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2019年3月8日金曜日

映画 「スカイクレイパー」

2018年 アメリカ。







《スカイクレイパー》とは、摩天楼の意味だ。



その意味のように、香港中心部にそびえ立つ《ザ・パール》は、世界最長の長さ(約1キロ以上)を誇る超高層ビルである。


240階建てで、最上部には龍がうねったような奇抜なデザイン。

その龍が、象徴のパールを囲むようになっている。



外装は12万枚の耐火ガラス、銅製パネルで覆われ、耐風性、耐震性にも優れ、マグニチュード8にまで耐えられる設計となっているそうな。(とても頑丈そうには見えない。何かあればポキンッ!と折れそう)




10階ごとに防火避難室を用意して、警備も300人体勢。


最新のセキュリティー、このビルは《絶対の安全》の謳い文句を掲げているのである。




この建物を建てたのが大富豪で建築家の『ジャオ』(チン・ハン)なる人物。


いまや、世界一の資本大国になった中国には、不可能の文字はないのだ。


アメリカからも優秀な人材を引き抜く事だって楽勝なのである。





元FBIの部隊にいた『ウィル・ソーヤー』(ドウェイン・ジョンソン)は事故で左足を失い、義足となったが、今でも屈強なガタイをしている。(ハンデがあるとは、とても見えない)


その後、《危険防止管理システム》のエキスパートとなって、昔の同僚である『ベン』の口利きで、家族総出で、この香港にやってきたのだった。


仕事は、もちろん《ザ・パール》の危険防止管理の責任者。



ウィルは、見た目の屈強さと頭の良さを、一目で大富豪ジャオに気に入られる。


顔認証・声帯認証で《本人しか扱えない》という防災システムにアクセスするための特別なタブレットなんてのを与えられる。



完全なビル、完全な防災システム、完全な警備、それを扱うエキスパートたち……


全てが完璧のはずだった………………が、




やっぱり、そこは中国のビル!


案の定、簡単に、メンテナンス・スタッフに変装したテロリストたちの侵入を許してしまう。(どこが完璧? セキュリティーも警備もユルユル、ガバガバやんけ)


そうして大火災となるビル。(自動防火設備もないの?)



たまたま、ビルにやって来て、閉じ込められたウィルの妻『サラ』(ネーヴ・キャンベル)や二人の子供たち。



テロリストの包囲をぬけて、ゴリラ(失礼!)ウィルは、単身、家族を助け出す為に、燃え盛る《パール》に乗り込んでいくのだが……






すっかり超売れっ子になってしまったドウェイン・ジョンソン


ノリにノってるドウェイン様の映画は、次から次に公開されております。(「いったい、いつの間に、こんなに多く撮影してるの?」ってくらいバンバン出てくるドウェイン・ジョンソン映画。完全にお祭り状態である)


まぁ、どの映画も、筋肉モリモリのマッチョなドウェインが、なりふり構わず奮闘するアクションなんだけどさ。



この映画も、ご想像どおりの仕上がりになっております。



義足のハンデなんて、なんのその!


傷だらけになってもへっちゃらさ。

ガムテープをグルグル巻いて、パールの隣に建つ高い鉄柱を、スルスルよじ登っていくドウェイン。(キングコングかよ (笑))


その鉄柱にある巨大クレーンから《パール》めがけて、(ピョーン!)簡単に翔び移ったりする。(ヒェー!凄い身体能力である)




これで障害者なの? 健常者以上か、もしくはサイボーグだろ、これじゃ!(この義足の設定、本当に必要だったんだろうか)



この人間ばなれしたアクションは、まるで全盛期のシュワルツェネッガーを観るようである。(次のターミネーター、この人でいいんじゃないか?)


とにかく、この映画も、ドウェインが人間ばなれした荒業で、この苦難を簡単に乗り切って、敵をバッサバッサとやっつけるという、お馴染みのストーリーである。




『ワイルド・シングス』でネーヴ・キャンベルをこんな映画で久しぶりに見かけたのは、ちょっと嬉しかった。(こんな映画って失礼だけど)


45歳になり、薄化粧で美人さんになっているネーヴ・キャンベル。(自分にはそう見えた。若い時よりいいんじゃないの?)


二人の子供の母親役が案外似合っている。


うれしい再会、この調子で良い波にのって、今後も活躍してほしいものです。





それにしても最近のハリウッド映画、中国の参入が目立つなぁ。


『MEGザ・モンスター』もだが、中国の参入や資本がなければ、もはや大作映画を作れないほど、アメリカも困窮しているのかねぇ。


自分たちが選んだ、T大頭領の外交下手が、よもや、自国の経済不振を招き、その余波が映画界にまで及ぶとは。(日本も同じようなものであるのだが)



映画界も、しばらくは中国に歩みよりながら、やっていくしか生き残る道はないようである。




なんにせよ、お話自体は、重苦しくなく、サクサクと進んで、気分をリフレッシュするには、ちょうど良い映画なのは間違いないです。(なんせ、ドウェイン印の映画なので)

星☆☆☆。