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2023年7月9日日曜日

ぶらり旅 「《007は2度死ぬ》のロケ地・南さつま市 坊津町秋目に行ってみた!」

 




けっこう、日本中でも有名な場所なんだけど、今の今まで行った事がなくて …… 

まぁ、死ぬまでには、一度は行ってみたい場所でありました。


007シリーズ第5作目の舞台に選ばれたのが《日本》。


007は2度死ぬ』の邦題で公開されたのが1967年。(自分が生まれる一年前だから、もはや半世紀以上が過ぎたのだ)


映画の内容はお世辞にも「傑作!」とは言えない、 トンデモ映画である。


なんせ毛むくじゃらで濃い顔のショーン・コネリーが、漁村で働く《日本人》になりすますのだ。

しかも偽装結婚までしてしまうという。(この理由が今だによ~分からんけど(笑))


↑(ショーン・コネリー(左)とボンドガール若林映子(あきこ)さん(右))


この映画に出てくる、漁村の舞台になったのが、現在の《鹿児島県 南さつま市 坊津町秋目》という場所である。(映画の方では、神戸と上海の間にある架空の島という設定らしい)


で、今回行くルートは指宿市~枕崎市~ …… と九州は最南端、県道226号線を走る事にした。

↑(真下の赤く塗りつぶしたのが226号線ね。そのまま《秋目漁港》辺りを目指して海岸沿いを上がって行く)


でも、枕崎市に来た時、またもや《や〜な予感》がアタマをよぎった。

取りあえず、枕崎で車に給油をして、コンビニでトイレを済ませて、飲み物を買っておいた。


悪い予感は大当たり。


南さつま市に入ってからは行けども行けども、右手には深い緑の山々、左手にはナイフ岩が刺さっているような海ばかりの景色である。(しかも途中、226号線が狭くなる部分もアリ)


道路端にはコンビニはおろか、自販機すらも見当たらない。(ガソリン・スタンドなんてあるわけもないのだ)

道路だけが延々続いていて、人っ子一人すら見当たらない。

民家すらも見えてこない。


たまに家を見つけても、こんな有り様である。(酷いな、コリャ)


(こんな酷いルートを通って、外国人たちがわざわざ観光にやって来るのか? …… )


そんな事を思いながら、我慢して車を走らせる事、数十分 ……


いきなり、コレ が現れた!(ヤバい!気づかずに通り過ぎるとこだった)



分かりづらいだろうが、記念碑の中央上には、当時の007プロデューサー、アルバート・R・ブロッコリのサイン。

左下がショーン・コネリー、その右が丹波哲郎さんのサインである。




かつての撮影時の漁港の風景、そうして漁港の上空を飛んでいるオートジャイロのシーンである。



この記念碑は1990年に秋目の青年たちのつくる会《清風会》によって建立されたそうな。

下の英文はブロッコリ氏の英文証明である。


《清風会》、今じゃ、そんな若者たちがどれだけ残っているのやら …… 


記念碑のあるココから漁港を見れば、家みたいなモノが1、2件見えるだけだ。(秋目峠といわれる山道も深い樹木に覆われて見えやしない)


多分、山を背にした後ろ側には、かつて家々がズラリと並んでいただろうに、すっかり緑に覆われてしまっている。(そんなジャングルのような茂みの中に、家などは残っているのだろうか?)


近くまで行くと、男二人が草刈機で道端の草を刈っていた。(ここへ来てやっと人間発見である(笑))


でも、漁港が動いている様子は全くない。


まぁ、船が何隻か停まってるんで、人はいるんだろうけど(赤矢印が、さっきの記念碑があった場所である)


でも、「見るべきものは、もう見た!」って感じ。(相変わらず自販機すらも無し)


このまま226号線を上昇して帰る事に決めた私。


しばらく走ると美術館なるモノが、ポツンとあっただけ。(なんでこんな所に、突然《美術館》が?)

そこからは明けても暮れても、ずっと樹木と海ばかりの景色である。


グルリと周りきって《片浦漁港》に差し掛かった時、226号線が右手に折れるような場所があった。

そこまでくればバス停があり、人家や施設などの建物がちょこちょこ見え始めてくる。


そうして、226号線の道路がいきなり広くなりニュー・ルートとして改装されはじめていた。


(オッ!コレはもしかして …… )


海から高い位置に 大陸橋 も建設中で、トンネル工事までも、着々と進行中である。(後、もう少しで完成ってとこ)


もしや、コレは観光客を呼び込む為の一大道路工事やってるのじゃないのか?!


だとすると、記念碑だけでなく、そのうち007記念館なんてのも作られたりして ……(夢みたいな願望)


記念館には、オートジャイロの原寸大模型や、当時の坊津町秋目のミニチュア版を作って展示しても良し。


撮影時の写真を特大パネル画にして飾ってもいい。(後、ショーン・コネリーの原寸マネキン・フィギュアがあれば言う事なしかも)


勝手に夢は膨らむばかりである。


そうなれば外国からもジャンジャン観光客がやって来て、この寂れた漁港が、一転、新名所として大変貌するやもしれない。


こんな夢みたいな事を考えながら、南さつま市を後にした私なのでした。


※それにしても、片浦漁港から周りこんだ海沿いにも、島なのかナイフ岩なのか分からないようなモノが、あちこちで突起して見えている。


この地形、上空から見れば、さぞや異質で変わって見えるだろうよ。


プロデューサー、アルバート・R・ブロッコリさんも、ココをロケ地に選ぶはずだわ。