2020年5月10日日曜日

よもやま話 「映画 バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ」






Ⅰ、Ⅱ、Ⅲは、傑作として終了した。


これで完璧なのだ。




だが…………数年も経てば、やって来る奴らが、必ずいる。


金に群がる亡者たちだ。


「バック・トゥ・ザ・フューチャーのPART Ⅳを作りませんか? きっと次も成功するはずですよ!」


「いや、結構です。」ロバート・ゼメキスはキッパリとお断りする。



ならばと、あの手この手を使ってくるハイエナたち。


製作総指揮だったスピルバーグに近づいて、ゼメキスを説得するように話をもってきたり、嘘のフェイク・ニュースを流してみたり。



考えつくことは、全て実行する。



そして、再度、ゼメキスを説得。


「マイケルも難病だし、他の出演者たちも歳をとってしまっている。無理でしょう」やんわり断るゼメキス監督。


「ならば、リメイクはどうでしょう?主役を若手の俳優に変えて、現代風に、もう一度作るんですよ!必ず、また大ヒット間違いなしですよ!!」



こんな提案や説得に、心動かされて、ホイホイのってしまう監督やプロデューサーが多い事よ。




でも、我らがロバート・ゼメキスは、信念を貫く。



答えは「NO!!」だと。




いずれ、こんな展開になるのを予想していたのか………脚本家のボブ・ゲイルも監督のロバート・ゼメキスも。



彼らは、「我々、二人の同意なしでは、続編も、リメイクも、作る事は不可能」と、ちゃんと、ユニバーサル映画との間に契約書を作って、サインしていたのだ。(さすが、アメリカ。しかも二人供しっかりしていること!)



無断で、「バック・トゥ……」の続編やリメイクなんて、脚本家のボブ・ゲイルや、監督のロバート・ゼメキスの同意がなければ、絶対に無理な話なのである。




ロバート・ゼメキスは言う。

「映画は完璧だったんだ。これ以上、何を望む?」と。

《ロバート・ゼメキス監督とマイケル・J・フォックス(1985)》





マイケル・J・フォックスも言う。(マイケルも契約書にサインしたのかな?)


「ボブと僕が亡くならないかぎり、実現はありえないね。

その時が来たらリメイクされるかもしれない。

僕にとっては腹立たしいことだけどね。

"『市民ケーン』をリメイクしよう。でも誰がケーンを演じる?"と言うようなものだよ。

それは、なんて愚かで、狂ったことだろうか。誰がそんなことするんだ?」




全くもって同感である。




何でもかんでも、続編やら、リメイク、リブートをする時代に、そんなものに揺らぐ事なく、反骨精神で信念を貫く男たち。


カッコイイじゃないですか!!


底の浅い考えしか持たない、ハリウッドの映画人たちは、少しは、この3人を見習ってほしいと思う。




そうして、もはや結果も出ている。


『ロボコップ』も『ターミネーター』も、『チャーリーズ・エンジェル』も、『ゴースト・バスターズ』も、『スパイダーマン』も、リメイクやリブートは、全て大惨敗。



そうして、そんなリメイクやリブートの失敗作に出演させられた俳優たちの末路は、ことさら哀れなものである。




ロバート・ゼメキス監督や、脚本家のボブ・ゲイルには、引き続きその精神を貫いてほしい。



観たくなったら、このオリジナルの三作を観れば宜しい。


それで充分なのである。




ロバート・ゼメキス監督やマイケルが、この『バック・トゥ…』で語ってる事が、まるで最近、自分が思っている事を、全て代弁してくれているようで、嬉しく思いました。


『バック・トゥ……』よ、永遠なれ!

お粗末様。