暗闇指令(長門裕之)がブスッとした顔をしてふんぞり返っている。
麻宮サキが生死不明になり、エージェントたちは、2代目探しに奮闘していた。
だが、次から次に、連れて来られる、スケバン女子高生たちが全く役立たず。
『スケバン刑事』の基準に達しないレベルの者たちばかりだった。(でも、何故に?女子高生じゃなきゃダメなんだろう?男子高生でもいいような気がするが……そこは暗闇指令の趣味なんだろう……)
「実はひとり心当たりが……」
エージェントの西脇(蟹江敬三)がポツリと呟く。
スクリーンに映し出されたのは、奇妙な鉄仮面を被った女子高生。
「本名、五代陽子。バスト80、ウェスト56、ヒップ82………」(な、何をいきなり言い出すの?蟹江さぁ~ん!(笑))
「面白い、この鉄仮面連れてこい」
西脇のプロフィール紹介に気を良くした暗闇指令。(サングラスの下のニタリ顔が想像されるようだ。)
拉致されるように、連れてこられたスケバン鉄仮面『五代陽子』は、簡単に凄腕エージェントたちをけちらかす。
そして、
「仮面の額を狙え!そこにロック解除の電子キーがある!」
「ラジャー!」
西脇が投げた重合金製のヨーヨーは、陽子の仮面の額に見事、的中!
そして、左右に割れた仮面が足元に落ちると、見事な、長い黒髪の美少女、『五代陽子』(南野陽子)の姿が現れたのだった……。
最初、この第1話を観た時、初めて見た『南野陽子』を何とも思わなかった。
(整った顔をしているけど……ふぅ~ん、これが斉藤由貴の後釜かぁ~)
くらいの感想だったくらいだ。
自分の評価が、ガラリと変わったのは、第2話を観てからだった。
長い髪の両サイドを後ろで結んで、腰まで流している黒髪。
前髪は少しだけ、ふんわり眉にかかるくらいの長さ。
この顔立ちが、はっきり浮かびあがった髪型にした、『南野陽子』を見て、一瞬で「オオッ!」と唸ってしまったのだ。(可愛い♥、キレイ♥、何て美少女なのだ♥!)
本当に女性は髪型1つで、ガラリと変わるものだ。
ポニーテールの斉藤由貴とも違う、こんな髪型もあるのかぁ~と、当時、高校生の自分には、ちょっとした衝撃だった。
そして、番組を見続けると『南野陽子』の魅力も分かってきた。
『土佐弁』を喋っても、戦っていても(本人は大の運動オンチだったらしいが)、常に女性らしい女性なのだ。
本人がもともと、関西人だったせいもあるだろうが、なんだか、『しっとり』とか『はんなり』って言葉が似つかわしい。
佇まいや所作に、なぜか気品や上品さが見え隠れするのである。
どんなに荒々しい啖呵、
「おまんら、許さんぜよ!」
なんて台詞を言っていても、それは変わらないのだ。
そんな具合で、ますます、『スケバン刑事 Ⅱ 』にハマっていった自分。
それにしても、このエンディングの歌は下手くそだなぁ~(笑)。
南野陽子も歌は下手なのか……と思っていたら、最初のエンディング曲って、吉沢秋絵が歌ってたのね。(主人公がエンディングを歌うとばかり思ってたので……何か当時は、事務所の力関係が微妙に働いていたらしい。16話より~、南野陽子の曲に変わったが)。
2代目麻宮サキとなった南野陽子をサポートする仲間も、もちろん良かったですよ。
琴の爪と袱紗が武器の『矢島雪乃』(吉沢秋絵)は、おっとりしたお嬢様(この人、最後まで演技も歌も上手くならなかったなぁ~(笑))
ビー玉のお京こと『中村京子』(相楽ハル子)は、ちゃきちゃきの江戸っ子スケバン。(演技上手かったのに引退して残念)
ダメ教師と凄腕エージェントを演じ分けて、見事に、この番組では爪跡を残した。(あの『Gメン』の殺人鬼、望月源治のイメージをやっと払拭したのではなかろうか)
これらの登場人物たちの魅力や、鉄仮面の謎、死んだ両親の謎、そこに絡んでくる巨悪の敵などで、これまた、前回を上回る人気を得たのだった。
そして、シリーズ中、一番好きなのも、この『Ⅱ』である。
文句なしに、星☆☆☆☆☆。
そして、女子高生のスカートは、現代の短いのよりも、膝より長めの方が好きである。
それを改めて確認できた作品でもある(笑)。