2022年10月16日日曜日

映画 「ドランクモンキー 酔拳」

 1978年  香港。





スネーキーモンキー 蛇拳』を久しぶりに観たら、やっぱお次はコレを観なきゃアカンでしょ!

……って事で、スイスイと『ドランクモンキー 酔拳』に手が伸びてしまったワタクシ。



あんだけ『蛇拳』を貧乏くさい!と言ってた子供も、今になってみればすっかり馴染んでおりまする。(勝手なヤツ(笑))



蛇拳』がヒットした後、同年(1978年)には、この『酔拳』が作られているのだから、当時の香港映画の仕事のスピーディーさと勢いのあった事よ。(どっかの映画の続編みたいに観客を何年も待たせたりしない。まさに鉄は熱いうちに打て!なのだ)


この『酔拳』は『蛇拳』の姉妹編と呼ばれるくらいなので、ほぼ一緒のキャストやスタッフたちで作られている。(監督も同じユエン・ウーピン



主演はもちろん、我らがジャッキー・チェン



蛇拳』では虐げられられて育った孤児の設定が、この『酔拳』では、カンフー道場のどうしようもないグータラ息子に変えられている。(ゆえに道場の師範である父親は「なんとかせねば!」と思い、カンフーの達人であるユエン・シャオティエンに一人息子を預けるのだが …… )



ジャッキーの顔も身体つきも『蛇拳』の頃とは違っていて、短い間でも少しばかり精悍になってきている。


激しいトレーニング(修行)もあるだろうが、あれだけ今まで、散々《殴られて》、《蹴られて》きたジャッキー の顔面ですもん。(そりゃ、ドンドン変わっていくはずだわ)


私、こんなのを、勝手にアクション整形と命名して呼んでおります。(笑)




この映画でもお師匠様役はユエン・シャオティエン



このヘアスタイルと赤っ鼻は相変わらずだけど …… ややっ?!

蛇拳』の時とはどっか少し変わってるぞ!


そう、アゴ髭が綺麗に剃られて無くなっているのだ!



ちょっとは小綺麗になったシャオティエンである。(単に見慣れただけかもしれないが(笑))




そうして、最大の敵であり、非情な暗殺者役は、やっぱりこの人、ウォン・チェンリー


蛇拳』の時とは違い、こちらも3つ編みにしていたロン毛をバッサリ切っていて、イケメン度がアップしたチェンリーさん。(トレードマークのブーメラン口髭は健在である)



酔拳』では、そんなチェンリーさんが、もの凄い事になってきているのだ!



蛇拳』でもジャッキーの歯をへし折るほどの巧みな脚技を見せていたものだが、この『酔拳』では、さらにそれがパワーアップ。



自分の脚を、まるで手のように自在に扱う事が出来るチェンリーさん。


重心はブレる事なく、脚だけでジャッキーの顔を、猛スピードで 往復ビンタしてる。(ヒエ〜)


しかも、脚首までもがスナップを効かせる平手打ちのようでいて、より柔軟。

もう向かうところ、《敵無し》って感じなのだ。



とにかく、そんな動きの1つ1つが、早過ぎるくらいに早いし、華麗にキマっている!(《空中三段蹴り》なんて技、もう痺れるくらいに格好良すぎる!)



凡人の目では、とても追いつけないくらいの、早さ、早さの連続技なのである。





こんなチェンリーさんの猛スピード攻撃に、ジャッキーも、ようやっと付いていってるように見える。(ジャッキーも凄いけど。でも相手が、あまりにも《化け物》すぎるぞ!)



蛇拳』でチェンリーにへし折られた歯を短期間で直して、ユエン・シャオティエンとの修行場面がたっぷり続く、この『酔拳』。



そんな修行シーンでは、ジャッキーの本気度が、こちら側にもビンビン伝わってくるようだ。


今度こそ、蛇拳の時のリベンジを!と ……… 


そんな想いを宿して、黙々と修行に打ち込んでいるようにも見えてしまう。(なんせ、相手は《化け物》ですもんね)




もちろん、映画のラストでは、主人公であるジャッキーが《勝つにきまっている》 …… 

それを承知で、誰もがこの映画を観てるはずだ。



でも、相手役のチェンリーにも決して手加減なんてしてもらいたくないし、観客にも自分の強さを完全証明して終わりたい!


ここは、スター、ジャッキー・チェンの意地の見せ所である。



演じる事を超えて、カンフー映画ってのは、本当に、本気の《意地と意地のぶつかり合い》のようだ。


一見、コメディー色が強そうに見える『酔拳』も、最後には妙な感動が広がってゆく。


それに、ただただ圧倒されたワタクシなのでございました。


星☆☆☆☆☆。




※尚、この『酔拳』では、冒頭にちょこっとだけ女性が出てくる。


若い女性と、その母親である。


蛇拳』で「綺麗な女性が出てこないなぁ~」と嘆いたものだったが、いざ、『酔拳』で出てくると、あんまり必要じゃなかった。


若い女性はあんまり可愛くもないし、

母親の方は過激な岸田今日子って感じだ(笑)。

ん〜、ど~でもいい。この二人。(笑)



後、ブサイクキャラたちは、「これでもか!」ってくらい、こちらもパワーアップしてる。

こんな風に真横に髭をはやしたヤツ(ディーン・セキ)や、



こんな出っ歯男なんかもいたりして。(スゲー顔)


出てくる、出てくる!ブサイクキャラたち。



ここまで酷いと、もう故意に狙ってやってるとしか思えない(笑)。



私のお気に入りはコレ!



こんな、お灸跡のようなソバカス顔、今だかって見た事がないわ。(笑)



あなたもお気に入りのブサイクキャラを探してみては?


お粗末さま。

2022年10月3日月曜日

人物 「ジャッキーちゃん」

 2011年より〜  ものまねタレントとして活動中。




今、少しずつ世間に認知されてきて、水平(?)ブレイク中の『ジャッキーちゃん』さん。(知ってる?)


ひと目見て、誰でも分かるようにジャッキー・チェンのそっくりさんである。(こういう人は『ものまね』の枠に入れても良いのかなぁ~)


本名は『栄島智』(えいしま さとし)さんと言って、俳優を志して上京したらしいのだが …… 生まれつきのジャッキー顔が災いして、全く売れない年月。(可哀想に)


心機一転、2011年から開き直って、ジャッキー・チェンのそっくりさんとして活動をはじめた。


同じような髪形、格好、仕草、喋り方を研究すると、もう簡単にジャッキーになってしまったジャッキーちゃん


そんなジャッキーちゃんが地道に活動していると、2017年、とうとう本物の《ジャッキー・チェン》に出会う機会がやってきた。


さぁ、どうなる?ジャッキーちゃん

ジャッキーちゃんの運命やいかに ……?!




ここで、ムダ話を少し ……


「もしも、貴方とそっくりな人が、ある日、突然、目の前に現れたとしたら、貴方ならどんな反応をしますか?!


なんでいきなり、こんな事を書くかというと、この反応が本当に人それぞれ違ってるのだ。


怒り狂うか、喜ぶか、それとも苦笑いをして、その場をやり過ごすか ……



私は、blogのタイトルを見ても分かるように、昔から《双子》なんかに妙な憧れがある。


もしも自分にそっくりな人がいるなら、

「一度は会ってみたい!」と思うのだが …… 


それでも、いざ、そんな場面に遭遇した時は、やっぱり分からないかも。(多分、実際はオタオタしてしまうんだろう)



まぁ、一般人の自分には、そんなチャンスは中々巡ってこないだろうが、テレビや映画に出ている芸能人たちとくれば、また話は違ってくる。


そういう機会は度々やってくるのだ。


全く素顔が似ていないのに、化粧と扮装でオーバーにデフォルメされた《ものまね芸》には、多少笑う余裕もあるだろう。


でも、本人が青ざめるくらいの《そっくりさん》となれば、「とても平静ではいられない!」なんて、輩も出てくる。


中には営業妨害だ!と激怒して、ものまね芸人相手に裁判までおこした者までいる。(思い浮かぶ人いるでしょ?)


と、思えばこれからも頑張ってね!なんて優しい言葉をかけてくれる者もいたりする。(ものまねする方は、もう天を仰ぐほどの気持ちだろうよ)


かと思えば、自分は、ものまねされたり、そっくりさんが現れるほど一流になったんだ!と悦に入ったりする者まで中にはいるのだ。


反応は千差万別。

はてさて、ジャッキー・チェンの場合は ……




ぼくの若い頃に似てるねぇ~


喜んでくれた!

もう、大感激のジャッキーちゃん


オマケに握手をしてくれたり、一緒に歓談してくれたり。


やっぱり本当のスターは器が違うわ。

広い度量で、こんな一介の芸人にも優しく接してくれる。


元々が、ジャッキー・チェンが好きで、ものまねしていたジャッキーちゃんの《好き》は、この時、メーターを振り切るほどの MAX 状態。(そりゃ嬉しいよね~)


この瞬間から、ジャッキーちゃんのものまねの意識もガラリと変わる。


自分は、もっと、もっと、ジャッキーの素晴らしさを世間に伝えていかなければ …… 


こんな変な使命感まで、きっと生まれたに違いない。



その証拠に、その後、ジャッキーちゃんはYou Tubeチャンネルまで起ち上げてしまう。


たまたま、それを観てしまった私は、その《ジャッキー愛》の熱量にビックリ!(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)驚かされてしまった。


ジャッキーの《あるあるコント》は、もちろんの事、今までのジャッキー映画の紹介、徹底解説。(あまりにも片言日本語でマネをしていた為、最近では、逆に日本語がヘタクソになってきたジャッキーちゃん(笑))


オマケに中国語まで習いはじめたジャッキーちゃん。(そ、そこまでイクのか?!)


こんなジャッキーちゃんの《ジャッキー愛》に感染してしまった私も、とうとう数十年ぶりにジャッキー映画を観るハメになってしまう。(それが前回の『スネーキーモンキー 蛇拳』だ)



なんだかジャッキーちゃんに、まんまとノセられた気もするが、私のような、にわかフアンでも観る気にさせられてるんですもの。


充分、ジャッキーの宣伝部長、広報部長として成功しているのかもね。


ガンバレ!ジャッキーちゃん


たとえ水平ブレイク中でも。(再生数、もっと伸びてほしいなぁ~)


陰ながら応援しときます。


2022年10月2日日曜日

映画 「スネーキーモンキー 蛇拳」

 1978年  香港。




ジャッキー・チェン初期の傑作『スネーキーモンキー 蛇拳』を久しぶりに観た。

もちろん、石丸博也の吹き替えでだ。


スッゴク面白かった!


面白かったけど、昔、子供の頃に観ていた時は、妙な思いで観ていたのを、同時に思い出してしまった。


テレビで放送されてた、この『スネーキーモンキー 蛇拳』。



ジャッキー・チェンの踊りのようなカンフー・アクションに感心しながらも、同時に、

「《香港》って、まだ、こんなに《貧しい》のか …… 」

と、子供心に思ったものだった。(失礼!)



この映画の公開年、1978年ともなれば日本は充分に近代化されていた。


道路はちゃんと舗装されていて、たくさんの車が走り、ビルやスーパー・マーケットも並んでいた。(地方でも)


もちろん各家庭には家電製品も揃っていた。


戦後の不便な生活はどこへやら …… 10歳より前の、自分の幼少の記憶をさかのぼってみても、そんな《貧しさ》の欠片なんて、微塵も思い出せない。


そんな日常が当たり前だった小学生には『スネーキーモンキー 蛇拳』の世界は、殊更、

貧乏くさく見えていたのだった。(重ね重ね超失礼!)



一応、ちょっとした村には、石畳で石造りの家々があっても、内部はかなりお粗末。


くすんだ壁に囲まれた部屋。

そこには、いかにも手作りの木製棚があり、あんまり綺麗じゃない皿やら瓶なんてのが無造作に飾られている。(花さえ生けてない、この殺風景さよ)


お茶ひとつ飲む器にしても(えっ?コレで?)ってな感じに見えてしまい、何となく不衛生っぽい。



道場で、孤児として居候するジャッキーに与えられた部屋なんか、更にお粗末の極みである。



壁もボロボロで、そこら中に木切れなんかが転がっている。


そんな場所にゴザを敷いて寝ているジャッキー。


まるで「廃墟か!」って感じだ。(病気になりそうだ)


そんな場所には猫も蛇も出入り自由である。(ヤダ!こんな部屋!(笑))


こんな寂れた村でも、まだ美女やらイケメンが出てくればマシなのだが、美女どころか女は、近所の オバサン がチョコっと顔を出すくらい。


道場いる男の門下生たちは、 皆が ブサイク ぞろいだ。(変なところにデカいホクロがあったり、鼻が横に広がっていたり、山羊髭をはやしていたり …… よくこんな連中を大勢揃えたよ)



着ている洋服も、皆がオシャレとは程遠い、簡素な格好をしている。



そうして、トドメはこの人!


蛇拳使いで、ジャッキーの師匠になるこの人を初めて見た時はビックリした。


ユエン・シャオティエンは、なるほど、年齢を感じさせないくらい、とても素晴らしい身体能力を見せてくれる。(早い!強い!身軽!)


ソレはソレで素晴らしいのだが、そんなのを置いといても、やっぱり第一印象は、正直言って《コレ》だった。



きたなしい〜爺さん(重ね重ね本当に失礼!でも小学生からは、こういう風に見えたんですもん)


伸ばし放題の髪の毛や髭。

髪の毛は、まるで シダ箒(ほうき)か?!ってな具合だ(笑)。(床屋すら無いのか?ココには!)


シダ箒》


穴が空いていて、足指がのぞくようなボロ靴。

妙に不潔そうな赤鼻。


貧乏》、《ホームレス》etc …… ここにも書けないようなワードの数々が、頭の隅を駆けめぐる。




一番小綺麗でマシだと思えるような格好をしていたのが、この人だったかも。


敵役のウォン・チェンリー


それでも、この人も長い髪を三編みにして、ブーメランのような口髭という、珍妙なビジュアルである。(まるで『ドラゴンボール』に出てくる桃白白(タオ・パイパイ)みたいだ)




結局、ボロをまとっていても、マトモそうなのはジャッキー・チェンだけか。(ジャッキーの顔も決してイケメンとは言えないのだが、こうも周りが酷ければねぇ〜 …… )



とにかく、道場で虐げられながら育ってきたジャッキーが、師匠となるユエンと出会い、厳しい修行を得て強くなっていく過程は、やっぱり今観ても胸が熱くなるし、痛快だ。


最大の敵ウォン・チェンリーとの(本気)対決も圧巻である。(歯まで折れたジャッキー)


映画は大ヒットして、ジャッキー・チェンの名前はこの1作で一躍メジャーに躍り出る。(監督はユエン・ウーピンユエン・シャオティエンさんの息子さんでございました)



でも、小学生の頃の私は、こんなに面白いにも関わらず、一方では冷めた感想を持っていたものだった。

「貧乏な村で、貧乏そうな人たちが集まって、一生懸命闘っている …… 」なんてヤツ(笑)



でも、これも今なら、ちゃんと分かっている。

単に小学生だった自分の、大きな勘違いなのだという事を。



実際の香港が、こんなド田舎であるはずがないじゃないですかー!(笑)



要は、この『スネーキーモンキー 蛇拳』が、都市部から離れているような、簡素な場所での撮影だったってことだけなのだ。


しかも、後から調べたら、大昔の清朝時代(1900年代の初頭くらい)という時代設定もあったらしいのだ。(てっきり公開年の1978年だと思って観てたわ)



《当時の香港》=《貧しい》のイメージも、今じゃ、少しは払拭(ふっしょく)できたかもしれない。(でも無理ないか …… 綺麗なモノが何も出てこなくて、この面子じゃ〜、ねぇ~?)



尚、ジャッキー映画は、今だに役名を覚えられない情けない私。


だって、なんの映画でも、ジャッキーはジャッキーなんですもん。(明るいジャッキー、愉快なジャッキー)

その点だけは、どうぞ御容赦を。



なんだか最後まで『蛇拳(じゃけん)』を『邪険(じゃけん)』に扱うようなレビューでございました(笑)


上手くオチがついたところで、この辺で。


お後がよろしいようで。

星☆☆☆☆。


2022年10月1日土曜日

ドラマ 「獣拳戦隊ゲキレンジャー」

 2007年2月〜2008年2月。




たぎれ!獣の力!!ビースト・オン!!


東映のYou Tubeで、最近配信が始まった『獣拳戦隊ゲキレンジャー』をついつい観てしまう。


放送当時もけっこう気にいって毎週観ていたものだが、ヤッパ面白いゲキレンジャー


なんせ特撮モノの《良心》といえるような坂本浩一監督が関わっているんですもんね。(私のお気に入りである『仮面ライダーW』も坂本浩一監督)


放送当時、この『ゲキレンジャー』は、視聴率的な事や玩具の売り上げで伸び悩み、苦戦したらしいが、んな事は 関係ないし、どーでもいい!


とにかく特撮ヒーロー・ドラマとしては、完成度が高いし、とても良質な作品なんですから。(絶対観るべし!)


ゲキレンジャーのモチーフはカンフー


正義の《激獣拳ビースト・アーツ》と悪の《臨獣拳アクガタ》が、毎回熱い死闘を繰り広げながら、お話は進んでいく。


もちろん、正義の《激獣拳》使いであるゲキレンジャーたちも最初っから完璧に強いわけではない。


課題として出される《修行》を、1つ1つクリアーしながら、少しずつレベルアップしていくのだ。



ここで、オッサンである私の愚痴を少しだけ …… 。


最近の特撮モノでは、この点が 特に ダメダメなのだ💢。 


いくらスポンサーが玩具を売る為とはいえ、毎度毎度、安易にレベルアップしすぎである。


ストーリー展開なんて、二の次、三の次。


最近のライダー・シリーズなんて、どんどん派手な色合いの、まるで飾りたてた孔雀のような見た目になってきた。


耳をつんざくような(キィー!キィー!)やかましいベルト。


それが敵も味方も交えて、次から次への新変身を簡単に繰り返す。


レベル・アップのカタルシスさえも全く感じない。(もはや原形を忘れてしまうほど。何度変身するんだ?オイ!(笑))



戦隊シリーズでは、新ロボットや新兵器が次から次に出まくりで、それが変に合体していくと、とてもカッコイイは言えないくらいのイビツな形になっていく。(「これじゃ、全然動けねぇ~だろ〜よ」てのもある)


もはやヒステリー状態。末期的症状である。(ダメだこりゃ!)



その点、この《ゲキレンジャー》は、そんなモノを無理なく消化できていて、とても上手い具合にやっていると思う。


子供番組や特撮モノだとしても、やっぱり《ドラマ》は《ドラマ》なのだ。


観ている大人や幼い子供たちを侮(あなど)るべからず。

今後もシリーズを続けていきたいなら、お話の方にこそ、もっと重点をおくべき事をオススメしとく。



それには、どんな新シリーズでも、第一話が、一番重要になってくる


来週も「是非観なければ!」と思わせる …… 全ては、この《第一話》の出来にかかっていると言っても過言じゃない。


そういう意味では、第一話からして、この《ゲキレンジャー》は格段に出来が良いのだ。


森林深い樹海でたった一人、虎に育てられ、獣たちと暮らしてきた野生児『ジャン』(鈴木裕樹)。


そんな場所へ、ある日、小型飛行機が墜落してくる。🛩️

なんとか脱出した激獣拳使いの『ミキ』(伊藤かずえ)。


ミキは敵の臨獣拳たちに襲われたのだ。

だが、生身のミキは臨獣拳の手下たちをバッサバッサと倒していく。


「激獣拳スゲェ〜!!」

すっかり感動したジャンは、ミキに保護されて、都会の激獣拳ビースト・アーツ本部へと連れられてくる。(樹海の中でも、助けを呼ぶ為の携帯電波は繋がったのかな?(笑))


そこには猫の顔をした激獣拳の師匠『マスター・シャーフー』(猫?)やら、同じように激獣拳を学んでいる『ラン』(福井未菜)と『レツ』(高木万平)の姿も。


ランとレツの修行を見て、天真爛漫なジャンは大ハシャギ。

「俺もやるぅ~!」と、早速乗り込んでいく。(二人はポカ〜ン顔。「なんなの?この子?!」って感じ)


そんな時、ジャンの第六感が妙な気配を察知した。(野生児ゆえか?)


「なんだコレ?ゾワゾワする …… 」

急いで現場に駆けつけるジャン、レツ、ランの3人。


街では、悪の臨獣拳の化け物たちが大暴れして、破壊の限りをつくしていた。

レツとランは、早速『ゲキブルー』と『ゲキイエロー』に変身して応戦。


ジャンは、変身も出来ずそこへ立ち尽くすだけである。


そんなジャンの目の前で敵の親玉が小さな女の子に手をかけようと近づいてゆく。


震えて泣き叫ぶ女の子。(これ、『ポニョ』の大橋のぞみちゃんじゃないですか!)


それを見て、ジャンの心に火がついた。🔥


やめろぉーー!その子から手を離せぇーー!


ジャンの怒りが頂点に達すると、巨大な虎のオーラが全身を覆うように包み込む。


『ゲキレッド』の誕生である。


その後は爆発的な『ゲキレッド=ジャン』の力が大炸裂!💥

敵は「こりゃ、もうたまらん」と突然、巨大化する。(戦隊モノの定番ね)


と、そこへ、あの師匠である猫のマスター・シャーフーが同じように巨大化して現れた。


ゲキレンジャーの3人は驚いて見上げながら、第一話は、これにて幕。


次回へと続くのである ……


まるでヒーロー・モノのお手本みたいな第一話。


主人公である『ジャン』(鈴木裕樹)に、大きくスポットが当たっているのが、充分に分かる仕上がりになっている。



物語の世界観もそこそこに、

登場人物たちの紹介をパッパ!と済ませて、

すぐにでも変身させて闘わせたい。


スポンサーも番組プロデューサーも、ガンガン!オモチャの宣伝をして売りたいだろうが、そこは、もう少しだけこらえましょうや。


間口を広く、この物語の世界観に視聴者を引き込むためには、主人公の魅力を存分に語る時間が必要なのだから。


主人公の置かれた立場、性格描写、心理描写 …… 

そんなのを充分に描く事が出来てこそ、視聴者が初めて見るような特殊な世界でも、主人公の目線で、物語を追っていく覚悟がやっと出来るのだから。


それさえ無事に終わってしまえば、もう安心。


異形のヒーローに変身しても、視聴者は主人公の気持ちで、同一にも観てもくれる。(第一話のクライマックス近くで、やっと変身して闘うジャンに、観ている側も気分は 最高潮!🔥大興奮である)


コレで掴みはOK!


第二話以降は、ブルーやイエローなど他の戦隊や仲間たちにスポットを当てて語るも良し。敵を語るも良し。

好き勝手、自由にやってくれてもいいと思う。



ただ、第一話だけは、定番と言われてもセオリー通りじゃなきゃ ダメ なのだ!


第一話で《主人公》をおざなりに扱っている作品は、戦隊モノでもライダー・モノでも、ことごとく失敗していると思う。(誰もが、いくつか思い当たる作品があるんじゃないかな?)



しかも1年間の長丁場なら尚更である。


こんな下地が出来てこそ、中盤に出てくるような追加戦士などもイキイキしてくるというもの。(「追加戦士にレギュラー陣はどんな反応をするんだろう?」と、ひときわ別の興味も湧いてくるのだ)


ゲキレンジャーの追加戦士は二人。



『ゲキバイオレット=深見ゴウ』(三浦力)は、『ゲキブルー=深見レツ』(高木万平)の行方不明だった兄貴。

戦隊モノにしては、珍しい《紫》がトレードカラーになっている。

けっこうな肉体派だ。


『ゲキチョッパー=久津ケン』(聡太郎)は、ロン毛で髭面の調子の良い男。

この戦士だけ、《白》なのか《オレンジ》なのか、色設定が曖昧である。(名前も《チョッパー》だし)


髭面の割に愛嬌がある聡太郎さんは、どの場面でも笑顔なんだけど、なぜか?いつも涙目だったような記憶が💦。(新人ゆえ、こっぴどく現場スタッフたちに怒られていたらしい。※詳しくは聡太郎さんのYou Tubeチャンネルをご覧あれ)


それでも、上記の写真を見ても分かるように5人は仲良さそうだ。



それぞれのキャラクターが立ってくると、番組も中盤以降は大盛り上がり。


謎だった伏線が回収され、ハードな展開をはさみながら、怒涛のクライマックスへと流れていく。


ゲキレンジャーはトータル的に見ても、数多い戦隊モノの中で、それが上手くいったような稀な作品じゃないだろうか。



こうして何年経っても、私のゲキレンジャーへの評価はいまだに高い。


観た事がある人は、あの当時を懐かしがって、初めて観る人は期待して ……

存分に楽しんで頂きたいと思う。


みんな、ニキニキのワキワキだぜ~!(ジャン語ならこんな感じか?(笑))