1989年 アメリカ。
「マーティ、君の子孫が大変な事になっているんだ!すぐに未来へ行くぞ!!」
やっとこさ、1985年に帰ってきた『マーティ』(マイケル・J・フォックス)に、突然、空から現れたデロリアンに乗った『ドク』(クリストファー・ロイド)が、またもや叫んでいる。(ヤレヤレ忙しい)
「未来って、どこへ?」
「2015年だ!!」
恋人のジェニファーと一緒に、無理矢理乗せられたマーティ。
デロリアンは上昇すると、空の彼方へと、一瞬で消えた。
いざ、2015年の世界へGO!!
そして、2015年の未来である。
とっくに、その時代を飛び越えて、2020年代を生きている我々は、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART Ⅱ』で描かれている未来が、こんな風じゃない事を知ってしまっている。
車は空を飛んでいないし、ホバー・クラフトなる、宙を浮かぶスケボーも、いまだに開発されていない。
誰が着ても、ピッタリ、フィットするような伸縮自由の袖を持つ服もなんてのも、まだまだ。(濡れてしまっても一瞬で乾くような機能性 …… コレに近いモノはあるけど、まだだろうな~)
こんな近未来を描くのは、大変なのだ。
脚本家も、ただ想像するしかないのだから。(実際、デロリアンが本当にあって、未来をちょこっと覗いて来れれば、それにこしたことないんだけどね)
ただ、今と違うからといっても、全てを馬鹿には出来ない。
マーティが未来で見る、3Dの映画予告なんてのは、3D映画で叶えられてるし、
未来のマーティの自宅に飾られている、薄型で大型のテレビなんてのは、もう、どこの一般家庭にも普及されている。
ドアの指紋認証なんてのも、セキュリティが完備しているマンションなんかじゃ、よく見かける光景だ。
カードを差し込んで、カード払いにしても、しかりである。
映画の中で見る未来は、ちゃんと現実になっているモノもあるし、それはそれで、当時の想像力としては、凄い事なんじゃないかな。
今回のⅡでは、『ビフ・タネン』(トーマス・F・ウィルソン)が大活躍。
2015年のビフ老人が、隙をみてデロリアンを奪うと、1955年の過去の自分に直行。
「これを利用して大儲けするんだ!分かったな!?」
高校生のビフには、何の事やらサッパリ?なのだが、とにかく金儲けができるなら、それにこしたことない。
そして、またもやガラリと様相を変えてしまう1985年の世界。
ビフが金と権力を、いっぺんに手に入れてしまい、世界は瞬く間に荒廃してしまった。(マジか!)
町の中では無法者たちが平気で銃をぶっぱなし、治安も何もあったもんじゃない。
超高層のカジノ・タワーには、ふんぞりかえったビフが大勢の手下達を、アゴでこき使っている。
マーティの父親ジョージは、とっくに死んでしまっていて、今や墓の中。
あろうことか、母親の『ロレイン』(リー・トンプソン)は、ビフの愛人にまで、成り下がってしまっていたのだった。
突然変わってしまった1985年に、ただ唖然とするマーティ。
そんなマーティにドクは、
「1955年に再び行こう! 老人のビフがスコアbookを高校生のビフに渡した後に
、それを上手く奪うんだ!それしか1985年を元に戻す方法はない」と言う。
、それを上手く奪うんだ!それしか1985年を元に戻す方法はない」と言う。
もう、やるしかない!
マーティは試行錯誤しながら、高校生のビフに接近して、隙を伺うのだが………。
この、荒廃した町で、やりたい放題のふんぞりかえった1985年のビフの姿。
今回、観直してみて、誰かに似ていると思っていたが………
出るわ、出るわ、のビフ・タネンとセットになっている、この画像。
もう、顔つきからして、ソックリなのである。
で、脚本家のボブ・ゲイルもアッサリ認めてしまっている。
「映画を作る時、もちろん、それを考えていたよ」と言い切っている。(いいのかなぁ~?)
私なんか、『ビフ・タネン』=『ドラえもんのジャイアン』のイメージだったので、それに今回、あらたに、この人のイメージまでもが、重なってしまった。
ゴーイング・マイ・ウエイのガキ大将。
これが、なんとなく、しっくりしてしまうのだから、なんともはや……。
もちろん、こんな風でも、良いところもあるんですよ。(少しだけフォローしとこう(笑))
こんなビフ・タネン似のトラ●プさんが大統領になっている今現在。
案外、この未来は当たっているのかもしれない。
恐ろしや~(笑)
星☆☆☆☆。