1983年 日本。
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2022年3月30日水曜日
映画 「時をかける少女」
2022年3月21日月曜日
映画 「伊賀忍法帖」
1982年 日本。
この映画に関しては、昔からあんまり良い評判を滅多に聞かない。
『伊賀忍法帖』のタイトルでも、原作があの『魔界転生』と同じ山田風太郎ですもん。
マトモなアクションを楽しむような忍者活劇じゃないのだ。(相当グロい内容に、現代においては、ちとドン引きする)
オマケに、当時の角川映画の悪趣味な部分が出過ぎている感じだ。(角川映画といえば、横溝正史の金田一シリーズのように、首が●●●。今では美保純と渡辺典子には、かなり汚点といえる作品かも)
私も最近の真田広之熱で、再度観直してみたが、評価は、やっぱり変わらず ……… あまり楽しめなかった。(『里見八犬伝』や『忍者武芸帖 百地三太夫』のように多少の《痛快さ》や《爽快さ》があればねぇ〜)
で、この御方が出てくる。
皆さん、ご存知の有名な方、原田知世である。(まぁ、可愛らしいこと)
こんな可愛いい(≧∇≦)原田知世は、当時、熱烈な 真田広之の大フアン!♥ だったのだ。
「あ〜、憧れの真田広之様に会いたい〜!」
少女、原田知世が考えるのは寝ても覚めても、その事ばかり。(みんなフアンっておんなじ気持ちなのね)
とうとう中学3年生になった原田知世は、大胆にも行動にまで移してしまう。
なんと!自ら、《角川映画の新人募集》に応募してしまうのだ。
「グランプリが取れれば、憧れの真田広之と共演できる!毎日、真田広之の近くにいられる!」
ただ、それだけの理由で。(こんだけ愛される真田広之って、いったい …… 男冥利に尽きるだろうよ)
でも、ときに神様は残酷なモノである。
「今回のグランプリは渡辺典子さんに決定しました!!」
原田知世、大ショック!😭(ガビ〜ン!)
原田知世は結局、次点となり、審査員から特別賞が与えられたのだが、本人にしてみれば、
「んなこたぁ~、ハッキリ言ってど~でもいい」事なのだ。
かなり(ドヨヨ〜ン)落ち込んだはずの原田知世。
だが、それでも気持ちを切り替えて、立て直すことにする。
(この仕事を続けていれば、いつか真田広之様と共演できるかも …… )と。(今となっては、そんな日が来ないのを、我々は知ってるけどねぇ~(笑))
見事、グランプリに輝いた渡辺典子には、真田広之との共演、ヒロインの座が約束されていた。
それが、この映画『伊賀忍法帖』なのである。(これが渡辺典子のデビュー作なのだ)
とにかく、内容は冒頭に書いたように散々でも、ヒロイン役らしく渡辺典子は真田広之と終始イチャイチャしてる。(エンディングでは二人の長いキスシーンまである)
この映画を原田知世は、当時観ただろうか。
観ていたなら、きっとこんな気持ちだったのかも。
(あそこにいたのは、もしかしたら私だったのかもしれないのに ……… )
壁に爪をあてて、相当悔しがっていたのかも。(コレ、あくまでも私の勝手な想像ですので)
でもねぇ〜、新進女優のスタートとしては、この映画、渡辺典子にとってはラッキーだったのかしらん?(後年を知る自分としては、とても良いとは思えない)
最初からドギツイ映画に出てしまった渡辺典子の、次に与えられた役は、あの問題作の映画化『積み木くずし』である。(テレビ版の高部知子が例の事件で干されてしまった為、急遽、そのお鉢が渡辺典子にまわってきたのだ)
これまた、ドギツイ化粧に荒れた不良姿の渡辺典子に、アイドル的な人気が出るはずもない。
グランプリまでとった彼女に、角川側も「このままじゃ、いかんだろう …… 」と、やっと本腰を入れ始める。
等身大の役を与えようと、赤川次郎の原作映画をあてがって、主題歌を歌わせるシステムに切り替えるも、完全に出遅れた感じ。
その間、原田知世は『時をかける少女』のヒットで、薬師丸ひろ子の二番手になっていたのだから。
角川三人娘の序列は、薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺典子の順番で、世間的には認知されていたはずである。
それにしても、この後に真田広之は薬師丸ひろ子とも共演している。(『里見八犬伝』や『病院へ行こう』でも)
こうして渡辺典子とも共演していて、唯一、共演していないのは、角川三人娘の中では原田知世だけなのだ。
こんなに真田広之を慕っていた原田知世なのに ……(トホホ可哀想)
そう考えると、真田広之も罪作りな男よのぉ~。(もう、今じゃ、とっととハリウッドに行ってしまったし)
原田知世は、この後、『早春物語』でオッサン林隆三相手にキスシーンがまわってくるのだが、「とてもイヤでした」と、どっかでコメントしてるのを聞いた覚えがある。(けっこう、根はハッキリした性格なのかも、原田知世って人も)
(あ〜、これが憧れの真田広之ならなぁ~ …… )
なんていう、原田知世の心の声が聞こえてきそうだ。
この『伊賀忍法帖』は、そんな二人の女優、原田知世と渡辺典子の明暗を分けた映画として、記憶にとどめておくのもいいかもしれない。(映画は散々な出来でもね)
長々、お粗末さま。これにて。
2022年3月13日日曜日
映画 「吼えろ鉄拳」
1981年 日本。
『忍者武芸帖 百地三太夫(1980年)』は、今観ても大傑作だと思うし、とても面白かった。
それでも、当時はヒットしなかったそうな。(コレがヒットしない理由が、よ~分からん。当時の人は見る目がないのか?)
監督の鈴木則文さんは、それゆえにとっても心残り。
真田広之に心底惚れこんでいた鈴木監督は、「なんとしても真田広之を《スター》に!」してあげたかったそうな。
東映に直談判までして、リベンジのつもりで撮りあげたのが、この『吼えろ鉄拳』だという。(脚本にも参加してる)
そのかいあってか、この『吼えろ鉄拳』は、当時、そこそこヒットしたらしいのだ。
こんな情報を事前に知ると、観る前から期待値もググ〜ン!と上昇するというもの。
で、観た感想 ………
こんなにバカバカしい映画は滅多にお目にかかれません(笑)。(しかもチョー、ダサ過ぎる!)
ある日、
アメリカはテキサスで育った『響譲次(ひびき じょうじ)』(真田広之)は、病床の父親『鉄心』(石橋雅史)からトンデモない話を打ち明けられた。
「許してくれ!オマエは私の本当の息子じゃないんだ!」
ガ~ン!(゚∀゚)
「オマエは、日本にいるお金持ちの日野原家から私が《誘拐》してきた子なのだ!」
ガガ~ン!(*﹏*;)
オマケにオマケに、譲次には双子の兄弟『日野原透(とおる)』(真田広之・二役)がいて、目下、行方不明中。(冒頭で、とっくに殺されてますけど)
盲目の姉『千尋(ちひろ)』(志穂美悦子)までいるという。
それだけ言い残すと、嘘の父親・鉄心は(コトリッ)息絶えた。(まるで死に逃げじゃん(笑))
譲次は鉄心を埋葬すると、日本へやって来た。
(自分の兄弟は、いったい今どうしているのか ………)
それだけを知るために ………
この後、
アメリカから日本にやってきた譲次を待ち構えるのは、スリの常習犯(大木こだま(チッチキチ~))や、その仲間のチンピラ(黒崎輝)たち。
オッパイポロリのビキニ・ギャルやら、あのアブドラ・ザ・ブッチャーまでもが、わんさと登場するのだ。(いずれも、只の賑(にぎ)やかし屋たち。本筋には全く影響ない)
2022年3月3日木曜日
映画 「女必殺拳」
1974年 日本。
その昔、
人気絶頂のアイドルだった石野真子と長渕剛が結婚したが、しばらくすると、即、離婚した。
離婚の原因は長渕剛のDVとか、当時は言われたものだ。
その後、しばらくして、ドラマと映画の共演で、長渕剛はあろうことか、あの!志穂美悦子と結婚する。
で、案の定、カッ!となると、タチの悪い長渕剛は、志穂美悦子との夫婦喧嘩で同じように手を上げようとするのだが ………
今度ばかりは相手が悪すぎた!
殺気を感じた志穂美悦子は、うまくかわすと、長渕剛の頭部に思いっきり、鮮やかな回し蹴りを叩き込んだのだ!
白目をむいて、その場にぶっ倒れる長渕剛。
青ざめた志穂美悦子は、泣きながら師匠である千葉真一に電話してきたという。
「どうしよう …… 長渕を殺しちゃった …… 」(笑)
もちろん、長渕剛は死んでなかったのだが。(笑)
「女なんて、力づくで従わせればいい!」
という、おバカさんな長渕剛の考え方はガラガラ …… と、もろく崩れ去る。(その後、マッチョに鍛えはじめた長渕剛は、この出来事の反動なのか?)
このエピソード、超有名らしくて、あちこちで見かけるのだが、ほぼ事実なんだろう。
それにしても、彼も結婚するなら相手の過去を多少なりとも調べておくべき。
この映画、『女必殺拳』の志穂美悦子を観れば、並の男なら、ヘタな喧嘩を仕掛けるなんて絶対に思わないはずなのだから ……… 。
ストーリーの方は至って簡単。(今観ると、やや陳腐かな)
香港警察・麻薬Gメン『李万青(り まんせい)』(宮内洋)は、日本は横浜にある、キナ臭い会社《セントラル貿易》に単独で潜入捜査をしていたのだが、ある日を境にプッツリ!連絡が途絶えてしまった。
妹の『李紅竜(り こうりゅう)』(志穂美悦子)は、兄と同じように少林寺拳法の使い手だ。
あらたに香港警察より命(めい)を受けて、日本へとやって来たのだ。
「兄さんは必ず私が探し出してみせるわ!」
そんな紅竜の前に次々と現れる 敵!敵!敵!!
「ウォオオーリャアーー!!」
日本での仲間たちの力を借りて、紅竜の必殺拳が極悪非道な敵たちを血祭りにあげていく ………
簡単に説明するとこんな感じである。
もちろん、師匠である千葉真一も『紅竜』(志穂美悦子)の強力な助っ人として参戦している。
「俺も万青くんの行方を探してるんだ」
兄、万青の盟友で、少林寺拳法・東京道院の有段者『響征一』(千葉真一)は、紅竜に協力を約束してくれた。(この東京道院の門下生たち、白い道着に《卍(まんじ)》のマークが入っててるという、なんとも珍妙な集団である(笑))
「紅竜さん、私も協力するわ!私、万青さんに憧れて少林寺拳法を習いはじめたのよ」
響征一と同じ東京道院の『早川絵美』(早川絵美)も参戦。(早川絵美さんは、『秘密戦隊ゴレンジャー』のアカレンジャー役で有名な誠直也さんの現奥さまである。自身も特撮ヒーロー『カゲスター』のヒロイン役『ベルスター』で大活躍なさいました)
悪の巣窟《セントラル貿易》は、見るからに人相の悪い奴らばかり。
麻薬ばかりか、バラエティー豊かな暗殺集団を束ねている。(この風体だけで生ぬるい潜入捜査無しに、一斉検挙できそうだが(笑))
おや? ↑の画像の、一番左側の男の顔 ……
この顔つき、どこかで ………
大葉健二さんじゃございませんか!!
この大葉健二さんも特撮ヒーローで大活躍した御方である。(『宇宙刑事ギャバン』のギャバン役、『電子戦隊デンジマン』のデンジブルー役などなど …… )
映画にはクレジットさえされないような端役だが、このインパクトのある顔は忘れようったって忘れられませんがな。
でも、端役ゆえ、『紅竜』(志穂美悦子)にアッサリ倒されちゃうけど(笑)。
それにしても、往年の特撮ヒーローフアンには、たまらないような面子がジャンジャン揃っている。
今となっては稀少価値のある映画なのかもしれない。
宮内洋さんは、『ゴレンジャー』のアオレンジャー役や『仮面ライダーV3』で超有名だし、
主演の志穂美悦子にしたって、『キカイダー01』のビジンダー役してますもんね。
そして、やっぱり主役である志穂美悦子。
その闘い方は、今観てもモノ凄い!
やっと巡り会った兄、『万青』(宮内洋)が、ズタボロで殺されてしまうと、とてつもない怒り💢を爆発させる!
《回し蹴り》や《飛び蹴り》は当たり前。
倒れた敵には、硬い拳で 連続パンチ👊の猛スピード・ラッシュ!!
「ダダダダダダダダ、ダーーーッ!」(ヒィーーーッ!どんだけ打ち込むの?!)
トドメには、全体重をかけながら相手を容赦なく 何度も 踏みつける🦶。(ダン!ダン!ダダダダーーーンッ!)
もう、後は実際に観てちょうだいませ。(エグい闘い方は、確実に鳥肌モノですから😱)
こんな風に、女ながらも男たちをバッサバッサと倒してゆく志穂美悦子は、たちまち大人気。
男受けは少々悪くても(だろうな)、当時の女性たちをスカッ!とさせては、憧れの眼差しをおくられていたそうな。
その後、『女必殺拳』はシリーズ化される。
『女必殺拳 危機一髪』、『帰ってきた女必殺拳』、『女必殺五段拳』と4作が作られた。(ストーリーは行方不明になった《兄》が《高校の親友》になったりしていて、ほぼ一作目と変わらない)
それでも、「どんな風に面白くしようか?」という、当時の熱気が伝わってきて、面白さは充分。
超オススメしとく。
星☆☆☆☆☆。
※尚、結婚と同時に引退していた志穂美悦子だが、子育ても終わった今、フラワー・アレンジメントの分野で、ごく最近メディアに現れはじめた。
今じゃ、空手を習いだしてムキムキになった長渕剛相手に負けてしまうだろうと思うが、トンデモない!
見よ!このお姿を!!
花に真剣に取り組む姿は、フラワー・アレンジメントというよりは、《フラワー拳法》なるモノに挑んでいるみたい。(笑)
今でも、太い首、頑健な肩、立派な腰周りは健在だ。
コリャ、喧嘩になれば今でも志穂美悦子の完全勝利?かな?
そんな期待を抱かせてくれる、ある日の《ひとコマ》なのである。