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2019年7月6日土曜日

映画 「007 美しき獲物たち」

1985年 イギリス。






ロジャー・ムーア版007最後の作品。



そして、ビックリしたロジャー・ムーアの変わり具合に。


前作の『オクトパシー』から、僅か2年で、「歳をとったなぁ~」と感じさせるお顔。





無理もないか……撮影時は57歳、公開時は、また1つ歳をとってるし。






最後の敵は、クリストファー・ウォーケン演じるゾーリン。


ステロイド実験により、産まれた超天才ではあるが、それと引き替えに、人間らしさが、まったく欠落した人物である。(科学の進歩は時として、このような悲劇を生む)


ステロイド児として産まれたゾーリンは、憎むべきステロイドなのに、それを使って、競馬の馬にそれを悪用したりもする。(このあたりが、常人とは違う感覚なのだろう……)


このゾーリン、悪役らしく、シリコンバレーに故意に大地震を起こして、都市を一挙に壊滅するという壮大な計画を立てている。


それに、逆らうものは、平気で飛行機から投げ落とすし、ゾーリンの相棒で情婦の『メイデイ』(グレース・ジョーンズ)にも、情容赦なんて一切なし。


自分の野望の為なら平気で見殺しにする。



でも………何故か?ボンドには優しいゾーリンさん。




ピストルを持っててもボンドを撃ちません。(なぜ?)





地質学者『ステーシー』(タニヤ・ロバーツ)と共にエレベーターに閉じ込めて、エレベーターの天井に火🔥を投げ入れて殺そうとする難儀な道を選択するゾーリン。(撃てば簡単に殺せるのに、逃げるチャンスを、わざわざ作ってやる優しいゾーリンなのである)



ハハハッ!お別れだよ、ボンド君

(このセリフ、ボンド映画の中で何人の悪役がつぶやいてきた事だろう)




ビルが火に包まれる前に、さっさと逃げ出すゾーリンたち。




そして案の定、しばらくすると、ボンドはエレベーターの天井を開けて、その上に登って脱出しようとする。(それ見ろ)




業火のエレベーターの中で、ボンドが先に脱出すると、残されたステーシーがギャアー!ギャアー!騒ぎ出した。


まぁ、その超うるさい事よ(笑)



ジェームズ!Oh~ジェームズ!


(『チャーリーズエンジェル』では、黒髪だったタニヤ・ロバーツが金髪になって登場。とても地質学者に見えない、おバカそうなボンドガールを演じています。)



エレベーターの扉を、なんとかこじ開けて、消防ホースを綱がわりに垂らすボンド。



「それに捕まるんだ!ステーシー!」


Oh〜!ジェームズ!、ジェームズ!

(うるさいタニヤ、さっさと登って来いや!(笑))



それでも、業火のビルから、うるさいステーシーと共に、なんとか脱出した『ボンド』(ロジャー・ムーア)。(ほんと、ご苦労様)







クライマックスも、ゾーリンが逃げる飛行船にロープ1本で捕まるボンド。



ゴールデン・ゲート・ブリッジに、そのロープを結びつけると、止まった飛行船から、斧を持ったゾーリンが、ボンドめがけて襲ってくる。



「Oh!ジェームズ!Oh!ジェームズ!!」



飛行船の中からは、ゾーリンに拉致されたステーシーの叫び声。(本当に叫ぶばかりしか能のないタニヤ・ロバーツ……段々、この辺りまでくると、このおバカなタニヤ・ロバーツが可愛く見えてくるから不思議だ)



叫ぶステーシーを助けだしながら、宿敵ゾーリンを見事に倒すボンドなのであった………。





この、おバカそうなタニヤ・ロバーツ効果なのだろうか?………歳をとっていても、今まで経験を積んだロジャー・ムーアが、段々と頼もしく思えてくるから不思議である。



そういう意味では、この、おバカなボンドガール、最後の映画には、最適だったのかもしれないのである。(笑)





主題歌のデュラン・デュランも大ヒット!


ズンズンと心地よく響くサウンドは、とても印象深く、ボンド主題歌では、初めてアメリカで1位をとったほどなのでした。





13年間ご苦労様でした、ロジャー・ムーア。


最後に、有終の美を飾ったボンド映画は、文句なしに星☆☆☆☆☆。



これにて、ロジャー・ムーア版ボンド・レビューは終了である。


(あぁ~それにしても連続の投稿は、思ったより疲れますわい。この時のロジャー・ムーアの歳に近い自分も、ちょいとばかし休みませていただきますね)



2019年7月4日木曜日

映画 「007 オクトパシー」

1983年 イギリス。






てっきり、タイトルの『オクトパシー』は、オクトパス=タコだと思っていたのだが、どうやらそうじゃないらしい。



『octopussy』と綴り、『octo(数字の8)』と『pussy』を分けると、卑猥な言葉が浮かび上がる。


そう、『8つのオマ●●』なんて意味なのだ。(のっけからゴメンナサイ)


『黄金銃を持つ男』にも出演していたモード・アダムスが、ここでも再度、この映画のタイトルにもなっている『オクトパシー』を演じているのだが、……


「イヤ!イヤ!そんな名前の役、イヤーッ!」
だったらしい。(そりゃ、そうだろうなぁ~)






大体、この007には、珍妙な名前が数多く登場する。


『グッドナイト』やら『グッドヘッド』なんてのも充分おかしいが、それでも、まだマシ。




『ゴールドフィンガー』なんて、ズバリ、『プッシー・ガロア』なんですもん。(今でも思う……こんな名前を、よくも、まぁ、役とはいえ名乗らせたもんである)


でも、こんなやり取りがあったにせよ、モード・アダムスも、なんとか辛抱して受け入れた。


だって、「こんな恥ずかしい名前でも、念願のボンドガールだもんね、やるしかないわ!」ってな気分だったのかな?(想像するしかないが)



さて、


冒頭から、関係ない事をダラダラと書いているが、実は白状すると、この映画『オクトパシー』が、ロジャームーア版の007の中では、自分の中では、一番印象が薄い為である。



もちろん、この映画もヒットもしている。


同じ時期に公開されたショーン・コネリー版007の『ネバー・セイ・ネバー・アゲイン』を抑えて、興業収入第2位を得てもいる。



でも、この映画を観て、しばらくすると、内容をきれいサッパリ忘れているのだ。(どんな話だったっけ?となるのが殆ど)


所々、印象的な場面は覚えていても話のつながりを、まるで覚えてない。



でも、今回見直して、それも分かった気がする。


この映画にも、ご多分に、様々な登場人物たちが出演する。




最初に書いたように、女ばかりを集めた盗賊集団を束ねる『オクトパシー』(モード´・アダムス)や、

ソ連で、ゴゴール将軍のやり方に反発して、すぐにでも、近隣の国に戦争を仕掛けようとしている『オルコフ将軍』(悪役専門俳優スティーヴン・バーコフ)。←(『ランボー 怒りの脱出』や『ビバリーヒルズ・コップ』でも超有名!)




その二人の間を取り持って、大儲けしている宝石大好き『カマル・カーン』(ルイ・ジュールダン)。


その部下で白いターバンと濃い髭面の『ゴビンダ』(カビール・ベティ)などなどだ。





それらは、いずれも個性的な面々なのだが、すべて横並びにされているので、その間をロジャー・ムーア演じるボンドが、行ったり来たりする展開が続くと、しだいに訳がわからなくなってくるのだ。



捕まってみたり、連れてこられたり、そして、また脱出してみたりの繰り返しで、段々と混乱してしまう。(まぁ、自分が頭わるいんでしょうけど)



だから、印象的な場面は覚えていても、話のつながりは消しとんでしまうのである。





映画でも、きちんとした骨格(構成力)って大事!



そんなことを思わせてくれる映画でもございました。

星☆☆☆。

2019年7月3日水曜日

映画 「007 ユア・アイズ・オンリー」

1981年 イギリス。






英国のスパイ船《セント・ジョージ》が何者かに沈没させられた。


その船とともに、ミサイル誘導装置《AーTAC》も、深い海の底へと沈んでいく。



イギリス政府に、《AーTAC》引き揚げを依頼されたハブロック博士は、《セント・ジョージ》か沈んだ海域で調査をはじめた。


そこへ、陣中見舞いにやってきたハブロック博士のひとり娘『メリナ』(キャロル・ブーケ)。

久しぶりの再会に親子は喜ぶ。



メリナが引き揚げ船の船室に入った瞬間、船の甲板では、激しい銃撃の音が響き渡った。

音が鳴り止み、出てみると甲板はメチャクチャ。



メリナの頭上を飛び去っていく飛行機。


その攻撃をうけたのだろう……甲板には、船員たちの死体が、いくつも転がっていた。


もちろん父親ハブロック博士の死体も……。


博士の遺体を抱きかかえるメリナ。


メリナの瞳には、メラメラと復讐を決意した炎が揺らいでいたのだった……。






この映画に限り、どうしても、ここから書きたかった。




この映画のオープニングは、どうしようもない出来なのだが(後々、語ります)、シーナ・イーストンの主題歌が流れて、この本筋に入ってからは最高だからだ。




特に、このメリナ役のキャロル・ブーケ



何て綺麗な人なんでしょ!!😍




はじめて、この映画を観た時の率直な感想が、それだった。




おそらく歴代のボンドガールでは、1、2位を争う美しさだと思う。


ブルーネットでストレートの長い髪は、風にサラサラとなびき、海中でもに、ユラユラと、その存在を主張する。


妖しく煌めくグリーン・アイズの瞳が、正面を向くと、スクリーンのこちら側で観ている自分なんて、それだけでドギマギしてしまう。


一見、冷たさを感じるようなクール・ビューティー風の顔立ちなのだが、笑うとイメージが、ガラリと変わる。


それは、途端に親しみやすさの笑顔に変わるのだ。(か、可愛い!)


ここまで、べた褒めするのも、ボンドガールの中では、自分が一番好きな女優さんだからである。





そして、キャロル・ブーケ演じるメリナの武器が、《棒ガン》


スペインの広大な邸宅で、女たちをはべらせながらプールではしゃいでいた殺人の実行犯ゴンザレスを見つけ出したメリナ。



(父の仇よ!)とばかりに、見事、棒ガンを放ってゴンザレスに命中させる。



そこに、偶然、居合わせたのが、政府の任でやってきた、お馴染み『ジェームス・ボンド』(ロジャー・ムーア)。



腹をたてたゴンザレスの部下たちが追ってくると、ボンドとメリナは二人揃ってメリナの小型ワゴンカーで逃避行となる。(ボンド・カーは、たちまちぶっ壊されてしまうので)



スペインのガタガタの山道を、敵の追撃をかわしながら二人は逃げろや逃げろ!





こんな風に、この後も怒濤の展開が待っている。



新しい監督ジョン・グレンが目指したボンドは、あまり発明品に頼らないような生身のアクションを目指したモノ。



山に、雪原に、海中にと、舞台を変えながら、観る者たちを引きこんでいく。





特に、雪山をボンドがスキーを使って、追っ手のバイク集団から逃げる場面は、バックに流れる音楽と相まって、スピード感満載!(ちと合成が下手で、そこはご愛嬌だが)



敵の追っ手から《逃げるアクション》は、それだけでワクワクさせてくれるのだ。





ロジャー・ムーア版としては、これを1位に押す人も多いし、星☆☆☆☆である。




※ただ、このオープニングだけはいただけなかった。


ボンドの死んだ奥さんの墓参りや、プロフェルドもどきが登場しても、それまでで、何の接点もなかったロジャー・ムーアには、『何を今更……』って感じしかないのだ。


このオープニングさえなければ……と思わずにはいられないのである。

2019年6月30日日曜日

映画 「007 ムーンレイカー」

1979年 イギリス。






ロジャー・ムーア=007の勢いは止まらない。



もう、オープニングから凄い。


自家用ジェットから、美女とイチャイチャしているボンドは、敵と共に、パラシュートなしで、高度何万メートルの上空に投げ出される。


空を泳ぐように追いついたボンドは、敵からパラシュートを奪い取り、何とか装着。(命がけのスタントである。CGなどない、実写の、このド迫力を観よ!)


その時、遥か上空のジェット機から、ニタリ顔で現れた『ジョーズ』。(出たぁー!!)


ダイブして、ボンドに追いつくと、上空で組んずほぐれずの闘い。


『ジョーズ』はボンドの足を掴み、捉えた。

口が大きく開き、鋼鉄の義歯を覗かせる。




その瞬間、ボンドのパラシュートが開いた。

ボンドは、間一髪、難を逃れ、『ジョーズ』の真上に浮かび上がった。



(よし!俺もパラシュートを開こう!)


『ジョーズ』が脇の紐を引っ張ると、「ブチッ!」(ゲゲェーッ!!)パラシュートは開かず、紐が千切れとんだ。


何とか鳥のように飛べないものかと、両腕をバタバタ、羽根のように振っている『ジョーズ』。(そりゃ、いくらなんでも無理だろ!)


『ジョーズ』はサーカスのテント小屋に、まっ逆さまに落ちていくのだった……。(でも、ジョーズは死なない。いつだって不死身の『ジョーズ』なのだから)





ここまでが、サービス満点のオープニング。


まったく本筋には関係がないのに、ここまで派手なオープニングを、やってくれる映画も珍しい。(これこそが007の魅力なのだ!)






今回の敵はサー・ドラックス(マイケル・ロンズデール)。


スペースシャトル『ムーンレイカー』を奪い、ドラックスが選んだ美男美女たちを乗せて、極秘に開発していた宇宙ステーションに逃げ込む。


そして、地球に残された人類を、全て抹殺する為に、大量の殺人ガスを撒き散らすという壮大な計画である。


この絵空事とも思える話は、数年後には、笑い話ではすまなくなる。

我々、日本人はオウムの地下鉄サリン事件を体験しているからだ。


ドラックスの思想、

「良い『種』だけを残して、増えすぎた人類を抹殺する」

なんてのは、あの教団の教祖の考え方に、あまりにも似すぎていて、今となっては、うすら寒ささえ感じてしまう。



そんなドラックスの配下として働いていた『ジョーズ』(リチャード・キール)。


今回、金髪おさげで眼鏡をかけたドリーという女性と、いい感じに恋におちた『ジョーズ』は、取りあえずは、宇宙ステーションに来ていたが、

ボンドの言葉、

「もちろん、それに該当しない『醜い者』は抹殺されるんだろう?」

という、ドラックスに投げかけられた言葉で、

「ハッ!」と気づくのだ。




自分と愛するドリーは、抹殺されるかもしれない………。




そんな事はさせてなるものか!!




『ジョーズ』の反乱がはじまった!


ボンドに味方して暴れまくり、そして見事、ボンドはドラックスを撃退し、宇宙に葬り去る。



そしてジョーズとドリーも無事に救助されたのだった。



悪役から改心し、最後まで死ぬ事もなく、ついに恋人を手に入れた『ジョーズ』。



後にも先にも、007の長い歴史の中で、こんな厚待遇で終わった悪役もいないだろう。


こんな『ジョーズ』の活躍に、007は興業収入もうなぎ登りになり、見事、1979年度、本国1位に返り咲いたのでありました。


星☆☆☆☆。

あ~そうそう、ボンドガールの事を書くの忘れていた。


このボンドガールで、CIAのスパイ、グッドヘッドを演じたロイス・チャイルズであるが、自分としては、あまり好みではない。



前年に、アガサ・クリスティーの『ナイル殺人事件』で演じた、鼻持ちならない傲慢な財産家、リネットのイメージが、あまりにも強くて、ちょっとボンドガールとしては、どうなのかなぁ~と思ってしまったのだ。

(このリネットが、誰彼ケンカをふっかける嫌われ者の役だったので)




ボンドガールを演じたタイミングが、少々悪かったとしか言い様がない。


おそまつ。(実は仲良しのお二人)

2019年6月28日金曜日

映画 「007 私を愛したスパイ」

1977年 イギリス。






前作の『黄金銃を持つ男』の不振に、アメリカの映画配給会社で大株主のUA(ユナイテッド・アーテスツ)は、

ロジャー・ムーアをすぐに降ろせ!」

と要求してきた。




プロデューサー、ブロッコリは頭を抱えた。



問題はそれだけじゃない。

それまで、一緒に共同プロデューサーとしてやってきたサルツマンが、勝手に持ち株をUAに売って、離脱してしまったのだ。


今や、巨大な株主となったUAの力は絶大だ。

必死に説得し、交渉を続けたブロッコリ。



次は「もう、失敗はできない!」とギリギリのところまで追いつめられていたのだ。



脚本を練りに練って、配役や演出、美術、アクションなどなど……細かいところまで徹底的に気を配った。



それに費やした期間3年……。




そうして、やっと完成した『私を愛したスパイ』なのである。(当然、小説とは全く違う内容となっております、ハイ!)






消えたイギリスとソ連の原子力潜水艦の行方を追うため、それぞれの国のスパイ、『007=ジェームス・ボンド』と『トリプルX=女スパイ、アマソワ少佐』が派遣された。



はじめは、一歩も譲らず、お互いに出し抜こうと競い会う二人。


だが、今回に限り、イギリスとソ連は、ともに協力しましょうって事になる。


(まぁ、国の命令とあれば従うしかないか~)


ボンドとアマソワは共同戦線をはりながら、共通の敵ストロンバーグに向かっていく事になる。


敵の襲撃に次々と遭う二人。


そんな中、徐々に、二人は惹かれあっていく。


だが、しばらくすると、アマソワの恋人だったスパイを殺したのが、ボンドだったという事実を知ってしまった。


怨みと任務、そして意識しはじめたジェームスへの想いで、葛藤するアマソワ。


「だが、取りあえずは任務が先だ!」

プロのスパイとしての意地がアマソワをつき動かした。


そして、

「この任務が終わったら、貴方を殺すわ……」

ジェームス・ボンドに、真っ向から宣戦布告するアマソワなのだった……。





って、こんな感じで進んでいく映画のストーリー。(でも、常に復讐心でメラメラって感じにはならないので、どうぞご安心を)




この映画は大ヒットした!




大ヒットして、前回の2倍以上の興業収入をたたき出して、あれだけうるさかったUAの口を黙らせたのだ。(やったぜ!)




ロジャー・ムーアのボンドも、敵だろうと密告者だろうと、あくまでも女性には優しくエスコート。


隙あらば一線までも、交えてしまう女好きのボンド。


そして戦いや逃走中でも、敵には会釈すらして、笑みを浮かべる余裕のボンド。



この映画で、決定的にロジャー・ムーアの演じるボンドの方向性が決まった気がするのである。




他の出演者たちも超魅力的だ。


順を追って紹介していきたいと思う。






●トリプルX=アマソワ少佐……バーバラ・バック



全身からお色気が、溢れかえっているような女優。

大きな瞳と厚い唇、それに抜群のスタイル。


こんなに、全身から色気を発散させている人も珍しい。




この人が笑うと、尚更、イヤらしさが全開!

(カモ~ン、いらっしゃい坊や……)なんて幻聴まで聞こえてくるようだ。(自分だけか?)


セクシー女優も真っ青、すすんで白旗をあげるだろう。



エレガントなドレスや潜入服。


シャワーシーンなどなど…。

とにかくサービス満点。



この人が、元ビートルズのリンゴ・スターの奥さまになろうとは、この時は誰も予想だにしなかった。





●ストロンバーグ……クルト・ユルゲンス


『眼には眼を』で紹介したユルゲンスが、ここでは、巨大な海底要塞を操る、冷酷なストロンバーグを演じている。


『眼には眼を』でも老けているなぁ~と感じたが、ここでは更に白髪化し、前頭部も、かなり後退した姿に。



ただ、揉み上げだけは、最後の意地とばかりに伸ばしている。(勝新太郎のように)


要塞のあちこちに仕掛けたボタンを押して、表情も変えずに地獄へと誘う姿は、圧巻である。






●ジョーズ……リチャード・キール



そして、そして、この『ジョーズ』である!!




この映画での一番のインパクトは、この『ジョーズ』に他ならない!




こんな人物を、どうやって探しだしたんだろう?



2m18cmの超巨大な生物。(『生物』って表現が一番かも)


この巨体に、何でも噛み砕く鋭利な《鋼鉄の義歯》を装備していて、化け物なみの腕力と不死身の生命力で、ジェームス・ボンドに襲いかかる。




セリフは一切なし。(それが、また不気味さを増す)



でも雇い主のストロンバーグには、とっても従順。

従順すぎるジョーズは、何度でもボンドとアマソワを狙ってくる。



ボンドとアマソワが逃走するため、車に乗り込むと、追いついたジョーズは、あっという間に車を止めて車の天井を突き破ってニッコリ。(ゲゲェー!)


そして紙でも裂くように、車の外装をベリベリ剥いでいく。


車をバックさせて、ジョーズごと壁に激突させて、何とか逃げ去る二人。




でも『ジョーズ』は死なない。ピンピンしている。

(Oh!ジョーズよ!)




今度は、列車の旅をしているアマソワとボンドを襲う。


ボンドを、軽々、片手で持ち上げて、列車の天井に押し付けるジョーズ。(ジョーズに不可能はない)

ボンドの首にまわした手は、まるでボンドの顔すら包めるくらいの大きさなのだ。


何とか近くの電気スタンドを、ジョーズの口に突っ込み、ビリビリさせて、難を逃れたボンド。


ボンドの蹴りで、列車の窓から投げ出され、線路脇から転がり落ちるジョーズ。




でも『ジョーズ』は死なない。埃を払ってピンピンしている。

(Oh!No!ジョーズよ!)





こんなのが、何度か繰り返され、最後、海底要塞の沈没と共にジョーズも死んだかにみえた。



でも海面に浮上してきた『ジョーズ』は、またもや生きている。

ピンピンしている。



あ、『ジョーズ』が泳ぎだしたぞ!

『ジョーズ』よ、君はどこへ向かうのだ?!



あ~そうか、次の映画、『ムーンレイカー』に旅立つのですね。



サヨナラ、『ジョーズ』よ、また会う日まで、サヨ~ナラ~!




だいぶ、おふざけが過ぎたかな?


映画はもちろん、星☆☆☆☆☆です。


※読んでみると、『ジョーズ』に割く内容の大きい事。ボンドの潜水カーも魅力なのに、やはり自分の中では、『ジョーズ』なのだ。許してくだされ。

2019年6月27日木曜日

映画 「007 黄金銃を持つ男」

1974年 イギリス。






『死ぬのは奴らだ』が1973年に、公開されて、もう翌年には、このロジャー・ムーアとしては2作目『黄金銃を持つ男』が、すぐさま公開された。


映画会社の戦略もあったのだろうか…… 一刻も早く、なんとしても、ボンド=ロジャー・ムーアのイメージを世間に植えつけたかったのだろう。






ところで、この『黄金銃を持つ男』は、原作者イアン・フレミングにとっては最後の作品。


007ものとしては、最終作なのである。


小説の007シリーズは、そもそも公開された映画の順番とは、まったく違い、読んでみると、その内容の違いには、驚かされるはずだ。




小説は『カジノ・ロワイヤル』から始まっている。


そして、
『死ぬのは奴らだ』と続き、………最終作前が『007は2度死ぬ』ときて、『黄金銃を持つ男』で終わる。


原作では、『007は2度死ぬ』では、ラスト、ボンドは生死不明で終わり、最終作『黄金銃を持つ男』で、ソ連に洗脳されて再び現れる。

そして、逆に、敵としてMの命を狙い、襲いかかってくるのである。



もちろん、映画では、そんな事はないのだが、もしも可能なら、原作のままを順番だてて映像化されたものも観てみたい気がする。




さて、このロジャー・ムーアの2作目だが、それなりに面白いのだが、少しばかり気に入らないところもある。



それはボンドガールの取り扱い方だ。



この映画では、二人のボンドガールが出てくる。



敵スカラマンガの愛人『アンドレア』役のモード・アダムスと、MI6のエージェントで『グッドナイト』役のブリット・エクランドだ。



この映画では、ショーン・コネリーのように非情さ回帰を狙ったのかもしれない。



だが、敵の愛人とはいえ、白状させるために美人のモード・アダムスの腕をねじあげたりするロジャー・ムーアを観てると、あまりにも非力の女性に対して残酷そうな行為をしているように思えてしまった。



ましてや、モード・アダムスの役自体が、そこまでされるほどの悪女には思えなかったからである。



そして、哀れ、映画の中盤で、アンドレア役のモード・アダムスは、口封じの為に、座席に座ったまま毒針で殺されてしまう。(ほんとうに可哀想)



多分、当時、観ている観客たちの誰もが、自分と同じイヤ〜な気持ちになったのではないだろうか。






美人のモード・アダムスには、世間の同情が集まった。


そうして異例の処置として、再び『オクトパシー』で《ボンドガール》を務める事となる。(後にも先にも、こんなのはこの人だけである)




ロジャーにも、当然世間の非難が集まったのだろう。


これ以降、ボンドが女性に手をあげる事はなくなる。(監督や演出もあるだろうが、フェミニストのロジャー・ムーアも演じていて、本心は嫌だったろうと思う)


こうして、映画の中盤で、美人のアンドレアが殺された。






でも、この映画には、もうひとりのボンドガール、『グッドナイト』がいるのだが ……





この『グッドナイト』が全くの使えない無能ぶり(おバカさん?)




次から次に、ボンドの足を引っ張る、引っ張る。


ドジを通り越して、本当にイライラさせられた。


これでMI6のエージェントなのだから、MI6も、(どんだけぇ~!)人材不足なんだ。



案の定、世間には無視されて名前すら覚えられず、今では、ボンドガールとしては黒歴史扱いの『グッドナイト』なのである。(原作では有能な片腕ともいうべき秘書なのにね)





これらが原因なのか、映画は興業収入で前作を大きく下回ってしまった。(あ~あ、やっちまったなぁ~、それでも4位だけど。)




折角、この映画、敵役が良いのに。



黄金銃を持つ『スカラマンガ』(名優クリストファー・リー)は、渋くてカッコイイです。(乳首が多くある設定いる?)



宿敵ボンドとの対決は、まるで西部劇の決闘のようで見応えあり!である。




そんなスカラマンガの側で、加勢なのか、邪魔してるのか?分からない小人の召使い『ニック・ナック』(エルヴェ・ヴィルシェーズ)も、なかなか良い味出してるのにね。(ちょこまかと)






ゆえに、ところどころ残念な結果を残した『黄金銃を持つ男』なのでありました。

星☆☆。

2019年6月26日水曜日

映画 「007 死ぬのは奴らだ」

1973年 イギリス。






困った……。


ロジャー・ムーアの007の事を書こうかと考えていたのだが、いったいどれを選べばよいのか……。





ロジャー・ムーアは全7作で007を演じている。(現在でも最多)


なぜか、ロジャー・ムーアの007には、自分のお気に入りの作品が多いのである。



世代的に、ほとんどタイムリーに観ていたせいもあるだろうが、007といえば、自分の中では、『ロジャー・ムーア』なのだ。(異論のある人は多いだろうな~、大方がショーン・コネリーだったり、若い人ならダニエル・クレイグだろうから……)





原作者のイアン・フレミングも最初からロジャー・ムーアの007を熱望していたらしい。


だが、それは叶わず、結局ショーン・コネリーが演じる事になってしまいヒットしてしまう。



当時、ロジャーが演じていた、テレビシリーズ『セイント天国野郎』や『ダンディー2華麗なる冒険』の兼ね合いもあったらしいが。



ショーン・コネリーの『ダイヤモンドは永遠に』が終わると、数年越しのオファーを受けて、ようやく念願のボンド役がまわってきたのだった。




そして第1作『死ぬのは奴らだ』は順調な滑り出しで成功する。





ポール・マッカートニー&ウイングスの主題歌は、今、聴いても斬新だし名曲!




ボンドガールの女占い師役、ジェーン・シーモアも超美しい。(まるで妖精のような艶のある髪、ヒラヒラとした長い白のロングドレス姿は、悪党に囚われたお姫様である)



それに、ロジャー・ムーア、やはり画面映えするほど、格好いいのだ。




青い瞳と金髪のジェームス・ボンド。


熊のように毛むくじゃらなショーン・コネリーとは、真逆の色男である(笑)。



そして、何と、ロジャー・ムーアの方がショーン・コネリーより実年齢が年上なのである。(どうみても、当時、鬘のショーン・コネリーの方がオッサンに見える)



人を喰ったようなイギリス人らしいユーモアや上品さは、ロジャー・ムーアが生まれもったものなのだろう。


非情さを売り物にしてきたショーン・コネリーのボンドとは違い、アクションやセリフを言っていても、どことなく余裕が伺える。




どんなに苦境にあっても、戦いはスマートに。


本人は「アクションは苦手だ」と公言していて大勢のスタントマンの力を借りたかもしれないが、このスタイル、私は好きだなぁ~。




悪党ドクター・カナンガの下で、タロットカードを使い、未来を予知する『ソリテア』(ジェーン・シーモア)は、占い中、たまたま恋人のカードを引いてしまい動揺する。



「自分が誰かと恋に堕ちてしまう……」


そして、それは、ソリテアの『力』の消滅を意味する。



でも、それをカナンガに知られてはいけない。


「どうしたんだ?」不審顔のカナンガが訊ねる。


「なんでもありませんわ」

知られれば、自分は抹殺されてしまう。






そんなソリテアの部屋に、夜半こっそり現れた『ジェームス・ボンド』(ロジャー・ムーア)。



ボンドがソリテアのカードを引くと、またもや現れ出る『恋人』のカード。




「二人が恋に堕ちる……これは逃れられない運命…」


ソリテアを抱き寄せて、そっと口づけすると、後ろにまわしたボンドの手からは、パラパラと大量の同じ『恋人』のカードが落とされたのだった……





ん~さすが、ジゴロ顔負けボンドの落としテクニック。


憎いねぇ~こんちくしょう!





やっぱり、どれかひとつとは選べそうにない。



ロジャー・ムーアの007に限り、順を追って、のんびりと書いていくことにしようか……。


第1作目「死ぬのは奴らだ」星☆☆☆☆。