《①の続き》
そして、いよいよ囚人たちの紹介である。(これも豪華な面々が揃う)
★チャールズ・ブロンソン………ジョゼフ・ワラディスロー。
囚人の中でも、かなり教養があり、そして人一倍冷静な判断力を持つ男である。
やがてライズマンの右腕になるような才覚をみせていく。(さすがブロンソン!)
髭のないブロンソンの出演は貴重だが、やはり、この人には髭があった方がお似合い。
この後に、映画『デス・ハント』で再び、リー・マーヴィンとタッグを組んでいる。(まるでリー・マーヴィンを中心に広がる友達の《輪》)
★ドナルド・サザーランド………ピンクリー。
終始おどけているようなアホな囚人役。
まだデビューして3年目の初々しいサザーランドに、最初気がつきませんでした。(こんな時代もあったのね)
ドナルド・サザーランドは、ニコラス・ローグ監督の『赤い影』が有名である。(不気味なサスペンス)
★ジョン・カサベテス…………フランコ。
威勢だけは、一丁前の囚人。(喧嘩になれば、簡単にのされてしまう、このヘタレっぷりよ。)
ジョン・カサベテスが、俳優をやっているのを初めて観た。
だってカサベテスといえば、監督として有名ですもん。
奥さまのジーナ・ローランズを主演にした『こわれゆく女』や『グロリア』などは、超有名。
でも、調べてみると、このお方、コンスタントに俳優もやってらっしゃるのですね。
リー・マーヴィンの『殺人者たち』にも出ているという。(ここでも広がるリー・マーヴィンの友達の《輪》である。)
★テリー・サバラス…………マゴット。
そして、そして、サバラスである。
とんでもなくイカれている囚人。
人種差別は当たり前。強姦殺人の死刑囚役。
この見た目のビジュアルが、この映画では、特に不気味で、恐ろしく思えるほど。(こう見えても実際のサバラスは、コロンビア大学で心理学を専攻したほどの知性派なのですよ)
この方の代表作といえば、海外ドラマ『刑事コジャック』。
ピーター・フォンダの映画『ダイヤモンドの犬たち』でも大活躍している。
スキンヘッドは、その見た目だけで、相当に破壊力のあるビジュアル。
と、まぁ囚人役で気になったのは、こんなところかな。(後、8人いる。他ははあまり知らないけど)
それでも、これだけの豪華な面子が揃えば、集団劇でも見分けるのは、とても楽だ。(大人数になるほど、脚本や監督の力量が試される気がする)
それにしても、リー・マーヴィン、アーネスト・ボーグナイン、ジョージ・ケネディ、チャールズ・ブロンソン、ドナルド・サザーランド、テリー・サバラスなんて名前がズラズラ並ぶと、まるで自分が、この1年で書いてきたblogの総決算のような気がしてくる。
もちろん星☆☆☆☆☆である。
「悪を知った者しか、悪に立ち向かえない」と言ったのは誰の言葉だったか……。
男たちの熱い闘いを、どうぞご覧あれ。
そして、みなさま良いお年を。(お粗末さま)