2018年 アメリカ。
60歳になる『マイケル』(リーアム・ニーソン)は、妻のカレンと息子のダニーに囲まれて普通の暮らしをしていた。
大学生になる息子の高額な学費の事が、今は頭を悩ませているのだが…。
列車で通う保険会社までの通勤は、暑い時も寒い時も大変だが、カレンが駅まで送ってくれている。
だが、ある日、その保険会社をリストラされてしまった。
(どうすればいいんだ!、蓄えもあまりないし、息子の学費は?!これからの生活は?!)
お先真っ暗で意気消沈のマイケル。
バーでヤケクソ飲んでると、マイケルが元警察官だった時の相棒『マーフィー』(パトリック・ウィルソン)がやってきた。
バーのTVでは、贈収賄事件のニュースが流れている。
そんなニュースに目も向けずに、マーフィー相手に突然解雇を愚痴るマイケル。
そんな時、警察で出世した『ホーソーン警部』(サム・ニール)が近づいてきて気軽に挨拶していった。
(今の自分となんて違いだろう……)
さらに落ち込むマイケル。
帰宅のため、いつもの駅、いつもの列車に向かい乗りこみながらもマイケルの気は晴れない。
仕方なく、列車のシートに揺られながら本を読みだしたマイケルに、ひとりの女が話しかけてきた。
(変な女だ、席は他にもあるのに、それにひとりでベラベラ喋って …… )
突然、女は自分をジョアンナと自己紹介してきた。
そして、「ある、ゲームをしましょうよ」と持ちかけてくる。
「私の頼みを聞いてくれたら、2号車のトイレにご褒美があるわ」
「この列車に乗っている『プリン』のいう人物とカバンを見つけてほしいのよ」
(なにを言ってるんだ、この女は?)
笑いながら、次の駅で降りる女。
半信半疑でトイレに行くと2万5千ドルの現金を包んだ紙袋が本当にあった!
そして、次の駅でまた、別の女が近づいてくる。
「紙袋を見つけた?」
「なんの事だ!?私はやらないぞ!」うろたえるマイケル。
「そう言うだろうと思った、これを見てやる気をだしなよ!」
何かが入った封筒を押し付けるとその女は、また次の駅でさっさと降りていく。
封筒の中を見ると妻カレンの指輪が入っていたのだった ……
リーアム・二ーソンの巻き込まれ型列車サスペンス。
観た感想は、こうして文章にしてもわかるように、随分、赤川次郎が書くような小説の展開に似てるな〜と思った。
普通の中年マイケルに、なぜ?『プリン』なる人物を探しださせるのか、まったく分からないが、それでも、そんな事とはお構いなしに、非情な殺人さえ辞さないジョアンナと背後の組織たちが、どんどん明らかになっていく。
組織は、しまいには、ヤケクソになって、列車ごと破壊しようと、急ブレーキにまで細工をしていたりして、やることなすこと大がかりだ。
連結を外し横転しながら、レールを外れて車や町に突っ込みながら、転がっていく列車はド迫力!
プリンの正体や、犯人は(ああヤッパリあいつね)と、思ったとおりだったが …
見終わっても、まあ、普通のサスペンス映画だったと思う(退屈はしなかったが)
リーアム・二ーソンには、つい個人的に自分は、甘くなりがちだ。
なにしろ●●が偶然同じなので。
何か自分にとって特別な俳優だとも思っている。
甘いかもしれないが、星☆☆☆。