2020年2月13日木曜日

映画 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

2019年 アメリカ。



☆祝☆ブラッド・ピット、アカデミー賞助演男優賞、受賞おめでとうございます。


この『ワンス・アポン……』の受賞は納得かも。(それにしてもタイトルが長いなぁ~『むかし、むかしハリウッドで』でも良さそうなのに)


落ち目の映画スター、『リック・ダルトン』(レオナルド・ディカプリオ)のスタントマン、『クリフ』を演じているのがブラッド・ピットである。




かつては西部劇のスターだったリックも今じゃ、パッとしない。

テレビドラマの悪役を、単発でポツポツと続けるような仕事ばかり。



そんなリックを見捨てたりもせずに、従順なクリフは、何かと世話をしてくれている。

飲酒運転で免停になったリックの代わりに、運転までしてやって、映画プロデューサー『マーヴィン』(アル・パチーノ)との待ち合わせ場所まで連れていってくれる優しいクリフ。


「君の西部劇には感心しているんだ!どうだ?イタリアで西部劇をやらないか?!」


マーヴィンの提案にリックは、たちまち難色の顔。


ゲゲッ!イタリア映画だって?!


イタリア映画がどんなものなのか知っていて言ってるのか?、このオヤジ?……あんな最低の映画に、この俺様が?!(イタリア映画に失礼じゃねぇの?(笑)クリント・イーストウッドだって、売れる前はイタリア映画『夕陽のガンマン』から始めたんだから)


「このまま、悪役を続けるよりは、よっぽどいいと思うぞ!その悪役の仕事も1年後、2年後にはどうなっていくのやら……君は、次第に忘れ去られていく。イタリアに行って映画を撮るんだ、リック!!」




マーヴィンとの話し合いが終わると、リックとクリフは車を置いてある駐車場に出た。

すると、リックの顔がグシャグシャに歪み、突然、泣き出した(?)


「あの野郎、言いたい放題言いやがって~!」


プライドをズタズタにされたリック(レオナルド・ディカプリオ)はクリフ(ブラッド・ピット)の肩を借りて、まるで子供のように泣きはじめた。(アラアラ……)


それを「あ~、よしよし……」と慰めるクリフは、どこまで人間が出来ているのか、まるで聖母のように優しい。


もはや、スタントマンの域を越えて、まるでリックの母親かベビー・シッターのような役まわりのクリフである。



そんな二人のそばに、あの有名な監督『ロマン・ポランスキー』が引っ越してくる。

妻で女優の『シャロン・テート』(マーゴット・ロビー)を伴って………。






リックとクリフは創作だが、ロマン・ポランスキーやら、シャロン・テート、チャールズ・マンソン、ブルース・リー、スティーブ・マクイーンなどは、実在の人物。


虚構と現実の人物が混じりあって、何ともいえない、これはおとぎ話のような映画である。




もちろん、チャールズ・マンソンの事件は知っている。


生まれついての犯罪者マンソンは、ヒッピーたちを束ねてカルト集団を作り上げた。

家出少女たちにセックスを強いて、麻薬の力を借りては、狂信的な信者を増やしていったマンソン。

自らは手を汚す事なく、カルト集団のトップとして、殺人命令だけをくだす冷酷非道なマンソン。



そんな異常すぎる日常を送っていたマンソンだったが、正反対に、ごくごく普通の夢を持っていた。



それは『ミュージシャン』になる事。



でも、その夢を馬鹿にしたのが『テリー・メルチャー』という男。

ミュージシャンとしてメジャー・デビューするのが夢だったマンソンは、テリーを恨み続け、そして、ある日、


「テリーを殺せ!」と信者たちに命令する。



だが、テリーは、すでに引っ越した後で、たまたま、その後に越してきていたシャロン・テートと数名が、間違って、信者たちに惨殺されたのだった。(ドジで馬鹿な信者たちである)

《実際のシャロン・テート本人》


当時、ロマン・ポランスキーは撮影の為、留守だったので難を逃れたが、妻のシャロンは妊娠していて、お腹の子供もろとも殺される。




このショッキングな事件は、当時、アメリカ全土を震え上がらせ、マンソンの名は一躍有名になった。


実行犯はもとより、マンソンも逮捕されたが、マンソンは死刑にはならず2017年(最近)まで獄中暮らし。そうしてやっと亡くなった。

《実際のチャールズ・マンソン本人》


世間は、シャロンと子供を殺されたポランスキーに同情的だったが、この話には、さらに後日談があって、今度はポランスキーがとんでもない事を仕出かす。



13歳の少女への強姦事件。



ポランスキーは逮捕されるが、無実を訴えて、取りあえずは仮釈放になる。



だが………大胆にも、その最中に国外逃亡するのだ。

それ以降はアメリカに戻らず、現在に至る。(アメリカに戻れば、即、逮捕ですもんね。まるで最近のゴーン容疑者のような逃亡劇)




こんな凄惨で、残忍で、目まぐるしいほどの事件の数々。


映画の題材にならないわけがない。


マンソンやシャロン・テートの事件も、何度か映像化されています。




で、こんなロマン・ポランスキーやシャロン・テート、チャールズ・マンソンに、今度はクエンティン・タランティーノが挑む。



冒頭のリックとクリフのやり取りを見ても分かるように、凄惨とは、真逆なライト感覚の映画に仕上がっている。


平凡な人間なら、この題材を、「どれだけ残忍な映画にするか」ばかりを考えるはずだが、それだけにならないところが、タランティーノの優れた才能なのだ。(まぁ、火炎放射器をぶっぱなしたりするレオ様やら、ぶっ飛んだ場面もあるにはあるけどね)



ふて腐れて、子供っぽくて、俺様俺様してる『リック』(レオナルド・ディカプリオ)は可愛げがあって、何かと、そちらにばかり目がいきそうだが、飄々としてストイックなブラッド・ピットも中々である。


過剰にならずに、ごく自然に見える演技は、ディカプリオとの対比で、今回は好評価された。


この人、見た目のイケメン度合いばかりが先行されて、勘違いされがちだが、昔から演技派だと思っていたので、今回の受賞は、「やっと……」って感じである。



マーゴット・ロビーに関しては、今回の映画では、特に可もなく不可もなく。(トーニャ・ハーディングは面白かったけどね)


2時間40分は、さすがに長いなぁ~と思ったけど、あんまりダレル事なく観れたかも。


星☆☆☆☆である。

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットのコンビで観る価値、大いにあり。

2020年2月10日月曜日

ドラマ 「陽あたり良好」

1982年。







♪とって~おきの春を~連れてきたよ、君に~(by竹本孝之)



とっても歌が上手い、竹本孝之。

よく観てたなぁ~、このドラマ。





『岸本かすみ』(伊藤さやか)は、この春、明条高校に入学する。


その明条高校に通うために、叔母の『水沢千草』(木内みどり)の元に下宿する事になった。


「ここが、ひだまり壮かぁ~」

未亡人となった千草は下宿屋を経営して、かすみも高校に通いながら、手伝う事となった次第。


玄関を開けると、叔母の千草が出迎えてくれた。


「よろしくお願いします、おばさん!」

「ちょっとやめてよ、かすみちゃん。私まだ若いんだから。私の事は『千草さん』って呼んでちょうだいね!」

(木内みどりも、この時、まだまだ30代ですもんね)




『ひだまり壮』には、ちょっとドスケベな美樹本伸(「わぁ~君可愛いねぇ~」なんて言う根っからの軟派人)、大食漢の有山高志(この太った体型で、一応サッカー部)、相戸誠(メガネ、勉強の虫)などなどの個性豊かな面々が揃う。



(どいつも、こいつもパッとしない野郎たちばかりね………まぁ、でも私には愛しの克彦さんがいるけどね……)



かすみの恋人で大学生の村木克彦は、ただいま米国へ留学中。

会えない日々を埋めるように、『かすみ』は手紙を送る毎日だ。


(あ~ん、克彦さん。愛しい、愛しい克彦さぁ~ん……)なんて暇さえあれば、想いをはせる、かすみである。


「あと、もう一人下宿人が来るはずなんだけど………遅いわねぇ~ ……」千草のボヤキも、かすみの耳には入らないようである。



そして、夜。


もう一人の下宿人、『高杉勇作』(竹本孝之)が、やっと『ひだまり壮』に現れた。



「まぁ、勇作くん、ずぶ濡れじゃないの!」

(このあたり、記憶があやふやで、何故?ずぶ濡れだったかの理由を忘れてしまったが、確か人助けか、人命救助だったはず)



着いたそうそう、着ているものを全て脱いで、勇作は風呂に入ろうと、浴室の扉をガラガラッ、と開けるとそこには、

「キャアァーーー!」

先に入浴していた、一糸まとわない姿の『かすみ』の姿があったのだった。(なんて羨ましい奴)





そして、しばらくして、プンプン怒っている『かすみ』や皆の前で自己紹介する勇作。


「高杉勇作です。ヨロシク。高校では応援団に入るつもりです!」

「何で応援団?」

「俺って、一生懸命な奴を見ると、無性に応援したくなるんですよね」


(フン!変わってる!何が応援団よ!それにしても………愛しの克彦さんにも見られた事もない、私の裸を、あんな奴に見られるなんて………)


そんな『かすみ』の思いなど気にせずに、勇作は、シレ~ッとしている。そして元気よく挨拶した。


「ヨロシクね、かすみちゃん!」と。





こんな感じの『陽あたり良好』第1話じゃなかったかな?(なんにせよ、遠い記憶を、思いだしながら、探り探り書いてるので、あまり自信はないのだが……)




このドラマで、伊藤さやかを知ったのだが、本当に可愛かった。


ふんわり広がる髪形が似合っていて、ちょっと小柄で小悪魔的。

でも、笑うと、とびっきりの弾けるような笑顔を向けてくれる。



彼女も、あの『花の82年組』(松本伊代、早見優、堀ちえみ、中森明菜、小泉今日子などなど)と同じようにデビューは1982年である。


アイドル豊作の時期で、デビューした時期が悪かったのか(まわりが強敵ばかり)、このドラマ以降は、ほとんど見かける事もなくなってしまった。



しばらくした後、彼女の名前を再び見つけたのは、アニメ『さすがの猿飛』の主題歌。

オープニング曲『恋の呪文はスキトキメトキス』を歌っているのが、彼女だった。(なかなか名曲ですぞ)



そして、またもや見かけなくなってしまった彼女である。(細々と女優業を続けてはいるようないないような …… )





竹本孝之もカッコ良かったなぁ~。



クサイ台詞や歯の浮くような台詞でも、竹本孝之が言うと、なぜか妙にキマッていた。


こちらも強敵揃いの1981年デビュー。(同期には、近藤真彦、ひかる一平、沖田浩之など、そうそうたる顔ぶれだ)


そんな強敵の中でも、コンスタントに、『だんなさまは18歳』やら『まんが道』なんていうドラマをこなしていたんだけど、最近では、こちらもメディアで、とんと見かけなくなってしまった。



それでも、なんとか、細々とライブ活動だけはしていて、まぁ、引退はしていないようだが。





もちろん原作は、あの『タッチ』や『みゆき』のあだち充なのだが、当時、漫画の方を読んでなかった自分は、このドラマが最初でした。



この二人の掛け合いや、なんともいえない距離感やドキドキ感が、まさに思春期の自分にはドンピシャリ!で、毎週観ていたものです。


他の下宿人たちのキャラクターも良かったけどね。


主題歌の『とっておきの君』もいいけど、挿入歌で流れる『二度とない時に』も、これまた名曲である。



♪俺の中にある~いい加減な奴ら~


♪今、しばらく昼寝をしてなぁ~

(歌詞だけ見れば、「なんじゃコリャ?」なんだけどスローなメロディーにのせて竹本孝之が歌うと、「ジ~ン」と感動する)





50代には懐かしい、……あの頃の青春の甘酸っぱい思い出……

星☆☆☆☆。

2020年2月6日木曜日

映画 「スーパーマン」

1978年 アメリカ。






ここ最近まで、ず~と『ランボー』を書いてきて思った事。



やっぱりシルベスター・スタローンの吹き替えは、この人で大正解である。


ささき いさお』さん。



もちろん、歌手としての『ささき』さんも大好きだし、素晴らしい日本の宝のような人である。(ヤマトのエンディング『真っ赤なスカーフ』は名曲中の名曲)


低音の伸びやかに響く声は、音楽に無知な自分にも、充分に伝わり、心を揺り動かされてしまう。


そして、前回、『中原理恵』さんのドラマの事を書いている時に、「もう、次は、この映画しかないだろう」、というのが、頭のどこかに、自然と浮かんできたのだった。



それが、この『スーパーマン』。



「あれは何だ?!」

「鳥だ!飛行機だ!」

「いや、スーパーマンだ!!」

(流行ったなぁ~、この掛け合いのフレーズ)



『スーパーマン=クラーク・ケント』(クリストファー・リーヴ)の吹き替えは、ささき いさおさん。

恋人の『ロイス・レーン』(マーゴッド・ギター)の吹き替えは、中原理恵さんがあてているのだ。





この『スーパーマン』が、公開された当時は、まさに衝撃的だった。


まだ、CGすら無い時代である。



空中にギューン!と浮かび上がるスーパーマン。

すると、すぐさま加速して、マントが風になびき、雲間をグングン、猛スピードで、突き進んで行く。


それは観ている我々も、大空の彼方へと誘い、一緒に飛んでいるような気分にさせられた。



(いったい、これ、どうやって撮影しているんだろう……)


子供ながらに、そう思いながらも、今まで観たこともない映像が、画面一杯に、次から次へと、押し寄せてきて……

そして、いつしか、そんな疑念は振り払われて、


「スーパーマンは本当に実在するかも……」なんて、錯覚させてしまうほどだった。



そのくらい、監督のリチャード・ドナーの演出は素晴らしかったし、何より主演を演じた、クリストファー・リーヴが自分には、まるで本当に異星人。


そう、人間離れしてみえたのだ。


クリストファー・リーヴの見た目が、また凄くて特徴的。


薄青い瞳に、長く伸びた鼻。

発達した顎は岩をも砕きそう。


そんな顔を支えている、まるで大木のような太い首。


肩や胸筋なんて、「これでもか!」ってくらいムッキムキ!(胸囲なんて何メートルあるのやら)

太ももなんて、成人男性のウエストくらい、ゆうに盛り上がっている。



こんな見た目、規格外のクリストファー・リーヴなので、「違う星からやって来た」なんて言っても、説得力充分だったのである。




でも、こんなクリストファー・リーヴだが、クレジットでは、この映画では、まだまだ3番手。


全くの無名だったのもあるだろうが、1番手に名前がでるのは、あのマーロン・ブランドーなのだ。


スーパーマンの父親、『ジョー・エル』を演じているマーロン・ブランドなんだけど、個人的には、昔から苦手。



《メソッド演技法》が、上手くいく時はいいのだが、大体がボソボソした台詞まわしで、吹き替えじゃなきゃ何を喋っているか分からない演技をしている。(※《メソッド演技法》については、【羊たちの沈黙】で以前、語っているので、そちらを参照下さいませ)


この『スーパーマン』でも、はなから、やる気がなかったのか……高額なギャラだけを貰って、台詞も覚えずに、あちこちにカンペの紙を置いては、おざなりに台詞を喋っていただけだったらしい。(こんなのアンソニー・ホプキンスなら、「演技者の風上にもおけない!」と大激怒だろう)



その後に、2番手で、敵役の『レックス・ルーサー』を演じたジーン・ハックマンの名前が出てきて、やっと3番目にスーパーマンであるクリストファー・リーヴの名前がクレジットでは並ぶ。



主役なのにねぇ~。



こんな不満もあれど、映画の中身は、クリストファー・リーヴが、主役で充分、牽引している。



もちろん恋愛要素だって。


キャリア・ウーマンの先駆けで、新聞記者クラーク・ケントの正体がスーパーマンとは知らずに、恋してしまう『ロイス・レーン』(マーゴッド・ギター)。



ロイスを誘って、空中遊泳なんて、スーパーマンしか出来ないような、ロマンチックな恋愛アプローチだ。



綺麗な星空を二人、手を繋いでの甘いランデブー。



こんなシチュエーション、ロイスじゃなくても女性なら、誰でも一発で「惚れてまうやろー!」じゃなかろうか。


何だか、こうして記憶を探りながら書いていると、自分も無性に観たくなってきた『スーパーマン』。


たまには観てみようか、『スーパーマン』を。

星☆☆☆☆。


2020年2月5日水曜日

ドラマ 「男と女のあいだには」

1982年。




《写真は中原理恵さん》




役名すら覚えていない。


ドラマのあらすじさえ覚えていない。


Wikipediaにすらないドラマなのだが、なぜか?これも忘れられない幻のドラマ。




唯一、資料としてあるデータベースを今更、調べてみると主演が中村敦夫さんだったのか?(全く覚えてない)


火野正平や西村晃、山城新伍なんて人たちも出ていたようだ。



だが、男性陣の印象は全くもって覚えていない。



こんな覚えていない尽くしのドラマの事を、これを読んでいる人は「何を書くつもりなんだ!」と思うだろうが、このドラマのインパクトは別にあるのだ。






仲の良い3人組、中原理恵和田アキ子、樹木希林がいるのだが、和田アキ子が売れない女優役だった気がする。


だが、中原理恵と樹木希林の助力で(全く芸能界には精通していない素人なのに)、和田アキ子をバックアップして再起、歌手デビューさせようと計画するのだ。





「ん~何か、そうね……まずはインパクトのある芸名に変える事がいいんじゃないかしら?」

樹木希林が言い出すと、中原理恵も「そうね、いいわね」と賛同。





どんな芸名になるのか、気の弱い(?)和田アキ子は気が気じゃない。




「水虫……そうね!『水虫かわゆ子』なんてどうかしら?インパクトあるんじゃないの?!」(ゲゲー!いきなりの樹木希林のとんでる発想である)




「水虫って何よ?!嫌よ!そんな変な芸名」


こんな恥ずかしい芸名にされる本人の和田アキ子は、もちろん反対するのだが、



「大丈夫よ!こんな一見、訳の分からないような芸名の方が、いろんな人に覚えてもらいやすいのよ」と樹木希林が、やんわり説得する。


「いいかもね、これなら断然覚えてもらえるわよ」と、中原理恵も人の事だと思って安易に賛成する。





こんな二人の押せ押せムードに負けて、当人の和田アキ子も、段々その気になってくると、

「そうね、私、『水虫かわゆ子』として頑張るわ!」と固く決意した。(こんなのいかんだろう!(笑))




こんな風に、安直に決まった芸名の『水虫かわゆ子』。



芸名が決まったら、今度はデビュー曲を考えなくてはならない。





樹木希林は、毎夜、「ん~」と頭をひねりながら懸命に考えて、詞を完成させた。






曲は『水虫ララバイ』である。(これ、今考えると中原理恵が出ているので『東京ララバイ』に対抗してるのかな?)



『水虫ララバイ』の詞にメロディーがついて、それからは、あれよ、あれよ、という間にトントン拍子でプロデュースは進んでいき(信じられない)、そして『水虫ララバイ』のレコードは完成した。





レコードは発売されると、結果は大ヒット!




『水虫ララバイ』は売れに売れて、テレビで、とうとう歌唱する日がやってくる。





「それでは『水虫かわゆ子』さんに歌って頂きましょう。曲はデビュー曲の『水虫ララバイ』!」



ステージの中央に立って、マイクを持ち、『水虫かわゆ子』(和田アキ子)は心をこめて歌いだした。



♪水虫ラーラバイ、カイ、カイ、カーイ


♪水虫ラーラバイ、カイ、カイ、カーイ


♪水虫が、かゆいのは、あなたが生きてるしるし


♪その水虫を私に移してくれませんかぁ~?


♪そうすれば、あなたの愛が~足の指から、伝わってぇ~くるでしょ~う~♪




真剣にステージで歌う『水虫かわゆ子』(和田アキ子)には大喝采の拍手が待っていたのだった。





ヒェーッ!


この歌、このインパクト、忘れようったって忘れられません。


この歌がブラウン官から流れてきた時、当時、腹を抱えて笑い転げたような記憶があるのだ。






こんなのが、デビュー出来て、ヒットするなんて、まるで夢物語。


異次元の世界のようなドラマである。


DVD化してくれないかなぁ~。

してくれないだろうなぁ~。

スッゴイ面白いんだけどなぁ~。






もはや、芸能界の大御所となった和田アキ子は、自身の人生の汚点として、DVD化には反対するかもな~


この歌をどっかの番組で歌ってくれないかなぁ~(まぁ、それも無理か)


今や芸能界を去った中原理恵や、飄々とした樹木希林の印象も強くて、これは語り継ぐべき伝説のドラマなのである。


星☆☆☆☆。