2019年9月29日日曜日

映画 「殺しの分け前 / ポイント・ブランク」

1967年 アメリカ。






「ウォーカー助けてくれ、俺には金がいるんだ!」



何十年ぶりに再会した、戦友でもあり親友の『マル・リース』(ジョン・ヴァーノン)。


マルの切実な頼みに、『ウォーカー』(リー・マーヴィン)は、密売金の強奪計画をたてた。


そして、見事に成功。



だが、………… 廃墟のビルで、強奪した金を数えながらマルは浮かない顔。



「足りないの?」マルのそばでは、ウォーカーの美人妻『リン』(シャロン・アッカー)が心配そうに見ている。


ウォーカーの妻なのに、裏ではマルと、ちゃっかりデキちゃったりしてるリン。(不倫リン)



そうして、卑怯者マルは強奪した金を独り占めしようと決心。



そして、立ち上がるとウォーカーに向けて何発か発泡した。


「キャアァーッ!」


叫ぶリンを引っ張って金を奪うと、ウォーカーを置き去りにして、マルは、とっとと夜の闇に消えていった。(金も女もとられて最悪)


哀れウォーカー。

だが、奇跡的に弾は急所を外れていて、ウォーカーは命をとりとめた。




しかし、あの有名な孤島に浮かぶ『アルカトラズ刑務所』に収監されてしまう。


脱出不可能と言われる『アルカトラズ刑務所』だが、ウォーカーはあっさりと柵を乗り越えて、水温10度の海を泳ぎきり、脱獄に成功した。(ある意味、クリント・イーストウッドより凄いんじゃないのか?)




この恨みはらさでおくものかぁ~!(オオッ!怖っ)




妻を寝とられて、強奪した金も奪われて。

当然ちゃ、当然のこと。ウォーカーの復讐が始まる!






原作は、リチャード・スターク(ドナルド・E・ウェストレイク)が書いた『悪党パーカー / 人狩り』。



そう、これは近年、ジェイソン・ステイサムが演じた『PARKER / パーカー』と同じ、パーカー・シリーズなのである。(主人公の名前が『ウォーカー』に変わっているのは、主演のリー・マーヴィンがシリーズ物はやりたくないと言ったからだとか)





そして、これは映画化された記念すべき第1号。



悪党なのに騙されやすいのは、ジェイソン・ステイサム版と似ているが、とにかく、このリー・マーヴィン版は…………




ほとんど喋らない(笑)。




ほとんど喋らないのに、元妻リンの住所を簡単に突き止めたりする。


「許してね、ウォーカー……」

魔が差したリンは、とっくにマルに捨てられて、今はアパートに独り暮らしだった。(月に1度、マルから生活費が送られてくる)



その夜、リンは毒を煽って服毒自殺した。(不倫の代償は高くついたね)





そして、次の朝、配達人がマルから送られてくる生活費を持ってやって来る。



「おい!奴はどこにいる!」(アッ!ウォーカーが喋った!)


配達人の若い男を締め上げると、マルの居場所は知らないが、ジョン・ステッグマンなる中古車販売の男の事を白状した。



(ステッグマン? マルの仲間なのか………?!)




「やぁ、どんなお車をお探しですか?」

中古車店に行くと、調子のいいステッグマンなる男が近づいてきた。



「この車を試乗させてくれ」

運転席に乗るウォーカー、そして助手席にステッグマンが乗ってきた。


シートベルトをきちんと閉めるウォーカーに、「なかなか用心深いんですね」と声をかけるステッグマン。(60年代だもん。シートベルトなんて付いていても誰もしません)


ウォーカーはエンジンをかけると、いきなり猛スピードをだして、メチャクチャな運転を始めた。



車をbackで壁に激突させたり、前進でまたもや壁に激突させる。それを何度も何度も繰り返す。(もう、車はボッコボコだ)



「ヒェーーーーッ!助けてくれぇ~!」

ステッグマンは、フロントガラスに頭を何度もぶつけて血だらけだ。



「マルはどこにいる?!」(アッ!また喋った)


ステッグマンは居所は知らないが、リンの妹であるクリスが知っていると白状した。



「姉妹で、奴の女になってやがるんだぜ」なんて血だらけで言ってのけた。





今度は、クラブ経営をしているクリスを探すウォーカー。


宿敵マルへ辿り着くまでの道のりは、まだまだ遠い………。






すっかり、リー・マーヴィンイズムに感化された自分。


この映画にもリンの妹役クリス役で、アンジー・ディキンソンが出演している。



リー・マーヴィンとは、昔ながらの名コンビだったのですね。(ヤッパリ『デス・ハント』より14年も前だと、アンジー・ディキンソンも若くて綺麗)



それにしても、リー・マーヴィンは1967年でも、『デス・ハント』の1981年でも、ほとんど変わらない姿。



昔から銀髪で老けているせいもあるのだろうが、彼だけ時が止まっているかのようだ。





なんか不思議な感じである。



周りの人々は、いかにも60年代の空気を醸し出しながら演技しているのに、リー・マーヴィンだけが、60年代も、70年代も、そして80年代も、ほぼ姿が変わらなんてね。




監督のジョン・ブアマンも、もちろんリー・マーヴィンの大フアンで、『リー・マーヴィンの息子たち』なる秘密結社のメンバー。




男が惚れる男、それがリー・マーヴィンなのである。



映画は、60年代らしく、凝ったフラッシュバックの回想シーンを何度も挟んでいたりして、今観ると、ちょっとゴチャゴチャしてるかな。



もうちょっと、ストレートに話の展開を持っていければ傑作になり得たろうに、ちと残念な仕上がり。



それでも、ギリギリおまけして星☆☆☆。(リー・マーヴィンにつくづく甘すぎる自分である)