2012年 土曜ワイド劇場よりスタート(5作)。
2016年 連続ドラマ化。スペシャルをはさみつつ、現在に至る。
副題には、「ヒラから成り上がった最強の刑事!」なんてものまでつく。
なんの気なしに、観始めた、このドラマだったが、この現代においては、「相当、《 ヘンテコ 》な刑事ドラマ」である。
この《 ヘンテコ 》さゆえに、数多いドラマの中でも、自分はドハマリしたのだが………。
警視庁・捜査一課長『大岩純一』(内藤剛志)のデスクに鳴り響く1本の電話。
「何ぃ?●●で●●のような御遺体が?!すぐ行く!」
運転手が乗せる車で、さっそく現場へと向かった一課長。
「一課長、こちらです」現場では『見つけの山さん』こと、『小山田管理官』(金田明夫)が出迎えてくれた。
山さんの案内で御遺体がある場所までくると、手を合わせる一課長。
「ガイ者は●●。今朝、●●によって発見されたそうです」
山さんの説明を、フン、フン言いながら頷く一課長。
そんな山さんの後ろから、ヒョッコリ現れる人影。
「でも、この御遺体オカシイですよ」
警部補、『平井真琴』(斉藤由貴)が声をかけると、山さん「わっ!!」と、ビックリ!
「何だ、また、お前か。いきなり後ろから現れて………何がオカシイんだ?」
平井は、そんな言葉にもお構い無しで続ける。
「だって、こんな変なポーズで死にますかね?普通……」
「何だ?またお前の《勘》ってヤツか?」話の腰を折られて、少しイライラ気味の山さん。
でも、一課長が言うと、途端に手のひら返し。
「山さん、大福の勘はあなどれないぞ!」(『平井』の好物が大福なので『大福』とは………なんちゅ~ネーミング・センスじゃ(笑))
「分かりました!ちゃんと頭の隅に入れておきます!」
もう、山さんも、あっちを立てて、こっちを立てて大変だ。
でも、これで済んだかと思ったら、今度は鑑識係が、勝手に喋りだしてウンチクを語り出す。(ヤレヤレ)
それを、一課長は「うん、……そうか………うん」なんて、いちいち聞くもんだから収拾がつかない有り様。
現場では、いつも誰彼が勝手に喋り出している。
それが終わるまで、じっと我慢の山さんである。
「よし!●●署に捜査会議場をもうける。至急手配してくれ、山さん!」
捜査一課長の声でとんでいく山さん。(ヤレヤレ、やっと終わったよ……)
捜査会議場に、ズラリと集められた精鋭の警察官たちを前にすると、大岩一課長は仁王立ち。
そして、皆の士気があがるよう、激がとぶ。
「必ず、犯人(ホシ)をあげる!!いいな?!」
「ハイ!!」
大勢の警察官たちは、一課長の激に応えるよう立ち上がり、一斉に飛び出していく。
だが、そんな中に、『平井真琴』の姿はなく、あくまでもマイペースな単独捜査。
「私は、こっちを当たってみますんで………」
どこまでも困ったちゃん、『平井警部補』(不思議ちゃん、斉藤由貴だからこそ許される)なのだが、そんな平井をとがめる事も、一切しない一課長。
「平井は平井の捜査方法があるんだろう……」
なんて言いながら、大岩一課長は、デ~ンと構えていて、どこまでも寛大なお人柄なのだった………。
こんなのが、延々続く『警視庁・捜査一課長』のパターン。
毎回、毎回、この繰り返しである。
変わるのは、被害者と殺害方法だけ。
女刑事の役割も、シーズン2で降板した斉藤由貴(例の騒動)の代わりに入った安達祐実にしても、その後の宮崎美子にしても………みんな基本、一緒。(まぁ、斉藤由貴がヤッパリ一番良かったけど…………と、思っていたら、まさかの、S4で復活してました!)
運転手も、田中圭から、どんどん出しゃばってきて、ナイツの塙になった今では、当たり前のように、捜査に口出ししてくる始末だ。
殺害現場は、まるで、そんな連中の井戸端会議と化している。
そんな連中の、収拾がつかないような言いたい放題に、もはや山さんも諦めムード。
でも、われらが大岩一課長は、それを、いつでも、ドーン!と、広い心で受けとめてくれるのだ。
頼りになる上司、理想の上司………
こんな上司の下では、「喜んで働かせてもらいたい!」と思わせてくれるところに、このドラマの成功がある。
そして、たま~に、突然、現れては去っていく『笹川本部長』(本田博太郎)には、「ププッ!」。(この人の芝居だけ、一気にコント臭くなる)
「今回もベリーグッドです!大岩一課長!!」(コントのつもりだろ?これ?(笑))
事件が終わって帰宅すれば、優しい妻、小春(床嶋佳子)と愛猫ビビが出迎えてくれる。
「おかえりなさい、あなた。すぐ食事の支度するわね」(こんな出来た奥さん、最近存在するのかね?)
ワン・パターンのドラマは数々あれど、ここまで徹底してパターンに固執するドラマも、珍しい。
たまに、やってれば、ついつい観てしまう。
こんな《 ヘンテコ 》な面々観たさに。
そして、理想の上司、大岩一課長会いたさに。
星☆☆☆☆であ~る。
※あっ、出来たらDVD化希望ね!
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