オハイオ州ステートウェア。
晴天の広大な遊園地では、大勢の人々が集まってくる。
催し物も、パレードやミスコン、豚の徒競争などなど…幅広い。
そして、そんな大勢が集まる場所には、当然、たくさんの『金』が集まってくるのだ。
遊園地の集金所から、ひと騒ぎをおこして、まんまと金を奪った『パーカー』(ジェイソン・ステイサム)と一味たち。
パーカーは泥棒稼業を生業にしている。
パーカーは泥棒稼業を生業にしている。
仲間とパーカーたちは、仕事が終わると分散して、それぞれバラバラに逃げた。
そうして、しばらく車を走らせて、待ち合わせ場所の廃坑に行ってみると、先に『ハードウィック』という若い男が待ちかまえていた。
それを見つけて、途端に怒りの表情に変わるパーカー。
ハードウィックに詰め寄ると、
ハードウィックに詰め寄ると、
「何で計画通りにしなかった?!火をつけるのは、家畜場のそばのはずだ!」
と怒鳴り付けたのだ。
ヘラヘラ笑いで、少しも悪びれてもいないようなハードウィックは、「ハハ!ちょっとだけアレンジしたのさ」と言う。
「ふざけるな!関係のない死人を出すとこだったんだぞ!」
泥棒が正業でも正義感のある(ややこしや)パーカーは、ハードウィックを有無も言わせず殴り付けた。
誰も傷つけずに、仕事はスマートに!
それがパーカーの仕事の流儀なのだ。
そんな風に、二人が言い合いをしていると、残りの仲間たち3人も遅れてやって来た。
揃った5人は車を乗りかえると廃坑を後にする。
しばらくすると、ワゴンは町を離れ、閑散とした田園の公道を走っていた。
運転する黒人の『カールソン』の横で、ピエロの変装を拭きながら、スキンヘッドで太っちょの『メランダー』(マイケル・チクリス)が、
「うまっくいったぜ」と上機嫌な声をあげた。
後部座席には、『ロス』という男、ハードウィック、パーカーの3人が乗っているが、先程のいざこざで険悪なムードがプンプン匂っている。
メランダーは、そんな事におかまいなしに、
「なぁ、俺に提案があるんだが、この金を元手に次の大きな山をやらないか?」と持ちかけてきた。
パーカーは、自分の取り分をキチンと貰いたいとだけ主張する。(いかにも「これ以上、こんな奴らと組めるか!」って様子)
「こんなはした金じゃ、家しか買えねぇぜ!、なぁ、やろうぜ、パーカー!」
メランダーは、助手席で銃を取り出した。
パーカーも殺気を感じて、直ぐ様、応戦した。
ワゴン内に響きわたる銃声と殴り合い。
運転手のカールソンは、流れ弾に耳を撃たれ、「ギャアー!」と悲鳴をあげた。
車は蛇行し、走るワゴンの後部座席から、パーカーが投げ出された。
血だらけで道路にたおれこんだパーカー。
車を降りたハードウィックは、パーカーに向けて引き金をひくと、そのまま蹴りあげた。
パーカーの身体は土手を転がり落ちて、道路下の川へと沈んでいく。
残りの4人は、清々した顔で、すぐさま立ち去っていった。
残りの4人は、清々した顔で、すぐさま立ち去っていった。
だが、パーカーはとことん運の良い奴。(何しろ主人公なので)
銃で撃たれようが決して死なないのだ!(なんでやねん)
しばらくすると、親切な農家のトラックが通りかかって、トラックに乗せて病院へと運んでくれた。
「大丈夫か?!しっかりするんだぞ!!」
遠のく意識の中、パーカーが再び目覚めると、病室のベットの上。
( 俺は助かったのか …… )
とりあえず安堵したパーカー。
だが、次の瞬間、パーカーの目は、自分を殺そうとした奴らへの復讐を決意する!
(この怨み、はらずにおくものかぁ~ …… )
復讐劇の始まり、始まりであ〜る。
みんな大好きジェイソン・ステイサムの映画。
「MEG ザ・モンスター」があんまりにも面白かったので、もう一本あげたくなりました。
悪党だが、自分の流儀を守り、弱い者からは奪わない(車は盗むが)パーカーシリーズは、小説家ドナルド・E・ウェストレイク(別名リチャードスターク)によって書かれ、60年代に颯爽と誕生した。
このパーカーシリーズは、20作あり、これまで何度も映画化されています。
有名なのでは、
●「殺しの分け前/ポイントブランク」1967年 主演リー・マーヴィン
●「ホット・ロック」1972年 主演ロバート・レッドフォード
●「組織」1973年 ロバート・デュヴァル
●「ペイバック」 1999年 メル・ギブソン
などなど…他にも色々な映画があるみたいです。
このパーカーの性格と単純明快なストーリー運びが、よっぽどアメリカ人に共感されてるんでしょうね。
そして、ジェイソン・ステイサムによって、何十年ぶりに映画化されたパーカー。
子供にぬいぐるみをプレゼントする為に射的をしてくれるパーカー。
不動産屋で働いていて、偶然、事件に巻き込まれる『レスリー』(ジェニファー・ロペス)と命を救ってくれた農家には、大金を、ポン!と、プレゼントする太っ腹なパーカー。
こんなパーカーは、心底の悪党ではない。
このパーカーの資質が、なんだかピッタリ、ジェイソン・ステイサムに合っているようにみえて、自分としてはシリーズ化してもいいように思うのだが。
完璧で非情な殺し屋を演じた『メカニック』も、それはそれで良かったのだが、このパーカーや『キラー・エリート』、『トランスポーター』のように女性や弱い者を守りながら(それが足枷だろうと)闘う方が、自分は好きである。
それらを簡単には、切り捨てられず、所詮非情にはなりきれないヒーロー像でこそステイサムは、光輝くと思うのだ。(頭も)
この後、自分をメッタメタにしてくれたメランダーたち悪党への復讐は、いつものステイサム節で痛快!爽快!