2018年11月22日木曜日

映画 「バーフバリ 伝説誕生 & 王の凱旋 」

2015年、2017年 インド。









巨大な水流が流れ込む滝。


その、はるか下の岩場を、矢で射られた女性が、産まれたばかりの赤子を抱えながら命からがら逃げている。





だが、足を滑らせて赤子ごと川に落ちてしまう女性。


頭まで水にのまれながらも、最期の力をふりしぼり、

『どうか、この子の命だけは…』

と水面に片手を振り上げて、赤子を持ち上げながら、女性は息絶えた。




翌朝、近くの村人たちが通りかかると、川から突き出た手にギョ!と驚く。(異様な光景だ)



村人によって赤子はなんとか救い出されたが、死んだ女性は、その直後に川下へと流されていった。



村人たちは、「子供を滝の上に返したほうがいい!」と言うのだが、村長の妻サンガは聞き入れない。


「子供がいない自分に神が授けてくれた!」と言い張るのだ



そうして、滝の頂上につながっているという、洞窟の洞穴までもふさいでしまう。


サンガはその子供に「シヴドゥ」と名付け育てる事にした。




――――  そうして、時は過ぎて25年。


「シヴドゥ」(プラバース)は、立派に成長した。



身体は筋骨粒々でムッキムキ。

顔は真ん丸で、黒々した太い眉と太い口髭。(とても25歳に見えない(笑))



そんなシヴドゥは、最近、滝の上が気になってしょうがない。


滝に登っては落ちて、それでも登っては落ちてを度々繰り返していた。



母のサンガは気が気じゃない。


村の守り神の石像に、「どうか、あの子の滝のぼりを辞めさせてください!」と水かけの願掛けをすることにした。(日本のお百度参りみたいなものか)



シヴドゥはシヴドゥで、こんな荒行をはじめた母が心配。


今度は母の願掛けを辞めさせる為に、例の重い石像を担ぎ上げはじめた。






皆が呆気に取られる中、それを担いだまま川へとドボン!

滝の下に石像を持っていってしまったシヴドゥ。


「これで守り神は、一日中、水に不自由しないさ!」(願掛け終了である)




そんなシヴドゥの足元に1つの《仮面》が上流から流されてきた。



滝登りをやめて願掛けが成功したと喜ぶサンガだったが、シヴドゥはその日から仮面に夢中。



ずっと飽きもせずに仮面ばかりを見ては、ひとり物想いにふけっている。




そしてある日、神のイタズラなのか …… 


砂の上においた仮面を持ち上げると、仮面を型どった女性の顔が浮かび上がってきた。



シヴドゥは、型どった砂の顔に沿って指で長い髪を描いてみる。



そこへ目もマツゲも足してみる ………… 

そうして、表れ出たその顔に、胸が ズッキューン!ドッキューン!撃ち抜かれたのだ!


仮面の下に出てきた幻の顔に、たちまち恋してしまったシヴドゥ♥️



「この顔の女に会いたいぃぃー!滝の上にあがれば、この女がいるはずだぁー!」



思いついたら即、、行動!


早速、滝登りをはじめたシヴドゥに、幻想のまだ見ぬ女が微笑みかけてくる。(フフッ、いらっしゃいシヴドゥ …… )




ターザンばりに岩をジャンプして、枝をつかみ、岩場をよじ登り、蔦から蔦へとジャンプしていくシヴドゥ。




バケモノなみの驚異的身体能力を発揮して、みるみる登っていく。(ホント人間じゃねぇよ、コイツ)




そうして、やっと滝の頂上にあがると、目の前には、一面に広がる雪景色。



そこに居た!

あの《顔》の女が!



でも剣を片手に大勢の敵と戦闘中。

並みいる敵をバッサ、バッサと切りつけている。


「死体は見つからないよう、始末しておけ!」

部下に冷たく命じるその女に、ポカーン顔のシヴドゥなのだった。







やっと評判の「バーフバリ」を観たが、観ているこっちも、ポカーン状態。



本当、スゲ~よ!インド映画!!




好きな女(アヴァンティカ)が水辺で休んで寝ている隙に、水の中からそっと近づいていくシヴドゥ。


腕にタトゥーの絵柄をササッ!描いては去っていく。(どんな愛情表現なんだろ(笑))



「誰だ?こんなイタズラをしたのは?」

私の周りに、誰か見知らぬ 変態 がいる!(そう、まさに変態である)



アヴァンティカは囮の女性を水辺に寝かせる事にした。


その現場を矢で射ろうと、木の上で待ち構えている。



そんなアヴァンティカの作戦などお見通しのシヴドゥは気配を消して、すでにアヴァンティカの頭上にいる。



シヴドゥは《ヘビ》を放った。

それはゆっくりとアヴァンティカの射る矢の先までと進んできた。





(う、動けない ……… )


そんな隙に、またもや、ササッ!と肩にタトゥーを描いていくシヴドゥ。(究極の変態だ!)





それでも雪道の足跡をたどって、アヴァンティカは、やっと犯人を見つけだした。


(こいつなの?)

アヴァンティカが不審に思ってもお構いなし。


初対面でいきなり愛の告白をしてくるシヴドゥなのである。(もう不審者以外の何者にも見えない)



「好きなんだァァー!君が!!♥️♥️♥️」



アヴァンティカは、当然、シヴドゥに剣で切りかかってきた。(当たり前だ)


だが戦闘中に(なぜか?)突然現れる神殿みたいな場所。(雪の中に????)



切りかかるアヴァンティカをよけながら、肩の防護服を脱がしていき、髪のゴムをといていくシヴドゥ。(変態行為はさらにエスカレート!)



滝で顔を洗わせると、頭にきて追ってくるアヴァンティカに、木の実で、アイライン、口紅を塗るという早業をみせる。(ヒェー!)



最後は、アヴァンティカの腰布を引っ張りながら駒回しのようにまわしていくシヴドゥ。(アレ~お代官さまぁ~!)

そこにあらわれる赤いスカート。




そうして、滝に映る自分の姿に、


(あら、あたしってこんなに綺麗だったの?)

とウットリのアヴァンティカちゃん。




そこへ、あの仮面をもったシヴドゥが現れた。


その仮面を見てアヴァンティカも、ようやく事を察する。


「あたしのためにあの巨大な滝を上がってきたの?」

となるアヴァンティカ。




そして、お互い 好き!好き!(えっ???)


恋する二人は天候も変えてしまい、周りは急にお花畑に早変わり。(エー????)


歌い、踊り、どこから調達したのか次々と衣装チェンジを繰り返す二人。


????????????


でも、ごめんなさい、私は戦いに生きる女なの。



シヴドゥのもとを静かに立ち去っていくアヴァンティカ。



舞台は急に元の雪景色に戻り、敵に囲まれてしまう運の悪いアヴァンティカ。



そこへ、シヴドゥが颯爽登場!


重たい石を担ぎ上げて、それをぶん投げた!


その衝撃で雪崩が一気に発生。


雪崩に流されて敵たちは、みるみる転がり落ちていく。




でも雪崩が強すぎて二人も危ないぞ!



咄嗟の機転で木の皮をはいでソリをつくりだす器用なシヴドゥ。


それに乗って、無事に逃げ去った二人。(ホントになんでもありなんだな)



007なみの危機を簡単に回避したシヴドゥとアヴァンティカなのだった。





不条理な世界もここまでやってくれると、トンデモなく面白くなっていく。


今まで観たこともない世界観。

本当に特殊な映画である。(特殊すぎるわい(笑))





この後、『バラーラ ディーヴァ』が治めるという《マヒシュマティ王国》にやってくる二人。



そこには鎖で繋がれた前国王の王妃『デーヴァ セーナ王妃』がいるのだ。


そんな王妃を助けようとしているのがアヴァンティカが所属している反乱軍なのである。



これにアヴァンティカに惚れてるシヴドゥが加勢しないはずがない。

さっそく簡単に救出してしまう。




だが、助け出した王妃から聞かされたのは、シヴドゥの本当の正体。


なんと!シヴドゥこそが王妃の実の息子であり、正当な王位を次ぐ者、《バーフバリ》だったのだ!




そして物語は、今の国王に殺されていた父親の敵討ちになり、佳境の第2部へと続いていく ……



巨大な黄金像あり~の、


巨大な望遠鏡あり~の、


巨大な弓矢あり~の、


全てが巨大な連続のスペクタクル劇!





いったい、いくらの制作費をかけて、こんなコメディ史劇を作り上げたんだろう。(もはや、コメディと言い切ってしまおう)



インド映画の規模の大きさにビックリすると同時に、この脚本と演出に、ポンとお金を出してしまうスポンサーに驚愕する。(日本では絶対ムリだ)



こんなロマンチストでいて、闘いなるとめちゃ強いバーフバリ(シヴドゥの本当の名前)という主人公も斬新でございました。



見終わった後、全平民のように歓喜して叫んでみたくなる気持ちも、よく分かる。


「バーフバリ!バーフバリ!バーフバリー!」っと……



でも、根は、ご覧のように、まるっきりの変態野郎である。(笑)



星☆☆☆☆☆。(長いけどオモシロイよ)

2018年11月20日火曜日

映画 「バグダッド・カフェ」

1987年 西ドイツ。







♪ア~   ア~ ア~  アイム、コォ~リング、ユゥ~♪



ジュベッタ・スティールの声が、モハーヴェ砂漠に、響きわたる。




この映画、お話自体は、何て事ないのだ。




ドイツ人の太った女性ヤスミンが、砂漠の真ん中で、旦那と喧嘩して、たまたま立ち寄った、モーテル兼、ガソリン・スタンド兼、カフェの『バグダッド・カフェ』に居着いてしまうお話。



そんなカフェには、グータラな旦那を怒鳴りつけて、子供を抱えながら孤軍奮闘している黒人女性『ブレンダ』(CCH・パウンダー)がいる。(髪の毛、バッサバサ)



毎日、イライラしているブレンダ。


そんなブレンダにとって、変な客ヤスミンは、格好の標的となった。



勝手にカフェを掃除してしまったり、子供たちと打ち解けてしまったり、ヤスミンのやる事、する事が、いちいちブレンダの癇にさわるのだから。



そして、ついに、勝手に孫をあやしている姿に癇癪が爆発する!


「自分の子供と遊びな!!」と。


怒鳴りつけるブレンダに、ヤスミンは「子供はいないの……」とションボリ。



そうして、しばらくして戻ってくるブレンダ。

「ごめん……言いすぎたよ、アタマがどうかしてたんだ……」(あら、素直)



少しずつ打ち解け始めたブレンダとヤスミン。


寂れていた『バグダッド・カフェ』は、ヤスミンの力で活気を取り戻していくのでした。





てのが、このお話の流れである。
本当に何て事ない話なのだ。




この映画の監督は、誰だったっけ……。

そう、そう、パーシー・アドロンって人だったが、この映画以降は全くパッとしなくて、いつの間にか消えていった感じである。




でも、この映画はヒットした。



口コミで、徐々に火がついて、評判になっていった。



何が良かったかって、それは、もちろん曲の力である。



うら寂しい砂漠に響きわたる、この主題歌『calling you』。



劇中で何度もかかるたびに、なんともいえない気持ちにさせられる不思議なメロディー。



ヤスミンが一人歩く砂漠、夕陽の沈みかけた砂漠に、この曲が流れはじめると、まるで心の中の孤独感をえぐられるような……そんな気持ちにさせられるのだ。



本当に不思議な曲である。


まるで、催眠術にかけられているような錯覚さえ思わせる。



この、ジュベッタ・スティールの『calling you』が入っているアルバムを、なぜか買い求めた自分。


まさに、魔法(マジック)にかけられたように。



♪ア~ ア~ ア~ アイム、コォ~リングユゥ~♪


聴いてほしいし、観てほしい。



星☆☆☆☆

※《 後記  》なんて事だ!!


この映画には、あの名優『ジャック・パランス』が出ているではないか!


「シェーン」や「攻撃」などで名をはせた名優中の名優である。


全く気がつかなかった。



あの若い時の強面の顔が、歳をとって、こんなに柔和になっているんですもん。


これが重なるはずもない。


往年の『ジャック・パランス』フアンは、絶対に観る価値ありである。

たいした話だなんてとんでもない!(汗)

これだから映画は恐ろしい。ヒーッ!失礼しました~。

2018年11月18日日曜日

映画 「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」

2014年 ニュージーランド。






ニュージーランドの首都ウェリントンにシェアハウスをしているヴァンパイアたちがいる。



我々、撮影班は十字架をつけて特別に取材させて頂きました(変な導入部だ、ドキュメンタリー風?)



夜6時に起床。



几帳面で明るいヴァンパイアのヴィアゴ(379歳)が一番に起きて一人一人起こしていく。



反抗期のディーコン(183歳)は、5年間血だらけの皿を片付けないで、みんなに責められる。


拷問マニアのヴラド(862歳)は、中世の時代から生きていて、ちと時代錯誤だ。



最年長のピーター(8000歳)は、スキンヘッドにMr.スポックのような耳をもつ。



この四人が仲良く?一軒家でシェアハウスをしているのだ。



ピーター以外の3人は夜になれば町へとくり出す。



店に行き獲物を探してまわる。(ヴァンパイアは招待されないと店に入れない、結局ヴァンパイアの経営している店に入るのだが)


ディーコンの使いパシリ、ジャッキー(中年の人間の女性)が彼らの獲物を調達することもある。

ヴァンパイアになりたい彼女は、けなげに、せっせと血だらけの床を掃除をしたり、彼らの血だらけの服をクリーニングに出したりもする。



ある夜、ジャッキーが、ニック(男)とジョセフィン(女)を獲物として連れてきた。(あんまり思い入れない人物なので死んでもいいや、くらいの気持ち?)


ジョセフィンは獲物になったが、ニックは、みんなに追い回され、逃げる途中で地下のピーターに噛まれて吸血鬼になってしまった。



かくして、新入りをいれてのシェアハウスがはじまるのだが………。




なにからなにまで馬鹿馬鹿しい、ニュージーランド映画のホラーコメディー。




ヴァンパイアたちも現代で生きてくのは大変です。


おしゃれをするにも鏡に映らないので、互いに互いの姿をスケッチして、教えあったり。

自慢の部屋のソファーを血だらけにしたくないので、獲物に噛みつく前には、ちゃんと、新聞紙をひくのだが、動脈を誤って噛めば、血が噴き出しすぎて、苦労も水の泡。



町に出れば狼男たちの集団とメンチをきりあったりと(あんたら登下校中の不良か?)
全然怖くないヴァンパイアの、面白おかしい日常を、映画は描いていきます。




新入りのニックは、やがて昔からの人間の親友スチューを、シェアハウスに連れてきます。



スチューは、ニックがヴァンパイアになってもこれまでどおりに接してくれる、本当に良い性格の持ち主だ。


他のヴァンパイアたちにも、スチューは、好かれるのだ。


でも血色のいいスチューは、一方では、ヴァンパイアたちには(あ~おいしそー!)にみえるのだが。


イヤ!!イヤ!!ヴァンパイアは、


「絶対にスチューは、噛まない」

と全員一致で言わせるほど気に入られてしまった。




スチューはヴァンパイアたちに、パソコンを教え、ネットワークや、現代の情報を教えたりしていく。(ヴァンパイアたちには、ちょっとしたカルチャーショックだろう)



スチューが、好かれる一方で、ニックの調子よさは、どんどんエスカレートしてきた。



誰彼構わず、「俺はヴァンパイアだぞ!」と風潮しはじめた。

みんなもハラハラしだす。



そんなニックを反抗期のディーコンまでもが、「止めろ!」と制するのだから、よっぽどだ。




そして、ある朝、事件は起きた。



地下でピーターの叫び声がするのだ。


几帳面なヴィアゴが地下の扉を開けると、陽が射していて丸焼けでのたうちまわるピーターがいた。



ヴィアゴは地下に降りていけない。

ディーコンもヴラドも起きてきて地下に向けて水をかけるが、間に合わなかった。



陽が沈み、やっと地下に降りていくと、地下の窓が割られ、石板の下敷きになって死んでいるヴァンパイアハンターの死体と、丸焦げになったピーターの死体があった。


ニックが、しゃべってまわったので、ハンターがヴァンパイア退治にきたのだ。(ピーターに返り討ちにあったが)


だが、日光はふせげなくてピーターは焼け死んだのだ。

怒りのディーコンはニックに、とびかかり、大喧嘩が始まる。

押さえつけるヴラド。



あまりの大騒ぎに近所から苦情がでていると、警官がやってきた。

ふたりの警官に慌てて催眠術をかけるヴィアゴ。



ふたりの警官には石板の下で死んでいる死体が、布団をかぶった酔っぱらいに見えるらしい。

火災報知器がないとか、チンプンカンプンな事を言って帰っていった。(ホッ…)




警官が、帰ったあと、ニックのヴァンパイア裁判が始まった。



ニックは、この家から無期限の追放、恥辱まみれの行進(?)。


「恥を知れ!恥を知れ!」


3人がニックのまわりを指差しながら、クルクルまわる(?これが恥辱まみれの行進??)
ニックとスチューは、家を出ていく。



「スチューまた、来てね、じゃあね!」3人が手を振ってる。(なんじゃ、こいつらは)


なんかズレてるヴァンパイアたちなのだった。





映画はまだまだ続くのだが、こんな調子で、ヴァンパイアたちの生活が続いていく。



ニュージーランドの映画なんて初めてみたが、うん!適度にバカバカしくて気に入った。

多分アダムスファミリーが好きな人には、気に入る映画じゃないでしょうか?

役者たちもアドリブ全開で楽しそう(だいぶ映画のために縮めたらしいが)



肩の力を抜いて観てくださいませ。

星☆☆☆

2018年11月17日土曜日

映画 「スイミング・プール」

2003年 フランス。






薄暗い雨続きのロンドン。



ミステリー作家、『サラ・モートン』(シャーロット・ランプリング)は、イライラしていた。



褒められるドーウェル警部シリーズの文筆には飽き飽きしていたし、訪ねた出版社のオフィスでは、新進作家をベタ誉めしている出版社長のジョン・ボスロード(チャールズ・ダンス)がいたからだ。



社長室でジョンと二人になると、サラの不満は爆発した。


「なにが不満なんだ?本はベストセラーだし、お金にも不自由していないし」


「あたしを見れば金、金、金、もう、ウンザリよ!」



ジョンは、しばらくおいてなだめるように、(ドル箱作家だもんね)


「フランスの別荘に行ってみないか?」と提案する。


「あなたも来てくれる?」(ここでジョンとサラが深い関係だとわかる)


「娘がいるからねぇ~、たぶん週末には行けると思う」(サラはジョンと不倫関係か…割りきった大人の関係)


家に帰宅すると、年老いた父親が、ソファーで眠りこけている。


サラは、フランス行きを決めた。




フランスまでの列車での一人旅…。


列車は、野を越えて山を越えて進むと、目の前には、陽の光が燦々と射してくる別世界が現れた。



駅に着くと、ジョンが手配していた世話係の年寄りマルセルが待っていていた。

別荘は、2階建ての建物で、白い外壁には蔦が這い、広いバルコニーが突き出ている。

これなら、日光浴が充分できそうだ。




豊かな木々に囲まれて、庭の芝生も綺麗に手入れされている。



目の前には、プールがあるが、使ってないようで、覆いのカバーをかけて枯れ葉が浮いている。



部屋でくつろぎ、日射しを浴びて、伸びをして、近所の店でお茶をして、平穏な生活をしばらくは満喫するサラ。


だが、ジョンはやってこない。




「悪い、まだ仕事が片付かなくて」

少し、落胆して寝床につくサラ。




真夜中、妙な物音がして、下の階に降りて行くと見知らぬ女の子がいた。



「あなたいったい誰なの?ここは、ジョン・ボスロードの別荘よ!」サラが叫ぶ。


「ここは、わたしの家よ!」金髪の若い女の子は言い切った。

もしかして、この娘、ジョンの娘?



ジュリー(リュディヴィーヌ・サビエ)と名乗る娘は、呆れるサラを無視して、さっさと荷物の荷ほどきを始めるのだった。


かくして、おもわぬ珍客にサラの静寂な生活は終わり、明くる日から、ジュリーの奔放な行動に振り回される日々がはじまるのだった。




主演のシャーロット・ランプリングは当時50代後半(三白眼のクールビューティーが年をとったものだ)が、神経質な推理作家を演じている。



リュディヴィーヌ・サビエは、健康的な眩しい肢体を思いっきりさらけ出す。



プールは全裸で平泳ぎしてる。(何カップあるのか、ブルン、ブルン)


夜は、色んな男たちを誘い出しては、SEXだ。



毎晩毎晩アハ~ン、ウフ~ン。


とても耳栓なしでは寝られないサラである。



だが、ジュリーが気になるサラは、次第に無視できなくなり、ジュリーを覗き見したり(おやおや)プールで日光浴したり、泳いだりして変わっていく。



年齢も性格も違う二人は、次第に歩みより始めるのだ。


そんな時に、ある『事件』がおこるのだが………。






何だか変わった感じのミステリー映画である。



フランスのミステリー映画って、どうしても割りきれないモヤモヤしたものが残るのは、やはりお国柄だからだろうか。



この映画も、やはり最後に、そんな余韻を残して終わる。




最後に、全然、顔の違うジョンの娘が現れたりするのは、まるで意味が分からない。(説明も一切なしである)



これをどう解釈すればいいのか。



公開時には、様々な憶測や推測が巻き起こった。




監督のフランソワ・オゾンいわく、「自由に観てくれていい」だったが……



自由ったってねぇ~(何か投げっぱなし、やりっぱなしのようにも聞こえるが……)



犯人の動機から、目的、手がかりなど、キチンキチンと小数点も出る事もなく、きれいな割り算で締めくくられるイギリス・ミステリーになれた人には、この映画は難解だし、お気に召さないだろうと思う。



でも、リュディヴィーヌ・サビエのお宝を拝めただけでも、まぁ、いいか(笑)。


太陽燦々の陽の下では、人は原始にかえり本能のままに生きる。


多少は辻褄があわなくても、それくらいいいじゃないか。



これも人生さ。



これがフランス的解釈なのかな?



フランスミステリーに正統性を求めてはいけませんね(笑)

星☆☆☆。