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2020年2月6日木曜日

映画 「スーパーマン」

1978年 アメリカ。






ここ最近まで、ず~と『ランボー』を書いてきて思った事。



やっぱりシルベスター・スタローンの吹き替えは、この人で大正解である。


ささき いさお』さん。



もちろん、歌手としての『ささき』さんも大好きだし、素晴らしい日本の宝のような人である。(ヤマトのエンディング『真っ赤なスカーフ』は名曲中の名曲)


低音の伸びやかに響く声は、音楽に無知な自分にも、充分に伝わり、心を揺り動かされてしまう。


そして、前回、『中原理恵』さんのドラマの事を書いている時に、「もう、次は、この映画しかないだろう」、というのが、頭のどこかに、自然と浮かんできたのだった。



それが、この『スーパーマン』。



「あれは何だ?!」

「鳥だ!飛行機だ!」

「いや、スーパーマンだ!!」

(流行ったなぁ~、この掛け合いのフレーズ)



『スーパーマン=クラーク・ケント』(クリストファー・リーヴ)の吹き替えは、ささき いさおさん。

恋人の『ロイス・レーン』(マーゴッド・ギター)の吹き替えは、中原理恵さんがあてているのだ。





この『スーパーマン』が、公開された当時は、まさに衝撃的だった。


まだ、CGすら無い時代である。



空中にギューン!と浮かび上がるスーパーマン。

すると、すぐさま加速して、マントが風になびき、雲間をグングン、猛スピードで、突き進んで行く。


それは観ている我々も、大空の彼方へと誘い、一緒に飛んでいるような気分にさせられた。



(いったい、これ、どうやって撮影しているんだろう……)


子供ながらに、そう思いながらも、今まで観たこともない映像が、画面一杯に、次から次へと、押し寄せてきて……

そして、いつしか、そんな疑念は振り払われて、


「スーパーマンは本当に実在するかも……」なんて、錯覚させてしまうほどだった。



そのくらい、監督のリチャード・ドナーの演出は素晴らしかったし、何より主演を演じた、クリストファー・リーヴが自分には、まるで本当に異星人。


そう、人間離れしてみえたのだ。


クリストファー・リーヴの見た目が、また凄くて特徴的。


薄青い瞳に、長く伸びた鼻。

発達した顎は岩をも砕きそう。


そんな顔を支えている、まるで大木のような太い首。


肩や胸筋なんて、「これでもか!」ってくらいムッキムキ!(胸囲なんて何メートルあるのやら)

太ももなんて、成人男性のウエストくらい、ゆうに盛り上がっている。



こんな見た目、規格外のクリストファー・リーヴなので、「違う星からやって来た」なんて言っても、説得力充分だったのである。




でも、こんなクリストファー・リーヴだが、クレジットでは、この映画では、まだまだ3番手。


全くの無名だったのもあるだろうが、1番手に名前がでるのは、あのマーロン・ブランドーなのだ。


スーパーマンの父親、『ジョー・エル』を演じているマーロン・ブランドなんだけど、個人的には、昔から苦手。



《メソッド演技法》が、上手くいく時はいいのだが、大体がボソボソした台詞まわしで、吹き替えじゃなきゃ何を喋っているか分からない演技をしている。(※《メソッド演技法》については、【羊たちの沈黙】で以前、語っているので、そちらを参照下さいませ)


この『スーパーマン』でも、はなから、やる気がなかったのか……高額なギャラだけを貰って、台詞も覚えずに、あちこちにカンペの紙を置いては、おざなりに台詞を喋っていただけだったらしい。(こんなのアンソニー・ホプキンスなら、「演技者の風上にもおけない!」と大激怒だろう)



その後に、2番手で、敵役の『レックス・ルーサー』を演じたジーン・ハックマンの名前が出てきて、やっと3番目にスーパーマンであるクリストファー・リーヴの名前がクレジットでは並ぶ。



主役なのにねぇ~。



こんな不満もあれど、映画の中身は、クリストファー・リーヴが、主役で充分、牽引している。



もちろん恋愛要素だって。


キャリア・ウーマンの先駆けで、新聞記者クラーク・ケントの正体がスーパーマンとは知らずに、恋してしまう『ロイス・レーン』(マーゴッド・ギター)。



ロイスを誘って、空中遊泳なんて、スーパーマンしか出来ないような、ロマンチックな恋愛アプローチだ。



綺麗な星空を二人、手を繋いでの甘いランデブー。



こんなシチュエーション、ロイスじゃなくても女性なら、誰でも一発で「惚れてまうやろー!」じゃなかろうか。


何だか、こうして記憶を探りながら書いていると、自分も無性に観たくなってきた『スーパーマン』。


たまには観てみようか、『スーパーマン』を。

星☆☆☆☆。