1976~1981年 。
やっぱ、『チャーリーズ・エンジェル』といえば、このテレビシリーズが本家本元だろう。
大富豪で謎の人物チャーリーにスカウトされた元婦人警官たち。
顔も見たことのないチャーリーの探偵事務所で、正義の為に、それぞれの特技やお色気をつかって八面六臂の大活躍をする。
何人かエンジェルたちを紹介したいので、どうぞおつきあいくださいませ〜。
いつもハイネックを着ている露出の少ないエンジェル。(本人が嫌がっていたらしいが)
ゆえに男性人気はいまひとつだったが、同性の女性視聴者には好かれていたらしい。
エンジェルの中では頭脳派で、作戦や計画をたてるのもこの人。
目の見えない父親がいるし、チャーリーとも知り合いらしい。
吹き替えでは、「~だわ」とか女言葉も少なかった。「~なんだ!」という断定的な言い方が特徴的で、よく覚えている。
あと、よく車の運転をして追跡したり、敵から逃げたりしていたなぁ~という記憶もある。
第1~3シーズンまで登板した。
サブリナよりお堅くなく、スタイルのよいビキニ姿をみせてくれる。
ジャクリーン・スミスがエンジェルに選ばれるには、最後まで難航したらしい。
モデルあがりの大根女優呼ばわりする輩もいて、(ヒドイ)本人も最初は辛い思いをしたらしいが。
だが、選ばれたジャクリーンは、露出を嫌がることもなく、様々なアクションにも進んで挑戦していった。
彼女だけが、第5シーズンまで続くハードなエンジェルを全話出演したことを思うと、そうとうメンタルは強い方だろう。
ケリーのエピソードで印象にのこっているのは、恋人役のトム・セレック(売れる前)との別れ。
エンジェルの仕事と恋の間で揺れ動き、結局泣き泣き別れるのだが … 。
思えばケリーのエピソードは悲惨なものが多い。
拳銃でアタマを撃たれたり(よく助かったものだ)、催眠術をかけられて危うく暴走車で死にそうになったり。
孤児院で育ったという境遇だけでも可哀想なのに、次から次へと災難が降りかかる。
最終回なんて、ケリーが生死をさまよい、他のエンジェルたちが見守る中で、これまでのエピソードを振り返るストーリー。
そして、やっと最後の最後に医者の側に隠れたチャーリーと対面するのだ。(DVDはシーズン3までしか発売していない、何故に4、5が出ないのだー!)
もちろんケリーは生還し、ハッピーエンドなるのだけど。
●ジル・マンロー(ファラ・フォーセット)……
当時はファラ・フォーセット・メジャーズと名乗ってました。(俳優のリー・メジャーズと結婚していた為。後に離婚)
もう、この当時のファラ・フォーセットの人気ぶりは凄かった。
チャーリーズ・エンジェルが大人気番組になったのも、ファラの存在あってこそだった。
それくらい何もかもが衝撃的だったのだ。
まず、ファラといえば、あの、独特の髪型。
トップからたくさんのレイヤーがはいっていて、長い髪は、ふんわり広がり、いつも風を受けているよう。サーファーカットとか、ライオンヘアーなんて言われていたっけ。
これをマネする女性も、当時多かった。
そして、ニコッと笑うと歯が綺麗にみえるのも特徴的だった。
そして、なにより、なにより、衝撃的だったのが
『ノーブラ』!!!
ブラジャーを、まったくしないのだ!
『チクビ』の形が、もう、くっきり丸見えなのである!!(ヤッター!!)
だが、本人、それを全然、気にすることも恥ずかしがることもなく平然としてる。
番組のプロデューサーは毎回ハラハラ。
「今日は番組中、7回も『チクビ』が立っていたぞー!!」なんていうのもしばしば。(なんちゅー表現じゃ (笑) )
だが、《チクビ効果》か、はたまたファラの髪型か、全てが負に向かわずに、人気はウナギ登り。
水着姿のポスターなんて全世界で1200万枚バカ売れしたのだった。
あと、ファラの凄いところは、髪型や《チクビ》だけではない。(やけにチクビにこだわっているなぁ)
運動神経抜群なのだ。
番組中でも、エンジェルたちが潜入捜査の為に、変装したり、様々な職業のプロになるのだが、どれも軽々こなしているようにも見えた。
水泳のインストラクターや、テニス、ローラースケートなどなど……、身体を使うスポーツのどれにも長けている。
自由自在に操りながら、右に左に華麗なスケボーさばき。
犯人に追われながらもジルのスケボーはスイスイ進んでいく。
道路に出れば、そばを通りかかったトラックの荷台に捕まりながら、スケボーを乗りまわすジル。(時速何キロでてるのか、危ねぇ~)
その後方を犯人の車が追う。
ジルの乗るスケボーは、トラックから離れると、広い公園にやってきた。
追いつく車を、すんでのところで、スケボーを上手く横に切る。
そして、くるんと、芝の上を1回転。
犯人の車は、正面の障害物をよけきれず、そのままぶつかり、ズドン!
犯人は捕まり、事件は見事一件落着するのだ。
CGも何もない時代に、ひとりの女優が、これだけの事を見せてくれる。
今、観ても、スゴイ事じゃなかろうか!
現代の、立ちんぼで棒読みの台詞しか言えない女優は、逆立ちしてもファラに敵うまい。
そして、瞬く間に、本国アメリカじゃオバケ番組になってしまった。(視聴率が60%まで跳ねあがったとか)
アメリカじゃ、出るわ出るわ!の「チャーリーズ・エンジェル」関連の商品。
3人のポスターから、関連本、3人の人形まで発売されてとぶように売れた。
そんなブームの時に、1シーズンでファラが、突然、降板してしまう。(夫のリー・メジャーズが奔放なエンジェル役に怒ったとか、本人が映画界に進出したかったとか……)
焦ったのは番組側だ。
この人気のファラを手放してなるものか、と大激怒。(そりゃ、金が金を呼ぶんだものね)
ファラの降板は、泥沼裁判まで持ち越されることになった。
そして、勝訴したのは、番組側。
結局、ファラは、8エピソードに出演することで裁判は和解したのだった。(ゲスト出演としてシーズン3、4に出てます)
そして、シーズン2よりレギュラーになるのが、
当然、ジルの妹なので、サブリナやケリーとは、最初から顔なじみ。
だが、演じるシェリル・ラッドのプレッシャーは大変だったろうと思うのだ。
突然現れた彼女には、「なんだ?あの女は?」とか、「なんでファラの代わりがあの女なんだ?、ファラを出せ!!」とか番組側に非難や投書があったと推測される。
それくらいファラ・フォーセットの人気が爆発すぎた。
そして、何をしてもファラと比べられて見られたと思う。
シェリル・ラッドは、小さな時からスターを夢見て、ダンスを習い、母親の応援で、見事エンジェル役のオーディションに合格した。
163cmの欧米人としては、小柄な体格は、サブリナやケリーと並ぶと、ほんとに二人の妹にも見えてくる。
金髪の長い髪にオデコをみせるようにピンでとめている。
なんだか子リスみたいな笑顔をみせる女優さんだと思った。
多分に性格も素直なんだろう。
そんなブーイングに卑屈にもならずに、笑い演じる彼女もいつしか、エンジェルの仲間に溶け込んでいく。
固定フアンもついただろう。
だからこそ、最終のシーズン5までシェリルもジャクリーン・スミスと一緒に続投していったのだ。
かくいう自分もファラ・フォーセットは好きだったが、健気なシェリル・ラッドも好きになった。(世の男が守ってあげたいと思わせるものを、彼女からは感じさせた)
その後のエンジェルたちは、残念ながらあまり印象にない。
シーズン4だけのティファニー・ウェルズ(シェリー・ハック)… 霊感のつよいエンジェル?ピンとこなかった。
シーズン5だけのジュリー・ロジャース(タニヤ・ロバーツ)… セクシーだけ。ほとんど印象にない。
時代が80年代に近づくにつれて、エンジェルの勢いも衰退していった気がする。
それでも映画化やリブートが続くのは、この本家の輝きがあればこそ。
エンジェルよ永遠なれ。
星☆☆☆☆をつけたくなる気持ちご理解を。
あー!ボスレーの事、書くの忘れてた。
名優デヴィッド・ドイル様のコメディ演技、充分、笑わせてもらいました(笑)