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2020年5月10日日曜日

映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART Ⅲ」

1990年 アメリカ。






映画公開は1990年だが、この、《 Ⅲ 》は、《 Ⅱ 》と同時に撮影されている。



それで良かったと思う。



1990年には、マイケル・J・フォックスのパーキンソン病が発病していたので。


ギリギリ間に合った感じだ。(その後も病気を隠しながら何本か映画に出演しているのだが、相当辛かったはず)




それにマイケルの年齢的なものもあった。


この《 Ⅲ 》の時には、既に29歳。


いくら童顔でも、高校生で17歳の役なんて、これ以上の年齢ではさすがに無理だろう。(これも見た目からしてギリギリセーフだった)






《 Ⅱ 》の最後、何とか1955年のビフからスコアbookを取り返して燃やす事が出来た『マーティ』(マイケル・J・フォックス)と『ドク』(クリストファー・ロイド)。



(これでひと安心……歴史は守られて、1985年は元通り。やっと帰れるぞ)


そんな安堵したのも束の間、ドク(1985年版)を乗せたデロリアンは突然、雷に打たれてしまう。


回路の語作動により、デロリアンはマーティの目の前で忽然と消え去っていった。




雨の中、1955年の世界に、ひとりマーティをポツンと置き去りにしたまま ………


「どうすればいいんだぁぁー! これじゃ、1985年に帰れないじゃないかぁぁぁーーー!!」

(本当に、この後の展開をどうするんだろ?、とハラハラ観ていたら …… さすがである!この脚本家は天才だ!!)




どしゃ降りの雨にうたれるマーティに近づく一台の車。


「あなたがマーティ・マクフライさん?これは貴方宛てへのお届け物です。」

見知らぬ男から、突然、訳のわからぬ封書を渡されるマーティは、「???」。



それは、1885年の世界にとばされたドクからの遺言状だったのだ。



「1955年の、この日の、この時間に渡すよう、今まで70年間保管されていたのです」

配達人の言葉にビックリするマーティ。



(やったぞ!ドクは1885年の世界で生きているんだ!!)




1955年に存在しているドクを探し出して、マーティはその封書の中身をドクに見せた。




タイムスリップしてしまった1885年のドクの手紙を、1955年のドクが読み上げているという珍妙な絵面。(あぁ、ややこしや(笑))



「なになに……『1885年では、壊れたデロリアンを修理する部品が、まだ存在しない。私は廃坑にデロリアンを隠した。上手くいけば、1955年の私が見つけて、デロリアンを修理できるはずだ。その修理方法も記載しておく。』……なるほどなぁ~」



自分で書いた手紙を、自分で読んで感心しきりのドク。




早速、翌日、マーティとドクは、廃坑に向かってデロリアンを見つけた。


「やったぞ!これで未来に帰れる!」



だが、喜んだのも束の間、廃坑のそばで、もうひとつ、1885年に亡くなったドクの墓を見つけてしまった二人。



「何じゃこりゃー?!これがワシの墓ぁー?」


1955年のドクは、自分の墓の前で驚き桃の木、右往左往だ。




墓石には、『ビュフォード・タネンに背後から撃たれて死亡』と書かれていた。(またもや、ビフ・タネン。もう、逃れられないほどの腐れ縁だ)


日付は、この遺書めいた手紙を書いてからすぐ後のこと。



「こうなりゃ、未来(1985年)に戻る前に、1885年に行ってドクを助けださなきゃ!!」



デロリアンのタイム回路を修理して、いざ、出発!


「頼んだぞー!マーティ、ワシを救ってくれよー!!」1955年のドクに送り出されるマーティ。



さぁ、最後の旅。

1885年の時代へGO!!






最後の『バック・トゥ・…』も手抜かりなし。


どこにも矛盾や辻褄の合わない点なんて、見つからなかった。



ここに書き出してみた前置きなんて、改めて、書きながら驚いてしまう。




よく、こんな展開を思いついたものだ。


並みの凡人には、とても思いつかない発想である。



この脚本家ボブ・ゲイルは天才だ。



そして、それを上手く映像にしてくれたロバート・ゼメキスもありがとう。



割り算なら小数点もださないほど、これぞ完璧な仕上がり具合。



タイム・パラドックス映画としては、満点をさしあげたいくらいだ。(これを観た後では、尚更、『ターミネーター:ニュー・フェイト』のヘナチョコさが分かるはずである)




ただ、広大な西部の町では、マイケル・J・フォックスの身長の低さが、ことさら目立ったくらいだ。


もう、10cmだけ身長が高ければねぇ~。(わたしゃ、も少し背がほしい~(笑))




西部の町で、マーティが名前を聞かれて、

「ク、…… クリント・イーストウッドです」なんて名乗るのは、いいのかな?(笑)



今回はドクの恋愛にからめたお話だったけど、ドクって酒が一滴も飲めない人なのでした。


フラれて、やけ酒を煽ると、そのまま失神。

バタン!キュー!!




酒場の主人が、

「俺の作った特性ジュースならすぐに目を覚ますさ」なんてのはいったい何が入っているのやら。(見た目ヘドロジュース)





何はともあれ、マイケルも、クリストファー・ロイドも、そしてリー・トンプソンも、皆さんお疲れ様でした。



映画は、気持ちよく《THE END》のマークで終わりを迎える。




そして、色々な年代の『ビフ』役を演じたトーマス・F・ウィルソンは、私の大のお気に入り。






毎回、毎回、最後には馬糞の下敷きになるビフ。

そんな、あなたが大好きです(笑)。


星☆☆☆☆☆であ~る。