2018年10月13日土曜日

映画 「アメリ」

2001年 フランス。



冷淡な元軍医ラファエルと神経質な元教師アマンディーヌの間に生まれた『アメリ・プーラン』。


心臓病と勘違いした父はアメリを学校に行かせず、勉強は母親が教えていた(ヤブ医者じゃないのか?)。


だが、母親は飛び降り自殺の巻き添えで死に、父親ラファエルは自分の殻に閉じ籠ってしまう。


幼いアメリは、誰にもかまってもらえず、それ以来、空想の世界に暮らすようになった。




そうして他人とのコミュニケーションが満足にとれないまま、22歳になった『アメリ』(オドレイ・トトゥ)だったが、

「とにかく自立してみよう!」と動き出した。



家を出て、カフェで働きながら、一人暮しをはじめてみる。


でも………

やはり、しまいには空想の中で暮らす日々。



ある日、偶然、前の住人が残していった子供の宝箱を見つけだしたアメリ。



アメリの空想は広がり、探偵の真似事をしはじめた。


前の住人を見つけ出し、宝箱をひそかに返したアメリ。

喜ぶ姿を目にすると、生まれて初めて、『他人』と関わったという興奮に、喜びを感じるのである。



それからは、父の庭の人形に旅をさせて、写真を撮って、父に送りつけて旅の楽しさを思い出させたり(ここまでは、まだ許せる)、


近所の未亡人に亡くなった夫の手紙を捏造(?)して幸せにしたり(文書偽造)、


意地悪な近所の八百屋のオヤジには、家宅侵入までして(もはや犯罪!)、勝手に内装を変えたり、あげくには精神病だと勘違いさせたりして楽しんでいた。(もはや空想がひどすぎて、善悪の境すらも分からなくなっている)



だが、誰も彼女の存在に気づかない。(当たり前だ、隠れてやってるんだから。それに見つかれば即、逮捕である)



だが、そんなアメリにも気になる男性がいた。
無人写真機の前で、捨てられている写真を収集している『ニノ』(マチュー・カソヴィッツ)という変わり者の若者である。



ニノに声をかけられないアメリは、自分に関心をもってもらえるように、小出し、小出しに、自分につながる手がかりやヒントを残していくのだが……。




前髪パッツン、太眉のオドレイ・トトゥの可愛さで映画はヒットした。(時代のファッションは繰り返されるのか、昔のオードリー・へプバーンじゃないか)


おしゃれな少女漫画のエッセンスもあり、次々とオドレイ・トトゥの映画が、この時期、日本に入ってきてたっけ。


でも、終始イライラさせられるラブ・ストーリーだなぁ~(笑)


オドレイ・トトゥの可愛らしさで、なんとか、ギリギリ持ちこたえている映画である。


暖色系の綺麗な画面作りでも、アメリのやっている事は、もはや、エスカレートしていく犯罪以外の何物でもないのだから。(笑)

星☆☆☆