2020年5月9日土曜日

映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART Ⅱ」

1989年 アメリカ。






「マーティ、君の子孫が大変な事になっているんだ!すぐに未来へ行くぞ!!」



やっとこさ、1985年に帰ってきた『マーティ』(マイケル・J・フォックス)に、突然、空から現れたデロリアンに乗った『ドク』(クリストファー・ロイド)が、またもや叫んでいる。(ヤレヤレ忙しい)


「未来って、どこへ?」


「2015年だ!!」

恋人のジェニファーと一緒に、無理矢理乗せられたマーティ。



デロリアンは上昇すると、空の彼方へと、一瞬で消えた。



いざ、2015年の世界へGO!!





そして、2015年の未来である。


とっくに、その時代を飛び越えて、2020年代を生きている我々は、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART Ⅱ』で描かれている未来が、こんな風じゃない事を知ってしまっている。


車は空を飛んでいないし、ホバー・クラフトなる、宙を浮かぶスケボーも、いまだに開発されていない。


誰が着ても、ピッタリ、フィットするような伸縮自由の袖を持つ服もなんてのも、まだまだ。(濡れてしまっても一瞬で乾くような機能性 …… コレに近いモノはあるけど、まだだろうな~)



こんな近未来を描くのは、大変なのだ。



脚本家も、ただ想像するしかないのだから。(実際、デロリアンが本当にあって、未来をちょこっと覗いて来れれば、それにこしたことないんだけどね)



ただ、今と違うからといっても、全てを馬鹿には出来ない。



マーティが未来で見る、3Dの映画予告なんてのは、3D映画で叶えられてるし、

未来のマーティの自宅に飾られている、薄型で大型のテレビなんてのは、もう、どこの一般家庭にも普及されている。



ドアの指紋認証なんてのも、セキュリティが完備しているマンションなんかじゃ、よく見かける光景だ。


カードを差し込んで、カード払いにしても、しかりである。



映画の中で見る未来は、ちゃんと現実になっているモノもあるし、それはそれで、当時の想像力としては、凄い事なんじゃないかな。




今回のⅡでは、『ビフ・タネン』(トーマス・F・ウィルソン)が大活躍。



2015年のビフ老人が、隙をみてデロリアンを奪うと、1955年の過去の自分に直行。

高校生の自分に、2015年まで書かれている、スポーツのスコアbookを渡す。



「これを利用して大儲けするんだ!分かったな!?」


高校生のビフには、何の事やらサッパリ?なのだが、とにかく金儲けができるなら、それにこしたことない。





そして、またもやガラリと様相を変えてしまう1985年の世界。


ビフが金と権力を、いっぺんに手に入れてしまい、世界は瞬く間に荒廃してしまった。(マジか!)


町の中では無法者たちが平気で銃をぶっぱなし、治安も何もあったもんじゃない。


超高層のカジノ・タワーには、ふんぞりかえったビフが大勢の手下達を、アゴでこき使っている。


マーティの父親ジョージは、とっくに死んでしまっていて、今や墓の中。


あろうことか、母親の『ロレイン』(リー・トンプソン)は、ビフの愛人にまで、成り下がってしまっていたのだった。



突然変わってしまった1985年に、ただ唖然とするマーティ。



そんなマーティにドクは、

「1955年に再び行こう! 老人のビフがスコアbookを高校生のビフに渡した後に
、それを上手く奪うんだ!それしか1985年を元に戻す方法はない」と言う。



もう、やるしかない!



マーティは試行錯誤しながら、高校生のビフに接近して、隙を伺うのだが………。





この、荒廃した町で、やりたい放題のふんぞりかえった1985年のビフの姿。


今回、観直してみて、誰かに似ていると思っていたが………



出るわ、出るわ、のビフ・タネンとセットになっている、この画像。


もう、顔つきからして、ソックリなのである。



で、脚本家のボブ・ゲイルもアッサリ認めてしまっている。


「映画を作る時、もちろん、それを考えていたよ」と言い切っている。(いいのかなぁ~?)




私なんか、『ビフ・タネン』=『ドラえもんのジャイアン』のイメージだったので、それに今回、あらたに、この人のイメージまでもが、重なってしまった。



ゴーイング・マイ・ウエイのガキ大将。


これが、なんとなく、しっくりしてしまうのだから、なんともはや……。



もちろん、こんな風でも、良いところもあるんですよ。(少しだけフォローしとこう(笑))




こんなビフ・タネン似のトラ●プさんが大統領になっている今現在。


案外、この未来は当たっているのかもしれない。


恐ろしや~(笑)

星☆☆☆☆。