その昔、クリスマス映画といえば『三十四丁目の奇蹟』や『素晴らしき哉、人生』などが定番だった。(それも随分古いが…)
そこに、この『ホーム・アローン』が現れた!
映画は大ヒットして、クリスマスといえば『ホーム・アローン』という風に、とって変わった。
それ以降もクリスマス映画はつくられてはいるものの、この映画を越えるものは中々出てこない気がする。
それくらい主人公役のマコーレー・カルキンが残した印象は、当時凄かったのだ。
金髪で天使のような可愛らしさに、イタズラ小僧の悪ガキさが同居しているのだから、誰もが微笑まずにはいられない。
最大最強の魔性。
無名のカルキン少年(当時10~11歳くらいか?)は、これ一作で瞬く間にスターダムに昇りつめる。
話のあらすじをここで、クドクドと書くのは野暮だろうと思うので、簡単に……
《1》は、家族と親戚たちが旅行に行くために、前日に家に集まるが、停電で目覚まし時計が止まり、慌てて出発すると、末っ子の『ケヴィン』(マコーレー・カルキン)が、一人だけ取り残されてしまう。
そして、コソ泥コンビ。
短気で金歯の小柄な中年『ハリー』(ジョー・ペシ)、
《2》では、おいてけぼりにされずに、飛行機に乗りこんだまでは良かったが、家族とは別の飛行機に間違って乗ってしまい、一人ニューヨークに来てしまう。
そこでも、やはり(なんの因果か)例のこそ泥コンビと遭遇してしまい、孤軍奮闘戦うのである。
この、こそ泥コンビが最高におかしくて笑わせてくれる。
ケヴィンの仕掛けたトラップに面白いようにひっかかって、その都度、その都度、見事なリアクションをしてくれるんだから拍手喝采だ!
そして、どんなに悲惨な目にあっても、まるで不死身の二人。
バーナーで頭を焼かれようが、階段を落とされようが、何メートルもある落とし穴に落ちようが決して骨も折らないし絶対に死なない。(ある意味、この二人の方が凄い!(笑))
ほんとなら、何度死んでいる事か(笑)。
だからこそ、ケヴィンもイタズラを繰り返す事ができるのだ。
とにもかくにも、クリスマスといえば、この映画が今でも風物詩。
しばらくは、この『ホーム・アローン』が、その王座を明け渡す様子はないようである。
星☆☆☆☆☆。