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2019年2月2日土曜日

映画 「バンテージ・ポイント」

2008年 アメリカ。





バンテージ・ポイントの意味は「有利な見地、見晴らしの良い場所」。





午後12時、スペインのサラマンカで、大観衆の中、米大統領のスピーチが、今まさに始まろうとしていた。

テロ撲滅のスピーチをするのだ。




TVディレクターの『レックス』(シガニー・ウィーバー)は、中継車から、何台も設置したカメラやクルーに向かって、次々に的確な指示をだしている。

TVレポーターの『アンジー』(ゾーイ・サルダナ)は、そんな事は、お構い無しに、自分の政治的意見を述べようとするが、レックスによって、即座にカメラを切り替えられ遮断された。




「アンジー真面目にやって!」

レックスの指示に不満顔のアンジーは、ふてくされた態度で、

「じゃ、馬鹿っぽくすればいいの?」とやり返す。


そんなやり取りをしていると中継車のカメラが、『ヘンリー・アシュトン大統領』(ウイリアム・ハート)の登場をとらえた。





その大統領の先頭に立って護衛しているのは、『トーマス・バーンズ』(デニス・クエイド)ではないか!


「なぜ?彼がここにいるの?」

レックスの記憶が、確かなら1年前、襲撃された大統領を庇って負傷したはずである。

そのトーマス・バーンズが、こんなにも早く復帰するとは…。


ヘンリー大統領が檀上に上がり、演説が始まった。




その時、大統領が、どこからか狙撃されて、倒れこんだ。


大騒ぎする聴衆たちは、パニックをおこして右往左往している。

レポーターのアンジーは、あまりの恐怖に、さっきの生意気な態度は消え去り、涙声でガタガタ震えだした。





そして、間をあかずに、どこからか爆発が立て続けに起こった。




演台の下の爆弾も大爆発し、何万人の人々の泣き叫ぶ声。


中継車のカメラには、爆発の業煙で、ほとんど映らない。


しばらくしてカメラは、レポーターのアンジーの死体を映し出した。



「アンジー……」レックスやスタッフたちは、声もでない。


「いったい何が起こったの……」悲嘆にくれるレックスたち。


そして、時はテープを巻き戻すように、数分前に戻るのだった………。





1つの事件を8人の主観で見つめ、解いていく珍しい手法のサスペンス・アクション映画。





最初は、ご覧のようにシガニー・ウィーバーの主観でスタートし、数分前に戻り、事件が繰り返される。





公開された当時は、もの珍しさも手伝って観たものだが、この手の映画は、再見するには向かないかもしれない。


いちいち時間を巻き戻して、事件が再びスタートするのを観るのは、辛抱つよく我慢しても、私も5人目までが限界だった。




8人目ともなると、「もう、いいかげん勘弁してくれ」と言いたくなるくらい。





勿論、最後まで観れば、それまでの8人の主観が結びあい、大団円を迎えるのだが……それでも、そうとう忍耐力が試される映画じゃないだろうか。


これを忍耐強く観るには、それぞれのスターに目を向けるしかないだろう。



デニス・クエイド(ディ・アフター・トゥモロー)、

シガニー・ウィーバー(エイリアン)、

ゾーイ・サルダナ(アバター)、

マシュー・フォックス(LOST)、

フォレスト・ウィテッカー(この映画に、この人の役、必要かな?と、この人だけ疑問符)


ウイリアム・ハート(白いドレスの女)などなど……。


こんな、様々なスターが、とりあえず出ているので、それだけでも救いだったか。





それにしても、多分、今回観た後は、もうしばらくは観る事は、ないと思う。



この映画の内容を、よっぽど忘れない限りは。


ゾーイ・サルダナが、まだ売れる前の初々しさに星☆☆+☆です。