2014年 アメリカ。
近未来の地球は、「ギタイ」と呼ばれるエイリアンに攻撃され、まさに瀕死の状態だった。
人類は、様々な人種を集めた『統合軍』なるものを結成する。
すると、その中の一人、リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)は「ヴェルダンの女神」と呼ばれるほど、活躍しはじめて、抜群の戦闘能力を発揮して、頭角を現していく。
そして、軍は、エイリアン対策として、戦闘用装着『パワード・スーツ』なるもの開発した。
これを用いて、一挙に撲滅作戦を決行するつもりなのだ。
そんな緊張感漂う戦地へ、軍の報道官だった『ウイリアム・ケイジ少佐』(トム・クルーズ)が送られてきた。
作戦指揮官である将軍を怒らせてしまい、強制移動させられてきたのだ。
「ちょっと待ってくれ!何でぼくが、こんな所へ行かなきゃならないんだ?!」
連れて来られても、まだジタバタしているケイジ少佐。
ケイジが、連れて来られた『 J 部隊』は、戦闘の猛者ばかりがいるエリート集団で、そんなケイジは、皆に馬鹿にされて、笑われる。
そして、すぐに発進の要請が。
「待ってくれ!ぼくには無理なんだ!助けてくれ!」
ケイジは、使い方も分からないパワードスーツを装着させられると、いきなり、エイリアンが、うじゃうじゃいる最前線に放り出された。
次々、エイリアンに殺されていく仲間の部隊たち。
あの『リタ・ヴラタスキ』も目の前で戦死してしまう。
パワード・スーツの操作も満足に知らない素人のケイジは、ただオロオロするばかり。
そこへ地中から、長い触手を伸ばしたエイリアン。
ケイジめがけて襲いかかってきた。
「ヒィー!!」
なんとか、そばにあった地雷で、エイリアンを爆破。
だが、飛び散ったエイリアンのかえり血(青い血)を浴びながら、哀れケイジは、絶命するのだった…………。
ところが、次の瞬間、ケイジは目を覚ます。
なんと時間が、軍に連れてこられる前に戻っているのだ。
今までの記憶はそのままで?!
同じ人々の行動やセリフに、唖然とするケイジ。
エイリアンのかえり血は、ケイジをタイム・ループする体質に変えていたのだった。
原作は、2004年に日本で発表された桜坂洋の中高生向けライトノベル小説。
これが英訳されて、アメリカのプロデューサーの目にとまり、珍しい経由を得て映画化に至った。(大部分設定、変わってますがね)
この映画観た時、
「おや?なんか、いつものトムクルーズじゃないぞ」、と思った記憶がある。
ビクビク、オロオロするトムなんて新鮮だった。(このあたりは、ちょっと笑えます)
何度も、何度も殺されては、生き返りを繰り返していると、こんなヘナチョコのケイジでも、少しずつは、戦い方のコツを掴んでいく。
同じ時の繰り返しは、ケイジの意識を成長させていくのだった。
この成長過程こそが、この映画の面白さなのでもある!と断言しておこう。
それに、この映画は、トム・クルーズの映画人生の中でも特殊な位置付けになり、今後も残っていくと思う。
なにか、これが、トム・クルーズの違う活路になればと、願いつつ、
星☆☆☆とさせて頂きます。