2021年5月13日木曜日

ドラマ 「美しい橋」

1977年 10月2日。




昔むか~し、あった東芝日曜劇場の『美しい橋』。


名プロデューサー、石井ふく子さん直々のご指名で、あの!山口百恵が出演している。



昭和30年、まだまだ貧乏長屋が並ぶ東京下町。


そこにある、大きな石橋の上で偶然に出会った男女の純愛物語である。



百恵ちゃんの相手役は、友和……じゃなくて、若かりし頃の江藤潤さん。(右目の下のホクロが特徴的)


江藤潤さんは、生まれつき体が弱くて、母親や兄貴にも、過保護に育てられた『石田トモジ』を演じている。


その為、出来る仕事もなくて、無職だし、冴えないし、まるっきり情けない男である。(百恵友和フアンには不満があろうが、この役をキリッ!とした二枚目の友和では無理だろう)


無職の『トモジ』(江藤潤)は、成人して、いい歳になってるのに、いまだに兄夫婦の家で厄介になっている始末。(本当に情けなぇ~奴)



そんなトモジでも、やっぱり居候(いそうろう)は気が引けるというもの。


(せめて赤ん坊の子守りだけでもしなくては……)と思い、兄夫婦の赤ちゃんを背中に背負うと、ぶらり、石橋へとやって来たのである。


背中の赤ん坊がワンワン泣いてる。(泣き声はすれど、この赤ちゃん、映像を見れば全然泣いてないのだけど、そこはご愛敬ってことで (笑) )


「坊や、もう泣いちゃダメよ」


トモジが、そんな声に振り向くと、そこにいたのは、スーパーアイドル百恵ちゃん


トモジは『木村チエ』(山口百恵)の姿を見て、一瞬で、


ずっきゅーん! どっきゅーん! 胸射たれる💘。(DA PUMP風に言うと)



『木村チエ』も、また貧乏な長屋暮らし。


行商で働く母親(菅井きんさん)と幼い弟がいて、自身も、近くにある石鹸工場で懸命に働いている。


一目惚れしたトモジは、そんなチエに会いたくて、次の日から、石橋の上をウロウロする事になった。


そこへ、偶然、自転車に乗って衝突してきた『チエ』(百恵ちゃん)。


多少、ケガをして痛い思いはしたけれど、チエの家で手当てをしてもらったトモジは、もうデレデレ状態である💖💖💖。


そんなチエに、


「また明日ねー!トモちゃん!!」


なんて声をかけられると、トモジのやる気は急上昇する。(「キャッホー🎵(≧▽≦)なんて声が聴こえてきそう」)



(あの子の為にも、俺もちゃんと仕事を探して真人間にならないと……)


下町の工場に、やっと見習工の職を得たトモジは、油まみれになりながらも真面目に働き始める。



そして、あの石橋に急いでかけて行くと『チエ』(百恵ちゃん)が待っていてくれるのだ。


雨の日も☔、風の日も、そして雪の日も……。




こんなのが『美しい橋』の大まかな話。



地味だし、大袈裟な出来事もあまり起こらない。


でも、それが《良いのだ》。



心をじんわりとさせてくれて、まるでサラサラとした清涼飲料水のようなモノが、体の隅々にまで行き渡っていくような感じがする。



こんな良質なドラマを、昔の東芝日曜劇場では、1時間1話完結の形で当たり前のように放送していた。(最近じゃ、東芝がスポンサーを降りてから、連続ドラマの枠になって、ほとんど観てないけど)


長年、こんなクオリティーを落とさずに放送していたのだから、今更ながらにビックリしてしまう。(♪光る、光る東芝~)


小説なら、小気味よい短編小説を読んだ気分にもさせてくれるのだ。



ドラマティックな『赤いシリーズ』も良いのだけど、よくぞ、百恵ちゃんを東芝日曜劇場に起用してくれた石井ふく子先生にも大感謝である。


「彼女はちゃんとした演技力がある!」(石井ふく子先生談)



ドラマの後半は、結核の疑いがあるトモジが、チエに

「もう会えない……俺に近寄るとうつるから…」と別れ話を切り出す。



そんなトモジにチエは、


「その、トモちゃんの《結核》、私が貰う!」


と言って、自ら強引にキスしてくる。



おったまげる『トモジ』(江藤潤さん)の顔。



当時、スーパーアイドル百恵にキスされて、百恵友和フアンの怒りをかった江藤潤さんだったけど、今となっては(役得)良き思い出なのかな?


私なんか、今の目で観ると「冴えない男たちにも、夢を与えてくれてありがとう!」と言いたくなってしまうのだが……



ドラマは星☆☆☆☆☆。


戦後、まだ復旧が進まない寂れた町並みや空気感、それに人の情けや純粋さなど……全てをしみじみと楽しみました。


(※結局、《結核》はヤブ医者の誤診だったとさ。喜び抱き合う百恵ちゃんと江藤潤の笑顔でドラマは幕となる。チャンチャン! (笑) )