最近、ふと耳にしたこの曲。
『Wonderful Moment』。
懐かし~い~。
それに名曲である。
歌っているのは、『松崎しげる』。(日焼けサロンにまで通ってまで、長年、肌の黒さをキープしているお人)
その見た目のインパクトで、色物のように一見思えるが、侮るなかれ。
抜群の歌唱力なのだ。
松崎しげるといえば、『愛のメモリー』にばかりスポットがあたり歌わされているが、この曲も名曲。
♪ふたり……、
wonderful 、wonderful、 wonderful、
wonderful moment♪
そこから、一歩も、動くんじゃぁ~ない~♪
う~ん、やっぱりいいわぁ~この曲。
この曲、その昔、放送されていた『噂の刑事 トミーとマツ』のエンディング。
もちろん、本編も観てましたが、このエンディング曲とは、真逆のドタバタコメディー刑事ドラマ。
富士見署の捜査課に配属されてきた、ハンサムな『岡野富夫』(国広富之)。
(何だ?こいつ、生っ白いツラしやがって)
色黒で、常にシークレットブーツ(短足ゆえ)を履いている、『松山進』(松崎しげる)は、コンプレックスを刺激されたのか、当然面白くない。
そんな松山に、捜査課長の『御崎』(林隆三)は、
「おい、マツ!お前、こいつとしばらくコンビを組んで面倒見てやれ!」と命令。
「えぇ~?!何で俺が~?」マツの不満顔をよそに、
岡野 = (トミー)が、「よろしくお願いいたします、先輩!」と挨拶した。
こうしてコンビを組んだトミーとマツ。
でも、このトミーがてんで頼りにならない。
臆病者で意気地無し。
気弱で何か事が、あれば真っ先に隠れたり逃げ出す始末。
犯人たちの威嚇射撃や反撃に、怯えて、ガクガク震えるトミー。
「ぼくやっぱり無理です!ダメです!先輩ごめんなさい!」
そんなトミーにマツが怒り爆発!
「何だお前、この意気地無し!この男女!お前なんか《富夫》じゃない!《富子》で充分だ!《トミコォォーーー!》」
マツの叱咤に、トミーの両耳👂がピクピク動いたかと思うと、つぶっていた目がパッチリ👁️!
顔つきも豹変する。
そして、体操選手ばりの大ジャンプから、空中で前方宙返り!
着地と同時に、悪党たちに、パンチ!キック!まわしげりの連続技!
「アチョーー!」のかけ声よろしく、敵をバッタバッタとなぎ倒していく。
電話ボックスを抱えて投げてみせたり、電信柱を倒すような怪力さえもみせたりする。(もう、ここまでくると漫画みたい)
そんなトミーの暴挙を、
「行け!行け!トミー!やっちまえ!」と、まるで獣の猛獣使いのように煽りたてるマツ。
こんな凸凹コンビの活躍で、事件は毎回、無事(?)に解決する。
こんなパターンが繰り返されて、番組は大人気となり、第1シリーズと第2シリーズで全106話の長寿番組となったのだった。
これを書きながら、つくづく思ったのだが、自分自身の好きなジャンルが、なんとなく分かった気がする。
自分は『豹変ドラマ』が好きなんだ!
『ヤヌスの鏡』にしろ、『赤い嵐』にしろ、そしてこの『トミーとマツ』にしろ………急に人格が一変して、豹変するドラマが大好き。
昼間は町奉行、夜は殺し屋の『必殺仕事人』とか、
普通の女子高生が裏では刑事の『スケバン刑事』とか、そういう2面性にも憧れるし、なぜか特別に惹かれてしまう。
『ギャップ』、『2面性』、『豹変』のワードに当てはまるドラマは、まだまだあるはず。
これからも、ここに取り上げていきたいと思う。
『トミーとマツ』星☆☆☆☆。
エンディング曲は星☆☆☆☆☆である。
ドタバタドラマの後に流れる、この上等なメロウなリズムに、心ゆくまで、ゆっくりと浸ってほしい。