2018年10月30日火曜日

映画 「オデッセイ」

2015年 アメリカ。




火星での有人探査機アレス3に、宇宙飛行士として参加した、植物学者の『マーク・ワトニー』(マット・デイモン)。


順調にミッションを行っていたが、突然、大砂嵐がワトニーたちを襲い、クルーは、ロケットで火星からの撤退を余儀なくする。



そんな中で、脱出準備中に嵐で、どこかに吹き飛ばされてしまう、運の悪いワトニー。


指揮官『メリッサ』は、ワトニーは、「もう生きてないだろう……」と判断して、他のクルーたちと火星から脱出。

そのまま宇宙船ヘルメス号で地球に、さっさの帰還してしまった。(あ~無情な~)



だが、ワトニーは生きていたのだ!

広大な火星にたったひとりで!!



探査機にやっと戻ったワトニーは、4年後に再び宇宙船アレス4が、やってくるまで生きのびる方法を考え始める。


(どうすればいい? とにかく食料をなんとかせねば!!)


植物学者の知識をフル回転して、ワトニーは早速行動を開始しはじめた。


「まずは、ジャガイモを火星の土で栽培しよう!」


「それには、大量の水が必要だ!」


「よし、水を作ろう!」



火星降下機の燃料《ヒドラジン》を、まずは窒素と水素に分解する。


そして、ビニールハウスで囲った場所の中で、水素を燃やして蒸気をだす。

ビニールハウスの中の壁には、やがて、したたり落ちる水が現れはじめた。


「やったー!《水》が出来たぞー!」(科学はチンプンカンプンなので……う~ん、難しい)



そして、その水を利用して、やっとジャガイモ作り。


やがて芽が出て、ジャガイモは育ちはじめる。


こうして食料を確保したワトニーは、広い火星で、ただ一人だけで、自給自足の生活をしていくのであった。



その頃、地球のNASAでは、火星の衛星カメラに映る、ソーラーパネルやローバーが勝手に動いているのを発見して、

「もしかして、ワトニーが生きているかもしれない!」と気づきはじめる。




そんな地球のNASAと、やっと交信することに成功したワトニー。


「大丈夫か?」

「ボクは生きているぞ!迎えを待っている!」


ワトニーは、無事に火星を脱出することができるのだろうか……



監督は名匠リドリー・スコット

SF映画でも、エイリアンなんか現れないし、「敵と闘わない」、異質な感動ドラマになっております。



それにしても、生き残るためには、ホントに様々な優れた知識が必要なんだなぁ~と素直に感心する。(まあ、宇宙飛行士なんだから、もともと賢いんでしょうけどね)



でも、マット・デイモンみたいな、こんな状況下に置かれた時、こんな風にニュートラルに気持ちを切り替えられるものか、どうか………


大概は泣き叫ぶか、発狂するか、それとも自害してしまうだろうな。



失敗を何度も繰り返しても、それを乗り越えるメンタルの強さは見習いたいものです。(弱い自分は、ついつい自分の境遇を呪ってしまうので)




最後は、やっとこさ、クルーの乗るヘルメス号がワトニーを助けるために火星へとやってきた。



だが、火星の軌道に上手くのれないので、火星に残された古い宇宙船MAVにワトニーを乗船させて、それを火星の重力圏外まで押しだす作戦がとられる。


宇宙でワトニーをキャッチするという、とんでもない荒業の作戦である。



宇宙空間に放り出されて、クルクル回転するワトニー。



そこからは宇宙服のエアーを抜きながら、少しずつ、突き進んでいく。(まさに命がけ)



ヘルメス号から、精一杯、手を伸ばすメリッサ。


そして宇宙空間でワトニーを見事にキャッチした。(なんかこの部分ってガンダムっぽい)


やったー!

良かったね、ワトニー!!

ワトニーもメリッサも、他のクルーたちも、皆が泣き笑い。




なんだか、それまでのワトニーの苦労が、やっと報われた感じがして、けっこうジ~ンと感動してしまいます。


宇宙でのサバイバル劇、なんだか新しい分野ができたんじゃないでしょうか?


星☆☆☆☆。