2019年5月13日月曜日

アニメ 「ジョジョの奇妙な冒険 3部」

2014~2015年。





《エジプト カイロの風景》



そして、いよいよ、第3部「スターダスト・クルセイダース」である。(全48話)





なんだ、これは?!



凄い!

カッコいい!

痺れた!!



そう、そう、こんな「ジョジョ」を自分は見たかったのだ!待っていたのだ!!




第3部からは、『スタンド』が登場する。



『スタンド』とは、特別な力を持ったヴィジョンであり、その力を持った者のそばに現れる守護霊みたいな存在。


個人の特性により、様々な能力をもち、その形も人間に近いものから、動物のような形、無機質なものまでと千差万別。



第1部で、石仮面により吸血鬼となったディオはジョナサンとの対決で敗れはしたものの、頭部だけの存在になっていたが、それでも死なず生きつづけていた。



そして100年後、復活したディオは、ジョナサンの首から下の肉体を乗っ取った。



そして、エジプトに渡ると、エンヤという老婆から貰った『弓』と『矢』でスタンド能力を手に入れる。(『矢』に射ぬかれるとスタンド能力が表れるのだ)



首から上はディオでも、肉体はジョナサン・ジョースター。



当然、ジョナサンの子孫たちにも、その影響が出始めた。


ジョナサンの孫で、年老いたジョセフ。

その娘ホリー。


そして、そのホリーが日本で結婚して産まれた高校生の空条承太郎にも、次々と『スタンド能力』が表れる。




だが、『スタンド』を操るには強い精神力が伴い、制御できなければ、『スタンド』が自らの肉体を滅ぼすこともある。



もともと、穏やかな性格のホリーには、『スタンド能力』は仇となり、高熱を発して倒れこんでしまう。



このままだと、次第に衰弱して死を待つばかり。



ホリーを救うには、元凶のディオを探しだし倒さなければならない!



かくして、ジョセフと承太郎は、同じスタンド使いで仲間になった、アヴドゥル、花京院と共に、遥か彼方エジプトにいるディオを倒すために旅立つのだった。






…………って、いうのが第3部のストーリーなのだが……



最初、これを見たとき、よくこんな事を思いついたものだ!とひたすら感心した覚えがある。



『スタンド』なんてのを思いついただけでも、コロンブスの卵を見つけたような発見と同じじゃないだろうか。



この形は、その後、色々なメディアに影響を与え、『ポケモン』なんてのも、形さえ違えど、この「ジョジョ」の『スタンド』に影響を受けているのはあきらかである。



この魅力的な『スタンド』とメインの登場人物だけでも、ここに少しばかり記しておきたいと思う。



空条承太郎…主人公で高校生の『スタンド』使い。


長い丈の学ランに鎖をつけたり、バッジを色々つけてみたりと、不良だが、人一倍、こだわりのお洒落に気を使う高校生である。(まぁ、どんどんシリーズごとに凄い格好の人物たちが、次々出てくると、こんな格好でも、後半、地味に見えてくるのだが)


髪の毛と学帽の境が分からないのが、これまた特徴的。


スタンドは、人のかたちをしていて、強烈な連打を放つ近距離パワー型で、スタンド名は『スタープラチナ』。


「オラ!、オラ!、オラ!………」の掛け声と共に、くりだされる鉄拳のスピードは凄まじく、どんな敵もそれに捕まれば防ぎようもないくらいである。


やがて、そのスピードは時間さえも越えて、数秒なら時を止める事さえ可能となっていく。


後、指だけが鋭利に伸びて切り裂く『スターフィンガー』なんて技も兼ね備えている。(便利な技だけど、なんだかAV男優のフィンガー・テクニックを想像させてしまう。妙にエロい技 (笑) )





ジョセフ・ジョースター……60代のアメリカ人で、ジョナサンの孫、承太郎の祖父。


そして第2部の主人公。


アメリカ人らしく、ノーテンキで大雑把な性格だが、イカサマも得意中の得意。

『波紋』も使えれば、『スタンド』も使えるという、ある意味便利なお方である。


スタンドは、茨のツルのような形を腕から出す、『ハーミット・パープル』。

最初は、それをポラロイドカメラに巻き付けて念写をするくらいだったが、TVに接続して、予言映像なんてのも映し出せるようになってくる。


茨のツルは、伸ばしてロープがわりに使ったり、巻き付けて引き裂いたりと攻撃にも最適。
そして、そのツルに『波紋』を流す事も出来ちゃう。


2部と3部の橋渡し的な役割を、この人が担っているんじゃないだろうか。





モハメド・アヴドゥル……ジョセフの友人でエジプトの占い師兼スタンド使い。


鳥の顔のスタンド『マジシャンズ・レッド』で炎を自在に扱うのだが、そんなものより、本人の方がインパクト大。


濃い顔にねじれたターバン、でかいコイン状の連なった耳飾り。



髪型は、頭に何十本もの『鉄火巻』が、刺さっているような奇抜なヘアスタイル。



その姿は、とても20代に見えず、大勢の群集の中でも、ひときわ目を引くこと、間違いないのである。





花京院典明……ディオに『肉の芽』なる伸びる触手を脳髄に打ち込まれ、操り人形となり、刺客として承太郎を狙うが、呆気なく玉砕。


そして『肉の芽』が取り除かれると、人が変わったようになり、旅に同行する。


学ランはキチンと着こなしているが、赤い髪からは、特別に、異常に長いうねった髪の毛が伸びている。


後、変なブラブラするチェリーのような耳飾り?をしている。


スタンドは、『ハイエロファント・グリーン』。


人の形をしているが、自在に伸びたり、液体になったりできる緑色のスライムのような、つかみどころのないスタンド。


両手の平を合わせて、そこから、「エメラルド・スプラッシュ」なる液体なのか?宝石なのか?わけの分からない攻撃を繰り出すのが必殺技である。(本当に敵に対して効いているの?と思うのだが、なにしろ、どんな成分が混じっているのか分からないので……………とりあえずは効いているんだろう、と推測される)




ジャン=ピエール・ポルナレフ………花京院のように、これまた、『肉の芽』により刺客として送り込まれたスタンド使い。


こちらも呆気なく、今度はアヴドゥルに玉砕されてしまう。


『肉の芽』が取り除かれると、途端にこちらはコメディーリリーフとなり、旅の盛り上げ役として承太郎たちに同行する。


『シルバー・チャリオッツ』なる甲冑を着こんで、剣を操るスタンドを繰り出すのだが、こちらもスタンドより本人の方がインパクト大。




長い銀髪を『トーテン・ポール』のように高く固めて切り揃えた髪型は特徴的。



ハートを割って、それぞれを紐で結んだ耳飾りを両方の耳にしている。(まぁ、全員イヤリングが大好きな一行である)


胸まで隠れる黒いシャツは半分だけ肩がけ。(だから敵に攻撃されると、いつも血だらけになりやすい)




と、まぁ、こんな個性豊かな面々たちが、そろい、集まり旅をしていくわけだ。



次々と放たれる刺客たちを、知恵と勇気で倒していき、仲間との友情を育みながら、宿敵ディオを倒すために、遥か遠いエジプトを目指して進んでいくのである。



この3部、魅力的なストーリー展開もさることながら、アニメの出来栄えはシリーズで今のところ一番。


最後の最後まで一定のレベルを保ち、作画が崩れる事もなく、ものすごいクオリティで描かれている。

観たときは、それにビックリしたし、感動すら覚えたくらいだった。



それくらい制作に関わったスタッフたちの情熱や『ジョジョ愛』が強い作品だったといえるのではないだろうか。



そして、この3部の出来栄えは、高く評価されて、瞬く間に世間へ知れ渡り、一躍、この『ジョジョ』という作品をメジャーなものへと押し上げていく。


そして、ジョジョへの関心は最高潮となり、それまで見たこともない一般の人々まで知る事となり、知名度も一気に増えたのだった。



やっと、やっと世間に認知されるようになったジョジョ。自分の事のように嬉しく思ったものである。



文句なしの星☆☆☆☆☆をつけさせて頂きます。


そして、

そして、


なにをかくそう、白状すると自分、原作者の荒木飛呂彦と同じ誕生日、6月7日生まれなのである。



それゆえ、近年の、このジョジョブームには、嬉しさは人一倍なのであった。




いずれ、4部の事も書くつもり。


長いダラダラした文章に、最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。(あ〜エジプトに行ってみたいなぁ〜)

《ポルナレフが闘ったコム・オンボ神殿》

アニメ 「ジョジョの奇妙な冒険 第1・2部」

2012~2013年。





        《19世紀のイギリス ロンドンの風景》



※アニメ画像は何かと権利問題が(ゴニョ、ゴニョ……)小うるさいのでありまして……こんな風景でご容赦くださいませ。






その昔、少年ジャンプが驚異的な発行部数で全盛期だった頃に、かくいう自分も毎週毎週、楽しみにして愛読していたものだ。


「ドラゴンボール」、「シティハンター」、「スラムダンク」、「北斗の拳」などなど……


挙げればキリがないほど、大ヒット作品が集中していた時期。



そんな80年代に荒木飛呂彦の「ジョジョ」も、ひっそりとスタートする。



たまたま、荒木飛呂彦の作品は「魔少年ビーティー」から見ていた自分。


でも、この独特の絵柄には、何か引っかかるものがあったのだが、それでも、この人の作品は、「多分、好き嫌いが真っ二つに分かれるだろうなぁ~」くらいに思っていた。



それくらい当時のジャンプでは、異彩を放っていて、ひとつだけ浮いていたような気がする。




そして、ジャンプといえば、アニメ化。



次々と掲載されている作品がアニメ化して、大ヒットする中でも、この「ジョジョ」だけは、置き去りにされていた感があった。



それでも連載は打ち切られずに、マニアックなフアンに支えられ、細々と続いて行くと、ある時、第1部が、突然、アニメ映画化された!



でも、あまりの原作の改変で原作フアンからも悪評。

まったく評判にもならずに、その存在さえ抹消されてしまう。(この映画は現代でもDVD化さえされていない。)





そして、しばらくすると、今度はOVA化の話が持ち上がる。



第3部のOVA化!


今度こそは時代の波にのれるのでは?と期待するも3部の後半「エジプト編」からの無理なアニメ化だった。



OVAの為に、話は削られて、削られて……

ジョジョを見たことがない人には、何がなんやら分からないストーリー展開。




おまけに承太郎やら花京院、キャラクター・デザインを、どなたがおこなったのか分からないが、とても高校生には見えないデザイン。(まるで『つのだ次郎』の漫画のような恐ろしい顔、顔、顔)



その後、遅れて第3部の前半部分もOVA化されるが、何だか全体的に中途半端なアニメ化であった。





そして、時は流れて2012年……



満を持して、今度こそはと、第1部から順番にアニメ化が始まったのだった。




1・2部をまとめて全26話。


OPの神風動画の作画に痺れたが、本編の作画には(ん~)ちょっとガッカリ。



それでも演出の良さで、トントントンと見せてくれた。



ジョナサン・ジョースターと宿敵ディオ・ブランドーの出会いと対決。



その孫ジョセフへと伝えられる《波紋の力》。



波紋』とは、特別な修行により会得した呼吸法で、体内に流れる血液中に送り込みながら発する、生命エネルギーの波打つ震動……らしいのだが。(書きながら、なんのこっちゃ、よくわからんのだが)



この『波紋』によって水面に立つ事ができたり、攻撃に転化したりと、色々便利らしい。



1・2部は、この『波紋』を使ってジョナサンもジョセフも闘うのである。



1部では、ディオと闘いながら、『波紋』とは何ぞやを語り、

2部では、ディオが吸血鬼になった原因、『石仮面』の謎と『波紋』の様々なバリエーションで魅せてくれた。



少ない話数でも、何とかまとめていて、これはこれで何とか上出来だったかもしれない。



1・2部の評価は、星☆☆☆ってところだろうか。




そして、いよいよ、第3部「スターダスト・クルセイダース」について語りたいのだが……今日はここまで。


私のブログにしては珍しく〈次回へ続く〉のである。


《1940年代 アメリカ ニューヨークの風景》



2019年5月11日土曜日

映画 「カリフォルニア・ドールズ」

1981年 アメリカ。






町から町へ……。


ポンコツ車に乗りながら、旅する一人の中年男、そして美女2人。


女子プロレスラーのマネージメントを請け負う『ハリー』(ピーター・フォーク)。


『カリフォルニア・ドールズ』のコンビ名でタッグを組む、ブラウンヘアーの『アイリス』(ヴィッキー・フレデリック)とブロンドの『モリー』(ローレン・ランドン)。



3人の夢は大きく『世界チャンピオン』になってスターになる事だ!



今日もリングに上がると、日本女子レスラー相手に火花を散らす。


試合が終わった後、感心して観ていた日本人のプロモーターから名刺を渡されるハリー。



「あの子たちは日本に来たら、きっとスターになる!その時は連絡をどうぞ!」


ハリーは、二人を誉められルンルン気分。


ご機嫌で、今日の日雇いプロレスのギャラを貰いに、興行師のエディ・シスコ(バート・ヤング)の元を訪ねた。


用心棒に見守られながら、応接室では、エディが出張の美容師を呼んで髭剃り中だ。


「ギャラはそこにある」


目をつむりながら、気持ちよさそうに髭をあてられているエディは、ハリーの顔も見ずに呟いた。



ハリーが机の金を数えると20ドル足りない。

「タオル代を貰ったぜ、それを持って、とっとと出ていきな!」


エディが言う。



「あの子たちにとっては、20ドルは大金なんだ!ちゃんと払うものは払ってくれ!」

ハリーはカンカンだ。


だが、用心棒がハリーの前に立ち塞がった。悪党エディは続けて言う。


「俺はこの辺りの興行すべて、取り仕切ってるんだぜ!それで満足して、とっとと失せるんだな!」

ハリーは追い出された。



駐車場にハリーが行くと、ポンコツ車の前では、アイリスとモリーが待っていた。


「どうだった?ちゃんとギャラは貰えたの?ハリー?」

ハリーは二人の言葉に答えず、ポンコツ車からバットを取り出すと、辺りを見渡しながら、エディの車を探しだした。


そして、おもいっきりバットを振り上げると、エディの車をボッコボッコになるまで殴り続けた。


「何するのよ?!、ハリー!!」

アイリスとモリーが驚くが、ハリーは、今ので気が済んだのか、平然とした顔だ。


「乗れ!次の町に行くぞ!」


3人の旅は続く………。





ロバート・アルドリッチ監督の遺作。

それまで、ドロドロの愛憎劇「何がジェーンに起こったか?」とか、男の熱い戦い「北国の帝王」、「ロンゲスト・ヤード」を得意としてきたアルドリッチが、最後に選んで録ったのが、この「カリフォルニア・ドールズ」だったのに驚いた。


女子プロレスラーの世界とはいえ、ハートウォーミングな王道の青春映画とは……。



今では、すっかりプロレス人気も下降して廃れてしまったが、一時期は、日本でも熱狂的な人気で、試合という試合はゴールデンタイムで放送されていたものだ。(時代なのか……その証拠に、この映画でも日本人レスラー役で、ミミ萩原が出演していたりする。)


でも、私、この映画をプロレス映画とも、王道の青春映画とも考えず、別の事を考えながら観ておりました。



このハリー役のピーター・フォークは、役得だなぁ~、と思いながら……。



本当にモテること、モテること!(うらやまし~)


何でこんな中年がモテるの?

いったい秘密は何だろう?、と考えながら……。




旅先では、ゆきずりの女との一晩過ごしたり。

モーテルで、ハリー(ピーター・フォーク)の部屋をアイリスが訪ねると、バスルームからは、あっけらかんと金髪のお姉ちゃんが、素っ裸で出てくる始末。(「あ~ら、お邪魔さま」とからかいながら出ていくアイリス。)



でも、そんなアイリスの心は、とても複雑だ。


ハリーが、無理に決めてきた泥レスリングの試合に「嫌だ!嫌だ!」と言いながらも、相方のモリーと出演したりする。


泥にまみれながら、取っ組み合いをして、上に着ているものは破けて、裂けてしまう。


恥も何もかなぐり捨てて、観客の笑い声や冷やかしの言葉の中で、精一杯ファイトする。


でも、試合が終わった後、モーテルに帰りつくと、さっきの恥っさらしの光景が頭の中から離れない。



アイリスはハリーに当たり散らす。

「お客は皆、笑っていたわ!なんでこんな仕事をさせるのよ!みんな、みんな、あんたのせいよ!!男としてもマネージャーとしても最低!あんたなんて男のクズよ!クズ!クズ!クズ!」


泣きながらハリーに拳をあげ続けるアイリスに、ハリーの1発の平手うち(バチンッ!)


そして、ポカ~ンとしているアイリスを「わかったから……わかったから…」と言いながら、アイリスをおもいっきり、優しく抱き寄せて、キスをする。



アイリスの癇癪は一気に崩壊し、一瞬でハリーへの愛しさに変わり、涙、涙にくれながら、ハリーにしがみつくと、


「ハリー、昔からあんたの事が好きだったのよ!」

っとなるわけなのだ。(これを役得と言わず何と言うのか)




この女性を、その気にさせる手練手管は、どこかの女ったらしか、ジゴロ並みの凄技ある。



だからこそ、アイリスやらモリーも、この冴えない中年ハリーに文句を言いながらも付いていくのだ、と勝手に合点してしまった。



プロレスよりも、こんなシーンに、何だか、いちいち感心しながら、「フム、フム、男として勉強になるなぁ~」と思いながら観てしまった。


興業師のエディが言うのも分かる気がする。

「お前、若い女、丸め込むのは得意だろ!」

「このスケコマシ野郎が!」とか(いちいち納得である)




なんだか、自分の映画の見方が、すごく片寄っているような気もするが、…………それでも、中年の星ハリー(ピーター・フォーク)に女性の扱い方の指南術を学ぶのなら、この映画は最適かもしれない、と思うのである。



星☆☆☆

(気がつけば変な映画評である。あまり参考にならないので、初めて観る方はニュートラルな気持ちで観てくださいね。)

2019年5月9日木曜日

映画 「ゴーストライター」

2010年 フランス、イギリス、ドイツ合作。







ロマン・ポランスキーの政治サスペンス。



この映画は、当時、ヨーロッパ映画賞やらセザール賞やら受賞して絶賛されていた。



主役のゴーストライターにユアン・マクレガー。


英国元首相ラング役をピアース・ブロスナン




ゴーストライター(ユアン・マクレガー)が、引退したラングの自叙伝を書くために、急遽、呼ばれるのだが、前任のゴーストライターの不審死を知り、導かれるようにラングに隠された秘密に迫る………そんな話。






なるほど、面白いかも。




そんな熱気に推されて、ロマン・ポランスキーの映画なんて、全く観た事もない自分も、「そんなに評判がいいのなら…観てみようか…」という気持ちになり、観たのであるが……。




????



もともと、政治に疎い事もあるが、映画が終わって、最後の謎解きが明かされても、「???」のクエスチョン・マークだらけ。




(※この映画を見ていない方は、ここから先はネタバレになるので、見ない方がいいかも)






ネタバレになるが、前任のゴーストライター、マカラが執筆した自叙伝には秘密があった。




冒頭の文を繋ぎ合わせて読んでいくと、【ラングの妻ルースは、勧誘されてCIAの局員になった。エメット教授によって】っという意味が隠されていたのだ。




それをゴーストライター(ユアン・マクレガー)が最後に気づいた。




ってのが種明かしなのだが、最初、この映画を観た時、自分の頭が悪いのか、



「だから、それが何なの?、そんなにひた隠すほどの秘密なの? これが驚くような謎なの?」っと単純に思ってしまった。



普通の演劇青年だったラングが、現在の妻ルースと知り合い、結婚する。



だが、ルースはCIAのエメット教授なる人物に、そそのかされて洗脳されてしまう。(こんな騙されやすい女イヤだ!)



そうして自らCIA局員になり、陰で夫を操りながら英国首相まで登りつめさせる。(夫も夫で、妻がCIA局員なのに離婚もせずに、ホイホイ妻の言いなりで、なりたくもない政治家人生を送るなんて、主体性もなく優柔不断である)




そして、この馬鹿な夫婦は、アメリカの国益になるように(CIAはアメリカの情報機関)、英国首相の立場を最大限に利用し、売国奴になり下がるのだ。



イギリス国民は、この馬鹿な夫婦に完全に騙されていたのでした、チャンチャン!


っていうのが、この映画の真相。






こんな風な書き方をすれば、「へ~え、そんな壮大な秘密を隠し持っていたんだ~」とか、「そりゃ、前任のゴーストライターも殺されるわ」と思うかもしれない。


でも、自分には全然ピンとこなかったし、どこが面白いのかも分からなかった。





そもそも、こんな秘密を抱えた夫婦が、わざわざ【自叙伝】なんてものを書くのかねぇ~?



書こうとするなら、まるで自殺行為だ。(ゴーストライターでも、なんでも書こうとすれば、CIAの横槍で、絶対に止めさせようとするはず)




それでも強引に書いて出版しようとするなら、ラングならず、妻のルースもろとも、アメリカは、危険を感じて排除しようとするはずである。



それにイギリスには、イギリス秘密情報機関MI6がある。




この馬鹿なラング夫婦とエメット教授なる人物の動向に不審を感じて、とっくに目を光らせるかもしれない。




これを、かつてMI6の007を演じたピアース・ブロスナンにやらせるなんて…… なんて皮肉なのだろう。



それにしても、こんな話が、万人受けして絶賛されて、ポランスキーの看板で賞をとるのだから世の中、分からない。




確かに雰囲気はいいですよ、それは認めます。



でも、この淡々とした雰囲気と音楽、ポランスキーの画面つくりに、皆が騙されていませんかね?





ロマン・ポランスキーには、自分の『自叙伝』を撮って頂きたい。


波瀾万丈の人生 … 世界中の人が映画で観たいにちがいないから。