2022年6月11日土曜日

ドラマ 「エアロビクス殺人事件 女の変身美容教室 “シェイプアップ!”」

 1983年  11月。




時空を歪めて …… 時間を超えて …… 


※世にも奇妙なインタビューを、ワタクシ、『ジェミニ(以下: 《 J 》 とする)』がしてみたいと思う。



《 J 》:「本日はお忙しい中、お越しくださいましてありがとうございます。 『花岡 愛 先生』(松尾嘉代)といえば美のカリスマで、まさに今や《時の人》。 ご自身が考案なされた《セックス体操》で世に出て、《エアロビクス》の第一人者となり、最近(1983年)では全国に40もの店舗をお構えになったとか …… 」


《花岡 愛》:「まぁ、そうね。 でも、たいした事ございません事よ、オーホホホー!」


《 J 》:「それにしても、凄いネーミング・センスですね。《セックス体操》なんて!」


《花岡 愛》:「あの〜、勘違いしてる人もいるかもしれないけど、別に《セックスしながら体操する》わけではないんですのよ(笑)。 いわば、女性たちの健康的な身体作りと申しますか ……… それを、ただ単に《セックス体操》と命名してるだけなんですから。 そして、そんなのを、さらに発展していったのが、今の《花岡流エアロビクス》ってところかしらね」


《 J 》:「その日々の研究や鍛錬が、今のような花岡さんの美しさを創り上げたんですね」


《花岡 愛》:「おだてるのが上手い方ね。 あなたみたいなタイプ、嫌いじゃないわ。フフッ。今晩、お暇かしら?」


《 J 》:(顔真っ赤)


《花岡 愛》:「冗談よ(笑)(ガクッ↷) アメリカでは女優のジェーン・フォンダが火付け役になってエアロビクスが一大ブームになったけれど、過剰なアップテンポのリズムに合わせて、激しく踊る《エアロビクス》は、逆に疲労骨折の原因になったりして、今や大きな社会問題になっているわ。 それを改良して、ジワジワと美しいボディー・ラインに仕上げていくのが《花岡流》ってところね」


《 J 》:「やっぱり、そんなエアロビクス教室の発展も、現在のマネージャーである『西木さん』(荻島真一)の手腕や、一番弟子の『柚原千晶(ゆずはら ちあき)さん』(佳那晃子)の助力が大きいんでしょうか?」




《花岡 愛》:「フフン、そうね~、二人とも、まぁまぁ良くやってくれてるわね。 でも、私あってこその《エアロビクス教室》だけどね」


《 J 》:「今度、横浜にボディー・メイクのビルを建てるとか …… 」


《花岡 愛》:「よくご存知ね。 そうよ!この《花岡愛》が、とうとう、大々的に飛躍するチャンスがやって来たのよ!!」


《 J 》:「そんな中、北川っていうお弟子さんが勝手に独立しようとするのを邪魔だてしたとかいう、噂もチラホラ …… 」



《花岡 愛》:「あれは ……… 誰がそんな事を言いふらしているのか知らないけど、根も葉もないただの噂話だわ!! あの子は単に実力不足でクビにしただけ。 妙な言いがかりをつけないで頂きたいわね!!💢


《 J 》:「すみません、それにこれも小耳に挟んだんですが、奥さんのいる運送会社の戸村社長とも、何やら親密なご関係だとか ……… この事、西木さんや柚原さんは知ってるでしょうかねぇ~ …… 」



《花岡愛》:「なんて失礼な!! いい加減にしてちょうだい!💢  褒めてくれるかと思えばゲスな質問ばかり。 も〜う、これ以上、こんな馬鹿馬鹿しいインタビューなんてうけてられないわ! とっとと帰らせてもらうわ!💢💢



プンプン怒り心頭で出ていく『花岡 愛』(松尾嘉代)。(あらあら …… )



だが、その1ヶ月後 ……… 

横浜のビルにある更衣室のロッカールームから、花岡 愛の《遺体》が出てきたのだ。



あちこちで怨みをかっていた花岡 愛。


『いったい、誰が《花岡 愛》を殺害したのだろうか?!』





たまたま観ることが叶った、松尾嘉代さんの傑作ミステリー『エアロビクス殺人事件』の感動が、誇大妄想狂の自分に、こんな世迷い言のような創作インタビューを書かせてしまった。(もちろん、全て私の勝手な創作です。本気にしないでくださいね(笑))



このドラマは珍しく変わった骨格をしていて、冒頭しばらくすると、いきなり主人公である『花岡 愛』(松尾嘉代)が、ご覧のような様相で殺されてしまうのだ。(ゲゲッ!)


『誰がいったい、何の為に《花岡 愛》を殺したのか?


その謎を残して、ドラマは殺される1か月前まで、過去にさかのぼり、そこから話が繰り広げられていく仕掛けになっている。(この方式はビリー・ワイルダー監督の『深夜の告白』に似ているかな〜)



そんな謎を追いかけながら視聴者は興味深く観ていくのだけど ………



それにしても、松尾嘉代さまの表情のひとつひとつがキラキラしていることよ


強欲で、ワンマンで、鼻持ちならない性格を演じさせたら天下一品である。



おまけに、尻軽でいて、色気ムンムン。

そんなのに、我々男どもは妙に惹きつけられてしまうのだ。(コレ、褒め言葉か?(笑))


こんなトンデモない性格は、現実なら厄介でも、松尾嘉代さまに限っては、ソレも《アリ》なのかもしれない。


だからこそ、こんな突飛な創作インタビューなんてのを書いてしまいました。(^∇^)←お許しを〜


これを、観られた幸運に感謝!

星☆☆☆☆。(面白かったです)



《※蛇足》

………… それにしても、なぜ?80年代に《エアロビクス》が、突然大ブームになったんだろう?


女性がレオタードを着て、楽しく踊る姿は目の保養になるし、充分に理解できる。


でも、アメリカでは、あろうことか筋骨隆々の男たちがピッチピチのレオタード着て、歯をむき出しにして笑いながら踊っている様子は、今観ても一種異様。


クェスチョン・マークが頭の中に、ズラズラズラ〜と並んでしまう。(????)



楽しいのか?

そうなのか?


まぁ、本人たちが楽しければ、これ以上何も言うまい。

世の中、自分の理解を超えたモノにも、寛容的な気持ちを持たなければね(笑)


どうもお粗末さま。