2019年12月29日日曜日

映画 「特攻大作戦」①

1967年 アメリカ。






1944年、アメリカ陸軍の『ライズマン少佐』(リー・マーヴィン)は、突然、お偉方が集まる本部へと呼ばれた。


破壊工作のプロとして、その実力は認められていたものの、型破りな方法をとるライズマンは、軍でも異質な存在。



「ったく!何の用なんだ!」とふてくされているライズマンを、「まぁ、まぁ……」と、なだめる昔馴染みの『アンブラスター少佐』(ジョージ・ケネディ)。


ライズマンが本部の応接室に入ると、待ち構えていたように、ギロリと睨む幹部たち。




その中でトップの『ウォーデン少将』(アーネスト・ボーグナイン)が立ち上がると、ライズマンに対して新しい任務を告げた。(このボーグナインの顔を見るだけで、「ププッ!」と笑いをこらえるのが大変)



「君にやってもらう事は、ノルマンディー上陸作戦の前に、ドイツ国防軍の高級将校たちが集う保養所を襲撃することだ!」



ライズマンが黙っていると、ウォーデンは、次に、とんでもない条件を突きつけてきた。



「ただし、この作戦に従事する者は、アメリカ《陸軍刑務所の囚人たち》から選ぶように!」



な、何だって?!



囚人たちに戦争をさせようっていうのか?!

無茶苦茶な!!



「そんな馬鹿な提案に、アイツらが素直に首を縦に振るとは思いません!なにか見返りがなければ……」


そこは、ウォーデンも多少、譲歩して、作戦成功の暁には、囚人たちの恩赦を約束してくれた。




ライズマンとウマが合わない『ブリード大佐』(ロバート・ライアン)は、ウォーデンの提案に、あきらかに面白くなさそうである。



(それにしても、こんな突飛な作戦が上手くいくのか………。)





ライズマンは翌日、刑務所を訪ねた。


この中から12人の囚人を選抜するのだ。



戦争で死ぬか、刑務所で死刑を待つか、それとも戦争で勝ち抜いて無事に生き残るか……選択肢は3つ。


はてさて、ライズマンのお眼鏡にかなって、選ばれた囚人たちは……





やっと観れた、『特攻大作戦』。




面白かった!


監督は、ロバート・アルドリッチ



それにしても、スゴイ顔ぶれを揃えたものだ、この映画。



これは、ぜひぜひ、順をおって紹介しなくては!






まずは、



リー・マーヴィン………ライズマン少佐。

さすがの貫禄である。やはり一癖も二癖もあるような囚人たちを束ねるのは、この人以外に適任者はいない。


囚人たちにも気迫負けなんてしてしない。


「なんだ!文句があるならかかってこい!」なんて言いながら、一対一で正々堂々と対決する。(かるく背負い投げ!)



でも、自分の部下として認めはじめると、囚人だろうが、命がけで守ろうとする。(カッコイイねぇ~、男だねぇ~、憎いねぇ~)


いちいち横槍をいれてくる嫌~な『ブリード大佐』たちには、容赦なく機関銃乱射をおみまいしたりする。


まぁ、何をしても痺れるくらいカッコイイのがリー・マーヴィン様なのだ!







アーネスト・ボーグナイン………ウォーデン少将。

ここでは、リー・マーヴィンの上官役だが、映画『北国の帝王』でも共演しているボーグナイン。


『北国の帝王』を先に観ているためか、ボーグナインが画面に出てくるだけで、不謹慎だが、笑いそうになる。


1度見たら忘れられない、この顔面の破壊力。

「ニカッ」、と笑うと見える、デカイ口に並んだ沢山の歯。



そしてギョロリとした飛び出しそうな目よ。(『北国の帝王』でも同じような事を書いた気もするが、毎回違う役でも顔面のインパクトがスゴくて、ボーグナインといえば、それなのだからしょうがない)







ジョージ・ケネディ………アンブラスター少佐。

ライズマンとウォーデンの間で、右往左往するような中間管理職。(だいぶライズマンの味方になってくれてるけど)


この映画でも、人の良さが、にじみ出ているようなジョージ・ケネディである。




けっこうジョージ・ケネディが出ている作品を観ている自分。


以前、このblogでもあげた、オードリー・ヘプバーンの『シャレード』や『超高層プロフェッショナル』、『エアポート´75』、イーストウッドの『サンダー・ボルト』や『アイガー・サンクション』なんてのもあったっけ。


ハリウッドで、誰にでも好かれていたケネディは、もちろん名バイブレイヤーである。






★ロバート・ライアン……ブリード大佐。

ライズマンに対するライバル兼、悪役。

ネチネチと嫌味ったらしく、イケすかない野郎を演じております。


ロバート・ライアンは、あちこちの映画で有名らしいが、初めてこの映画で見かけた人。


今後、有名な作品、『罠』や『ロリ・マドンナ戦争』などにも出演しているらしいので、いずれ観てみたいと思う。






なんだか、こうやって、ダラダラと紹介していくと長~くなりそうなので、本日はここまで。



②へ続くとする。
(名優たちが続々出ているので、とてもこの紹介を中途半端でやめられそうもない。この気持ち、どうぞお察しくださいませ)