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2019年10月14日月曜日

映画 「ダイヤモンドの犬たち」

1975年 アメリカ、イギリス合作。






ピーター・フォンダが亡くなった。(今年2019年、8月。79歳永眠)




独特な顔の人だった。


お世辞にもハンサムとはいえない顔。

アゴが異常に発達していて、横から見ると、ブーメランか、三日月みたいにも見えるほど。


体つきは細身でスラーッとしていて、足首なんかもキュッ!と細い。




そう、まるで漫画家のモンキーパンチが書くような姿形なのだ。


と、思っていたら、案の定、吹き替えはルパン三世の山田康雄が専属でやっていた。(ピッタリ!)




ピーター・フォンダといえば、『イージー・ライダー』と言われるくらい代表作になっているが、あいにく自分は観ていない。




むしろ、B級と呼ばれるフォンダの映画ばかりを好んで観ていた。

『悪魔の追跡』やら、『未来世界』、『怒りの山河』などなど……。




そして、この『ダイヤモンドの犬たち』もB級の名に恥じない出来。



出演者たちは豪華なのに、なぜか?ピーター・フォンダが出ると、B級感満載になる不思議。




その豪華な出演者たちが、こちらである。



テリー・サバラス………『刑事コジャック』やら、『女王陛下の007』のプロフェルド役やら、1度見たら忘れられない、そのアクの強い顔とスキンヘッド。

この映画ではダイヤモンドの警備会社の社長役。

ダイヤモンドを守る為なら、盗人たちなど、平気で射殺するほどの非情さをあわせ持つ。




モード・アダムス………このblogでも何度も紹介しているモード・アダムス。

言わずと知れた007映画に、最多出演したボンドガールである。

この映画では、警備員ブラッドリー(ピーター・フォンダ)にベタ惚れしている恋人クレア役。

ボンド映画以外のモードも、また珍しい。




クリストファー・リー………この人も『007 黄金銃を持つ男』に出ている。

となると、3人の007に出演した俳優たちが、この映画に出ているのか~!と改めてビックリ。

ダイヤモンド強奪組織の一味の内の一人である。




O・J・シンプソン………ある意味、別の方で有名な人。

フットボールの花形選手から俳優に転身して活躍していたのに、白人妻の殺害事件やら、ラスベガスのホテルの襲撃事件などで逮捕された。
天国と地獄を経験したようなお人。

この映画では、もちろんダイヤモンド強奪組織の一味で、血の気が多く、すぐに「殺せ!殺せ!」と言う始末。

後年の数々ある事件を知ってしまうと、まんざら、地で演っていたんじゃないか?と疑いたくなってしまうほどである。





こんな一癖も二癖もあるような面々が集まれば、さぞや映画は傑作になりそうだが、やはりそうはならないのが、ピーター・フォンダの宿命。



で、最後に、


ピーター・フォンダ……なのであるが、………クルクルしたアフロヘアに近い髪形に、これまた顔を、ほとんど覆い隠すようなクルクルした、サンタクロースのような剛毛の髭で登場する。


これが、全然、まったくもって似合ってないのだ。(誰もこの姿に反対する人はいなかったの?)



主役なのに、なんだか汚ならしい姿にドン引き。


ダイヤモンド会社の警備員から、一転、強奪犯の一味に加わって逃避行するのだが………


(無事に逃げきればいいなぁ~)とは思いながらも、

頭の隅では、

(髭くらい剃れよ!汚ねぇな~!(笑))

というのが交錯してしまい、なんだか最後まで集中出来なかった。


話はまぁ、せっかく面白くなりそうなのにねぇ~。




でも、これがピーター・フォンダなのだからしょうがないか。



決してA級にはなれない。

死ぬまでB級道を貫いた人だった。(合掌)


星☆☆☆

※B級道を極めたいピーター・フォンダは、その後、日本でも大活躍。

『だいじょぶマイフレンド』なんていう、これまた珍妙な映画にも出てしまった。



B級どころか、汚点になりそうなくらいに、そうとう変な映画。



それでも、「さすが、ピーター・フォンダ!」と感心しながら、終わりにしようと思うのであ~る。