』で、やっとチャンスを掴んだシャロンだったが、まだまだ2番手3番手。




既にスターだったマイケル・ダグラスを説得できなければ、このチャンスを逃してしまう事になる。



どうすればいい?




そんなシャロンに、バーホーベンは隠れて、ちょっぴりアドバイスした。


「彼(マイケル・ダグラス)は、グレース・ケリーのような女性がタイプなんだ。そんな格好で会いに行ってみてはどうかな?」




バーホーベンのアドバイスどおり、グレース・ケリーを意識した化粧、髪型、衣装でバッチリきめたシャロンは、マイケルの元へ。



その夜、シャロンとマイケルがどうなったかは知る人ぞ知る。




とうとう、マイケルは陥落して、シャロンの共演が実現したのだった。(笑)




そうして、映画は大ヒット。




シャロン・ストーンは一躍にして、スターの栄光を掴んだのである。




やっぱり、この二人の間って何かあったのかなぁ~


マイケル・ダグラスとシャロン・ストーンの共演は、そんなハリウッドの裏事情を想像させて、余計に、変なムラムラをかきたてるのである。



星☆☆☆☆。



※尚、お二人の近影。



すっかり萎れちゃったマイケルと、まだまだ溌剌なシャロンのお姿。


げに、女は恐ろしい生き物よ。(笑)

2019年12月21日土曜日

映画 「スペシャリスト」

1994年 アメリカ。






CIA特殊工作班として働く『レイ・クイック』(シルベスター・スタローン)と上官『ネッド・トレント』(ジェームズ・ウッズ)。


二人はコロンビアで、ある橋に爆弾をしかけた。


ターゲット抹殺の任務の為に。


そして、そこにターゲットを乗せた車が近づいていく。


だが、車の後部座席には幼い子供の姿が。


「おい!計画は中止だ!子供が乗っている!」


レイが叫ぶが、非情なネッドは、「多少の犠牲は必要さ。それにもう遅い」と、ためらいなくスイッチを押した。


橋は吹き飛ばされ、車も大破。

レイは怒り狂った。


「なぜ?殺した?!子供がいたんだぞ!」

「甘いんだよ、お前は!それに上官の俺に逆らうつもりか!」ネッドは罪の欠片さえない。


「貴様~!」二人は言い争いになり、激しい殴りあいになった。


「貴様をCIAの委員会に訴えてやる!」


レイはネッドを道連れに委員会に提訴し、二人は辞職した。




そして、………それから数年が経ち……




レイは、元CIAの技術で、フリーの爆破請負人となっていた。




『悪い奴らだけを始末する!』


そんな目標を自らに掲げているレイは、依頼があっても、簡単には引き受けない。


依頼人が、『嘘を言っていないか』、その依頼人の過去から現在までを徹底的に身元調査する。



そんなレイに連絡が入った。

「ある男たちを殺してほしいの……」


慎重なレイは、依頼人の『メイ・マンロー』(シャロン・ストーン)の電話をバスを乗り継いで、近くの公衆電話で受けた。(もちろん声の録音もしている)



近くではマイアミの夜の海風がそよいでいる。



「なぜ、その男たちを殺す必要があるんだ?」

「昔、両親を抹殺されたからよ!」


子供の頃、クローゼットに隠れていて難を逃れたメイは、両親が殺される様の一部始終を、見ていた。


残虐非道に、目の前で殺されていく父と母。

それを笑いながら見つめている男たちの顔。


時が経つほど、その苦しみはひどくなっていく。



次の日、両親の墓参りをするメイを遠くから、観察しているレイ。


(この依頼を引き受けてもいいものだろうか………)


そんなレイが躊躇していると、業を煮やしたメイは復讐の為に、自ら行動しはじめた。


マイアミで、派手にのさばるマフィアの首領『ジョー・レオン』(ロッド・スタイガー)のパーティーに潜り込む。



そこで、そのジョーの息子『トマス』(エリック・ロバーツ)に、色仕掛けで接近したのだ。(シャロン・ストーン姐さん、『ここにあり!』と、いったところか……)


トマスはメイに一目惚れで、完全に骨抜き。メロメロ状態だ。


だが、その側にはあの男がいた。


マフィアの首領『ジョー』に雇われて、いまや参謀となっている男。


レイとも因縁のある男。


あの卑劣な『ネッド・トレント』の姿が……。



『クリフハンガー』、『デモリッションマン』と完全に復活したスタローンの、この『スペシャリスト』も90年代に大ヒットした。(実はスタローンの映画でも、この3作は特別に自分のお気に入りである)



とにかく、面白い!



正義の爆破請負人(正義なのかな?)の『レイ』役は、スタローンにしては、珍しく理性的で慎重派。


爆破の専門知識や、それを自在に操る様は、知性すら感じられる。




『ネッド』役のジェームズ・ウッズの憎たらしい悪役ぶりも流石だ。


その顔を見ているだけで、「コイツゥ~!」と思わずにいられない。


眉が薄くてギョロリとした目、広い額には、縦のシワ。

歪んだ口元には、なんともいえない苦々しさがある。



シャロン・ストーンの顔をはたき、警察やマフィアにも、一切、ひるむ事なく、どこまでも威圧的。


完璧なゲス野郎を演じている。(実際のジェームズ・ウッズはIQが高く、頭が良い事で有名)





そして、そして、シャロン・ストーン姐さん。

90年代は、まさにシャロン姐さんの時代。



その豪快な脱ぎっぷりと、色香で次々とヒット作を連発していた。


『トータル・リコール』では、シュワルツェネッガーの股間を蹴り続けていた彼女が、ここでは良い女っぷり全開で、スタローン相手に魅せる、魅せる。



スタローンが有名になってからの、こんな女優相手なんて、この映画が久しぶりだったんじゃないのかな。


スタローンもシャロンも燃える!燃える!(鼻血ブー!モノ)





こんなのは、いくら、あのシュワルツェネッガーでも、絶対に出来なかった事。


シュワルツェネッガーの鍛えられた肉体は、当時、その剛健ぶりには感心しても、どこか笑いが漏れてくるような、アンバランスな印象。



スタローンの均整のとれた鍛え方と、シャロン姐さんのスタイルの良さだからこそ、画面には、美しく映えるのだ。




まぁ、シュワルツェネッガーも完璧ではないって事。


人には出来る事と出来ない事がある。



スタローンの面目躍如ってとこだろうか。

星☆☆☆☆☆であ~る。

※それにしても、時代だなぁ~。この映画で、シャロン姐さんの持つ携帯電話のデカイ事。



これが当時は画期的だったのだ。


こんなもので、時の流れをシミジミ感じてしまう今日この頃なのである。


2019年11月1日金曜日

映画 「トータル・リコール (1990年版)」

1990年 アメリカ。





『マーズ・アタック』にしろ、『レッド・プラネット』にしろ、アメリカ人ってのは火星にとかく惹かれるらしい。


この『トータル・リコール』もそう。




近未来、植民地化した火星では、空気が薄く、その為に奇形化したミュータントたちが、隅に追いやられて、細々と暮らしていた。



だが、そんな中でも反乱分子たちが結束して声をあげる。


「空気を、もっとよこせ!」と。


火星政府は、そんな反乱分子たちの内乱に警戒しながらも、あらゆる策を高じて応戦していた。




そんな同じ時期の遠く離れた地球。

『ダグラス・クエイド』(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、遠い空を見ながら想いをはせる。


「火星に行きたい!」と。


地球で、地味~に、コツコツと建設作業員として働くクエイド。


火星になんか、今まで行った事もないのに、ここ最近は毎晩のように火星の夢をみていたからだ。


結婚して8年も一緒に暮らしている美人妻、『ローリー』(シャロン・ストーン)からは、

「はぁ?、何を夢みたいな事、言ってるの?馬鹿馬鹿しい」と一喝されるが……。



それでも、日増しに強くなっていく火星への憧れ。



そんなある日、列車の広告が目にはいったクエイド。


『旅行の記憶を売ります』と描かれた広告は、今、話題のリコール社の宣伝広告だった。


『どんな夢でも、お客様のご希望を叶えます』


夢の中で、旅行をしたように疑似体験をさせてくれるというのだ。



「やめとけ!あんな所に行ったら頭がおかしくなって帰ってくるぞ」

同じ建設現場で働く同僚のハリーは、反対するも、クエイドの火星への憧れは、もう止められない。



(『リコール社』に行ってみよう……それで多少は満足できるかもしれない……)



リコール社を、怖々訪ねたクエイドに係員が、クエイドの希望や女性の好みを聞いてきた。


「そうだな……女性の髪はブルネットがいい」

ブロンド妻ローリーとは、まるで真逆を選択するクエイド。


秘密諜報員として、好みの女性と恋をしながら、火星を探検するコースを選ぶと、係員は、

「それでは、お客様を素晴らしい旅にご案内します」と、頭の両サイドにある、耳に当てる機械を下ろす。


腰かけているリクライニングが倒されて、クエイドに麻酔針が打たれる。


「きっとご満足されるでしょう……」


係員の声が遠くなり、クエイドは深い眠りに堕ちていった…………。




この時期、絶好調のシュワルツェネッガーの映画である。



『ターミネーター』、『コマンドー』、『プレデター』、『ツインズ』……次々、量産されて公開されるシュワルツネッガーの映画。(まったく、いつ、どんなスケジュールで撮影しているんだろう?と思うくらい矢継ぎ早だった。)



でも、そのどれも、これもが大ヒット!



たちまちシュワルツェネッガーは、マネーメイキング・スターとして全米で1位になった。



それにしても、このアーノルド・シュワルツェネッガーの魅力は何だったんだろう。



特別に技巧を凝らした演技をするわけでもないのに、ただ、真面目に演じているだけなのに、どこか『おかしみ』が溢れ漏れてくる。



実は、この『おかしみ』こそが大事で、どんなに演技の習練を積んでも会得できない天性ものなのだ。



生まれついての『スター』にだけ与えられたギフトだと思っている。


本人が無理に意識していなくても、この『おかしみ』が自然に出せる俳優たちは、全ての万人に愛されるのである。




ケーリー・グラントも、そうだったが、この『おかしみ』が出せる俳優たちは何を演じてもいい。



確実にヒットする。

映画を観るお客は、ただ、その俳優会いたさに、劇場に足を運ぶからだ。




嫌われる要素や陰口を叩かれるなんて事も、一切ない。


マスコミも好意的になり、映画関係者たちにも、この『おかしみ』は愛され続ける。


そうして、その力は見えない力となり、本人の知らないところで、上へ上へと勝手に押し上げてくれるのだ。




この『トータル・リコール』でも、もちろん、その『おかしみ』はイキイキしている。



『ダグラス』(シュワルツェネッガー)が、リコール社で、『火星にいた時の記憶』を徐々に思い出した時に、監視役で嘘の妻役を演じていた『ローリー』(シャロン・ストーン)に襲われるシーン。

シュワルツェネッガーの股間を何度も、容赦なく蹴りあげるシャロン・ストーン。



悶絶するシュワルツェネッガーが、可笑しい。




鼻から発信器を取り出しながら、悶絶する表情のシュワルツェネッガーが、『可笑しい』。




火星に着いて、オバサンの変相を解いていく(左右に割れていくオバサンの顔)の中から、ヒョイと現れるシュワルツェネッガーが『可笑しい』。




こんな『可笑しさ』を次々、スクリーンで見せるシュワルツェネッガーの前では、股間キックのシャロン・ストーン以外の登場人物たちは、全て霞んでしまう。


火星の恋人役、『メリーナ』(レイチェル・ティコティン)も凡庸で地味目。(あんまり印象にない)

ミュータントたちも、それはそれで、奇抜で目をひくが、それだけの話。





やはり、「シュワルツェネッガー、ここにあり」の映画なのである。




2012年のリメイク版もあるが、この1990年版には、足元も及ばなかったらしい。



そりゃ、そうだろう。

コリン・ファレルが、たとえ良い役者でも、天性の『おかしみ』を武器に持つシュワルツェネッガーに敵うはずがない。



『トータル・リコール』、もちろん、星☆☆☆☆☆で、あ~る。


※当時、日本でシュワルツェネッガーのやかん体操なるCMが流れていた。

ただ、やかんを振り上げてまわすのだが、こんな『おかしみ』を出せるのもシュワルツェネッガーだけである。


本当に稀有なお人だ。