2004年 日本。
『仙崎大輔』(伊藤英明)は、数十人の仲間たちと一緒に、潜水士になるために、海上保安庁の訓練学校に入った。
過酷な訓練は、身が千切れるような辛さで脱落していく者も少なくない。
海上保安官の中でも、潜水士になれるのは、わずか1%。
その1%に食い込もうと、毎日もがき苦しむ訓練生たちなのだった。
今日も、鬼教官である『源』(藤竜也)の激がとぶ。
「後、●秒……」
プールの中で、重りを抱きながら、皆が必死に息を止めて、潜水している中、一人が我慢できずに浮き上がってきた。
「ヒィー!、ハァ、ハァ、ハァ……」
小柄な体格の工藤(伊藤淳史)である。
なんとか訓練に参加しているも、ついていくのが、やっとの工藤。
(何であんな奴が潜水士を目指すんだ?)
(あいつとだけは、バディを組みたくない)
口に出さなくても、訓練生たちの腹の中は、皆、同じだった。
そんな時、源から、バディを組むペアが発表される。
「仙崎と工藤!」
えー!こいつとかよ?!
ガッカリする仙崎だったが、工藤に「ヨロシク」と言われると、「あぁ、お互い頑張ろうぜ!」なんて言葉で応えるのだった ……
8月も終わって、ちと時期はずれだと思ったが、あの『海猿』である。
これは劇場版、第1作目。
フジテレビが、漫画『海猿』の実写化にのりだし、これが思いの外、大当たりした。
劇場版が終わると、テレビドラマが作られ、その後も、2作目、3作目、4作目と劇場版が作られていく。
もはや、作れば、作るほどヒットするという、フジテレビにとってはドル箱コンテンツ。
でも、でも、世間が熱狂すればするほど、ひとり冷めていくのが、私、双子座の天の邪鬼な性格。
全盛期に、まったく観ておりませんでした(笑)。
原作者との摩擦で、シリーズが終わるのを見届けた時、
「あぁ、それじゃ観てみようかな……」と。(本当に天の邪鬼な性格でスイマセン)
で、劇場1作目を観たのだが、………
うん、なかなか面白いじゃないですか。(既に観ている方々は、「それ見た事か!」と思ってるでしょうね)
良くできた青春映画に仕上がっておりました。
あんまり、個人的には、そこまで好きじゃない伊藤英明だが、この映画の為に肉体改造しただけあって、潜水士の訓練シーンや、実際の海での潜水など見応えたっぷり。
プールの水の中に、アスレチックを作って、それを潜り抜けたり、網の下を抜けて、タイムを競う訓練なんて、下手すれば死んでしまうくらい過酷な撮影。
「へぇ~」、「ほぉ~」、なんて言いながら、いちいち感心してしまいました。
他の俳優さんたちも、過酷な撮影を、良く頑張ってらっしゃるし。
でも訓練生たちも、訓練だけに明け暮れる日々だけじゃ物足りない。
だって、みんな、まだまだ若いんだもんね。(笑)
恋だってしたいじゃん!、っていうので伊藤英明のお相手が、加藤あい。
加藤あいも、可愛かった!
この映画を、今更ながら観てみようと思ったのは、あの、藤竜也が出ていたから。
ピリリとした緊張感の鬼教官を演じていて、やはり流石。
この人の存在が、現場の空気を締めてくれているのが、観ていても分かります。(出演は、この1作目だけなのが残念)
こりゃ、ヒットするわ。
何にしても食わず嫌いは、いけませんね。(笑)
でも、この手の青春映画って、観ながら、どうにも気恥ずかしくなってくる。
なんでだろ~。
星☆☆☆☆です。