今日も今日とて、(どこか変わった所ないかなぁ~ …… )と探していたら、こんな場所にぶち当たった。
伊佐市の《十曽(じっそ)ダム》。
まるで巨大滑り台を落ちていくような大量の水景色の画像を、偶然見つけてしまったのである。
一言、「圧巻!」である。
先日、伊佐市は《曽木の滝》を見に行ったが、こんな場所があるのなんて、これまで全く知らなかった。(まぁ、どこもかしこも「曽木の滝はコチラ→」とか、「曽木の滝まで●キロ」なんて標識ばかりですもんね)
この十曽(じっそ)ダムの歴史は、調べてみると中々、興味深い。
1937年(昭和12年)、この辺り(伊佐市大口小木原)は長い間、雨の降らない時期が続いて、大干ばつとなり、農地に多大な被害がでたそうな。
↑(写真はあくまでもイメージです)
で、1941年(昭和16年)に満を持してダム建設が始まるのだが、あの、例の《戦争》も同時期に始まってしまう。
建設に携わっていた人たちも、次々と戦争に駆り出されてしまって ……
結局、ダムは、戦後の1946年(昭和21年)に、ようやっと完成したのでした。(この頃の写真を探したけど全く見当たらない。まぁ、後世の記録としての写真を撮る余裕すらない、厳しい時代ですもんね)
その後、1990年〜1998年にかけて、ダム自体を含めて《緑地公園化》にする計画が持ち上がり着工、完成。
2004年には、またもや改良されて、今、現在の《十曽池公園》の形に落ち着いたのだという。
それにしても、地図どおりに、県道268号線を車で走っていても、見えてくるのは平原のような田んぼの風景ばかり。(←《コチラ》なんて標識すら無い)
でも、こういう時、今までの、《ぶらり旅の勘》がモノをいうのだ!
近くに流れている川を十曽川だとアタリをつけて、その川の側にある、農道のような狭い道路を山手へと上がっていく。
そうしたら、やっぱり無事着いた、十曽池。
広い公園内の駐車場には車は3台しか停まっていない。(土曜日なのに …… ふとイヤ〜な予感がよぎる)
手前左には大きなこんもりした山があり、『吊り橋はコチラ→』の標識があった。
でも ……
コレを、山の頂上まで上がっていくの?!(ウソでしょー!)
それでも(せっかく来たんだから …… )と登り始めるも、しばらくして、すぐに後悔した。(上になればなるほど階段の高さが高くなっていくのだ。一段なら20cm以上の高さである)
それでも頂上は遥か遠く
外界も遠くに見えはじめている ……
ゼイ、ゼイ、
ハァ、ハァ、…… ヒィー、ヒィー、ヒィーッ!!(中年の体力の無さよ(笑))
やっと10分以上かけて頂上に着くと、今度はこんな標識を見つけた。(遠くに見えるのは十曽池か?)
今度は、たった今、登ってきたような高さの階段を延々と逆に下っていくのである。(もう勘弁してくれ〜(笑))
途中に休憩する為のベンチがあるものの座れたもんじゃございません。(汚れすぎてて)
(こうなりゃ頑張るしかない!)
心臓破りの地獄階段を降りていくと、やっとこさ見えてきた赤い吊り橋。
この赤い吊り橋を進むと右手に見えてくるのが、先程、冒頭でお伝えした《十曽ダム》なのである。
この吊り橋の下流に向けてはこんな感じ。
吊り橋を渡りきった所は、こんな場所である。(コレが《わんぱく広場》?なのか?ダサいネーミングだ。誰も居ないけど)
ココからは、もう間近過ぎるくらい間近で、ダムの景色が拝めてしまう。
苦労して、ここまで来て良かったかも …… (見事過ぎるくらい、見事な絶景スポットである)
しばし、この、水のカーテンを貸し切り状態で、一人楽しむ。(「癒やされるなぁ~。一週間、溜まりに溜まった心の混濁が、全て綺麗に洗い流されていくようだ」←どんだけ毎日辛いねん(笑))
そうして、ジッと見ていると、このダムの上の橋に気がついた。
(このまま広場から上に登っていくと、あの橋の左上にまで、たどり着けるだろうか …… )
( …… それにしても、これだけの絶景スポットなら《曽木の滝》と同じくらい名所になっていいものを …… )なんて、思っていると、今度はトンデモない標識を発見した。
《マムシに注意!!》のデカデカした標識。
《マムシ》って、あの《マムシ》って事?
ハハッ、こんな所に《蛇》がいるって事?!
そうしたら、本当にいたぁぁぁーーー!!
最大級のドデカい《蛇》が!!
すぐ、側の草むらにいたのである!!(ヒィ〜!!)
写真だけ撮ると(よく撮ったよ。でも、コレはマムシなのか?)、間合いを徐々に広げながら、遠ざかるようにしていく。
1メートル、2メートル、…… 息を殺して ……
5メートル以上離れてからは、ダムの上の橋の所までひたすらダッシュした!💦
公園とは銘打っていても、人が滅多に来ないはずだ。
こんな蛇🐍がウヨウヨいる場所なら、いくら景色が良くても完全にノー・サンキューである。
オマケに、この橋を渡りきると、簡単に先程の駐車場そばの、この場所に戻り着いた。
あの急激な山階段の登り降りも、吊り橋も、完全な騙し(フェイク)だったのだ!!
騙された!何だったんだろう、あの時間と労力は!
一応、敷地内の案内図なんてのもあるが、あまりにも簡略化されていて、とても分かりづらい。
通ってみてから、やっと「アレがコレだったのか」と、納得するくらいである(↓こんなんで分かる人いる? )
それにしても、あの枯れ木や落ち葉だらけの階段で、よく《マムシ》に襲われなかったものだ。(今更ながらにゾッとする)
あまりの疲労と緊張でドッと疲れたら、何だか腹も減ってきた。
確か、駐車場そばにお店があったような ……
とっくに潰れとるがな(笑)。
帰り道、車を走らせながら考えた。
ほぼ無人だった、十曽池公園。
あの店が潰れたのは長引いたコロナのせいだったかもしれないが、世の中には、どんなに開発が進んでも人を寄せ付けたがらない場所がある。
地元の人も滅多に行かないし、行くまでの標識すらも立ってない場所。
あの蛇たちは、そんな場所の《守り神》だったのかもしれない。(あの池のそばには《白蛇の滝》なんてのもあるそうだ。(後で知った)結局行かなかったけど)
こんな場所に、自分は幸運にもたどり着き、無事に帰ってこれたけど、あの場所は、なるべくなら、そっとしておいたほうがいいのかもね。(地元の子供すら遊んでいないしね)
だが、これからも、景色見たさに出かけて行く輩(やから)もいるだろうから、ひとことだけ言っとく。
マムシ🐍にだけは、どうか気をつけて。
注意しておく。(今回、本当に危なかった〜 冷や汗タラタラ😓)