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2020年4月5日日曜日

映画 「シティーハンター 史上最香のミッション」

2019年 フランス。







『シティーハンター』を、またもや実写化する?!




このニュースを聞いた時、イヤな予感が、一瞬、頭を横切った。




知ってる人は知ってる………

あの伝説のジャッキー・チェンが演じた1993年版の悪夢がよみがえってくる………



あれを、わざわざ、当時、劇場まで足を運んで観に行ったのだ。



そして、

「何じゃコリャー?金返せー!」

くらいの憤慨モノでした。(おそらく原作フアンじゃなくても大勢の人が、そう思った事でしょう)



『シティーハンター』自体に、そこまでのマジメさなんて求めてないけど、これは酷すぎた。



リョウ(ジャッキー)が、『ストリート・ファイター』の春麗(チュン・リー)になったり、意味のない、とんねるずの曲が使われたりと………こんなのにお金を払って劇場に赴いた事に、とことん後悔した。


                



そうして、何年か経つと、今度は『キャッツ・アイ』の実写化。





これも観に行ったけど、レオタードどころか、キャットウーマンのようなボディー・スーツと被り物。


主役が三女の『愛』(内田有紀)に変更されたり、ストーリーも破綻しまくり(監督の林海象に、原作愛なんてものは、全くないらしい)







この二つの実写化には、原作フアンとして、憎さしか残らなかった。




これに「O.K.!」を出したのは、当の原作者の北条司ではあるまい。(たぶん、儲けるだけ儲けたい主義の集●社)




案の定、これらの実写化は悪評で、今でも実写歴史上、最大の汚点扱いである。(当たり前だっつーの!)




それから数十年が経ち、またもや実写化の話が持ち上がる。



いったい誰が?

どこで?またもや中国?

ヘタクソ実写化の日本?

それともアメコミとディズニーまみれのアメリカ?




なんと!『フランス』である!!




『フランス』………これは期待できるかも………。




そうして、次第に撮影ショットなどが、ポツポツ、ネット上に流れだすと、「これは是非観てみたい!!」と思ってしまった。




主役の、リョウと香のビジュアルや再現度が、漫画以上に半端ない出来なのだ。




冴羽リョウを演じるのが、フィリップ・ラショー


髪を黒く染めて、赤のTシャツに、腕まくりの水色ジャケット。


当然、撮影の為に体を鍛えている。


限りなく漫画の冴羽リョウになろうとしているラショー。



そうして主演だけではなく、監督、脚本にも関わっているフィリップ・ラショーの『シティーハンター愛』は凄まじく、自ら脚本を携えて日本にまで足を運び、原作者の北条司を説得したという。(こりゃ、本物だ!)


そんなラショーの情熱は、原作者の心を、とうとう動かした。(北条司も前の実写化で、相当懲り懲りだったと推察される。それを揺り動かしたんだから、どんだけラショーの原作愛アピールが凄かったかという証拠)





槇村香のビジュアルも原作のまんま。



演じるエロディ・フォンタンは、長い金髪の地毛を赤く染めて、髪をバッサリショートにする覚悟。




ジーパンにスタジャンを羽織った香は、まさに香そのものである。(もちろんメガトン・ハンマーも振り回す)





もう、実写化としては、ここまでで70点をあげてもいいが、さらにスゴいのが海坊主のビジュアル。




漫画のまんまやんけー!(どこで探してきたの?こんな人!!)



カメル・ゴンフーという人らしいが、この人のビジュアル自体が、もう海坊主にしか見えないくらい海坊主で、ネットでも騒然。




この人のビジュアルで、もう90点。




そして、やっと本編を観ることができた。(本当は映画館にまで行きたかったのだが、あまりにもプライベートの雑用が去年は忙しすぎた。)



フランスらしい下ネタもはさみながら、リョウと香の関係もキチンと描いていて、親友、槙村の死のくだりなどもある。





オリジナル・キャラクターも、それはそれで中々微笑ましい感じを残し、アクションは見せ場たっぷりだ。



これは、もう漫画の実写化としては大成功で、満点の100点をあげてもいいんじゃないだろうか?



星☆☆☆☆☆。

近年の映画で稀にみる面白さ!

もう、1回観よ~っと!!