2020年1月4日土曜日

映画 「抵抗」

1956年 フランス。







正確には『抵抗(レジスタンス)~ある死刑囚の手記より~』。(以前は、『抵抗  死刑囚は逃げた』)



でも、ずばり【 抵抗 】のタイトルでいいんじゃないの?



その昔、フランス映画の脱獄もので、【 穴 】(1960年)を観たことがある。

途中まで感心して観ながらも、最後の最後にガッカリしてしまった。(観ていない人には何の事か分からないだろうが……)




ようするに、※《 注意 、ネタバレ 》





脱獄に成功しないのだ。


脱獄モノの醍醐味は、「脱獄に成功する!」のが前提だと思いこんでる自分には、「何じゃコリャ!観ていた時間を返せー!」てな具合で、若気の至りとはいえ(プンプン!)憤慨した記憶がある。


で、この【 穴 】という映画と、【 抵抗 】という映画が、同じフランス映画で、モノクロで、同じ脱獄モノなので、最近まで記憶の中でゴッチャになっていた次第。



観てもいないのに、パッケージを観ては、「あ~、あの昔観た、脱獄に失敗する映画でしょ」なんて、勝手に決めつけて勘違いしてました。(何ていい加減なんだ)




もちろん、こちらは別物で、監督は『ロベール・ブレッソン』という人。(映画『スリ』も有名)



主演はフランソワ・ルテリエ



このルテリエ演じる『フォンティーヌ中尉』が、いきなり護送される場面から映画は始まる。


フォンテーヌは、隙をついて車から逃げ出すものの、すぐに捕まってボッコボコ。(血だらけで悲惨なものだ)




連れてこられたのは、戦時中、ドイツ軍の占領下におかれていた、フランスにあるリヨンの収容所。


手錠をはめられたまま、血だらけで独房に放り込まれるフォンティーヌ。




一見、優男のような風貌のフォンティーヌ、でも中身は、

絶対に生きて、ココを出ていくんだ!!というハングリー精神に燃えている。



高い壁の鉄格子から顔を出すと、定期的に庭を散歩している囚人連中がいる。




その連中に連絡をとるために、鉄格子から紐をたらし、外の母親に伝言を頼むフォンティーヌ。


独房の隣には誰かがいるみたいだ。


壁を叩くと、向こうからも「コンコン!」と返事が返ってくる。



いつしか、その音をモールス信号のように解読して、会話が出きるようになってくるフォンテーヌ。



( …… 手錠の外し方は、ピンを鍵穴のバネに当たるように外すんだ …… )


壁の向こうの人物の暗号を解読して、言うとおりにやってみると、手錠は簡単に外れた。


手首をさすりながら、フォンティーヌの目は、更に自信の光が輝いてる。


(絶対にここを脱出してやる!)と …………… 。






全編、糸がピン!とはったような緊張感。



スプーンを研いだり(脱獄にはお約束ね)、枕を裂いて長いロープをつくったり、脱獄の過程も面白い。



そんなある日、フォンティーヌの、死刑執行日が決まった。

それと同時に、同じ独房に送られてくる少年ジョスト。



こんな厄介な状況になってフォンティーヌは悩む。


(こいつを殺して、とっとと一人で出ていくか?いや、こいつを仲間に引き入れて一緒に脱獄した方がよいのか?!……… )





主演のフランソワ・ルテリエは、ほぼ素人で、いきなり、この映画の主演を任されて、映画出演はこれっきりだった。



映画に出るよりも、作る方の過程に興味を持ったようで、助監督を得て、映画監督となる。
(『さよならエマニエル夫人』なんてのを監督してます)



そして、その息子も映画監督。


ルイ・ルテリエである。



誰かって?



あの大ヒットした『トランスポーター』や『トランスポーター2』、『インクレディブル・ハルク』、『タイタンの戦い』の有名な監督ですよ。



蛙の子は蛙なんだなぁ~と変なところで納得。




この映画、もちろん星☆☆☆☆☆である。

と、言う事は分かりますよね?



脱獄の醍醐味について、前述で、十二分に語っているので、察しがいい方は察してくれると思います。




※それにしても、当時の囚人生活はチョー過酷。



蓋のないバケツに排泄して、よく朝、中庭の広場に捨てたり。(ん〜、不衛生)

殴られて血だらけの洋服は、ずっと染みだらけでそのまんまだ。(着替えすら与えられない)



そりゃ、フォンテーヌじゃなくても脱獄したくなるはずだわ(笑)