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2020年2月5日水曜日

ドラマ 「男と女のあいだには」

1982年。




《写真は中原理恵さん》




役名すら覚えていない。


ドラマのあらすじさえ覚えていない。


Wikipediaにすらないドラマなのだが、なぜか?これも忘れられない幻のドラマ。




唯一、資料としてあるデータベースを今更、調べてみると主演が中村敦夫さんだったのか?(全く覚えてない)


火野正平や西村晃、山城新伍なんて人たちも出ていたようだ。



だが、男性陣の印象は全くもって覚えていない。



こんな覚えていない尽くしのドラマの事を、これを読んでいる人は「何を書くつもりなんだ!」と思うだろうが、このドラマのインパクトは別にあるのだ。






仲の良い3人組、中原理恵和田アキ子、樹木希林がいるのだが、和田アキ子が売れない女優役だった気がする。


だが、中原理恵と樹木希林の助力で(全く芸能界には精通していない素人なのに)、和田アキ子をバックアップして再起、歌手デビューさせようと計画するのだ。





「ん~何か、そうね……まずはインパクトのある芸名に変える事がいいんじゃないかしら?」

樹木希林が言い出すと、中原理恵も「そうね、いいわね」と賛同。





どんな芸名になるのか、気の弱い(?)和田アキ子は気が気じゃない。




「水虫……そうね!『水虫かわゆ子』なんてどうかしら?インパクトあるんじゃないの?!」(ゲゲー!いきなりの樹木希林のとんでる発想である)




「水虫って何よ?!嫌よ!そんな変な芸名」


こんな恥ずかしい芸名にされる本人の和田アキ子は、もちろん反対するのだが、



「大丈夫よ!こんな一見、訳の分からないような芸名の方が、いろんな人に覚えてもらいやすいのよ」と樹木希林が、やんわり説得する。


「いいかもね、これなら断然覚えてもらえるわよ」と、中原理恵も人の事だと思って安易に賛成する。





こんな二人の押せ押せムードに負けて、当人の和田アキ子も、段々その気になってくると、

「そうね、私、『水虫かわゆ子』として頑張るわ!」と固く決意した。(こんなのいかんだろう!(笑))




こんな風に、安直に決まった芸名の『水虫かわゆ子』。



芸名が決まったら、今度はデビュー曲を考えなくてはならない。





樹木希林は、毎夜、「ん~」と頭をひねりながら懸命に考えて、詞を完成させた。






曲は『水虫ララバイ』である。(これ、今考えると中原理恵が出ているので『東京ララバイ』に対抗してるのかな?)



『水虫ララバイ』の詞にメロディーがついて、それからは、あれよ、あれよ、という間にトントン拍子でプロデュースは進んでいき(信じられない)、そして『水虫ララバイ』のレコードは完成した。





レコードは発売されると、結果は大ヒット!




『水虫ララバイ』は売れに売れて、テレビで、とうとう歌唱する日がやってくる。





「それでは『水虫かわゆ子』さんに歌って頂きましょう。曲はデビュー曲の『水虫ララバイ』!」



ステージの中央に立って、マイクを持ち、『水虫かわゆ子』(和田アキ子)は心をこめて歌いだした。



♪水虫ラーラバイ、カイ、カイ、カーイ


♪水虫ラーラバイ、カイ、カイ、カーイ


♪水虫が、かゆいのは、あなたが生きてるしるし


♪その水虫を私に移してくれませんかぁ~?


♪そうすれば、あなたの愛が~足の指から、伝わってぇ~くるでしょ~う~♪




真剣にステージで歌う『水虫かわゆ子』(和田アキ子)には大喝采の拍手が待っていたのだった。





ヒェーッ!


この歌、このインパクト、忘れようったって忘れられません。


この歌がブラウン官から流れてきた時、当時、腹を抱えて笑い転げたような記憶があるのだ。






こんなのが、デビュー出来て、ヒットするなんて、まるで夢物語。


異次元の世界のようなドラマである。


DVD化してくれないかなぁ~。

してくれないだろうなぁ~。

スッゴイ面白いんだけどなぁ~。






もはや、芸能界の大御所となった和田アキ子は、自身の人生の汚点として、DVD化には反対するかもな~


この歌をどっかの番組で歌ってくれないかなぁ~(まぁ、それも無理か)


今や芸能界を去った中原理恵や、飄々とした樹木希林の印象も強くて、これは語り継ぐべき伝説のドラマなのである。


星☆☆☆☆。